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異世界へ
0112話
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野営をした日の夜、イオはキダインから魔法について習っていた。
実は他にも何人か黎明の覇者には魔法使いがいるのだが、イオと会うのは今のところキダインだけらしい。
何故? とそ疑問に思うイオだったが、それを聞いてもキダインは色々と誤魔化すばかりで話をする様子はない。
キダインがそのような真似をする以上、何か理由があるのだろうというのは、イオにも何となく理解出来た。
そのため、一度駄目だと言われてからはそれ以上はしつこく聞くのは止めた。
「これは……一体どうなってるんだろうね。流星魔法なんていうとんでもない魔法を使うんだから、てっきり他の魔法の才能もあると思っていたのに……」
イオの存在が理解出来ないといった様子のキダイン。
そう言う理由は、イオにも理解出来た。
キダインに簡単な呪文を習ってそれぞれ使ってみたのだが、その殆どが発動しなかったのだ。
普通の魔法使いなら、得意と苦手というのはあるかもしれない。
しかし、苦手な魔法であっても発動しないということはない。
だというのに、イオは土系統と水系統の魔法が発動しただけだ。
……それも、土系統の魔法は地面に数センチの穴が生み出された程度で、水魔法にいたっては水滴が数滴生まれた程度。
もしキダインが流星魔法をその目で見ていなければ、イオには魔法の素質が皆無……とまではいかないが、それでも限りなく少ないと判断しただろう。
それだけイオの使った魔法というのは微妙だったのだ。
「う……使った俺が言うのも何ですが、自分でもこの結果はちょっと予想外でした」
「だろうね。あれだけの魔法を使えるのに、他の魔法の才能が皆無……とまではいかないが、それでもここまで少ないというのは、少し予想外だったね」
はぁ、と。
キダインは呆れを強く込めて息を吐く。
そんなキダインの様子を見て、イオは申し訳なく思う。
自分に流星魔法という特殊な魔法の才能があるのは分かる。
しかし、それ以外の……本来ならば普通の魔法使いが使える、一般的な魔法の数々の殆どに才能がなかったのだ。
「土系統が一番才能があって、次に水。とはいえ、仮にも地面を掘る……というかへこませることが出来るのに対して、水魔法の方は……うん。まぁ、発動はしたんだし。それに傭兵だけじゃないけど、旅をする者にとって水魔法というのは使えるだけでそれなりに重宝されるんだよ」
「そうなんですか?」
イオにとって、水魔法というのはそこまで強いイメージがない。
日本にいたときに楽しんでいた漫画でも、氷魔法を使う者が活躍するというのは珍しくなかったが、水魔法を使う者が活躍するというのはあまりみなかった。
どちらかといえば、水魔法というのは回復魔法といったイメージが強い。
あくまでもイオが読んでいた漫画がそうなのであって、もしかしたらイオが読んでいない漫画では水魔法が大活躍といったものもあったのかもしれないが。
「そうなんだよ。旅をする上で、水というのは必須だ。水を運ばなくてもいいだけで、馬車の荷台はかなり空く。こう聞けばちょっと……いや、かなり地味に聞こえるかもしれないけど、本当に重要な魔法なのは間違いないよ」
「それはつまり、攻撃魔法じゃなくて生活に必要ということですか?」
やっぱりといった様子を見せるイオに、キダインは大きく息を吐いてから口を開く。
「生活に必要ということで、イオみたいに水魔法を一段低く見る者がいるのは間違いない。もちろん、世の中には水魔法でも優秀な攻撃魔法の使い手として知られる者はいるさ。けど……私たち傭兵に限らず、旅をする者にとって水はかなり重要なんだよ」
