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第2.5章 崩壊するゲーム
第109話 リュークの正体2
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「お前は自分の言っている事の恐ろしさを理解していないのか?」
「?…理解してますよ?」
なのにこんな事を言っているのか?こんな事をしても大丈夫な根拠があるのだろうか?
「じゃあ何故こんな事をするんだ?」
「簡単ですよ、僕はこんな事をしても何とかなるんです」
「答えになってないぞ?」
平民がこんな事をすればタダじゃ済まない、それなのに『何とかなる』は何処にどんな自信があるのだろうか?
「…大丈夫ですよ、クロウ様、貴方は何も考えなくて良いんです、ただ僕の行動を見ていれば良いんです、そうすれば全ては丸く治るんですよ」
「…見ている?こんな事をして傍観者でいろと?」
「そうです、貴方は何もしなくて良いんです、貴方はただ今まで通りに過ごせばいいんです、それだけで全て解決するんです」
全てが解決する…何もしなくて良い、ふざけているのか、どうかは分からないが、1つの疑問が生まれる。
(この世界はゲームに酷似した世界、そして俺はその世界に転生した)
あり得ない話しではない、エムルもそうだったのだ、確かめる価値はある。
「…俺は悪役貴族で良いのか?」
「はい、今までも、そしてこれからもそのままで良いんです」
「…成る程、これでやっと理解したよ」
「何をですか?」
「…お前、転生者だな?」
思い返せばリュークの 小児性愛者発言の中でもその答えはあった、更にリュークのこの自信は前世の記憶があるからこその自信なのだ。
「へぇ、て事は君も同じなんだね?」
「どうやら正解の様だな」
否定こそしなかったが、自分の言っている事を理解していると言う事は肯定に等しい、つまり、彼は俺と同じなのだ。
「と言う事は悪役貴族らしい事が出来ていないのは君のせいかい?」
「…すみません、やろうとはしてたんです」
「まぁ、やろうとして出来なかった感じですよね?」
「…はい」
悪役貴族として活動したかったが、日本ではそんな事した事がない為、悪役貴族になりきれていないのだ。
「まぁ良いですよ、僕は何も変わりませんから」
「つまり、俺が悪役貴族をやってもやらなくても結果は変わらないと?」
「はい、魔王を倒せば全てが解決するんですから」
確かにこのゲームの目的の1つは『魔王を倒す事』、魔王を倒せばその時に1番好感度が高く、複数いた場合は選ぶ事ができ、そのヒロインと結婚する事が出来る。
「だけど、何故フィオナ達は魔王を倒す為に必要な人達だろ?何でそんな人達にあんな事をしたんだ?」
「だって邪魔なんですもん、僕は彼女達に興味がないんです、でも、もし主人公補正で僕に好意があったら大変だからクロウ様が使っていた惚れ薬を使ったんです」
「何でそんな事を?」
「僕に好意を持っているのに無碍に扱うのは酷すぎる、だけど心の底で思っている人が違ったらその人に任せようと思いまして」
中々に外道な発言だ、しかしそれなら彼女達の変わり様には納得出来る、しかし
「じゃあ何でメイド達はあんな態度なんだ?」
「メイド達には僕が『本当に好きな人を自覚させる薬』と説得したんだ、こう見えても僕は主人公だからね、好感度が高かったんだ」
「信頼されているからこそ、こんな馬鹿げた事にも同意してくれたのか」
主人公だからと言っても会話をするのは本人自身だ、好感度を上げるにも様々な工夫が必要なはずだ。
「ああ、ここまで好感度を上げてくれていた主人公には感謝しかないよ」
「…どう言う事だ?」
「僕は前世の記憶を1週間前に取り戻したんですよ、だからそれまでは主人公が物語のシナリオ通りに行動してくれたんですよ」
「…マジかよ」
と言うか2人きりで話すつもりが、宿舎へ向かう途中の中庭で全部話してしまった。
誰にも聞かれていなければいいが、もし誰かに聞かれてしまったら下手したら大問題になる。
——————————————————————
誤字脱字がございましたらコメント等をよろしくお願いします。
後質問等もお願いします。
「?…理解してますよ?」
なのにこんな事を言っているのか?こんな事をしても大丈夫な根拠があるのだろうか?
