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シャーロットの味方
しおりを挟む「待っていろ! シャーロット! この私が今、迎えに行ってやる!」
ルークが馬車でダナ村へと向かっている頃、シャーロットは村の人達とお別れをしていた。
「シルバード子爵、お世話になりました。馬車も、本当にありがとうございます。」
「どうか、ロベルトと呼んでください。また、いつでもいらしてください。それと、これを……」
ロベルトは袋をトーマスに手渡した。
「これは?」
袋を開けてみると、金貨が入っていた。
「ロベルト様、こんな大金いただけません!」
「受け取ってください。本当は、私もシャーロット様と共に行きたいくらいなのですが、仕事があるのでご一緒出来ません。これくらいしか出来ませんが、少しでもシャーロット様のお役に立ちたいのです。」
「シャーロット様、ありがたくいただきましょう。資金がないことは、バレてます。」
「……ありがとうございます。何から何まで、お世話になりっぱなしで。」
「お姉ちゃん、絶対また来てね!」
「シャーロット様、どうかお元気で。」
「トーマス、シャーロット様をしっかりお守りするんだよ。」
「これ、お弁当。持っていきなさい。」
たった1日しか過ごしてないのに、離れるのがすごく寂しい。こんなに楽しかったのは、生まれて初めてかもしれない。孤児院にいた時、私は孤立していた。聖女の力が目覚めてからは、誰も近寄らなくなってたし。ルーク様に嫁いでからは、トーマスだけが、私の事を考えてくれてたな。
ルーク様はお忙しくて、私もずっと結界を張り続けていたから、ほとんど顔を合わすこともなかった。とっくに、ルーク様の気持ちには気づいていたのに、私は気付かないふりをしてたんだ……。
初めて愛してると言ってくれた人だから、信じたかった。でも……この村の人達と出会って、ルーク様の事は忘れていた。ルーク様の事は、自分でも信じられないくらい、もうなんの未練もない。
「皆さんと出会えて、本当によかった。また絶対来ます! 」
村のみんなに別れを告げて、馬車は走り出した。
シャーロット達が村を出発してしばらくすると……
「やっとダナ村に着いたか。とりあえず、シルバード子爵の邸に行くぞ。」
シャーロットを探しに来た、ルークが到着していた。
「なんだここは!? シルバード子爵はこんな所に住んでいるのか!?」
小さくこじんまりしている邸を見て、ルークは驚きを隠せなかった。
「レイバーン伯爵がわざわざ、この村になんの御用ですが?」
「シャーロットがいるだろ? 会わせてくれ。」
「少し遅かったようです。シャーロット様はもう、この村を去りました。」
「何!? どこへ行ったんだ!?」
「さあ……分かりません。隣国に行かれたのかもしれません。」
シルバード子爵は、嘘をついた。
「くそっ! 村人に、シャーロットがどこに行ったのか聞き出してこい!」
連れてきた数名の兵士達は、村人達にシャーロットの行く先を聞いて回ったが、王都に向かった事を話すものは誰一人いなかった。
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