196 / 226
第4章~魔王討伐~
第191話 魔王ミロス リュークside
しおりを挟む
~魔王の間~
「…よく我の所まで来れましたね」
「「「「「!?」」」」」
扉を開けて中に入る、そして声のする奥の方を見ると玉座に座っている魔族の姿が見えた。
その姿は見た目は女性で
黒い角に、白い髪、青色の眼に胸元がよく見える黒い服と「フィッシュテールスカート」と呼ばれる前が短くて後ろが長い黒いスカートを履いており、薄茶色のソックスを履いている。
身体も人間の構造と似ており、大きさも人間サイズだ。
「…お前が魔王か?」
「はい我は『ミロス』、この世界の魔王です」
リュークの問いに魔王ミロスはそう答える、どうやら魔王で間違いない様だ…が、
「…コイツが魔王?」
「男じゃないのね」
エムルとメジーナは小さな声でそう呟く、無理もない、本来の世界では魔王には名前はなく、姿も女性ではなく人外の姿をした魔王で声も男性だったのだ。
「ゲーム内のキャラクターは中身は違うとしても見た目はそのキャラクターに瓜二つなのに…なんで魔王だけ姿が違うんだ?」
リュークの自問自答はごもっともだ、リュークもエムルもメジーナもクロウも転生者だけど見た目はゲームの世界のキャラクターとそっくりだった、性格は違ったとしてもそれ以外は全て同じなのだ。
それなのに魔王だけ違う、それが分からないのだ。
「つまり、貴女を倒せば世界を救えるって事ですね?」
「はい、しかし貴女達では無理です」
「は?」
「貴女達と我とでは実力に差があり過ぎるのです、諦めて逃げた方が身のためですよ?」
メイディの問いに魔王ミロスはそう言う。
ここまで言うという事は相当な実力と自信が魔王にあるのだろう。
「逃げる?何を馬鹿な事を言っているんですか?」
「あたくし達の戦いもこれが最後ですのよ?」
「それから逃げるって出来るわけないでしょ?」
フィオナ、ミオ、シャルはそう言って魔王ミロスと対峙する。
「我は本当の事を言っているだけです、貴女達では勝てない絶対にです」
「そんなものやってみなくちゃ分からないだろ?」
「それに勝てないってそれって貴女の感想ですよね?」
「なんかそう言ったデータとかあるんですか?」
リューク、エムル、メジーナは日本で流行った(かどうかは分からないけど一応その)言葉を使って魔王ミロスを煽る。
それを聞いたミロスは不敵に笑いながら煽り返す。
「神様にお祈りしましたか?おしっこは済みましたか?部屋の隅でガタガタ震える準備はOKですか?」
魔王ミロスはそう言いながらコチラに向かって歩いて来る。
「貴女達は我の忠告を無視しました、本当に馬鹿な人達です、我の忠告を受け入れていれば死ななくて済んだのに…」
「大丈夫さ、お前を倒せば僕達は死ななくて済むんですから」
リューク達も魔王ミロスに向かって歩き出す。
お互いに近づきあってその距離は1mくらいにまで狭まった。
「死ね」
エムルが先制攻撃を仕掛ける、剣をレイピアの様に使って魔王ミロスの顔を狙う。
「ふっ」
「っ!?」
しかし顔だけを動かしてエムルの剣を躱す。
「まずは貴女から死にますか?」
魔王ミロスは右手から炎🔥を出してエムルのお腹に当てる。
「ガフッ!!!!」
「エムルさん!!!」
後方に吹き飛び、お腹に黒い焦げ跡を残しながらエムルは倒れる。
「まずは1人目」
「貴様ァァァァァァァァァ!!!!!」
「リューク!待って!」
怒るリュークをフィオナは止めようとするが、止めきれずリュークは叩きつける様に剣を振り下ろす。
「単調ですね、そんな大振りが当たるわけないでしょう?」
後ろに下がりながらリュークの斬撃を躱す、『ドゴォォォォンンン』と言う音がその少し後に響き渡る。
「剣を地面に当てただけでこれですか、当たったら痛いですね」
「チッ!」
「あたくし達も行きますわよ!」
「リューク1人じゃ勝てないもんね!」
ミオとシャルもリュークに加勢する、動きが単調ならミオとシャルがそれをカバーすれば良いだけの話だ。
「全く…この世界の人達は本当に馬鹿なんですね…"反転"」
「「!?」」
「さぁ、自分の愚かさを実感しながら死になさい」
———————————————————————
