転生したらスキル転生って・・・!?

ノトア

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第376話 [炎烏天狗族。]

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「なっ、何だ?ドラウ、何かしたのか?」

「俺じゃねぇ、急に動き出したんだ!」

俺達はそう言うと何かあったら拙いと思い、少し離れると結界を張ると鳥居の様子を見ていた。すると次の瞬間、鳥居全体が光りが強くなり、鳥居の中心に向かって放電し始めると黒い膜の様なモノを形成し始め、徐々に膜を拡げ、遂には鳥居の内側が黒い膜で埋められた。

「何が起こったんだ?」

「この巨大な転移ゲートが起動したのかもしれねぇな。」

ドラウがそう言うと膜から幾つもの手がヌッと出て来た瞬間、俺達に向かって魔法が放たれると次の瞬間、手の主が勢い良く飛び出してきて、俺達を囲む様に展開した。

「何者だ!・・・って、エルダードワーフ?土地の者では無いな。何故人族なぞ連れて来た!返答によっては捕縛させてもらうぞ!答えよ!」

「我らはフォスエンペランサ国、国王である使徒様より命を受けてこの地に参った。」

「フォスエスペランサ?新たな使徒様が国を創ったとでも?」

「そうだ!」

「証拠は!」

「証拠?・・・シュウト、結界を解いてくれ。」

「良いのか?」

「あぁ、炎烏天狗族は魔力に敏感だからな。俺達の魔力が証拠になるはずだ。」

「何を訳の分からない事を言っている!」

「シュウト。」

「分かった。」

ドラウに言われた俺が結界を解くと赤い烏天狗らしき人達が一斉に俺の前へ来て平伏した。

「!!?・・・えっ?何で?」

「やっぱりな。流石、炎烏天狗だな、俺達の魔力が高いのは気付いたみたいだが、シュウトの魔力が特別なのまで分かるんだな。」

「え?一応抑えてるはずなんだが・・・。」

「他の烏天狗族も魔力や仙気に敏感らしい。なんせ魔法の中でも水属性の魔法が苦手っていうか、何もしなきゃ弱体化までしちまうから魔力の微細な動きが分かる様になったんだとよ。」

