3 / 14
その3
しおりを挟む
「なるほど……すると、あんたは、キニーネって言う王子を恨んでいるわけか?」
「当たり前でしょう。勝手に、どこぞの馬の骨とも知らない女に鞍替えしやがって!」
「おいっ!ミクリッツ様のことを悪く言うな!殺すぞ!」
男たちの一人が、短刀をちらつかせた。ああっ、おっかないおっかない。考えてみれば、この男たちが尊敬している姫様こそ、キニーネ様と新たに婚約する女なのだ。だから、変に言うと、この者たちが頭にくるのは、理解できた。
「それで、俺たちに協力したいってことだが?」
「ええ。悪い話ではないでしょう。敵の敵は味方。あなたたちと私は味方なのよ。姫様をキニーネ様に嫁がせたくないんでしょ?」
「当たり前だ!」
男たちのガッツに、私も突き動かされた。
「だったら、やってやろうじゃないのさ!」
私は同時に、かなり震えていた。確かに内情はよく知っている。しかしながら、この数の人間で、キニーネ様たちと戦えるわけない。あまりにも非現実的だ。謀反を起こしたとなれば、最悪の場合、死罪になる。それだったら……大人しく修道院行になったほうがいいかしら?
「これもきっと、神様が与えてくださったチャンスだ!俺たちは戦いに勝つ!そして、ミクリッツ様をお助け申し上げる!!!」
今さら止めます、とはとても言えなかった。
キニーネ様と戦うのなら、それなりの作戦が必要だ。何かいい手はないのだろうか?
「ちょっと…よろしいか?」
血気盛んな男たちとは打って変わり、石橋を叩いて渡りそうなな青年が、服の裾を引っ張った。
「何かしら?」
「戦いの上で最も重要なこと、それは、情報だ。君はこの国の内情に詳しい。だが、それだけでは不十分だ」
男は何やら、私の耳元で話し始めた。
「当たり前でしょう。勝手に、どこぞの馬の骨とも知らない女に鞍替えしやがって!」
「おいっ!ミクリッツ様のことを悪く言うな!殺すぞ!」
男たちの一人が、短刀をちらつかせた。ああっ、おっかないおっかない。考えてみれば、この男たちが尊敬している姫様こそ、キニーネ様と新たに婚約する女なのだ。だから、変に言うと、この者たちが頭にくるのは、理解できた。
「それで、俺たちに協力したいってことだが?」
「ええ。悪い話ではないでしょう。敵の敵は味方。あなたたちと私は味方なのよ。姫様をキニーネ様に嫁がせたくないんでしょ?」
「当たり前だ!」
男たちのガッツに、私も突き動かされた。
「だったら、やってやろうじゃないのさ!」
私は同時に、かなり震えていた。確かに内情はよく知っている。しかしながら、この数の人間で、キニーネ様たちと戦えるわけない。あまりにも非現実的だ。謀反を起こしたとなれば、最悪の場合、死罪になる。それだったら……大人しく修道院行になったほうがいいかしら?
「これもきっと、神様が与えてくださったチャンスだ!俺たちは戦いに勝つ!そして、ミクリッツ様をお助け申し上げる!!!」
今さら止めます、とはとても言えなかった。
キニーネ様と戦うのなら、それなりの作戦が必要だ。何かいい手はないのだろうか?
「ちょっと…よろしいか?」
血気盛んな男たちとは打って変わり、石橋を叩いて渡りそうなな青年が、服の裾を引っ張った。
「何かしら?」
「戦いの上で最も重要なこと、それは、情報だ。君はこの国の内情に詳しい。だが、それだけでは不十分だ」
男は何やら、私の耳元で話し始めた。
28
あなたにおすすめの小説
地獄の業火に焚べるのは……
緑谷めい
恋愛
伯爵家令嬢アネットは、17歳の時に2つ年上のボルテール侯爵家の長男ジェルマンに嫁いだ。親の決めた政略結婚ではあったが、小さい頃から婚約者だった二人は仲の良い幼馴染だった。表面上は何の問題もなく穏やかな結婚生活が始まる――けれど、ジェルマンには秘密の愛人がいた。学生時代からの平民の恋人サラとの関係が続いていたのである。
やがてアネットは男女の双子を出産した。「ディオン」と名付けられた男児はジェルマンそっくりで、「マドレーヌ」と名付けられた女児はアネットによく似ていた。
※ 全5話完結予定
何かと「ひどいわ」とうるさい伯爵令嬢は
だましだまし
ファンタジー
何でもかんでも「ひどいわ」とうるさい伯爵令嬢にその取り巻きの侯爵令息。
私、男爵令嬢ライラの従妹で親友の子爵令嬢ルフィナはそんな二人にしょうちゅう絡まれ楽しい学園生活は段々とつまらなくなっていった。
そのまま卒業と思いきや…?