「じゃあ何故こんな事をするんだ?」
「簡単ですよ、僕はこんな事をしても何とかなるんです」
「答えになってないぞ?」
平民がこんな事をすればタダじゃ済まない、それなのに『何とかなる』は何処にどんな自信があるのだろうか?
「…大丈夫ですよ、クロウ様、貴方は何も考えなくて良いんです、ただ僕の行動を見ていれば良いんです、そうすれば全ては丸く治るんですよ」
「…見ている?こんな事をして傍観者でいろと?」
「そうです、貴方は何もしなくて良いんです、貴方はただ今まで通りに過ごせばいいんです、それだけで全て解決するんです」
全てが解決する…何もしなくて良い、ふざけているのか、どうかは分からないが、1つの疑問が生まれる。
(この世界はゲームに酷似した世界、そして俺はその世界に転生した)
あり得ない話しではない、エムルもそうだったのだ、確かめる価値はある。
「…俺は悪役貴族で良いのか?」
「はい、今までも、そしてこれからもそのままで良いんです」
「…成る程、これでやっと理解したよ」
「何をですか?」
「…お前、転生者だな?」
思い返せばリュークの 小児性愛者発言の中でもその答えはあった、更にリュークのこの自信は前世の記憶があるからこその自信なのだ。
「へぇ、て事は君も同じなんだね?」
「どうやら正解の様だな」
否定こそしなかったが、自分の言っている事を理解していると言う事は肯定に等しい、つまり、彼は俺と同じなのだ。
「と言う事は悪役貴族らしい事が出来ていないのは君のせいかい?」
「…すみません、やろうとはしてたんです」
「まぁ、やろうとして出来なかった感じですよね?」
「…はい」
悪役貴族として活動したかったが、日本ではそんな事した事がない為、悪役貴族になりきれていないのだ。
「まぁ良いですよ、僕は何も変わりませんから」
「つまり、俺が悪役貴族をやってもやらなくても結果は変わらないと?」
「はい、魔王を倒せば全てが解決するんですから」
確かにこのゲームの目的の1つは『魔王を倒す事』、魔王を倒せばその時に1番好感度が高く、複数いた場合は選ぶ事ができ、そのヒロインと結婚する事が出来る。
「だけど、何故フィオナ達は魔王を倒す為に必要な人達だろ?何でそんな人達にあんな事をしたんだ?」
「だって邪魔なんですもん、僕は彼女達に興味がないんです、でも、もし主人公補正で僕に好意があったら大変だからクロウ様が使っていた惚れ薬を使ったんです」
「何でそんな事を?」
「僕に好意を持っているのに無碍に扱うのは酷すぎる、だけど心の底で思っている人が違ったらその人に任せようと思いまして」
中々に外道な発言だ、しかしそれなら彼女達の変わり様には納得出来る、しかし
「じゃあ何でメイド達はあんな態度なんだ?」
「メイド達には僕が『本当に好きな人を自覚させる薬』と説得したんだ、こう見えても僕は主人公だからね、好感度が高かったんだ」
「信頼されているからこそ、こんな馬鹿げた事にも同意してくれたのか」
主人公だからと言っても会話をするのは本人自身だ、好感度を上げるにも様々な工夫が必要なはずだ。
「ああ、ここまで好感度を上げてくれていた主人公には感謝しかないよ」
「…どう言う事だ?」
「僕は前世の記憶を1週間前に取り戻したんですよ、だからそれまでは主人公が物語のシナリオ通りに行動してくれたんですよ」
「…マジかよ」
と言うか2人きりで話すつもりが、宿舎へ向かう途中の中庭で全部話してしまった。
誰にも聞かれていなければいいが、もし誰かに聞かれてしまったら下手したら大問題になる。
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誤字脱字がございましたらコメント等をよろしくお願いします。
後質問等もお願いします。
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