この辺りの実感がイオにあまりないのは、日本に住んでいたということが大きいだろう。
日本というのは、地球全体で見ても希に見るほど、水資源に恵まれた国だ。
田舎の山では、普通に川の水を飲んでも問題はない。
たまに雨が降らずに水不足になるといったようなことになってニュースになることもあったが、基本的に水に困るということはない。
地球においては、そんな水に恵まれた日本を理想郷のように思う国も多かった。……その実際はともかくとして。
そういう日本に住んでいたイオだけに、水というの存在の重要性をあまり理解していない。
ましてや、この世界にやって来たときも山の中で普通に川があり、そこで水を補給出来た。
黎明の覇者に保護されてドレミナの英雄の宴亭に泊まったときも、高級宿なのだから当然のように水は容易に手に入った。
そういう意味で、イオは水に困るということはなかったのだろう。
「そう考えると、土魔法の方が水魔法よりも才能があったというのは、どうなんでしょうね」
水魔法についてそこまで気にした様子はなかったが、それでも話を聞いた限りでは水魔法の方があった方が便利なのだと思えたので、そう尋ねる。
「そうでもないよ。今はまだ魔法を使えただけだろう? 他の魔法のように全く使えないのならまだしも、水と土の魔法は発動しているんだ。そうなれば、練習次第はある程度は使えるようになるんじゃないかな」
流星魔法を自由に使えるイオだけに、キダインにとってもこの結果は予想外だった。
しかし、魔法の発動は出来たのだから一流の使い手……とまではいかずとも、それなりの魔法は使えるようになるのではないかと、そう思えた。
普通なら、イオが使った魔法程度でそのように思うことはない。
しかし、イオは流星魔法という圧倒的なまでの魔法を使うだけの実力がある。
そんなイオだからこそ、土と水の魔法が多少なとりもと使えたのだから、もしかして……と、そう思うのだ。
「そうなるといいんですけどね。ただ、正直なところ現在の自分の状況を考えると、ちょっとそうなるとは思えないんですよね。……本当にそうなればいいんですけど」
ここまでイオの自信がないのは、流星魔法という強力な魔法が使えるのに、それでいながら他の基本的な魔法は使えなかったからだろう。
イオにとって、魔法というのは流星魔法以外の魔法も使えてもおかしくはないという思いがあった。
この世界に送ってくれた水晶から才能を引き出され、その才能が流星魔法の才能だったというのは、当然のようにイオも理解している。
だが、流星魔法を使えるのだから、他の魔法も使えても当然だというのは……イオの驕りだったのだろう。
「多分だけど、イオの才能は流星魔法に特化してるんだろうね。考えてみれば、あれだけ強力な魔法を使えるんだ。その魔法に特化したからこそ、そういう真似が出来る……と考えても、おかしくはないだろう?」
「それは……まぁ、そうかもしれませんね」
いわゆる特化型という奴だろうと、イオも納得する。
ゲームをやる際にそういうキャラを好んで作る者がいるというのはイオも知っている。
イオ本人は、特化型と万能型の中間くらいといった能力値のキャラを作ることを好むが。
そういう例を知っているからこそ、イオはキダインの説明にすぐ納得出来た。……いや、この場合は出来てしまったと表現すべきか。
せめてもの救いは、イオは土と水の魔法も弱いながら使えたことで、それはつまり流星魔法に特化してはいるが、流星魔法以外の魔法は使えない特化型という訳ではなく、どちらかといえばイオが好むような汎用型と特化型の中間といたところか。
(それでも土と水の魔法をちょっとしか使えないとなると、限りなく特化型に近い感じだけど。……とはいえ、流星魔法は発動するまでに結構な時間が掛かるんだし、そう考えれば悪い話じゃないのか?)