「ひどいわ」ばっかり言ってるからよ(笑)
全10話+エピローグとなります。
婚約破棄寸前だった令嬢が殺されかけて眠り姫となり意識を取り戻したら世界が変わっていた話
ひよこ麺
恋愛
シルビア・ベアトリス侯爵令嬢は何もかも完璧なご令嬢だった。婚約者であるリベリオンとの関係を除いては。
リベリオンは公爵家の嫡男で完璧だけれどとても冷たい人だった。それでも彼の幼馴染みで病弱な男爵令嬢のリリアにはとても優しくしていた。
婚約者のシルビアには笑顔ひとつ向けてくれないのに。
どんなに尽くしても努力しても完璧な立ち振る舞いをしても振り返らないリベリオンに疲れてしまったシルビア。その日も舞踏会でエスコートだけしてリリアと居なくなってしまったリベリオンを見ているのが悲しくなりテラスでひとり夜風に当たっていたところ、いきなり何者かに後ろから押されて転落してしまう。
死は免れたが、テラスから転落した際に頭を強く打ったシルビアはそのまま意識を失い、昏睡状態となってしまう。それから3年の月日が流れ、目覚めたシルビアを取り巻く世界は変っていて……
※正常な人があまりいない話です。
もてあそんでくれたお礼に、貴方に最高の餞別を。婚約者さまと、どうかお幸せに。まぁ、幸せになれるものなら......ね?
当麻月菜
恋愛
次期当主になるべく、領地にて父親から仕事を学んでいた伯爵令息フレデリックは、ちょっとした出来心で領民の娘イルアに手を出した。
ただそれは、結婚するまでの繋ぎという、身体目的の軽い気持ちで。
対して領民の娘イルアは、本気だった。
もちろんイルアは、フレデリックとの間に身分差という越えられない壁があるのはわかっていた。そして、その時が来たら綺麗に幕を下ろそうと決めていた。
けれど、二人の関係の幕引きはあまりに酷いものだった。
誠意の欠片もないフレデリックの態度に、立ち直れないほど心に傷を受けたイルアは、彼に復讐することを誓った。
弄ばれた女が、捨てた男にとって最後で最高の女性でいられるための、本気の復讐劇。
いつまでも変わらない愛情を与えてもらえるのだと思っていた
奏千歌
恋愛
[ディエム家の双子姉妹]
どうして、こんな事になってしまったのか。
妻から向けられる愛情を、どうして疎ましいと思ってしまっていたのか。
今さら泣きついても遅いので、どうかお静かに。
有賀冬馬
恋愛
「平民のくせに」「トロくて邪魔だ」──そう言われ続けてきた王宮の雑用係。地味で目立たない私のことなんて、誰も気にかけなかった。
特に伯爵令嬢のルナは、私の幸せを邪魔することばかり考えていた。
けれど、ある夜、怪我をした青年を助けたことで、私の運命は大きく動き出す。
彼の正体は、なんとこの国の若き国王陛下!
「君は私の光だ」と、陛下は私を誰よりも大切にしてくれる。
私を虐げ、利用した貴族たちは、今、悔し涙を流している。
友人の結婚式で友人兄嫁がスピーチしてくれたのだけど修羅場だった
海林檎
恋愛
え·····こんな時代錯誤の家まだあったんだ····?
友人の家はまさに嫁は義実家の家政婦と言った風潮の生きた化石でガチで引いた上での修羅場展開になった話を書きます·····(((((´°ω°`*))))))
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる