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最終章 今こそ復讐の時
第九話 ある意味史上最悪のタイマン
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幸助とラヴが協力を結んでいる中、フラム城下町は狂信者脱獄直後よりも混乱の渦の中に入り込んでしまっていた。聖騎士達の狂った攻撃や体力の消耗によって次々に倒されていく兵士、騎士、冒険者達。無理もないだろう。既に狂信者達の暴走が始まってから早4時間。休みなしに戦っているのだから当然疲れる上、攻撃を喰らってしまう程の油断だってしてしまう。
仲間達が倒れていく中、ジューペとトーマは後ろを確認しながら逃げ回っていた。しかし、体力が無限に湧き上がってくるわけがなく、逃げている途中で路地裏へと逃げ隠れる。ゾンビも聖騎士も奇跡的にいない暗闇で2人は息を整えた。
「くっそ!アイツ何なんだよ!操れるのはゾンビだけじゃなかったのか!?」
「1年前のあの日はね!!もしかしたら地下牢獄で鍛えていたのかもしれない!!・・・しかし、アンリちゃんが在んな凄い魔術を使えるなんて・・・」
「そんなに凄いのか!ただのバカ強い土人形を動かしているだけだぞ!!」
「動かしているんじゃない!生命を吹き込んだんだ!!『ゴーレムクラフト』・・・天才の僕ですらまだ小さい個体を1体しか作りだせない!それなのに、アンリちゃんは2m級のゴーレムを数えきれない程作った!はっきり言って天才だよ!!」
否、天才というよりも天災という言葉が似合うだろう。路地裏に隠れるジューペとトーマに気付かず、真っすぐ表通りを走り去っていく身体が土で出来た巨人達。名はゴーレム。人間によって生み出される生命である。
アンリ・ラパン。愛を求める女。彼女はモグラの力以外にもう1つラヴから能力を授かっていた。その能力こそが今、2人を追いつめているゴーレムを瞬時に作る力である。
「ああ、だとするならヤツは相当のやり手なんだろうよ!だがな、あのウサギ女の力があがってるのは何で
だ!明らかにㇾべルがあがっているレベルだぞ!」
「それはただ単に騎士達を殺しまくったからでs──────」
ジューペがよりかかっていた建物の壁が突如音を立てて崩れ、彼の会話を遮る。壊れた壁から出てきたのは巨大な土の手。土の手はジューペを鷲掴みにすると、その全貌を露わにした。
「うわっ!うわぁぁぁぁ!!」
「ジューペ!!クソ!!隠れるのが甘かったか!!」
現れたのはアンリが作ったゴーレム。ジューペを力任せで捕まえたゴーレムは顔の前へと彼を持ってくると、両手で彼の胴を掴み、圧迫し始めた。
「おごっ・・・!や、やべぇ・・・!内臓が・・・!!潰れる・・・!!」
「うおおおお!!させるかぁぁぁ!!」
仲間は目の前で握りつぶされる様をただ突っ立って見ているはずがなく、トーマは良く研がれた愛用の斧を両手に握りしめ、ゴーレムの右足に向かってフルスイングした。すると、固められた土の足は大木のように切れ、片足を失ったゴーレムはバランス感覚を失い、右側に倒れた。倒れたと同時にジューペが圧迫から解放される。
「し、死ぬところだった。とりあえず・・・『フリーズロック』!!」
足を失ってもまだ動くゴーレムに冷気を浴びせ、あっと言う間に凍らせるジューペ。全く身動きを取れなくなったのを確認し、トーマがトドメに斧を振り下ろす。すると、凍ったゴーレムはバラバラに砕け散り、二度と動く事は無かった。
こうしてトーマの相棒が死ぬ危機は去った。しかし、一難去ってまた一難という諺は国が世界が違っても意味を成すようで、派手にゴーレムを倒したせいで2人を捜していたゴーレム達が全員反応。たちまち2人を囲んでしまった。
「さあ!さあ!さあ!表に姿出しちゃったからどんどん来ちゃったよ!!どうするよ!トーマ!!」
「うるせぇ!!囲まれたらやる事は1つ!!倒すのみだぁぁぁ!!」
