転生したらスキル転生って・・・!?

ノトア

文字の大きさ
376 / 418

第375話 [捜索。]

しおりを挟む
「では私共は失礼致します。」

「おうよ。約束は守れよ。」

「はい。では・・・。」

タケノミヤさんがそう言うと2人は俺達から離れ、残りの依代を探しに行った。

「しかしなんだ、ドラウが彼処まで親身になって助けようとするなんて思わなかったぞ。」

「バカヤロー!そんなんじゃねぇよ。俺はただ人の作品だろうと勿体ねぇと思っただけだ(それにあぁやらねぇとお前が後悔するかもしんねぇからな)。」

「ん?最後の方なんか言ったか?」

「何も言ってねぇぞ。ただ勿体ねぇって言っただけだ。」

「そうか?」

ドラウの小声で発した言葉を聞き取れなかった俺が執拗く聞こうとしたが、言ってくれそうになかったので、話を変える事にした。

「じゃあそろそろ地下を探るか?」

「おう、そうだな。」

俺はそう言うと地下深くまで神の瞳で見て行くと地下に巨大な空間が拡がっていた。

「おぉ、凄い広い空間が在るぞ。」

「なら俺の予想通りって事か?」

「けど、不思議なんだよ。」

「何がだ?」

「膨大な魔力で幾つもの魔道具らしき物が起動してる感じはするんだが、誰も居ないんだよ。」

「はぁ?どういう事だ?」

「そのまんまだって、生活してた感じはするんだが、魔道具はそのまんまで移住した様な感じなんだよ。」

「・・・普通に移住しただけなら良いが、そうじゃないならこの辺一帯が危険かもしれねぇぞ。」

「えっ!?それって拙くないか?」

「あぁ、流石に行ってみねぇ事にはハッキリとは言えねぇが・・・シュウト、地下空間にガスが充満してるかとかは分からねぇのか?」

「ガスか・・・。」

俺はそう言うと神の瞳の視点を変えて空間を凝視する様に見た。

「問題なさそう・・・というか、空気の循環も行ってる魔道具まであるな。」

「じゃあその所為で爆発する様な事は無さそうだな。他にはどうだ?」

「そうだなぁ・・・魔力が暴走しそうな魔道具も無さそうだぞ。それに樹木も普通に育ってる感じだし、後は小型の魔物が少し居るだけだな。」

「魔物が飽和状態になって逃げたって事もねぇか・・・。」

「そうだな。巨大なシェルターに理想的な環境が出来上がってるって感じだな。」

「ならほんとに行ってみねぇと分かんねぇ感じだな。」

「そうだな。一応結界を張ってからにするから2人共近くに来てくれ。」

俺は2人が近付くと結界を張り、地下空間へと転送した。

「・・・大丈夫そうだな。」

俺はそう言うと周りを警戒しながも結界を解いた。

「しかし、変な形だが完全に街だな。」

「だな。」

俺達が転送で移動した先には工房の様な形の家と家の庭にかなりの高さが有るツリーハウスが設置してある家が一定間隔で建っていた。

「なぁ、このツリーハウスってパートナー一家の家なのか?」

「あぁ、間違いねぇ。流石に頭がイカれてねぇ限り、こんなツリーハウスに住むヤツなんていねぇよ。」

「えっ?エルフとか木で住んでるだろ?」

「そりゃあ普通の木ならな。」

「別に見た目は普通・・・だよなぁ?」

「見た目はな!」

「じゃあ何で?魔物?いや、魔力は感じないと思うんだが・・・。」

「はぁ~、まぁ知らねぇのは仕方が無いとしても何で神の瞳で鑑定しねぇんだよ。」

「鑑定?・・・パイロファイト・・・自然発火する性質を持・・・自然発火!!?」

「分かったか?燃える木なんだ。燃えやすいとかじゃなくて勝手に燃えるんだ。」

「勝手にって・・・。」

俺がそう言った瞬間3軒ぐらい離れた場所にあったツリーハウスが光ったと思った瞬間、その光ったツリーハウスが大木ごと燃え上がった。

「・・・完全に燃えてるぞ・・・アレって大丈夫なのか?」

「凄ぇだろ?アレがパイロファイトなんだよ。しかもこの里のエルダードワーフが様々な肥料やらなんやらで週1で燃えてる様にしてあるみたいだぞ。」

「よくそんな事が分かる・・・ってその本は?」

燃え盛るツリーハウスからドラウへと視線を移すとドラウが何かの小冊子を持っていた。

「コレか、誰かの落し物だ。」

「で?」

「ツリーハウスの仕様書みてぇなもんだな。」

「そんなの態々作らなくてもエルダードワーフなら必要ないんじゃないか?」

「そんな事ねぇぞ。専門分野はそれぞれだ。まぁ俺達エルダードワーフ以外だとこの仕様書だけだと殆ど意味ねぇけどな。」

「そんなに難しい仕様書なのか?」

「仕様書が難しいって事はねぇ、逆に端的に書いてある所為で読み解いたとしても使えねぇだけだ。」

「なるほどなぁ。」

「まぁ、その分野に精通してる様な、例えば兄貴の嫁さんなら分かるだろうがそうじゃねぇと先ず間違いなく無理だな。」

「兄貴?あぁ、ガルンさんか。ソニンさんって事は薬学か。」

「おうよ。まぁ、薬学だけだと全部は読み解けてねぇけどな。」

「どういう事だ?」

「ほら見ろよ。」

ドラウはそう言うと燃え盛るツリーハウスを指さした。

俺が意味が分からないと思いながら見ているとツリーハウスの炎が工房に付属してる様なL字型の筒に吸い込まれていった。

「何だ?」

「アレが仕様書の残りだ。」

「ん?」

「あの炎を工房で使う為の魔道具みてぇだぞ。」

「炎を態々取り込むのか?」

「アレは清炎だからな。火を使う魔道具作りだったり、そのまま炎を鍛冶にも使えるからな。」

「セイエン?エンは炎だよなぁ、セイは聖なるって意味か?」

「違ぇよ。清らかって事だ。普通はどれだけ気を付けても炎に混ざりもんが含まれっからそれも考慮して作業するんだが、あの清炎はその必要がねぇんだよ。」

「混ざり物って塵とか灰か?」

「まぁ、それも有るが1番は魔力の残滓だな。」

「魔力の残滓?あの炎は魔力じゃないのか?」

「燃料は樹液と魔力だ。だかパイロファイトから出た火は完全に燃えるから残滓すら残らねぇんだよ。」

「へぇ~・・・ってあんなに燃えてたら人なんて住めないだろ?」

「それが違ぇんだ。あの状態の家じゃないと住めない種族が居るんだ。」

「って事は龍人族じゃないって事か?」

「おう。彼処のツリーハウスがねぇとこに住んでたのは家の形状からして俺が言ってたマナドの家だろうな。彼処だけパイロファイトが家の中心に生えててツリーハウスもねぇからな。」

「あっ、確かに。けど一緒に来た龍人族の人は何処に住んでたんだ?」

「ほら、街から離れた場所の岩肌に洞窟っぽい場所があるだろ?」

ドラウが指を指した方向を見ると確かに洞窟っぽい場所があった。

「アレは坑道とか、今この空間を拡げてる最中って事じゃないのか?」

「そんな訳ねぇだろ。坑道を掘るにしても空間を拡張するにしても崩壊の危険性は無い状態で進めるもんだ。あんな一寸寝床の為に掘りました。みてぇな事はしねぇよ。」

「それもそうか、職人魂があんな事させないか。」

「あぁ、おそらくだが、アレでも適当に掘った様にパートナーの龍人族のヤツが納得出来る様に見せてるだけで、より快適に過ごせる様な工夫はあちこちにしてあんだろうよ。」

「なるほどなぁ、それで、あんな場所に住むってどんな人達なんだ?」

「まぁ、俺の知る限りだと炎烏つう天狗族の中でも聖獣の炎帝様の子孫ってぇ言われてる種族だな。」

「炎帝って?」

「炎の中から産まれた霊鳥が聖獣に成ったとされる方だな。」

「えらく丁寧な言い方だな。」

「そりゃな。炎帝様の炎で錬成された武具は最高の武具になる事が多いって言われてるからなぁ。」

「へぇ~けど霊鳥ってカナエとは関係有るのか?」

「鳳凰や朱雀とは別の聖獣だからなぁ、関係はあっても俺達凡人には分からねぇな。まぁ、1つ分かるのは他の炎を扱う聖獣と違い己の炎が高火力過ぎて御自身をも傷付けてしまうんだ。」

