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第375話 [捜索。]
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「では私共は失礼致します。」
「おうよ。約束は守れよ。」
「はい。では・・・。」
タケノミヤさんがそう言うと2人は俺達から離れ、残りの依代を探しに行った。
「しかしなんだ、ドラウが彼処まで親身になって助けようとするなんて思わなかったぞ。」
「バカヤロー!そんなんじゃねぇよ。俺はただ人の作品だろうと勿体ねぇと思っただけだ(それにあぁやらねぇとお前が後悔するかもしんねぇからな)。」
「ん?最後の方なんか言ったか?」
「何も言ってねぇぞ。ただ勿体ねぇって言っただけだ。」
「そうか?」
ドラウの小声で発した言葉を聞き取れなかった俺が執拗く聞こうとしたが、言ってくれそうになかったので、話を変える事にした。
「じゃあそろそろ地下を探るか?」
「おう、そうだな。」
俺はそう言うと地下深くまで神の瞳で見て行くと地下に巨大な空間が拡がっていた。
「おぉ、凄い広い空間が在るぞ。」
「なら俺の予想通りって事か?」
「けど、不思議なんだよ。」
「何がだ?」
「膨大な魔力で幾つもの魔道具らしき物が起動してる感じはするんだが、誰も居ないんだよ。」
「はぁ?どういう事だ?」
「そのまんまだって、生活してた感じはするんだが、魔道具はそのまんまで移住した様な感じなんだよ。」
「・・・普通に移住しただけなら良いが、そうじゃないならこの辺一帯が危険かもしれねぇぞ。」
「えっ!?それって拙くないか?」
「あぁ、流石に行ってみねぇ事にはハッキリとは言えねぇが・・・シュウト、地下空間にガスが充満してるかとかは分からねぇのか?」
「ガスか・・・。」
俺はそう言うと神の瞳の視点を変えて空間を凝視する様に見た。
「問題なさそう・・・というか、空気の循環も行ってる魔道具まであるな。」
「じゃあその所為で爆発する様な事は無さそうだな。他にはどうだ?」
「そうだなぁ・・・魔力が暴走しそうな魔道具も無さそうだぞ。それに樹木も普通に育ってる感じだし、後は小型の魔物が少し居るだけだな。」
「魔物が飽和状態になって逃げたって事もねぇか・・・。」
「そうだな。巨大なシェルターに理想的な環境が出来上がってるって感じだな。」
「ならほんとに行ってみねぇと分かんねぇ感じだな。」
「そうだな。一応結界を張ってからにするから2人共近くに来てくれ。」
俺は2人が近付くと結界を張り、地下空間へと転送した。
「・・・大丈夫そうだな。」
俺はそう言うと周りを警戒しながも結界を解いた。
「しかし、変な形だが完全に街だな。」
「だな。」
俺達が転送で移動した先には工房の様な形の家と家の庭にかなりの高さが有るツリーハウスが設置してある家が一定間隔で建っていた。
「なぁ、このツリーハウスってパートナー一家の家なのか?」
「あぁ、間違いねぇ。流石に頭がイカれてねぇ限り、こんなツリーハウスに住むヤツなんていねぇよ。」
「えっ?エルフとか木で住んでるだろ?」
「そりゃあ普通の木ならな。」
「別に見た目は普通・・・だよなぁ?」
「見た目はな!」
「じゃあ何で?魔物?いや、魔力は感じないと思うんだが・・・。」
「はぁ~、まぁ知らねぇのは仕方が無いとしても何で神の瞳で鑑定しねぇんだよ。」
「鑑定?・・・パイロファイト・・・自然発火する性質を持・・・自然発火!!?」
「分かったか?燃える木なんだ。燃えやすいとかじゃなくて勝手に燃えるんだ。」
「勝手にって・・・。」
俺がそう言った瞬間3軒ぐらい離れた場所にあったツリーハウスが光ったと思った瞬間、その光ったツリーハウスが大木ごと燃え上がった。
「・・・完全に燃えてるぞ・・・アレって大丈夫なのか?」
「凄ぇだろ?アレがパイロファイトなんだよ。しかもこの里のエルダードワーフが様々な肥料やらなんやらで週1で燃えてる様にしてあるみたいだぞ。」
