異世界ほのぼの牧場生活〜女神の加護でスローライフ始めました〜』

チャチャ

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第5章 拡がる牧場と迫る影

第44話「谷の記憶と女神の囁き」

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影の谷での実地検証から数日後、牧場と村の周囲には確かな変化が現れ始めていた。ひなのの作った中和薬は、黒泥の毒性を確実に弱め、土壌の回復が確認されていた。

「このまま量産できれば、谷の汚染も止められるかもしれないね」

調合所で薬瓶のラベルを貼りながら、ひなのはほっと息をついた。だがその心には、拭いきれない疑問が残っていた。

(……どうして、あの谷にだけ影が現れたの?)

そんな中、リンネが牧場に駆け込んでくる。

「大変! カイルさんが、影の谷の地下で何かを見つけたって!」

急報を受けて、悠翔・ひなの・リンネはすぐにカイルのもとへ向かった。影の谷の一角、かつて古木が立っていた場所の奥に、崩れた石の祭壇のようなものが現れていた。

「これ……間違いなく、封印の遺構だ」

カイルは真剣な顔で言った。石に刻まれた紋様は、ひなのが女神の加護を受けた時に見た光の印と酷似していた。

「この谷は……もともと、何かを封じるための場所だったんだ」

悠翔が低く呟いた瞬間、石の隙間から淡い光が溢れた。

そして、ひなのの耳元に、かすかな声が響いた。

> ――聞こえますか、我が祝福を受けし者よ。



「っ……! いま、誰かの声が……!」

驚く3人をよそに、ひなのは光に導かれるように跪いた。封印の石から現れたのは、透き通るような光の蝶たち。その中心で、微かに人の形をした幻影が浮かび上がる。

> ――汝らが暮らす大地には、かつて『闇の根』が眠っていた。それは争いと破壊を招く存在……だが、浄化の鍵は、調和にあり。



> ――薬師の娘よ。我が記憶と力を継ぎ、この地に癒しをもたらせ。



幻影の言葉とともに、ひなのの手元に新たな調合レシピが浮かび上がった。

「これは……“光の調合薬”……?」

通常の薬草に加え、谷に咲く白い花と、牧場の湧き水を素材にした、特別な調合だった。強い魔素を穏やかな形で中和し、土地の記憶を癒す力があるという。

「これが……影を癒す、女神の処方……!」

リンネも目を見開いて頷いた。「やっぱりひなのは選ばれた存在なんだね」

その夜、牧場では再び調合所に明かりが灯った。ひなのは新レシピをもとに、一心に薬を作り始める。

悠翔は黙ってその背中を見守っていた。

「……この道は簡単じゃないかもしれない。でも俺たちなら、きっと」

妹の手の中で、光る薬液が完成した瞬間、納屋の屋根の上に一筋の流星が走った。


---

【イベント完了:女神の記憶と新レシピの継承】
・新調合スキル「光の処方」習得
・封印遺跡から女神の幻影が出現
・中和薬の進化版「光の調合薬」レシピ獲得

【次の目標:光の調合薬を完成させ、谷の核心部へ!】
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