「え?それで生きていけるのか?」

「それは問題ねぇと思うぞ。何処にいるかは知んねぇが今でも大陸の何処かで魔物の大発生を身を犠牲にして討伐して下さってるって聞くぞ。」

「凄い聖獣なんだな。」

「常に太陽と共に移動する事で回復するって話だ。」

「太陽の化身って感じか。」

「伝承ではな。」

「まぁでも本当に誰も居ないなぁ。」

「だな。状態を見る限り魔石の交換はしに来てるみてぇだし、パイロファイトに肥料を与えてるみてぇだが、それだけだ。」

「それも分かるのか?」

「そうだな。家の様々な機能維持にパイロファイトの炎の力を魔力に変換して補ってはいるが、それだけじゃ足りねぇんじゃねぇかなぁ、魔石を交換してる形跡はちらほらあったぞ。」

「家の様々な機能って中に入ってもいないのによく分かるな。」

「その辺は魔道具の事だからな。」

俺達はそう言うと人の形跡を探ろうと二手に分かれて散策して行った。

暫くするとドラウが呼ぶ声がしたのでドラウの方へと走っていった。

「どうしたんだ?」

「アレを見ろ。」

ドラウがそう言いながら指さす方向を見ると超巨大な鳥居の様な建造物が在った。

「アレは?」

「この里全体を魔道具で見てみたんだが、あの疑似太陽だったり空調設備だったり、他の重要設備に魔力供給してるもんが、何ヶ所か在ったんだが、他よりデカいのにコレだけに供給してたんで見に来たら在ったんだよ。」

「防衛システムとか、そういう類いの物じゃないよなぁ?」

「あぁ、調べたら隅々まで魔法陣やらなんやらがびっしり彫られてた。コレはおそらく完成された転移ゲートだな。」

「転移ゲート?」

「あぁ、ダンジョンとかで、見た魔法陣だし、色々視れない箇所はあったが、鑑定で分かった。」

「転移って事はやっぱり此処とは別の場所で暮らしてくるか。」

「多分な。それでなんだが、起動の仕方とかは流石に隠蔽されて視れなかったから呼んだんだ。」

「俺が視ても分からないんじゃないか?」

「そこは俺が一旦説明書みたいなもんを用意するから俺が分からない点を一字一句正確に教えてくれ。」

「分かった。」

ドラウはそう言うと近くの壁に文字を書き、分からない点を1つずつ俺に聞いてきた。

その後も穴埋めをする様に1つずつ埋めていき、完成するとソレを見ながらドラウはブツブツ言いながら頭を搔いていた。

すると突然、鳥居に魔力が流れ込み始めた。

しおりを挟む
感想 23

あなたにおすすめの小説

最強超人は異世界にてスマホを使う

萩場ぬし
ファンタジー
主人公、柏木 和(かしわぎ かず)は「武人」と呼ばれる武術を極めんとする者であり、ある日祖父から自分が世界で最強であることを知らされたのだった。 そして次の瞬間、自宅のコタツにいたはずの和は見知らぬ土地で寝転がっていた―― 「……いや草」

私は〈元〉小石でございます! ~癒し系ゴーレムと魔物使い~

Ss侍
ファンタジー
 "私"はある時目覚めたら身体が小石になっていた。  動けない、何もできない、そもそも身体がない。  自分の運命に嘆きつつ小石として過ごしていたある日、小さな人形のような可愛らしいゴーレムがやってきた。 ひょんなことからそのゴーレムの身体をのっとってしまった"私"。  それが、全ての出会いと冒険の始まりだとは知らずに_____!!

武装法人二階堂商会 ―― 企業買収(M&A)で異世界を支配する!

Innocentblue
ファンタジー
日本で企業買収の最前線を駆け抜けてきた敏腕社長・二階堂漣司。 裏切りにより命を落としたはずの彼が目を覚ましたのは、 剣と魔法が支配する異世界の戦場だった。 与えられたスキルは《企業買収(M&A)》。 兵士も村も土地も国家さえも、株式として評価・買収・支配できる異能の力。 「ならば、この世界そのものを買い叩く」 漣司は《武装法人二階堂商会》を設立。 冷徹な参謀にして最強の魔導士リュシア、獣人傭兵団、裏社会の戦力―― すべてを子会社として編成し、経済と武力を融合した前代未聞の経営戦争へと踏み出す。 弱小の村を救済し、都市と契約を結び、裏切り者を切り捨て、敵対勢力を力で買収する。 交渉は戦争、戦争は経営。 数字が命運を決め、契約が国境を塗り替える。 やがて商会は、都市国家・ギルド・貴族・宗教勢力すら巻き込み、 世界の価値そのものを再定義する巨大企業へと変貌していく。 これは、剣ではなく契約で世界を制圧する男の物語。 奪うのではない。支配するのでもない。 価値を見抜き、価値を操り、世界に値札を付ける―― 救済か、支配か。正義か、合理か。 その境界線を踏み越えながら、蓮司は異世界そのものを経営していく。 異世界×経済×武力が激突する、知略と覇道の武装経営ファンタジー。 「この世界には、村があり、町があり、国家がある。 ――全部まとめて、俺が買い叩く」

