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12歳《中等部》
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しおりを挟む「もし子供だった場合どうするんだ?もう要らねぇだろ?」
「そりゃあ育てるよ。年上だろうが年下だろうがシルヴェスターの子供だもん。」
「闇魔法の適正なくてもか?」
「土と水魔法の適正があるなら大歓迎。西に送って農業の発展に力を入れてもらうよ。女ならなお良しだね。」
男だし闇魔法適正ないだろうけど。そういう設定だった。それでテオ様が嫌いに嫌い抜くんだよね。でもクラウスが殺すはなんか分かるけど、思慮深いテオ様が殺したくなるなんで何したんだか。
気になるな。
「テオ、もしだけど兄弟が孤児だった場合どうする?」
「別棟で暮らさせませんか?同じ空気を吸うだけでも不愉快です。」
差別主義はもう始まってるのか。僕も気をつけて市街に出したり、お店持たせて平民との触れ合いも増やしたけど意味なかったのかなぁ。
平民嫌いだから弟殺すとか言われたらどうにもできないんだけど。困ったなぁ。テオ様が殺してゲームが始まっちゃったら笑えない。
「獣人はいいのに?」
「あれは兄上のペットですから。そう思えば…まぁ。大丈夫です。」
あぁ。そういう認識なんだ。
確かに言葉通じなくても愛玩動物に嫌悪感は湧かないよね。しかも他人のものとなれば手は出さないか。
弟もそう言う立ち位置にできないかなぁ。僕のお気に入りとかなら手は出さないかも。
今度ルディに相談しよ。テオ様と仲いいからいい案もらえるかもしれない。
「なんか知ってんのか?」
「んー。もし愛人なら部屋の位置を指定するかなと思って。なんの指定もないしテオを連れてくる時と同じような文面だか多分兄弟が増えると思う。」
「貴族でしょうか?」
「親を連れてこないんだ。良くて愛人の子、悪くて庶子だね。」
「どっちにしろロクでもねぇな。」
だよね。どっちでも父様が屑だよね。
この世界で女手一つで子供を育てるなんて相当な覚悟と才能がないと無理だもん。身分があるんだから遊んでポイなんて最低すぎる。
「兄上…。」
「心配しなくてもテオも義母様も僕が守るよ。」
「お前…そんなこと言えるんだな。」
クラウスらしくなかったかな。
なんで言い変えよう。このままでもいいんだけどテオ様が思う兄上像と違って嫌われるのは嫌だしなぁ。できるだけゲームに忠実なクラウスでいたい。
「義母様は北の産業を発展させたって役を背負ってもらってるからね。逃がさないよ。それにテオは可愛い弟だもん。ね?」
義母様の代わりなんているけどテオ様の母親って役は誰にも代われないから。大事にするよ。
「俺も兄上の役に立てるように尽力します。」
「生きてるだけで役に立ってるよ。」
あー本当に可愛い。
僕の生きる意味だわ。
「兄上、冗談がすぎます。レディには言っちゃダメですよ。」
テオ様以外に言うわけないじゃない。
別にテオ様以外が生きてようが死んでようが興味ないもん。
「そんなにテオが心配することもない。父様の好きにはさせないからね。」
「かっけ~。」
茶化さないでよルディ。僕本気なんだから。
僕の屋敷で公爵ってだけで数年ぶりに帰ってきて大きい顔させるわけないじゃない。何人の使用人を入れ替えたと思っているんだか。
父様が信用してる使用人数人は置いてるけど…それも僕が懐柔済みだし。できる子達だからね。
大丈夫だと思いたいなぁ。
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