「よくそんな事が分かる・・・ってその本は?」
燃え盛るツリーハウスからドラウへと視線を移すとドラウが何かの小冊子を持っていた。
「コレか、誰かの落し物だ。」
「で?」
「ツリーハウスの仕様書みてぇなもんだな。」
「そんなの態々作らなくてもエルダードワーフなら必要ないんじゃないか?」
「そんな事ねぇぞ。専門分野はそれぞれだ。まぁ俺達エルダードワーフ以外だとこの仕様書だけだと殆ど意味ねぇけどな。」
「そんなに難しい仕様書なのか?」
「仕様書が難しいって事はねぇ、逆に端的に書いてある所為で読み解いたとしても使えねぇだけだ。」
「なるほどなぁ。」
「まぁ、その分野に精通してる様な、例えば兄貴の嫁さんなら分かるだろうがそうじゃねぇと先ず間違いなく無理だな。」
「兄貴?あぁ、ガルンさんか。ソニンさんって事は薬学か。」
「おうよ。まぁ、薬学だけだと全部は読み解けてねぇけどな。」
「どういう事だ?」
「ほら見ろよ。」
ドラウはそう言うと燃え盛るツリーハウスを指さした。
俺が意味が分からないと思いながら見ているとツリーハウスの炎が工房に付属してる様なL字型の筒に吸い込まれていった。
「何だ?」
「アレが仕様書の残りだ。」
「ん?」
「あの炎を工房で使う為の魔道具みてぇだぞ。」
「炎を態々取り込むのか?」
「アレは清炎だからな。火を使う魔道具作りだったり、そのまま炎を鍛冶にも使えるからな。」
「セイエン?エンは炎だよなぁ、セイは聖なるって意味か?」
「違ぇよ。清らかって事だ。普通はどれだけ気を付けても炎に混ざりもんが含まれっからそれも考慮して作業するんだが、あの清炎はその必要がねぇんだよ。」
「混ざり物って塵とか灰か?」
「まぁ、それも有るが1番は魔力の残滓だな。」
「魔力の残滓?あの炎は魔力じゃないのか?」
「燃料は樹液と魔力だ。だかパイロファイトから出た火は完全に燃えるから残滓すら残らねぇんだよ。」
「へぇ~・・・ってあんなに燃えてたら人なんて住めないだろ?」
「それが違ぇんだ。あの状態の家じゃないと住めない種族が居るんだ。」
「って事は龍人族じゃないって事か?」
「おう。彼処のツリーハウスがねぇとこに住んでたのは家の形状からして俺が言ってたマナドの家だろうな。彼処だけパイロファイトが家の中心に生えててツリーハウスもねぇからな。」
「あっ、確かに。けど一緒に来た龍人族の人は何処に住んでたんだ?」
「ほら、街から離れた場所の岩肌に洞窟っぽい場所があるだろ?」
ドラウが指を指した方向を見ると確かに洞窟っぽい場所があった。
「アレは坑道とか、今この空間を拡げてる最中って事じゃないのか?」
「そんな訳ねぇだろ。坑道を掘るにしても空間を拡張するにしても崩壊の危険性は無い状態で進めるもんだ。あんな一寸寝床の為に掘りました。みてぇな事はしねぇよ。」
「それもそうか、職人魂があんな事させないか。」
「あぁ、おそらくだが、アレでも適当に掘った様にパートナーの龍人族のヤツが納得出来る様に見せてるだけで、より快適に過ごせる様な工夫はあちこちにしてあんだろうよ。」
「なるほどなぁ、それで、あんな場所に住むってどんな人達なんだ?」
「まぁ、俺の知る限りだと炎烏つう天狗族の中でも聖獣の炎帝様の子孫ってぇ言われてる種族だな。」
「炎帝って?」
「炎の中から産まれた霊鳥が聖獣に成ったとされる方だな。」
「えらく丁寧な言い方だな。」
「そりゃな。炎帝様の炎で錬成された武具は最高の武具になる事が多いって言われてるからなぁ。」
「へぇ~けど霊鳥ってカナエとは関係有るのか?」
「鳳凰や朱雀とは別の聖獣だからなぁ、関係はあっても俺達凡人には分からねぇな。まぁ、1つ分かるのは他の炎を扱う聖獣と違い己の炎が高火力過ぎて御自身をも傷付けてしまうんだ。」
「え?それで生きていけるのか?」
「それは問題ねぇと思うぞ。何処にいるかは知んねぇが今でも大陸の何処かで魔物の大発生を身を犠牲にして討伐して下さってるって聞くぞ。」
「凄い聖獣なんだな。」
「常に太陽と共に移動する事で回復するって話だ。」
