10 / 15
追いかけるルーク
「シルバード子爵、邪魔したな。隣国はほかの者がさがしているはず……王都へ向かうぞ!」
村からルークが去っていった後、ルークの様子が切羽詰まっていたのが気になっていた。
「あの様子だと、ダルダナートに何かあったようだ。村の警備を万全にしておけ! シャーロット様が心配だ……すぐにあとを追い、レイバーン伯爵が追っていることをお知らせするのだ!」
護衛兵はこの村で1番早い馬に跨り、シャーロット達を探しに向かって行った。
「私が行きたい所だが、村を守らなければ。ずっと傍にいられるトーマスが羨ましい……」
ルークが追ってきている事を知らないシャーロットだったが、自分が張っていたダルダナートの結界が消滅しかけている事には気付いていた。
「もうすぐダルダナートの結界がなくなる……」
「気になりますか?」
「気にならないと言ったら、嘘になるかな。でももう、ダルダナートには私は必要ない。」
ダナ村を出発してから6時間、次の町が見えて来た。
「今日はあの町に泊まりましょう。」
「そうですね。泊まれそうな宿屋を探して来るので、シャーロット様は、こちらでお待ちください。」
馬車を町の入口にとめ、トーマスは町へと入っていった。シャーロットは馬車を降り、馬に水をあげた。
「疲れたでしょ。いっぱい飲んでね。」
馬に水をやりながら、ペンダントを見る。
このペンダント、すごいな。寝てる間も聖力を蓄えておいてくれるみたい。ペンダントが余分な力を使わないように抑えてくれるから、ダナ村とその周辺に結界を張り続けても全然疲れない。アンジェラさんに感謝しなくちゃ。
「やっと見つけたぞ!!」
振り返ると、ルークが立っていた!
「ルーク……様? どうしてこちらに?」
「お前を迎えに来た。シャーロット、私にはお前が必要だ。」
「ルーク様には、モアさんがいるではありませんか。」
「私はあの女に騙されたんだ!! ずっとお前だけを愛していた。シャーロット、帰ろう。」
もう昔とは違う事が、ハッキリしました。ルーク様がおっしゃっている事は嘘だと分かりますし、もしも本心で愛していると言われても、私の心は1ミリも動きません。私はもう、ルーク様を愛していないのです。
「お断りします。私はあなたに、なんの感情もありません。」
「そんなはずはない! お前は私を愛しているはずだ!」
「いたッ……! 離してください!」
ルークはシャーロットの腕を力任せに掴んだ!!
トーマスが宿を探していると、
「トーマス! やっと見つけた! シャーロット様はどちらだ!?」
ダナ村から兵士がやって来た。
あなたにおすすめの小説
殿下、幼馴染の令嬢を大事にしたい貴方の恋愛ごっこにはもう愛想が尽きました。
和泉鷹央
恋愛
雪国の祖国を冬の猛威から守るために、聖女カトリーナは病床にふせっていた。
女神様の結界を張り、国を温暖な気候にするためには何か犠牲がいる。
聖女の健康が、その犠牲となっていた。
そんな生活をして十年近く。
カトリーナの許嫁にして幼馴染の王太子ルディは婚約破棄をしたいと言い出した。
その理由はカトリーナを救うためだという。
だが本当はもう一人の幼馴染、フレンヌを王妃に迎えるために、彼らが仕組んだ計略だった――。
他の投稿サイトでも投稿しています。
貴方が要らないと言ったのです
藍田ひびき
恋愛
「アイリス、お前はもう必要ない」
ケヴィン・サージェント伯爵から一方的に離縁を告げられたアイリス。
彼女の実家の資金援助を目当てにした結婚だったため、財政が立て直された今では結婚を続ける意味がなくなったとケヴィンは語る。
屈辱に怒りを覚えながらも、アイリスは離縁に同意した。
しかしアイリスが去った後、伯爵家は次々と困難に見舞われていく――。
※ 他サイトにも投稿しています。
悪役令嬢の涙
拓海のり
恋愛
