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第十二章 新たな命
8 短き命を ※
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魔王は嬉しそうににこっと笑うと、「では」とばかりにリョウマを押し倒した。軽い口づけが何度か落ちてきて、リョウマが少し唇を開いたタイミングで深いものに変わる。
「ん、……んく」
前袷の夜着の下に手が忍び込んできて、太腿に這わされると、びくんと体が跳ねた。
「あ……の。これ、さ」
「うん?」
「た、たくさん……ヤると、もしかして俺に……できちゃったりするの?」
「赤子が?」
「うん……」
「まさか。そなたは男子であろう」
「そ、そーだけどさあっ」
「心配いたすな。そうと決まれば、そなたの精をあらためてもらい受ける」
「んんっ……?」
いったいそれはどういう意味だ。「具体的にちゃんと説明を」と言いたいのに、魔王の愛撫がどんどん先へ進んで、みっともない声が溢れそうになり、リョウマは無意識に自分の口を塞いでしまった。が、その手首をすぐに魔王に取り除けられてしまう。
「ならぬ。聞かせよ」
「だ、だって……あうっ」
魔王の口づけはひどく優しく、それだけでもう体がふわふわと空中に浮かび上がってしまうような心地になる。
その口づけに応えながら、いつのまにかリョウマは知らず、涙をこぼしていた。気づいた魔王がそれを吸い取り、再び口づけを深めていく。濡れた目尻から耳朶を柔らかく食み、耳の中に舌を差し入れる。くすぐったくて身をよじると、今度は首筋から鎖骨の方へと唇が移動してゆく。
「うん……っ。だから、さ」
「ん?」
そろそろ愛撫が胸の突起へと差し掛かる頃合いでリョウマが言うと、魔王がそこで顔をあげた。
「たくさん、作ろう……な。子ども」
「うん?」魔王がわずかに首をかしげた。「たくさん欲しいのか? なぜだ」
リョウマはその顔へ、再び涙をあふれさせた目のまま、にっこり笑いかけた。
「だって……その方が寂しくないだろ? お前。俺がいなくなった後でも、さ」
魔王がぴたりと動きを止め、しばし沈黙した。
やがて片手がリョウマの頬を包み、親指で涙をぬぐった。
「……今から左様な心配をしてどうする」
目を閉じて黙ったリョウマの顔を、魔王はしばらくじっと見つめていたようだった。
「短き命は確かに無常だ。だが、短いなら短いなりに、みなその生を謳歌して生き、そして死ぬ。地球上に暮らす生きとし生ける者すべてがそうだ。……だから、それを今さら惜しむつもりはない。前にも言ったが、私を含めみながみな『与えられた今の命を精一杯生きる』以外のことはできぬのだ」
「……うん」
「だからそなたも、『今』を楽しめ」
「うん」
「よし」
魔王はにこっと笑うと、リョウマの額に口づけた。
「だが、礼を申すぞ。そこまで私のことを思い遣ってくれる者はそなただけだ」
「んなことねーだろ。もうわかってるぞ。みんな、めちゃめちゃお前のこと大好きだし、慕ってるし心配してっし」
「そうだな。だが、個人的に私個人のことを、ここまで考えてくれるのはそなただけだ」
「……ふ~ん」
「もうこの話はよい。夜は短いのだ。……今を楽しめ、リョウマ」
「あっ……!」
するり、と魔王の手がリョウマの足の間に差し入れられ、あらぬ場所を愛撫し始めたことで、それ以上の会話はもう無理になった。
魔王の手と唇に翻弄され、甘ったるい声が溢れ出て、なまめかしい水音とともに部屋に満たされていくのを、リョウマは霞みかかった意識のむこうにぼんやりと感じていた。
「ふあ……っあん」
丁寧に魔法まで使って拓かれていくいく自分の体と快感に身をゆだねる。大の大人の男の体重を、魔王の腕はまるで子どものように軽々と扱って次々に体位を変化させてゆく。
行為が進むにつれて、子どもに用を足させるような恰好で下から貫かれる形になった。
「あっ……あ、これ、やだっ……ふ、深いいっ……ああ、ああんっ」
自分で自分の腹の形が変わっているのが外からわかるほどだ。激しく突かれるたびに全身の細胞が指先までじんと痺れ、脳天まで快楽が突き抜けてゆく。これを知ってしまったら、もう後戻りはできないと思う。それが怖い。怖いがもうやめられない。
「はあ……あっ」
全身を痙攣させて何度目かの精を吐き出したリョウマが、ふと気づくと、先端から吐き出されたそれを、光る魔王の指先が吸い取っているのが見えた。
「ん? な……なに?」
「《転移》魔法だ。重要なサンプルはしかるべき機関に預け、今後はきちんと冷凍保存してゆかねばな」
「さ、さんぷ……る?」
「『子が欲しい』と申したのはそなただろう? 今からでも少しずつ、生きのいい素材を集めておかねば」
「素材って、言うなよお……」
まだ魔王のモノを受け入れた体で、リョウマはくたりと魔王の胸にもたれかかった。
「そらそら。まだ終わりではないぞ」