「太陽の化身って感じか。」
「伝承ではな。」
「まぁでも本当に誰も居ないなぁ。」
「だな。状態を見る限り魔石の交換はしに来てるみてぇだし、パイロファイトに肥料を与えてるみてぇだが、それだけだ。」
「それも分かるのか?」
「そうだな。家の様々な機能維持にパイロファイトの炎の力を魔力に変換して補ってはいるが、それだけじゃ足りねぇんじゃねぇかなぁ、魔石を交換してる形跡はちらほらあったぞ。」
「家の様々な機能って中に入ってもいないのによく分かるな。」
「その辺は魔道具の事だからな。」
俺達はそう言うと人の形跡を探ろうと二手に分かれて散策して行った。
暫くするとドラウが呼ぶ声がしたのでドラウの方へと走っていった。
「どうしたんだ?」
「アレを見ろ。」
ドラウがそう言いながら指さす方向を見ると超巨大な鳥居の様な建造物が在った。
「アレは?」
「この里全体を魔道具で見てみたんだが、あの疑似太陽だったり空調設備だったり、他の重要設備に魔力供給してるもんが、何ヶ所か在ったんだが、他よりデカいのにコレだけに供給してたんで見に来たら在ったんだよ。」
「防衛システムとか、そういう類いの物じゃないよなぁ?」
「あぁ、調べたら隅々まで魔法陣やらなんやらがびっしり彫られてた。コレはおそらく完成された転移ゲートだな。」
「転移ゲート?」
「あぁ、ダンジョンとかで、見た魔法陣だし、色々視れない箇所はあったが、鑑定で分かった。」
「転移って事はやっぱり此処とは別の場所で暮らしてくるか。」
「多分な。それでなんだが、起動の仕方とかは流石に隠蔽されて視れなかったから呼んだんだ。」
「俺が視ても分からないんじゃないか?」
「そこは俺が一旦説明書みたいなもんを用意するから俺が分からない点を一字一句正確に教えてくれ。」
「分かった。」
ドラウはそう言うと近くの壁に文字を書き、分からない点を1つずつ俺に聞いてきた。
その後も穴埋めをする様に1つずつ埋めていき、完成するとソレを見ながらドラウはブツブツ言いながら頭を搔いていた。
すると突然、鳥居に魔力が流れ込み始めた。
「おうよ。約束は守れよ。」
「はい。では・・・。」
タケノミヤさんがそう言うと2人は俺達から離れ、残りの依代を探しに行った。
「しかしなんだ、ドラウが彼処まで親身になって助けようとするなんて思わなかったぞ。」
「バカヤロー!そんなんじゃねぇよ。俺はただ人の作品だろうと勿体ねぇと思っただけだ(それにあぁやらねぇとお前が後悔するかもしんねぇからな)。」
「ん?最後の方なんか言ったか?」
「何も言ってねぇぞ。ただ勿体ねぇって言っただけだ。」
「そうか?」
ドラウの小声で発した言葉を聞き取れなかった俺が執拗く聞こうとしたが、言ってくれそうになかったので、話を変える事にした。
「じゃあそろそろ地下を探るか?」
「おう、そうだな。」
俺はそう言うと地下深くまで神の瞳で見て行くと地下に巨大な空間が拡がっていた。
「おぉ、凄い広い空間が在るぞ。」
「なら俺の予想通りって事か?」
「けど、不思議なんだよ。」
「何がだ?」
「膨大な魔力で幾つもの魔道具らしき物が起動してる感じはするんだが、誰も居ないんだよ。」
「はぁ?どういう事だ?」
「そのまんまだって、生活してた感じはするんだが、魔道具はそのまんまで移住した様な感じなんだよ。」
「・・・普通に移住しただけなら良いが、そうじゃないならこの辺一帯が危険かもしれねぇぞ。」
「えっ!?それって拙くないか?」
「あぁ、流石に行ってみねぇ事にはハッキリとは言えねぇが・・・シュウト、地下空間にガスが充満してるかとかは分からねぇのか?」
「ガスか・・・。」
俺はそう言うと神の瞳の視点を変えて空間を凝視する様に見た。
「問題なさそう・・・というか、空気の循環も行ってる魔道具まであるな。」
「じゃあその所為で爆発する様な事は無さそうだな。他にはどうだ?」
「そうだなぁ・・・魔力が暴走しそうな魔道具も無さそうだぞ。それに樹木も普通に育ってる感じだし、後は小型の魔物が少し居るだけだな。」