この場合の結構な時間というのは、実際にはそこまで長い時間ではない。
しかし、それはあくまでも普通のときの話だ。
一秒を争う戦いの中では、流星魔法が発動するまでの時間というのはかなり厳しい。
もちろん、そういうときのためにレックスのような護衛がいるのだが……それでも、いつもレックスがいるという訳ではない。
何かあったときのために、すぐ対応出来る方法というのはあった方がいい。
そう思ったイオは、ふと疑問に思う。
「あれ、俺が流星魔法を使って、それが実際発動するまでの間に土や水の魔法を使う……ってことは出来るんですか?」
「あー……そうだね。それなりにコツはいるけど、やろうと思えば出来るだろうね」
キダインのその言葉に、イオは恐らく難しいのだろうと予想する。
属性の違う魔法を続けて使うのだから、それが難しいと予想するのは難しい話ではない。
「一応呪文を唱え終わった時点で、魔法はもう発動しています。実際に魔法の効果が発揮されるまでの、ある程度の時間が必要なだけで。それでもコツが必要なくらいには難しいですか?」
「イオの場合は、恐らく難しいだろうね。この辺は人によっても違うから、私からは何とも言えないよ。実際に試してみないと。……ただ、イオの場合は流星魔法に比べて土魔法や水魔法の才能は低い。そう考えると、場合によっては土魔法や水魔法を使おうとしても流星魔法の干渉があるかも」
「流星魔法の干渉ですか? それって、具体的にどんな風になるんです?」
「うーん、ちょっと説明が難しいね。誤解を覚悟で言えば、土魔法や水魔法を使おうとしても、流星魔法という存在によって掻き消される……あるいは呑み込まれるんだよ」
「えーっと……?」
キダインが分かりやすく説明してくれているというのは、イオにも分かる。
しかし、問題なのはそのイオにキダインの説明を理解出来るだけの前提条件である知識がないということだろう。
自分の言葉を理解出来ていない様子のイオを見て、キダインは納得した様子を見せる。
「どうやら、イオは魔法についてそこまで詳しくないようだね。今度、魔法について教えてあげるよ」
「お願いします」
魔法について教えてもらえて、ラッキー。
そう思ったイオだったが、本人には自覚がないものの、キダインのような腕利きの魔法使いから魔法について教えてもらえるというのは、ラッキー程度の言葉で表現出来ないような、そんな幸運だったのだが、生憎とイオはそれについては思い至らなかった。
実は他にも何人か黎明の覇者には魔法使いがいるのだが、イオと会うのは今のところキダインだけらしい。
何故? とそ疑問に思うイオだったが、それを聞いてもキダインは色々と誤魔化すばかりで話をする様子はない。
キダインがそのような真似をする以上、何か理由があるのだろうというのは、イオにも何となく理解出来た。
そのため、一度駄目だと言われてからはそれ以上はしつこく聞くのは止めた。
「これは……一体どうなってるんだろうね。流星魔法なんていうとんでもない魔法を使うんだから、てっきり他の魔法の才能もあると思っていたのに……」
イオの存在が理解出来ないといった様子のキダイン。
そう言う理由は、イオにも理解出来た。
キダインに簡単な呪文を習ってそれぞれ使ってみたのだが、その殆どが発動しなかったのだ。
普通の魔法使いなら、得意と苦手というのはあるかもしれない。
しかし、苦手な魔法であっても発動しないということはない。
だというのに、イオは土系統と水系統の魔法が発動しただけだ。
……それも、土系統の魔法は地面に数センチの穴が生み出された程度で、水魔法にいたっては水滴が数滴生まれた程度。
もしキダインが流星魔法をその目で見ていなければ、イオには魔法の素質が皆無……とまではいかないが、それでも限りなく少ないと判断しただろう。
それだけイオの使った魔法というのは微妙だったのだ。
「う……使った俺が言うのも何ですが、自分でもこの結果はちょっと予想外でした」
「だろうね。あれだけの魔法を使えるのに、他の魔法の才能が皆無……とまではいかないが、それでもここまで少ないというのは、少し予想外だったね」