「マジぃ? もうやだ、俺ねむいい……」
「そう申すな。明日は存分に寝坊してよいゆえ。あと一回だけ」
「あふぁ……っん」
そのまま下からの激しい突き上げが再会されて、やがてまたリョウマの意識はぶつんと途切れた。
「ん、……んく」
前袷の夜着の下に手が忍び込んできて、太腿に這わされると、びくんと体が跳ねた。
「あ……の。これ、さ」
「うん?」
「た、たくさん……ヤると、もしかして俺に……できちゃったりするの?」
「赤子が?」
「うん……」
「まさか。そなたは男子であろう」
「そ、そーだけどさあっ」
「心配いたすな。そうと決まれば、そなたの精をあらためてもらい受ける」
「んんっ……?」
いったいそれはどういう意味だ。「具体的にちゃんと説明を」と言いたいのに、魔王の愛撫がどんどん先へ進んで、みっともない声が溢れそうになり、リョウマは無意識に自分の口を塞いでしまった。が、その手首をすぐに魔王に取り除けられてしまう。
「ならぬ。聞かせよ」
「だ、だって……あうっ」
魔王の口づけはひどく優しく、それだけでもう体がふわふわと空中に浮かび上がってしまうような心地になる。
その口づけに応えながら、いつのまにかリョウマは知らず、涙をこぼしていた。気づいた魔王がそれを吸い取り、再び口づけを深めていく。濡れた目尻から耳朶を柔らかく食み、耳の中に舌を差し入れる。くすぐったくて身をよじると、今度は首筋から鎖骨の方へと唇が移動してゆく。
「うん……っ。だから、さ」
「ん?」
そろそろ愛撫が胸の突起へと差し掛かる頃合いでリョウマが言うと、魔王がそこで顔をあげた。
「たくさん、作ろう……な。子ども」
「うん?」魔王がわずかに首をかしげた。「たくさん欲しいのか? なぜだ」
リョウマはその顔へ、再び涙をあふれさせた目のまま、にっこり笑いかけた。
「だって……その方が寂しくないだろ? お前。俺がいなくなった後でも、さ」
魔王がぴたりと動きを止め、しばし沈黙した。
やがて片手がリョウマの頬を包み、親指で涙をぬぐった。
「……今から左様な心配をしてどうする」
目を閉じて黙ったリョウマの顔を、魔王はしばらくじっと見つめていたようだった。
「短き命は確かに無常だ。だが、短いなら短いなりに、みなその生を謳歌して生き、そして死ぬ。地球上に暮らす生きとし生ける者すべてがそうだ。……だから、それを今さら惜しむつもりはない。前にも言ったが、私を含めみながみな『与えられた今の命を精一杯生きる』以外のことはできぬのだ」
「……うん」
「だからそなたも、『今』を楽しめ」
「うん」
「よし」
魔王はにこっと笑うと、リョウマの額に口づけた。
「だが、礼を申すぞ。そこまで私のことを思い遣ってくれる者はそなただけだ」
「んなことねーだろ。もうわかってるぞ。みんな、めちゃめちゃお前のこと大好きだし、慕ってるし心配してっし」
「そうだな。だが、個人的に私個人のことを、ここまで考えてくれるのはそなただけだ」
「……ふ~ん」
「もうこの話はよい。夜は短いのだ。……今を楽しめ、リョウマ」
「あっ……!」
するり、と魔王の手がリョウマの足の間に差し入れられ、あらぬ場所を愛撫し始めたことで、それ以上の会話はもう無理になった。
魔王の手と唇に翻弄され、甘ったるい声が溢れ出て、なまめかしい水音とともに部屋に満たされていくのを、リョウマは霞みかかった意識のむこうにぼんやりと感じていた。
「ふあ……っあん」
丁寧に魔法まで使って拓かれていくいく自分の体と快感に身をゆだねる。大の大人の男の体重を、魔王の腕はまるで子どものように軽々と扱って次々に体位を変化させてゆく。
行為が進むにつれて、子どもに用を足させるような恰好で下から貫かれる形になった。
「あっ……あ、これ、やだっ……ふ、深いいっ……ああ、ああんっ」
自分で自分の腹の形が変わっているのが外からわかるほどだ。激しく突かれるたびに全身の細胞が指先までじんと痺れ、脳天まで快楽が突き抜けてゆく。これを知ってしまったら、もう後戻りはできないと思う。それが怖い。怖いがもうやめられない。
「はあ……あっ」
全身を痙攣させて何度目かの精を吐き出したリョウマが、ふと気づくと、先端から吐き出されたそれを、光る魔王の指先が吸い取っているのが見えた。
「ん? な……なに?」
「《転移》魔法だ。重要なサンプルはしかるべき機関に預け、今後はきちんと冷凍保存してゆかねばな」
「さ、さんぷ……る?」
「『子が欲しい』と申したのはそなただろう? 今からでも少しずつ、生きのいい素材を集めておかねば」
「素材って、言うなよお……」
まだ魔王のモノを受け入れた体で、リョウマはくたりと魔王の胸にもたれかかった。
「そらそら。まだ終わりではないぞ」
「マジぃ? もうやだ、俺ねむいい……」
「そう申すな。明日は存分に寝坊してよいゆえ。あと一回だけ」
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