「魔物が飽和状態になって逃げたって事もねぇか・・・。」
「そうだな。巨大なシェルターに理想的な環境が出来上がってるって感じだな。」
「ならほんとに行ってみねぇと分かんねぇ感じだな。」
「そうだな。一応結界を張ってからにするから2人共近くに来てくれ。」
俺は2人が近付くと結界を張り、地下空間へと転送した。
「・・・大丈夫そうだな。」
俺はそう言うと周りを警戒しながも結界を解いた。
「しかし、変な形だが完全に街だな。」
「だな。」
俺達が転送で移動した先には工房の様な形の家と家の庭にかなりの高さが有るツリーハウスが設置してある家が一定間隔で建っていた。
「なぁ、このツリーハウスってパートナー一家の家なのか?」
「あぁ、間違いねぇ。流石に頭がイカれてねぇ限り、こんなツリーハウスに住むヤツなんていねぇよ。」
「えっ?エルフとか木で住んでるだろ?」
「そりゃあ普通の木ならな。」
「別に見た目は普通・・・だよなぁ?」
「見た目はな!」
「じゃあ何で?魔物?いや、魔力は感じないと思うんだが・・・。」
「はぁ~、まぁ知らねぇのは仕方が無いとしても何で神の瞳で鑑定しねぇんだよ。」
「鑑定?・・・パイロファイト・・・自然発火する性質を持・・・自然発火!!?」
「分かったか?燃える木なんだ。燃えやすいとかじゃなくて勝手に燃えるんだ。」
「勝手にって・・・。」
俺がそう言った瞬間3軒ぐらい離れた場所にあったツリーハウスが光ったと思った瞬間、その光ったツリーハウスが大木ごと燃え上がった。
「・・・完全に燃えてるぞ・・・アレって大丈夫なのか?」
「凄ぇだろ?アレがパイロファイトなんだよ。しかもこの里のエルダードワーフが様々な肥料やらなんやらで週1で燃えてる様にしてあるみたいだぞ。」
「よくそんな事が分かる・・・ってその本は?」
燃え盛るツリーハウスからドラウへと視線を移すとドラウが何かの小冊子を持っていた。
「コレか、誰かの落し物だ。」
「で?」
「ツリーハウスの仕様書みてぇなもんだな。」
「そんなの態々作らなくてもエルダードワーフなら必要ないんじゃないか?」
「そんな事ねぇぞ。専門分野はそれぞれだ。まぁ俺達エルダードワーフ以外だとこの仕様書だけだと殆ど意味ねぇけどな。」
「そんなに難しい仕様書なのか?」
「仕様書が難しいって事はねぇ、逆に端的に書いてある所為で読み解いたとしても使えねぇだけだ。」
「なるほどなぁ。」
「まぁ、その分野に精通してる様な、例えば兄貴の嫁さんなら分かるだろうがそうじゃねぇと先ず間違いなく無理だな。」
「兄貴?あぁ、ガルンさんか。ソニンさんって事は薬学か。」
「おうよ。まぁ、薬学だけだと全部は読み解けてねぇけどな。」
「どういう事だ?」
「ほら見ろよ。」
ドラウはそう言うと燃え盛るツリーハウスを指さした。
俺が意味が分からないと思いながら見ているとツリーハウスの炎が工房に付属してる様なL字型の筒に吸い込まれていった。
「何だ?」
「アレが仕様書の残りだ。」
「ん?」
「あの炎を工房で使う為の魔道具みてぇだぞ。」
「炎を態々取り込むのか?」
「アレは清炎だからな。火を使う魔道具作りだったり、そのまま炎を鍛冶にも使えるからな。」
「セイエン?エンは炎だよなぁ、セイは聖なるって意味か?」
「違ぇよ。清らかって事だ。普通はどれだけ気を付けても炎に混ざりもんが含まれっからそれも考慮して作業するんだが、あの清炎はその必要がねぇんだよ。」
「混ざり物って塵とか灰か?」
「まぁ、それも有るが1番は魔力の残滓だな。」
「魔力の残滓?あの炎は魔力じゃないのか?」
「燃料は樹液と魔力だ。だかパイロファイトから出た火は完全に燃えるから残滓すら残らねぇんだよ。」
「へぇ~・・・ってあんなに燃えてたら人なんて住めないだろ?」
「それが違ぇんだ。あの状態の家じゃないと住めない種族が居るんだ。」
「って事は龍人族じゃないって事か?」
「おう。彼処のツリーハウスがねぇとこに住んでたのは家の形状からして俺が言ってたマナドの家だろうな。彼処だけパイロファイトが家の中心に生えててツリーハウスもねぇからな。」