魔王ミロス
「…よく我の所まで来れましたね」
「「「「「!?」」」」」
扉を開けて中に入る、そして声のする奥の方を見ると玉座に座っている魔族の姿が見えた。
その姿は見た目は女性で
黒い角に、白い髪、青色の眼に胸元がよく見える黒い服と「フィッシュテールスカート」と呼ばれる前が短くて後ろが長い黒いスカートを履いており、薄茶色のソックスを履いている。
身体も人間の構造と似ており、大きさも人間サイズだ。
「…お前が魔王か?」
「はい我は『ミロス』、この世界の魔王です」
リュークの問いに魔王ミロスはそう答える、どうやら魔王で間違いない様だ…が、
「…コイツが魔王?」
「男じゃないのね」
エムルとメジーナは小さな声でそう呟く、無理もない、本来の世界では魔王には名前はなく、姿も女性ではなく人外の姿をした魔王で声も男性だったのだ。
「ゲーム内のキャラクターは中身は違うとしても見た目はそのキャラクターに瓜二つなのに…なんで魔王だけ姿が違うんだ?」
リュークの自問自答はごもっともだ、リュークもエムルもメジーナもクロウも転生者だけど見た目はゲームの世界のキャラクターとそっくりだった、性格は違ったとしてもそれ以外は全て同じなのだ。
それなのに魔王だけ違う、それが分からないのだ。
「つまり、貴女を倒せば世界を救えるって事ですね?」
「はい、しかし貴女達では無理です」
「は?」
「貴女達と我とでは実力に差があり過ぎるのです、諦めて逃げた方が身のためですよ?」
メイディの問いに魔王ミロスはそう言う。
ここまで言うという事は相当な実力と自信が魔王にあるのだろう。
「逃げる?何を馬鹿な事を言っているんですか?」
「あたくし達の戦いもこれが最後ですのよ?」
「それから逃げるって出来るわけないでしょ?」
フィオナ、ミオ、シャルはそう言って魔王ミロスと対峙する。
「我は本当の事を言っているだけです、貴女達では勝てない絶対にです」
「そんなものやってみなくちゃ分からないだろ?」
「それに勝てないってそれって貴女の感想ですよね?」
「なんかそう言ったデータとかあるんですか?」
リューク、エムル、メジーナは日本で流行った(かどうかは分からないけど一応その)言葉を使って魔王ミロスを煽る。
それを聞いたミロスは不敵に笑いながら煽り返す。
「神様にお祈りしましたか?おしっこは済みましたか?部屋の隅でガタガタ震える準備はOKですか?」
魔王ミロスはそう言いながらコチラに向かって歩いて来る。
「貴女達は我の忠告を無視しました、本当に馬鹿な人達です、我の忠告を受け入れていれば死ななくて済んだのに…」
「大丈夫さ、お前を倒せば僕達は死ななくて済むんですから」
リューク達も魔王ミロスに向かって歩き出す。
お互いに近づきあってその距離は1mくらいにまで狭まった。
「死ね」
エムルが先制攻撃を仕掛ける、剣をレイピアの様に使って魔王ミロスの顔を狙う。
「ふっ」
「っ!?」
しかし顔だけを動かしてエムルの剣を躱す。
「まずは貴女から死にますか?」
魔王ミロスは右手から炎🔥を出してエムルのお腹に当てる。
「ガフッ!!!!」
「エムルさん!!!」
後方に吹き飛び、お腹に黒い焦げ跡を残しながらエムルは倒れる。
「まずは1人目」
「貴様ァァァァァァァァァ!!!!!」
「リューク!待って!」
怒るリュークをフィオナは止めようとするが、止めきれずリュークは叩きつける様に剣を振り下ろす。
「単調ですね、そんな大振りが当たるわけないでしょう?」
後ろに下がりながらリュークの斬撃を躱す、『ドゴォォォォンンン』と言う音がその少し後に響き渡る。
「剣を地面に当てただけでこれですか、当たったら痛いですね」
「チッ!」
「あたくし達も行きますわよ!」
「リューク1人じゃ勝てないもんね!」
ミオとシャルもリュークに加勢する、動きが単調ならミオとシャルがそれをカバーすれば良いだけの話だ。
「全く…この世界の人達は本当に馬鹿なんですね…"反転"」
「「!?」」
「さぁ、自分の愚かさを実感しながら死になさい」
———————————————————————
魔王ミロス
41
あなたにおすすめの小説
お前には才能が無いと言われて公爵家から追放された俺は、前世が最強職【奪盗術師】だったことを思い出す ~今さら謝られても、もう遅い~