異世界転生したらたくさんスキルもらったけど今まで選ばれなかったものだった~魔王討伐は無理な気がする~

宝者来価
ファンタジー
俺は異世界転生者カドマツ。 転生理由は幼い少女を交通事故からかばったこと。 良いとこなしの日々を送っていたが女神様から異世界に転生すると説明された時にはアニメやゲームのような展開を期待したりもした。 例えばモンスターを倒して国を救いヒロインと結ばれるなど。 けれど与えられた【今まで選ばれなかったスキルが使える】 戦闘はおろか日常の役にも立つ気がしない余りものばかり。 同じ転生者でイケメン王子のレイニーに出迎えられ歓迎される。 彼は【スキル:水】を使う最強で理想的な異世界転生者に思えたのだが―――!? ※小説家になろう様にも掲載しています。

底辺から始まった俺の異世界冒険物語!

ちかっぱ雪比呂
ファンタジー
 40歳の真島光流(ましまみつる)は、ある日突然、他数人とともに異世界に召喚された。  しかし、彼自身は勇者召喚に巻き込まれた一般人にすぎず、ステータスも低かったため、利用価値がないと判断され、追放されてしまう。  おまけに、道を歩いているとチンピラに身ぐるみを剥がされる始末。いきなり異世界で路頭に迷う彼だったが、路上生活をしているらしき男、シオンと出会ったことで、少しだけ道が開けた。  漁れる残飯、眠れる舗道、そして裏ギルドで受けられる雑用仕事など――生きていく方法を、教えてくれたのだ。  この世界では『ミーツ』と名乗ることにし、安い賃金ながらも洗濯などの雑用をこなしていくうちに、金が貯まり余裕も生まれてきた。その頃、ミーツは気付く。自分の使っている魔法が、非常識なほどチートなことに――

異世界転生したので森の中で静かに暮らしたい

ボナペティ鈴木
ファンタジー
異世界に転生することになったが勇者や賢者、チート能力なんて必要ない。 強靭な肉体さえあれば生きていくことができるはず。 ただただ森の中で静かに暮らしていきたい。

没落貴族は最果ての港で夢を見る〜政敵の公爵令嬢と手を組み、忘れられた航路を拓いて帝国の海を制覇する〜

namisan
ファンタジー
日本の海運会社に勤めていた男は、事故死し、異世界の没落貴族の三男ミナト・アークライトとして転生した。 かつては王国の海運業を牛耳ったアークライト家も、今や政争に敗れた見る影もない存在。ミナト自身も、厄介払い同然に、寂れた港町「アルトマール」へ名ばかりの代官として追いやられていた。 無気力な日々を過ごしていたある日、前世の海運知識と経験が完全に覚醒する。ミナトは気づいた。魔物が蔓延り、誰もが見捨てたこの港こそ、アークライト家再興の礎となる「宝の山」であると。 前世の知識と、この世界で得た風を読む魔法「風詠み」を武器に、家の再興を決意したミナト。しかし、その矢先、彼の前に最大の障害が現れる。 アークライト家を没落させた政敵、ルクスブルク公爵家の令嬢セラフィーナ。彼女は王命を受け、価値の失われた港を閉鎖するため、監察官としてアルトマールに乗り込んできたのだ。 「このような非効率な施設は、速やかに閉鎖すべきですわ」 家の再興を賭けて港を再生させたい没落貴族と、王国の未来のために港を閉鎖したいエリート令嬢。 立場も思想も水と油の二人が、互いの野望のために手を組むとき、帝国の経済、そして世界の物流は、歴史的な転換点を迎えることになる。 これは、一人の男が知識と魔法で巨大な船団を組織し、帝国の海を制覇するまでの物語。

神様の忘れ物

mizuno sei
ファンタジー
 仕事中に急死した三十二歳の独身OLが、前世の記憶を持ったまま異世界に転生した。  わりとお気楽で、ポジティブな主人公が、異世界で懸命に生きる中で巻き起こされる、笑いあり、涙あり(?)の珍騒動記。

処理中です...