はぁ、と。
キダインは呆れを強く込めて息を吐く。
そんなキダインの様子を見て、イオは申し訳なく思う。
自分に流星魔法という特殊な魔法の才能があるのは分かる。
しかし、それ以外の……本来ならば普通の魔法使いが使える、一般的な魔法の数々の殆どに才能がなかったのだ。
「土系統が一番才能があって、次に水。とはいえ、仮にも地面を掘る……というかへこませることが出来るのに対して、水魔法の方は……うん。まぁ、発動はしたんだし。それに傭兵だけじゃないけど、旅をする者にとって水魔法というのは使えるだけでそれなりに重宝されるんだよ」
「そうなんですか?」
イオにとって、水魔法というのはそこまで強いイメージがない。
日本にいたときに楽しんでいた漫画でも、氷魔法を使う者が活躍するというのは珍しくなかったが、水魔法を使う者が活躍するというのはあまりみなかった。
どちらかといえば、水魔法というのは回復魔法といったイメージが強い。
あくまでもイオが読んでいた漫画がそうなのであって、もしかしたらイオが読んでいない漫画では水魔法が大活躍といったものもあったのかもしれないが。
「そうなんだよ。旅をする上で、水というのは必須だ。水を運ばなくてもいいだけで、馬車の荷台はかなり空く。こう聞けばちょっと……いや、かなり地味に聞こえるかもしれないけど、本当に重要な魔法なのは間違いないよ」
「それはつまり、攻撃魔法じゃなくて生活に必要ということですか?」
やっぱりといった様子を見せるイオに、キダインは大きく息を吐いてから口を開く。
「生活に必要ということで、イオみたいに水魔法を一段低く見る者がいるのは間違いない。もちろん、世の中には水魔法でも優秀な攻撃魔法の使い手として知られる者はいるさ。けど……私たち傭兵に限らず、旅をする者にとって水はかなり重要なんだよ」
この辺りの実感がイオにあまりないのは、日本に住んでいたということが大きいだろう。
日本というのは、地球全体で見ても希に見るほど、水資源に恵まれた国だ。
田舎の山では、普通に川の水を飲んでも問題はない。
たまに雨が降らずに水不足になるといったようなことになってニュースになることもあったが、基本的に水に困るということはない。
地球においては、そんな水に恵まれた日本を理想郷のように思う国も多かった。……その実際はともかくとして。
そういう日本に住んでいたイオだけに、水というの存在の重要性をあまり理解していない。
ましてや、この世界にやって来たときも山の中で普通に川があり、そこで水を補給出来た。
黎明の覇者に保護されてドレミナの英雄の宴亭に泊まったときも、高級宿なのだから当然のように水は容易に手に入った。
そういう意味で、イオは水に困るということはなかったのだろう。
「そう考えると、土魔法の方が水魔法よりも才能があったというのは、どうなんでしょうね」
水魔法についてそこまで気にした様子はなかったが、それでも話を聞いた限りでは水魔法の方があった方が便利なのだと思えたので、そう尋ねる。
「そうでもないよ。今はまだ魔法を使えただけだろう? 他の魔法のように全く使えないのならまだしも、水と土の魔法は発動しているんだ。そうなれば、練習次第はある程度は使えるようになるんじゃないかな」
流星魔法を自由に使えるイオだけに、キダインにとってもこの結果は予想外だった。
しかし、魔法の発動は出来たのだから一流の使い手……とまではいかずとも、それなりの魔法は使えるようになるのではないかと、そう思えた。
普通なら、イオが使った魔法程度でそのように思うことはない。
しかし、イオは流星魔法という圧倒的なまでの魔法を使うだけの実力がある。
そんなイオだからこそ、土と水の魔法が多少なとりもと使えたのだから、もしかして……と、そう思うのだ。
「そうなるといいんですけどね。ただ、正直なところ現在の自分の状況を考えると、ちょっとそうなるとは思えないんですよね。……本当にそうなればいいんですけど」
ここまでイオの自信がないのは、流星魔法という強力な魔法が使えるのに、それでいながら他の基本的な魔法は使えなかったからだろう。