志鷹 志紀
ファンタジー
「お前には才能がない」
この俺アルカは、父にそう言われて、公爵家から追放された。
父からは無能と蔑まれ、兄からは酷いいじめを受ける日々。
ようやくそんな日々と別れられ、少しばかり嬉しいが……これからどうしようか。
今後の不安に悩んでいると、突如として俺の脳内に記憶が流れた。
その時、前世が最強の【奪盗術師】だったことを思い出したのだ。
【完結】転生7年!ぼっち脱出して王宮ライフ満喫してたら王国の動乱に巻き込まれた少女戦記 〜愛でたいアイカは救国の姫になる
三矢さくら
ファンタジー
【完結しました】異世界からの召喚に応じて6歳児に転生したアイカは、護ってくれる結界に逆に閉じ込められた結果、山奥でサバイバル生活を始める。
こんなはずじゃなかった!
異世界の山奥で過ごすこと7年。ようやく結界が解けて、山を下りたアイカは王都ヴィアナで【天衣無縫の無頼姫】の異名をとる第3王女リティアと出会う。
珍しい物好きの王女に気に入られたアイカは、なんと侍女に取り立てられて王宮に!
やっと始まった異世界生活は、美男美女ぞろいの王宮生活!
右を見ても左を見ても「愛でたい」美人に美少女! 美男子に美少年ばかり!
アイカとリティア、まだまだ幼い侍女と王女が数奇な運命をたどる異世界王宮ファンタジー戦記。
【しっかり書き換え版】『異世界でたった1人の日本人』~ 異世界で日本の神の加護を持つたった1人の男~
石のやっさん
ファンタジー
12/17 13時20分 HOT男性部門1位 ファンタジー日間 1位 でした。
ありがとうございます
主人公の神代理人(かみしろ りひと)はクラスの異世界転移に巻き込まれた。
転移前に白い空間にて女神イシュタスがジョブやスキルを与えていたのだが、理人の番が来た時にイシュタスの顔色が変わる。「貴方神臭いわね」そう言うと理人にだけジョブやスキルも与えずに異世界に転移をさせた。
ジョブやスキルの無い事から早々と城から追い出される事が決まった、理人の前に天照の分体、眷属のアマ=テラス事『テラスちゃん』が現れた。
『異世界の女神は誘拐犯なんだ』とリヒトに話し、神社の宮司の孫の理人に異世界でも生きられるように日本人ならではの力を授けてくれた。
ここから『異世界でたった1人の日本人、理人の物語』がスタートする
「『異世界でたった1人の日本人』 私達を蔑ろにしチート貰ったのだから返して貰いますね」が好評だったのですが...昔に書いて小説らしくないのでしっかり書き始めました。
無職が最強の万能職でした!?〜俺のスローライフはどこ行った!?〜
あーもんど
ファンタジー
不幸体質持ちの若林音羽はある日の帰り道、自他共に認める陽キャのクラスメイト 朝日翔陽の異世界召喚に巻き込まれた。目を開ければ、そこは歩道ではなく建物の中。それもかなり豪華な内装をした空間だ。音羽がこの場で真っ先に抱いた感想は『テンプレだな』と言う、この一言だけ。異世界ファンタジーものの小説を読み漁っていた音羽にとって、異世界召喚先が煌びやかな王宮内────もっと言うと謁見の間であることはテンプレの一つだった。
その後、王様の命令ですぐにステータスを確認した音羽と朝日。勇者はもちろん朝日だ。何故なら、あの魔法陣は朝日を呼ぶために作られたものだから。言うならば音羽はおまけだ。音羽は朝日が勇者であることに大して驚きもせず、自分のステータスを確認する。『もしかしたら、想像を絶するようなステータスが現れるかもしれない』と淡い期待を胸に抱きながら····。そんな音羽の淡い期待を打ち砕くのにそう時間は掛からなかった。表示されたステータスに示された職業はまさかの“無職”。これでは勇者のサポーター要員にもなれない。装備品やら王家の家紋が入ったブローチやらを渡されて見事王城から厄介払いされた音羽は絶望に打ちひしがれていた。だって、無職ではチートスキルでもない限り異世界生活を謳歌することは出来ないのだから····。無職は『何も出来ない』『何にもなれない』雑魚職業だと決めつけていた音羽だったが、あることをきっかけに無職が最強の万能職だと判明して!?