巨体のゴーレム達の間を縫うように駆け出し、手に持った斧でどんどん部位を破壊していくトーマ。生まれながらの才能と努力の結晶である魔術でゴーレムを蹂躙していくジューペ。才能と戦闘能力の塊である2人はあっと言う間に囲んでいた十を余裕で超えるゴーレムを片付けてしまった。
「ふう・・・流石に疲れたな。さて・・・・・・そこまでするとは見損なったぞ、アンリ・ラパン」
ジューペとトーマが逃げてきた方向。道にはいつの間にかアンリが立っており、その手にはまだ生まれてから間もないだろう赤ん坊が雑に掴まれていた。掴まれている部分が痛いのか、はたまたアンリが怖いのか泣き出す赤ん坊。誰が見ても一目瞭然、人質だ。アンリの口角があがる。一言例えるなら悪魔、人の形をした何者かだ。
「テメェ・・・!!」
「ついにそこまで堕ちちゃったんだね・・・」
トーマは怒り斧を握る力を強め、ジューペは心の底から失望する。しかし、彼女にとっては他人の評価なんてどうでも良い。悪人と思われていようが、何とも思わない。彼女は愛する人さえ手に入れる事が出来ればそれで良いんだから。2人に武器を置くように指示すると、背後にゴーレムを作製。2人を殴らせ、建物の壁に衝突させた。
「弱虫のクセに私にコウスケの事をすぐに話さないからこうなるんだよ」
壁にめり込むジューペに近付き、無様な姿を笑うアンリ。薄気味悪く笑うアンリの顔面に向かって、ジューペは彼女の顔面に唾を吐き捨てる。
「相変わらず死にたがりだね、君は。それじゃあ、この赤ん坊の次に殺してあげる」
「おい!待て!止めろ!!」
赤ん坊が持ち上げられ、今斬られる寸前、遠くから牛が走ってくるような地響きが聴こえてくる。ジューペ達が逃げてきた方向だ。アンリは視線をそちらの方に向ける。
向かってきているのは牛・・・ではなく、牛に似た謎の動物。何処か愛らしい見た目をした謎の巨大生物の背中にはツノの生えた兜を被った騎士が乗っており、アンリまで近づいてくると、謎の生き物から下り槍を構え、顔を隠す兜を外した。現れたのは病的にまで白い肌とアメジストのような瞳を持つ美女だった。
「おい、お前。今、コウスケの名を口にしたか?」
「したけど、貴女はコウスケとどんな関係なの?」
「将来交わる相手だが?」
「・・・は?」
騎士の名はアメリア・ジースト。ジースト王国の女王である。
仲間達が倒れていく中、ジューペとトーマは後ろを確認しながら逃げ回っていた。しかし、体力が無限に湧き上がってくるわけがなく、逃げている途中で路地裏へと逃げ隠れる。ゾンビも聖騎士も奇跡的にいない暗闇で2人は息を整えた。
「くっそ!アイツ何なんだよ!操れるのはゾンビだけじゃなかったのか!?」
「1年前のあの日はね!!もしかしたら地下牢獄で鍛えていたのかもしれない!!・・・しかし、アンリちゃんが在んな凄い魔術を使えるなんて・・・」
「そんなに凄いのか!ただのバカ強い土人形を動かしているだけだぞ!!」
「動かしているんじゃない!生命を吹き込んだんだ!!『ゴーレムクラフト』・・・天才の僕ですらまだ小さい個体を1体しか作りだせない!それなのに、アンリちゃんは2m級のゴーレムを数えきれない程作った!はっきり言って天才だよ!!」
否、天才というよりも天災という言葉が似合うだろう。路地裏に隠れるジューペとトーマに気付かず、真っすぐ表通りを走り去っていく身体が土で出来た巨人達。名はゴーレム。人間によって生み出される生命である。
アンリ・ラパン。愛を求める女。彼女はモグラの力以外にもう1つラヴから能力を授かっていた。その能力こそが今、2人を追いつめているゴーレムを瞬時に作る力である。
「ああ、だとするならヤツは相当のやり手なんだろうよ!だがな、あのウサギ女の力があがってるのは何で
だ!明らかにㇾべルがあがっているレベルだぞ!」
「それはただ単に騎士達を殺しまくったからでs──────」
ジューペがよりかかっていた建物の壁が突如音を立てて崩れ、彼の会話を遮る。壊れた壁から出てきたのは巨大な土の手。土の手はジューペを鷲掴みにすると、その全貌を露わにした。