「あっ、確かに。けど一緒に来た龍人族の人は何処に住んでたんだ?」
「ほら、街から離れた場所の岩肌に洞窟っぽい場所があるだろ?」
ドラウが指を指した方向を見ると確かに洞窟っぽい場所があった。
「アレは坑道とか、今この空間を拡げてる最中って事じゃないのか?」
「そんな訳ねぇだろ。坑道を掘るにしても空間を拡張するにしても崩壊の危険性は無い状態で進めるもんだ。あんな一寸寝床の為に掘りました。みてぇな事はしねぇよ。」
「それもそうか、職人魂があんな事させないか。」
「あぁ、おそらくだが、アレでも適当に掘った様にパートナーの龍人族のヤツが納得出来る様に見せてるだけで、より快適に過ごせる様な工夫はあちこちにしてあんだろうよ。」
「なるほどなぁ、それで、あんな場所に住むってどんな人達なんだ?」
「まぁ、俺の知る限りだと炎烏つう天狗族の中でも聖獣の炎帝様の子孫ってぇ言われてる種族だな。」
「炎帝って?」
「炎の中から産まれた霊鳥が聖獣に成ったとされる方だな。」
「えらく丁寧な言い方だな。」
「そりゃな。炎帝様の炎で錬成された武具は最高の武具になる事が多いって言われてるからなぁ。」
「へぇ~けど霊鳥ってカナエとは関係有るのか?」
「鳳凰や朱雀とは別の聖獣だからなぁ、関係はあっても俺達凡人には分からねぇな。まぁ、1つ分かるのは他の炎を扱う聖獣と違い己の炎が高火力過ぎて御自身をも傷付けてしまうんだ。」
「え?それで生きていけるのか?」
「それは問題ねぇと思うぞ。何処にいるかは知んねぇが今でも大陸の何処かで魔物の大発生を身を犠牲にして討伐して下さってるって聞くぞ。」
「凄い聖獣なんだな。」
「常に太陽と共に移動する事で回復するって話だ。」
「太陽の化身って感じか。」
「伝承ではな。」
「まぁでも本当に誰も居ないなぁ。」
「だな。状態を見る限り魔石の交換はしに来てるみてぇだし、パイロファイトに肥料を与えてるみてぇだが、それだけだ。」
「それも分かるのか?」
「そうだな。家の様々な機能維持にパイロファイトの炎の力を魔力に変換して補ってはいるが、それだけじゃ足りねぇんじゃねぇかなぁ、魔石を交換してる形跡はちらほらあったぞ。」
「家の様々な機能って中に入ってもいないのによく分かるな。」
「その辺は魔道具の事だからな。」
俺達はそう言うと人の形跡を探ろうと二手に分かれて散策して行った。
暫くするとドラウが呼ぶ声がしたのでドラウの方へと走っていった。
「どうしたんだ?」
「アレを見ろ。」
ドラウがそう言いながら指さす方向を見ると超巨大な鳥居の様な建造物が在った。
「アレは?」
「この里全体を魔道具で見てみたんだが、あの疑似太陽だったり空調設備だったり、他の重要設備に魔力供給してるもんが、何ヶ所か在ったんだが、他よりデカいのにコレだけに供給してたんで見に来たら在ったんだよ。」
「防衛システムとか、そういう類いの物じゃないよなぁ?」
「あぁ、調べたら隅々まで魔法陣やらなんやらがびっしり彫られてた。コレはおそらく完成された転移ゲートだな。」
「転移ゲート?」
「あぁ、ダンジョンとかで、見た魔法陣だし、色々視れない箇所はあったが、鑑定で分かった。」
「転移って事はやっぱり此処とは別の場所で暮らしてくるか。」
「多分な。それでなんだが、起動の仕方とかは流石に隠蔽されて視れなかったから呼んだんだ。」
「俺が視ても分からないんじゃないか?」
「そこは俺が一旦説明書みたいなもんを用意するから俺が分からない点を一字一句正確に教えてくれ。」
「分かった。」
ドラウはそう言うと近くの壁に文字を書き、分からない点を1つずつ俺に聞いてきた。
その後も穴埋めをする様に1つずつ埋めていき、完成するとソレを見ながらドラウはブツブツ言いながら頭を搔いていた。
すると突然、鳥居に魔力が流れ込み始めた。
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