公爵令嬢グレイスは婚約者である王太子エドマンドに卒業パーティで婚約破棄される。王子の側には、癒しの魔法を使え聖女ではないかと噂される子爵家に引き取られたメアリ―がいた。13000字の短編です。他サイトにも投稿します。
氷の王弟殿下から婚約破棄を突き付けられました。理由は聖女と結婚するからだそうです。
吉川一巳
恋愛
ビビは婚約者である氷の王弟イライアスが大嫌いだった。なぜなら彼は会う度にビビの化粧や服装にケチをつけてくるからだ。しかし、こんな婚約耐えられないと思っていたところ、国を揺るがす大事件が起こり、イライアスから神の国から召喚される聖女と結婚しなくてはいけなくなったから破談にしたいという申し出を受ける。内心大喜びでその話を受け入れ、そのままの勢いでビビは神官となるのだが、招かれた聖女には問題があって……。小説家になろう、カクヨムにも投稿しています。
七光りのわがまま聖女を支えるのは疲れました。私はやめさせていただきます。
木山楽斗
恋愛
幼少期から魔法使いとしての才覚を見せていたラムーナは、王国における魔法使い最高峰の役職である聖女に就任するはずだった。
しかし、王国が聖女に選んだのは第一王女であるロメリアであった。彼女は父親である国王から溺愛されており、親の七光りで聖女に就任したのである。
ラムーナは、そんなロメリアを支える聖女補佐を任せられた。それは実質的に聖女としての役割を彼女が担うということだった。ロメリアには魔法使いの才能などまったくなかったのである。
色々と腑に落ちないラムーナだったが、それでも好待遇ではあったためその話を受け入れた。補佐として聖女を支えていこう。彼女はそのように考えていたのだ。
だが、彼女はその考えをすぐに改めることになった。なぜなら、聖女となったロメリアはとてもわがままな女性だったからである。
彼女は、才覚がまったくないにも関わらず上から目線でラムーナに命令してきた。ラムーナに支えられなければ何もできないはずなのに、ロメリアはとても偉そうだったのだ。
そんな彼女の態度に辟易としたラムーナは、聖女補佐の役目を下りることにした。王国側は特に彼女を止めることもなかった。ラムーナの代わりはいくらでもいると考えていたからである。
しかし彼女が去ったことによって、王国は未曽有の危機に晒されることになった。聖女補佐としてのラムーナは、とても有能な人間だったのだ。
私は王子の婚約者にはなりたくありません。
黒蜜きな粉
恋愛
公爵令嬢との婚約を破棄し、異世界からやってきた聖女と結ばれた王子。
愛を誓い合い仲睦まじく過ごす二人。しかし、そのままハッピーエンドとはならなかった。
いつからか二人はすれ違い、愛はすっかり冷めてしまった。
そんな中、主人公のメリッサは留学先の学校の長期休暇で帰国。
父と共に招かれた夜会に顔を出すと、そこでなぜか王子に見染められてしまった。
しかも、公衆の面前で王子にキスをされ逃げられない状況になってしまう。
なんとしてもメリッサを新たな婚約者にしたい王子。
さっさと留学先に戻りたいメリッサ。
そこへ聖女があらわれて――
婚約破棄のその後に起きる物語
〖完結〗私を捨てた旦那様は、もう終わりですね。
藍川みいな
恋愛
伯爵令嬢だったジョアンナは、アンソニー・ライデッカーと結婚していた。
5年が経ったある日、アンソニーはいきなり離縁すると言い出した。理由は、愛人と結婚する為。
アンソニーは辺境伯で、『戦場の悪魔』と恐れられるほど無類の強さを誇っていた。
だがそれは、ジョアンナの力のお陰だった。
ジョアンナは精霊の加護を受けており、ジョアンナが祈り続けていた為、アンソニーは負け知らずだったのだ。
精霊の加護など迷信だ! 負け知らずなのは自分の力だ!
と、アンソニーはジョアンナを捨てた。
その結果は、すぐに思い知る事になる。
設定ゆるゆるの架空の世界のお話です。
全10話で完結になります。
(番外編1話追加)
感想の返信が出来ず、申し訳ありません。全て読ませて頂いております。ありがとうございます。