チートスキルと最強の万能職を用いて、音羽は今日も今日とて異世界無双!
※カクヨム、小説家になろう様でも掲載中
異世界転生おじさんは最強とハーレムを極める
自ら
ファンタジー
定年を半年後に控えた凡庸なサラリーマン、佐藤健一(50歳)は、不慮の交通事故で人生を終える。目覚めた先で出会ったのは、自分の魂をトラックの前に落としたというミスをした女神リナリア。
その「お詫び」として、健一は剣と魔法の異世界へと30代後半の肉体で転生することになる。チート能力の選択を迫られ、彼はあらゆる経験から無限に成長できる**【無限成長(アンリミテッド・グロース)】**を選び取る。
異世界で早速遭遇したゴブリンを一撃で倒し、チート能力を実感した健一は、くたびれた人生を捨て、最強のセカンドライフを謳歌することを決意する。
定年間際のおじさんが、女神の気まぐれチートで異世界最強への道を歩み始める、転生ファンタジーの開幕。
屑スキルが覚醒したら追放されたので、手伝い屋を営みながら、のんびりしてたのに~なんか色々たいへんです(完結)
わたなべ ゆたか
ファンタジー
タムール大陸の南よりにあるインムナーマ王国。王都タイミョンの軍事訓練場で、ランド・コールは軍に入るための最終試験に挑む。対戦相手は、《ダブルスキル》の異名を持つゴガルン。
対するランドの持つ《スキル》は、左手から棘が一本出るだけのもの。
剣技だけならゴガルン以上を自負するランドだったが、ゴガルンの《スキル》である〈筋力増強〉と〈遠当て〉に翻弄されてしまう。敗北する寸前にランドの《スキル》が真の力を発揮し、ゴガルンに勝つことができた。だが、それが原因で、ランドは王都を追い出されてしまった。移住した村で、〝手伝い屋〟として、のんびりとした生活を送っていた。だが、村に来た領地の騎士団に所属する騎馬が、ランドの生活が一変する切っ掛けとなる――。チート系スキル持ちの主人公のファンタジーです。楽しんで頂けたら、幸いです。
よろしくお願いします!
(7/15追記
一晩でお気に入りが一気に増えておりました。24Hポイントが2683! ありがとうございます!
(9/9追記
三部の一章-6、ルビ修正しました。スイマセン
(11/13追記 一章-7 神様の名前修正しました。
追記 異能(イレギュラー)タグを追加しました。これで検索しやすくなるかな……。
劣悪だと言われたハズレ加護の『空間魔法』を、便利だと思っているのは僕だけなのだろうか?
はらくろ
ファンタジー
海と交易で栄えた国を支える貴族家のひとつに、
強くて聡明な父と、優しくて活動的な母の間に生まれ育った少年がいた。
母親似に育った賢く可愛らしい少年は優秀で、将来が楽しみだと言われていたが、
その少年に、突然の困難が立ちはだかる。
理由は、貴族の跡取りとしては公言できないほどの、劣悪な加護を洗礼で授かってしまったから。
一生外へ出られないかもしれない幽閉のような生活を続けるよりも、少年は屋敷を出て行く選択をする。
それでも持ち前の強く非常識なほどの魔力の多さと、負けず嫌いな性格でその困難を乗り越えていく。
そんな少年の物語。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
