魔法の数字

初昔 茶ノ介

文字の大きさ
59 / 70
2章:学園生活

その後のこと

しおりを挟む
あの轟音がする前、試験官を終えた私はランガイ先生を探していた。
それは、今回のことを摘発し、場合によっては捕縛するためだ。
この学園のルールとして、教師の不正、及び犯罪行為を発見、発覚した場合はその教師に対しての捕縛目的攻撃魔法の使用は許可されている。
つまり、何か悪いことしたら教師全体から攻撃されるということです。

しかし、先生は見つからなかった。
そして、その轟音の後、私は避難場所へ向かう。
ハナちゃん達を見つけ、すぐに何があったのかを聞いた。

「みんな!いる!?なにがあったの!?」

「先生!リンが、クレアも…闘技場で!」

ハナちゃんは私にしがみつき、焦っているのか断片的なことしか言えていない。

「ハナちゃん、落ち着いてください。リンちゃんとクレアちゃんがいませんが、どこにいるんですか?」

「闘技場です!キメラが急に壁を壊して入ってきて…それでリンの空間魔法でここに全員で行こうとしたけど、敵の注意を引いてたクレアがリンの近くに戻ってこれなくて…」

「まさか、リンちゃんとクレアちゃんだけで闘技場のキメラと戦ってるんですか!?」

「はい!だから…私…」

私は泣きそうになるハナちゃんをなだめるように頭を撫でた。

「大丈夫ですよ…あの二人ならきっと大丈夫です。皆さん、私を案内してください」

私は風魔法で船を作り、ハナちゃん達を乗せ闘技場へ。
言葉では大丈夫といいつつも私はやはり心配のほうが大きかった。
そして、その心配は的中した。

私達がついた時に壁際でリンちゃんは倒れ、クレアちゃんがふらふら立っている状態だった。
私が助けに入ろうとした瞬間、クレアちゃんの体が光出した。
そして、目の前に書かれた式は『12+12=24』。

「クレアの友達を…もう傷つけさせない!」

クレアちゃんがそう叫ぶと、組み分け試験の時のレインちゃんの氷の剣が空から落ちてきた。

それを見て全員でレインちゃんを見るが、レインちゃん自身も驚いていたため、恐らくクレアちゃんがやったのだろう。

剣に感づいたのかキメラはすかさず後ろに下がって避ける。

「逃がさないにゃ!」

クレアちゃんが地面に刺さった氷の剣の柄まで一気に登り、それを引き抜くとキメラに振り下ろす。
恐らく、強化魔法を使っているのでしょう。しかも見たところ部分的にのみ強化しているようで、ハナちゃんの魔法そっくりです。
しかし、キメラは振り下ろされる剣に火を吹き、剣が水になってダメージが入らない。

「だったら…これにゃ!」

クレアちゃんが地面に着地するまでに、キメラが黒い半球に包まれた。
クロくんの黒衣と黒点だ。
そして、黒衣の周りには大量のゴーレムが現れ、中に走っていく。
ルナちゃんのゴーレムパーティまで発動して。

「これでおしまいにゃ!」

最後に出たのは黒衣のすぐ上にリンちゃんのブラックホールがあらわれた。
ブラックホールと一緒に黒衣が消えると、中から出てきたのはゴーレムに押さえられたキメラの4つ足と動かない尾の蛇だけだった。