「うわっ!うわぁぁぁぁ!!」
「ジューペ!!クソ!!隠れるのが甘かったか!!」
現れたのはアンリが作ったゴーレム。ジューペを力任せで捕まえたゴーレムは顔の前へと彼を持ってくると、両手で彼の胴を掴み、圧迫し始めた。
「おごっ・・・!や、やべぇ・・・!内臓が・・・!!潰れる・・・!!」
「うおおおお!!させるかぁぁぁ!!」
仲間は目の前で握りつぶされる様をただ突っ立って見ているはずがなく、トーマは良く研がれた愛用の斧を両手に握りしめ、ゴーレムの右足に向かってフルスイングした。すると、固められた土の足は大木のように切れ、片足を失ったゴーレムはバランス感覚を失い、右側に倒れた。倒れたと同時にジューペが圧迫から解放される。
「し、死ぬところだった。とりあえず・・・『フリーズロック』!!」
足を失ってもまだ動くゴーレムに冷気を浴びせ、あっと言う間に凍らせるジューペ。全く身動きを取れなくなったのを確認し、トーマがトドメに斧を振り下ろす。すると、凍ったゴーレムはバラバラに砕け散り、二度と動く事は無かった。
こうしてトーマの相棒が死ぬ危機は去った。しかし、一難去ってまた一難という諺は国が世界が違っても意味を成すようで、派手にゴーレムを倒したせいで2人を捜していたゴーレム達が全員反応。たちまち2人を囲んでしまった。
「さあ!さあ!さあ!表に姿出しちゃったからどんどん来ちゃったよ!!どうするよ!トーマ!!」
「うるせぇ!!囲まれたらやる事は1つ!!倒すのみだぁぁぁ!!」
巨体のゴーレム達の間を縫うように駆け出し、手に持った斧でどんどん部位を破壊していくトーマ。生まれながらの才能と努力の結晶である魔術でゴーレムを蹂躙していくジューペ。才能と戦闘能力の塊である2人はあっと言う間に囲んでいた十を余裕で超えるゴーレムを片付けてしまった。
「ふう・・・流石に疲れたな。さて・・・・・・そこまでするとは見損なったぞ、アンリ・ラパン」
ジューペとトーマが逃げてきた方向。道にはいつの間にかアンリが立っており、その手にはまだ生まれてから間もないだろう赤ん坊が雑に掴まれていた。掴まれている部分が痛いのか、はたまたアンリが怖いのか泣き出す赤ん坊。誰が見ても一目瞭然、人質だ。アンリの口角があがる。一言例えるなら悪魔、人の形をした何者かだ。
「テメェ・・・!!」
「ついにそこまで堕ちちゃったんだね・・・」
トーマは怒り斧を握る力を強め、ジューペは心の底から失望する。しかし、彼女にとっては他人の評価なんてどうでも良い。悪人と思われていようが、何とも思わない。彼女は愛する人さえ手に入れる事が出来ればそれで良いんだから。2人に武器を置くように指示すると、背後にゴーレムを作製。2人を殴らせ、建物の壁に衝突させた。
「弱虫のクセに私にコウスケの事をすぐに話さないからこうなるんだよ」
壁にめり込むジューペに近付き、無様な姿を笑うアンリ。薄気味悪く笑うアンリの顔面に向かって、ジューペは彼女の顔面に唾を吐き捨てる。
「相変わらず死にたがりだね、君は。それじゃあ、この赤ん坊の次に殺してあげる」
「おい!待て!止めろ!!」
赤ん坊が持ち上げられ、今斬られる寸前、遠くから牛が走ってくるような地響きが聴こえてくる。ジューペ達が逃げてきた方向だ。アンリは視線をそちらの方に向ける。
向かってきているのは牛・・・ではなく、牛に似た謎の動物。何処か愛らしい見た目をした謎の巨大生物の背中にはツノの生えた兜を被った騎士が乗っており、アンリまで近づいてくると、謎の生き物から下り槍を構え、顔を隠す兜を外した。現れたのは病的にまで白い肌とアメジストのような瞳を持つ美女だった。
「おい、お前。今、コウスケの名を口にしたか?」
「したけど、貴女はコウスケとどんな関係なの?」
「将来交わる相手だが?」
「・・・は?」
騎士の名はアメリア・ジースト。ジースト王国の女王である。
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