「ドラウ、詳しいなぁ。」

「ちいせぇ時に詳しい爺さんが居たからな。だから俺が実際会った訳でも調べた訳でもねぇからホントかは分かんねぇんだよ。」

「あぁ、そこに特化した人も居たのか。」

「まぁな。基本は製造だったり、薬学的なやつだったりをやってるヤツが多いがなんかの研究に没頭するヤツも中には居るからな。」

「そういう種族だったな。それでコレどうする?」

俺がそう言いながら指差す方向には平伏したまま動かない炎烏天狗族の人達が居た。

「シュウトは一旦、結界で自分の力が外に出ない様に遮断してくれ。そうしねぇと多分話が進まねぇからな。」

「ドラウ達は良いのか?」

「俺達のはまだそこまでじゃねぇはずだから問題ねぇはずだ。まぁそれでも駄目ならって事で。」

「分かった。」

俺はそう言うと自分自身に結界を張った。すると動けなくなっていた炎烏天狗族の人達の力が抜けるのを感じたが、炎烏天狗族の人達はそれでも体勢を崩す事はなかった。

「ん?お前ら立っても良いんだぞ。」

「・・・。」

「聞いてるのか?」

ドラウがそう言うと一番先頭に立って俺達に話し掛けてきていた人が顔だけを俺達の方へ向けてきた。

「あれ程の神聖な魔力をお持ちの方に向かって攻撃を加えてしまい誠に申し訳御座いませんでした。」

「状況は存じてますので失礼には当たりませんよ。さっ、立ち上がって下さい。」

俺がそう言うと炎烏天狗族の人は再び深く頭を下げてから1人また1人と立ち上がってくれた。

「それで使徒様の命とはいったい・・・。」

「此処の地上でソウルイーターの異常発生が確認されこのままでは周辺に住む者に甚大な被害が出るとの事でその討伐に。」

「討伐に戦闘の出来ないエルダードワーフを?」

「俺自身は出来ねぇが使徒様と共にダンジョンにも潜るからなぁ、防衛システムを造って戦える様にしてあるぞ。」

「そ、そんな事が・・・。」

炎烏天狗族の人が驚きや疑いが入り交じった様な顔でドラウを見ているとドラウは、やや呆れた様な表情をしていた。

「そんなら手加減してやるから俺を倒してみろ。」

ドラウがそう言うと炎烏天狗族は驚きながら俺達の方を見てきた。

「ドラウ、そんな事して良いのか?」

「俺は物作りが得意だが、仮にも眷属だ。戦えないなんてありえねぇとか思ってるヤツらには俺の子たちの実力を見せてやる事にしたんだ。」

「必要か?」

「俺としては必要だ。」

「分かった。どうします?えぇと・・・。」

俺が聞こうとしたが名前を知らなかったので困っていると俺の様子で察したのか炎烏天狗族の先頭に立って話をしていた人が前に出て来た。

「これは失礼しました。我はイワキリと申す者、里に住む者の中では1番だと自負しておりますので、お相手致します。」

「お相手ねぇ・・・じゃあ相手をしてもらおうか。」

ドラウはそう言うとドローンの様に浮遊する色んな形の結晶体を取り出し自らの周辺に配置した。

「初見殺しになっちまうから先に言うがコイツらは俺に対しての攻撃や攻撃意識があるヤツに向かってビームを放つからな。」

「ビーム?」

「あぁ分からねぇか。シュウト、その辺の小石を俺に向かって投げてくれ?」

「どの程度だ?」

「Cランクの魔物を一撃で屠れるぐれぇならって出来るか?」

「Cランクかぁ・・・。」

「もう少し強くても大丈夫だぞ。」

「それなら・・・。」

俺はその辺にある小石を軽くスナップを掛けて10m位先にある家の塀に当てると塀だけが爆発する様に粉々になった。

「どうだ?」

「それぐらいなら問題ねぇ。いっちょ俺に投げてくれ。」

「おう。」

俺はそう言うと同じくらいの威力を意識して軽くドラウに向かって投げた。すると即座にドローンが反応し、魔力を集約したレーザービームが飛んできた小石を粉々にした。

「よし、コレがビームだ。じゃあやるか?」

「お待ちくださいませんか?」

ドラウがイワキリさんの方を見ながら言うとイワキリさんは焦った様子でドラウにストップを掛けた。

「何だ?ビームは今見たろ?」

「ビームというのは分かりました。その飛んでいる物全てが同等の威力の攻撃を一気に対象物へ放たれるのでしょうか?」

「一気にじゃねぇぞ?俺を守る結界を張るヤツもあるからなってそれがどうした?弱いと思うなら違うヤツに変更しても良いがそれだと怪我じゃ済まねぇかもしれねぇぞ?」

「そうではなく・・・いえ、これ以上は言い訳になってしまいますね。では、お願い致します。」

イワキリさんがそう言って構えるとドラウもイワキリさんの方を向いて普通に立っていた。

「何か準備はされないのですか?」

「俺はコイツらを出すだけだ。整備も終わってるからな。ちなみに壊しても良いぞ。」

「そうですね。エルダードワーフの方は戦闘出来ませんしね。では行かせて頂きます。」

イワキリさんはそう言うと背中の翼を羽ばたかせて上空へと飛び上がると自身の周りに炎の玉を10個ほど生成し、ドラウに向かって一気に放った。

放たれた炎の玉はドラウまで1、2mの距離まで近付くと全て一瞬で撃ち落とされた。

「コレでは効かなさそうですね。ではコレならどうですか?」

イワキリさんはそう言うと再び炎の玉を10個ほど生成すると手を前に構えた。すると今度は炎の玉がイワキリさんの手前に集まり、1つの球体になったかと思った瞬間、爆発する様に凄いスピードでドラウに向かって放った。

ドラウの魔道具はその威力の違いに気付いたのか、3つの魔道具がドラウとイワキリさんの重なる様に接触するとその3つの魔道具の中心から10倍はしそうな太さのビームを放ち、炎球を撃ち抜くと直線上に居たイワキリさんに向かって伸びていった。

イワキリさんはそのビームをギリギリのところで避けるとビックリした様子でドラウの方を見た。

「我の爆炎球をあれ程簡単に・・・しかもたった3つの結晶体の力だけで・・・これは遠距離は不利ですな。」

イワキリさんはそう言うと懐から金剛力士像が持つ金剛杵の小さい版みたいなのを取り出し、魔力を込めるとその金剛杵らしき物が2m程の長さになり、そのままドラウの方へ急降下してきた。

急接近するイワキリさんに反応した魔道具はイワキリさんの攻撃をビームで弾き、イワキリさんが離れるとドラウの周りに数体残して魔道具が、イワキリさんを囲む様に向かって行き、断続的にビームを放ち続け、イワキリさんも最初こそは弾いたりして防いでいたが、数とスピードに捌ききれなくなってきたのか、何発かくらってしまい、最終的には体力が尽きたのか、降参して地べたに座り込んでしまった。

「凄まじいですなぁ・・・先程の話から察するにまだ上の魔道具?でしょうか、有るのですね。」

「全自動式迎撃魔道具だ。有るぞっというか、コイツらは最弱の部類のやつだな。」

「さ、最弱!?その強さで?」

「あぁ、使徒様とダンジョンに潜るには弱過ぎるからな。この程度の破壊力だとかすり傷すら付けれるか微妙だしな。まぁ言うなれば弾幕を張って姿を隠すぐれぇしか役に立たねぇだろうな。」

「い、一体どの様な敵を想定して・・・。」

「どの様なってそりゃ最低でもSランクは倒せねぇと話にならねぇだろ。」

「し、信じ難いですが、それ程の力が無ければソウルイーター討伐に参加する事すら難しいはずなので、それが事実なのでしょう。」

イワキリさんはそう言うと納得して立ち上がった。

「それで此処には何をしにいらしたのでしょうか?」

「ソウルイーター生成魔道具を造ったマナドに会いに来た。」

ドラウがそう言うと先程まで優しげな顔をしていたイワキリさんが警戒をする様に俺達を見てきた。

「皆さんの状況もある程度把握しているつもりですし、捕縛や討伐をするつもりでもありませんよ。」

俺がそう言うと少し警戒を緩めてくれたようでイワキリさんが話し掛けてきた。

「では何故あの方を探しておられるのでしょうか?」

「例の魔道具の暴走なのか、ソウルイーターのダンジョンが発生してしまったので、1台でも今回の様にダンジョンを意図的に発生させてしまう物なのかを教えてもらいたいと思いまして。」

「ダ、ダンジョン!?」

「あっ、ダンジョンは消滅させたので問題ありませんよ。もし良ければ呼んで来て頂けませんか?」

「そうでございましたか。承知致しました。こればかりは里長の承認を得る必要がございますので少々お待ちください。」

イワキリさんは俺の言葉に少し安心した様にゲートへと入って行った。
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