剣ぺろ伝説〜悪役貴族に転生してしまったが別にどうでもいい〜

みっちゃん

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第4章~魔王討伐~

第191話 魔王ミロス リュークside

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~魔王の間~

「…よく我の所まで来れましたね」

「「「「「!?」」」」」

扉を開けて中に入る、そして声のする奥の方を見ると玉座に座っている魔族の姿が見えた。

その姿は見た目は女性で
黒い角に、白い髪、青色の眼に胸元がよく見える黒い服と「フィッシュテールスカート」と呼ばれる前が短くて後ろが長い黒いスカートを履いており、薄茶色のソックスを履いている。

身体も人間の構造と似ており、大きさも人間サイズだ。

「…お前が魔王か?」

「はい我は『ミロス』、この世界の魔王です」

リュークの問いに魔王ミロスはそう答える、どうやら魔王で間違いない様だ…が、

「…コイツが魔王?」

「男じゃないのね」

エムルとメジーナは小さな声でそう呟く、無理もない、本来の世界では魔王には名前はなく、姿も女性ではなく人外の姿をした魔王で声も男性だったのだ。

「ゲーム内のキャラクターは中身は違うとしても見た目はそのキャラクターに瓜二つなのに…なんで魔王だけ姿が違うんだ?」

リュークの自問自答はごもっともだ、リュークもエムルもメジーナもクロウも転生者だけど見た目はゲームの世界のキャラクターとそっくりだった、性格は違ったとしてもそれ以外は全て同じなのだ。

それなのに魔王だけ違う、それが分からないのだ。

「つまり、貴女を倒せば世界を救えるって事ですね?」

「はい、しかし貴女達では無理です」

「は?」

「貴女達と我とでは実力に差があり過ぎるのです、諦めて逃げた方が身のためですよ?」

メイディの問いに魔王ミロスはそう言う。

ここまで言うという事は相当な実力と自信が魔王にあるのだろう。

「逃げる?何を馬鹿な事を言っているんですか?」

「あたくし達の戦いもこれが最後ですのよ?」

「それから逃げるって出来るわけないでしょ?」

フィオナ、ミオ、シャルはそう言って魔王ミロスと対峙する。

「我は本当の事を言っているだけです、貴女達では勝てない絶対にです」

「そんなものやってみなくちゃ分からないだろ?」

「それに勝てないってそれって貴女の感想ですよね?」

「なんかそう言ったデータとかあるんですか?」

リューク、エムル、メジーナは日本で流行った(かどうかは分からないけど一応その)言葉を使って魔王ミロスを煽る。

それを聞いたミロスは不敵に笑いながら煽り返す。

「神様にお祈りしましたか?おしっこは済みましたか?部屋の隅でガタガタ震える準備はOKですか?」

魔王ミロスはそう言いながらコチラに向かって歩いて来る。

「貴女達は我の忠告を無視しました、本当に馬鹿な人達です、我の忠告を受け入れていれば死ななくて済んだのに…」

「大丈夫さ、お前を倒せば僕達は死ななくて済むんですから」

リューク達も魔王ミロスに向かって歩き出す。
お互いに近づきあってその距離は1mくらいにまで狭まった。

「死ね」

エムルが先制攻撃を仕掛ける、剣をレイピアの様に使って魔王ミロスの顔を狙う。

「ふっ」

「っ!?」

しかし顔だけを動かしてエムルの剣を躱す。

「まずは貴女から死にますか?」

魔王ミロスは右手から炎🔥を出してエムルのお腹に当てる。

「ガフッ!!!!」

「エムルさん!!!」

後方に吹き飛び、お腹に黒い焦げ跡を残しながらエムルは倒れる。

「まずは1人目」

「貴様ァァァァァァァァァ!!!!!」

「リューク!待って!」

怒るリュークをフィオナは止めようとするが、止めきれずリュークは叩きつける様に剣を振り下ろす。

「単調ですね、そんな大振りが当たるわけないでしょう?」

後ろに下がりながらリュークの斬撃を躱す、『ドゴォォォォンンン』と言う音がその少し後に響き渡る。

「剣を地面に当てただけでこれですか、当たったら痛いですね」

「チッ!」

「あたくし達も行きますわよ!」

「リューク1人じゃ勝てないもんね!」

ミオとシャルもリュークに加勢する、動きが単調ならミオとシャルがそれをカバーすれば良いだけの話だ。

「全く…この世界の人達は本当に馬鹿なんですね…"反転"」

「「!?」」

「さぁ、自分の愚かさを実感しながら死になさい」

———————————————————————
魔王ミロス



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