イオにとって、魔法というのは流星魔法以外の魔法も使えてもおかしくはないという思いがあった。
この世界に送ってくれた水晶から才能を引き出され、その才能が流星魔法の才能だったというのは、当然のようにイオも理解している。
だが、流星魔法を使えるのだから、他の魔法も使えても当然だというのは……イオの驕りだったのだろう。
「多分だけど、イオの才能は流星魔法に特化してるんだろうね。考えてみれば、あれだけ強力な魔法を使えるんだ。その魔法に特化したからこそ、そういう真似が出来る……と考えても、おかしくはないだろう?」
「それは……まぁ、そうかもしれませんね」
いわゆる特化型という奴だろうと、イオも納得する。
ゲームをやる際にそういうキャラを好んで作る者がいるというのはイオも知っている。
イオ本人は、特化型と万能型の中間くらいといった能力値のキャラを作ることを好むが。
そういう例を知っているからこそ、イオはキダインの説明にすぐ納得出来た。……いや、この場合は出来てしまったと表現すべきか。
せめてもの救いは、イオは土と水の魔法も弱いながら使えたことで、それはつまり流星魔法に特化してはいるが、流星魔法以外の魔法は使えない特化型という訳ではなく、どちらかといえばイオが好むような汎用型と特化型の中間といたところか。
(それでも土と水の魔法をちょっとしか使えないとなると、限りなく特化型に近い感じだけど。……とはいえ、流星魔法は発動するまでに結構な時間が掛かるんだし、そう考えれば悪い話じゃないのか?)
この場合の結構な時間というのは、実際にはそこまで長い時間ではない。
しかし、それはあくまでも普通のときの話だ。
一秒を争う戦いの中では、流星魔法が発動するまでの時間というのはかなり厳しい。
もちろん、そういうときのためにレックスのような護衛がいるのだが……それでも、いつもレックスがいるという訳ではない。
何かあったときのために、すぐ対応出来る方法というのはあった方がいい。
そう思ったイオは、ふと疑問に思う。
「あれ、俺が流星魔法を使って、それが実際発動するまでの間に土や水の魔法を使う……ってことは出来るんですか?」
「あー……そうだね。それなりにコツはいるけど、やろうと思えば出来るだろうね」
キダインのその言葉に、イオは恐らく難しいのだろうと予想する。
属性の違う魔法を続けて使うのだから、それが難しいと予想するのは難しい話ではない。
「一応呪文を唱え終わった時点で、魔法はもう発動しています。実際に魔法の効果が発揮されるまでの、ある程度の時間が必要なだけで。それでもコツが必要なくらいには難しいですか?」
「イオの場合は、恐らく難しいだろうね。この辺は人によっても違うから、私からは何とも言えないよ。実際に試してみないと。……ただ、イオの場合は流星魔法に比べて土魔法や水魔法の才能は低い。そう考えると、場合によっては土魔法や水魔法を使おうとしても流星魔法の干渉があるかも」
「流星魔法の干渉ですか? それって、具体的にどんな風になるんです?」
「うーん、ちょっと説明が難しいね。誤解を覚悟で言えば、土魔法や水魔法を使おうとしても、流星魔法という存在によって掻き消される……あるいは呑み込まれるんだよ」
「えーっと……?」
キダインが分かりやすく説明してくれているというのは、イオにも分かる。
しかし、問題なのはそのイオにキダインの説明を理解出来るだけの前提条件である知識がないということだろう。
自分の言葉を理解出来ていない様子のイオを見て、キダインは納得した様子を見せる。
「どうやら、イオは魔法についてそこまで詳しくないようだね。今度、魔法について教えてあげるよ」
「お願いします」
魔法について教えてもらえて、ラッキー。
そう思ったイオだったが、本人には自覚がないものの、キダインのような腕利きの魔法使いから魔法について教えてもらえるというのは、ラッキー程度の言葉で表現出来ないような、そんな幸運だったのだが、生憎とイオはそれについては思い至らなかった。
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