そして、クレアちゃんは倒れるリンちゃんの元へ歩いていき、何か魔法をかけているようだった。

私達もすぐに二人の元に向かう。

「リン!クレア!」

「あぁ…みんな戻ってきちゃったのかにゃ?危ない状態だったらどうするにゃ」

「それはあんたもでしょ!それよりリンは…」

「大丈夫にゃ…今治療が終わったにゃ…でも、応急処置だけだから目が覚めたら全身痛いかもしれにゃいにゃ…」

私はそれを聞くと少し安心したが、クレアちゃんがパタッと倒れた。

「クレアちゃん!?」

「にゃはは…大丈夫にゃ…クレアもちょっと攻撃されただけにゃ…それよりも…みんなに言いたいことがあるから…ちょっと聞いてもらっていいかにゃ…?」

「そんなことよりも治療を!」

「ダメにゃ…こうなってる間は…魔法が全部効かなくなるから…いいから聞いてほしいにゃ…」

クレアちゃんは治療しようとするリリスちゃんを制し、仰向けになる。
そして、私達はクレアちゃんから話されることを、ただ静かに待っていた。
しおりを挟む
感想 5

あなたにおすすめの小説

断罪後のモブ令息、誰にも気づかれずに出奔する

まる
ファンタジー
断罪後のモブ令息が誰にも気づかれないよう出奔して幸せを探す話

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

【㊗️受賞!】神のミスで転生したけど、幼児化しちゃった!〜もふもふと一緒に、異世界ライフを楽しもう!〜

一ノ蔵(いちのくら)
ファンタジー
※第18回ファンタジー小説大賞にて、奨励賞を受賞しました!投票して頂いた皆様には、感謝申し上げますm(_ _)m ✩物語は、ゆっくり進みます。冒険より、日常に重きありの異世界ライフです。 【あらすじ】 神のミスにより、異世界転生が決まったミオ。調子に乗って、スキルを欲張り過ぎた結果、幼児化してしまった!   そんなハプニングがありつつも、ミオは、大好きな異世界で送る第二の人生に、希望いっぱい!  事故のお詫びに遣わされた、守護獣神のジョウとともに、ミオは異世界ライフを楽しみます! 仕事繁忙期の為、2月中旬まで更新を週一に致します。 カクヨム(吉野 ひな)様にも投稿しています。

神様、ちょっとチートがすぎませんか?

ななくさ ゆう
ファンタジー
【大きすぎるチートは呪いと紙一重だよっ!】 未熟な神さまの手違いで『常人の“200倍”』の力と魔力を持って産まれてしまった少年パド。 本当は『常人の“2倍”』くらいの力と魔力をもらって転生したはずなのにっ!!  おかげで、産まれたその日に家を壊しかけるわ、謎の『闇』が襲いかかってくるわ、教会に命を狙われるわ、王女様に勇者候補としてスカウトされるわ、もう大変!!  僕は『家族と楽しく平和に暮らせる普通の幸せ』を望んだだけなのに、どうしてこうなるの!?  ◇◆◇◆◇◆◇◆◇  ――前世で大人になれなかった少年は、新たな世界で幸せを求める。  しかし、『幸せになりたい』という夢をかなえるの難しさを、彼はまだ知らない。  自分自身の幸せを追い求める少年は、やがて世界に幸せをもたらす『勇者』となる――  ◇◆◇◆◇◆◇◆◇ 本文中&表紙のイラストはへるにゃー様よりご提供戴いたものです(掲載許可済)。 へるにゃー様のHP:http://syakewokuwaeta.bake-neko.net/ --------------- ※カクヨムとなろうにも投稿しています

私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。

MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。

ネグレクトされていた四歳の末娘は、前世の経理知識で実家の横領を見抜き追放されました。これからはもふもふ聖獣と美食巡りの旅に出ます。

旅する書斎(☆ほしい)
ファンタジー
アークライト子爵家の四歳の末娘リリアは、家族から存在しないものとして扱われていた。食事は厨房の残飯、衣服は兄姉のお下がりを更に継ぎ接ぎしたもの。冷たい床で眠る日々の中、彼女は高熱を出したことをきっかけに前世の記憶を取り戻す。 前世の彼女は、ブラック企業で過労死した経理担当のOLだった。 ある日、父の書斎に忍び込んだリリアは、ずさんな管理の家計簿を発見する。前世の知識でそれを読み解くと、父による悪質な横領と、家の財産がすでに破綻寸前であることが判明した。 「この家は、もうすぐ潰れます」 家族会議の場で、リリアはたった四歳とは思えぬ明瞭な口調で破産の事実を突きつける。激昂した父に「疫病神め!」と罵られ家を追い出されたリリアだったが、それは彼女の望むところだった。 手切れ金代わりの銅貨数枚を握りしめ、自由を手に入れたリリア。これからは誰にも縛られず、前世で夢見た美味しいものをたくさん食べる生活を目指す。

お飾りの妻として嫁いだけど、不要な妻は出ていきます

菻莅❝りんり❞
ファンタジー
貴族らしい貴族の両親に、売られるように愛人を本邸に住まわせている其なりの爵位のある貴族に嫁いだ。 嫁ぎ先で私は、お飾りの妻として別棟に押し込まれ、使用人も付けてもらえず、初夜もなし。 「居なくていいなら、出ていこう」 この先結婚はできなくなるけど、このまま一生涯過ごすよりまし

転移先で日本語を読めるというだけで最強の男に囚われました

桜あずみ
恋愛
異世界に転移して2年。 言葉も話せなかったこの国で、必死に努力して、やっとこの世界に馴染んできた。 しかし、ただ一つ、抜けなかった癖がある。 ──ふとした瞬間に、日本語でメモを取ってしまうこと。 その一行が、彼の目に留まった。 「この文字を書いたのは、あなたですか?」 美しく、完璧で、どこか現実離れした男。 日本語という未知の文字に強い関心を示した彼は、やがて、少しずつ距離を詰めてくる。 最初はただの好奇心だと思っていた。 けれど、気づけば私は彼の手の中にいた。 彼の正体も、本当の目的も知らないまま。すべてを知ったときには、もう逃げられなかった。 毎日19時に更新予定です。

処理中です...