婚約破棄するんだったら、その代わりに復讐してもいいですか?

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その2

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私と婚約破棄する……そう聞いたときはショックで、立っているのがやっとだった。キニーネ様は私の方を真っすぐ見つめて、婚約破棄、と言った。あれは、冗談ではない。彼の本心なのだ。

その理由は?あの後、キニーネ様は婚約破棄の理由を堂々と熱弁していたらしい。しかしながら、どこか遠くの世界に意識が旅立っていた私の耳に、彼の言葉なんて何一つ入ってこなかった。

翌日の新聞に、キニーネ様の婚約破棄が取り上げられていた。私は、路地に落ちている新聞を拾って、その記事を読んだ。それによると、キニーネ様は私のことを鬱陶しくなるように思ったこと、そして、私よりももっと素晴らしい縁談が持ち上がったこと、この二点が重要視されていた。

素晴らしい縁談と言うのは、隣国の王女みたいだった。我が国と比べたら、箸にも棒にもかからないほどの小国らしい。でも、たくさんの金が地下深くに埋まっているとなると、話は別だ。国を守る代わりに、その資源は全て我が国が手に入れる……こういう大きな話が舞い込んできたら、私ごときが口を挟める問題ではない。

潔く諦めよう……この後は、修道院行きかしら?そんなことを考えていた矢先のこと。

「姫様を嫁がせるだなんて……許さん!」

「私たちの救世主を、これほど汚れ切った国に売り払うとは!いっそ、討ち死にしたほうがましだ!」

「おーよ!!!帝国なんてぶっ潰す!!!」

そんな、公衆の面前で、帝国潰す、なんて言ったら、すぐに兵隊が飛んできて、牢屋行になっちゃうわよ……なんて、呑気に考えていたが、ちょっと待った。

「あなたたち、ひょっとして、隣国の人たち?」

公衆の面前で叫んでいる男たちに、私は声をかけてみた。

「そうだが……あんたは誰だ?」

随分と言葉遣いの荒い男……そういうことはどうでもよかった。

「私はね、昨日、この国の第一王子に婚約破棄された令嬢パミーナ!」

公衆の面前で叫ぶだなんてはしたない、そう思った。でも、おかげで男たちは私に興味を持ったようだった。

「その話、もう少し詳しく教えてもらおうか?」

「ええっ、もちろん。いいわよ」

このまま修道院送りになるくらいなら、この男たちと一緒に遊んでみるのも悪くないと思った。

ひょっとしたら、私を捨てたキニーネ様に復讐ができるかも?

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