転生したらスキル転生って・・・!?

ノトア

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第389話 [踏破準備。Part2]

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翌日、俺は早朝からスキアと共にプレイルームの調整を行ってからネロを連れて洞窟フィールドへと向かった。

「それで何をすれば良いんだ?」

「洞窟の中に負荷検査をする為の空洞を造って貰いたの。」

「ん?そんな事ならエダに頼めば出来るだろ?それにドラウだって魔道具を使えば直ぐに出来るだろ?」

「エダもそうだけど、いくらドラウの魔道具が優れてたってある程度までしか形状は変えれないわよ。」

「そうなのか?」

「忘れてるわね。」

「何がだよ。」

「此処もだけどシュウト様の世界の根幹は迷宮神ラビリス様が授けて下さったダンジョンだって事よ。」

「あっ、そうか。」

「分かった?」

「あぁ、でも相当な大きさの空洞を造るつもりって事だよな?」

「そうね。ドラウから依頼された大きさは最低でも直径1kmの空洞よ。」

「結構広いな。」

「多少の空間拡張はするみたいだけど、あまりやり過ぎると負荷検査を最高基準では出来ないって事らしいわよ。」

「そうなんだな。それで普通に掘れば良いのか?」

「掘るっていうより、岩盤に手を当てて、魔力操作で形状を変えていく感じでやらないと難しいはずよ。」

「へぇ~、あぁ、俺がダンジョンマスターだからか。」

「そうね。それから形は出来るだけ球状にしてくれって言ってたわよ。」

「そうか。じゃあ場所を教えてくれ。」

「ホントはエダが案内すれば良いんでしょうけど、シュウト様が膨大な魔力で地形を変えるって事になったから今は洞窟の奥で問題が起こらない様に待機してるからしょうがないわよね。」

「悪いな。」

「良いのよ。私達の仕事だもん。それで場所だったわよね。」

「あぁ。」

「エダから聞いたのは此処よ。」

ネロから聞いて洞窟に入って直ぐの所に球状の空洞を造る事になった。

「なぁネロなんで球状なんだ?」

「あらゆる角度から負荷検査するにはこの形状が最も有効な形だそうよ。」

「でもどうやって検査する物を設定するんだろうな?」

「そんな事知らないわ。私は土台になる周囲全ての壁をダンジョン深部クラスの強度になる様に頼んどいてって言われただけだもん。」

「深部クラスの強度ってどうやるんだ?」

「それは表層全体をイメージして集中的に魔力を込めれば出来るってエダが言ってたわよ。」

「なるほどな。って事は先ずは魔力で地形を変形させてっと・・・。」

俺はそう言うと魔力を込めながら洞窟の横壁を進んでいき、1km進むとそこを中心に壁を圧縮するイメージで球状に広げ、最後に表層に魔力を込め続け、出来るだけ堅く強固に仕上げ、ユニークスキル・破滅之咆哮を一点集中放ったとしても一切、破壊出来ない状態までもっていった。

「なんて強度なのよ。」

ネロが俺が完成させた壁を触りながらそう言うと通路側からかなり疲弊したエダが現れた。

「ど、どうしたんだ?」

「どうしたんだってシュウト様がアレだけ魔力を放出したら誰でも疲れるわよ。」

「お、おぉ・・・けど、魔力を閉じ込めるイメージで圧縮してたんだぞ。」

「よ、余波じゃよ。その上、あれ程の急激な変化が、あったからのぅ。洞窟内が崩壊しない様にせんといかんかったからのぅ。」

「そういう事か・・・悪い。」

「良いんじゃよ。元々儂らの力が及ばない所為でシュウト様に動いてもらわないといけない状況じゃったからのぅ。」

「そんな事はないさ。皆んな頑張ってくれるお陰で俺も皆んなも助かってるんだからな。」

「そう言うてくれるシュウト様じゃから儂らは嬉しくて着いていきたくなるんじゃよ。のぅネロよ。」

「そうね。シュウト様に会う前は、どれだけ頑張っても精霊力を上げる為の修行だったから殆ど褒められたり感謝されたりはなかったわね。」

「そういうものか。」

「そうよ。だから私達は幸せよ。」

「!!?」

ネロはそう言うと艶かしい仕草で近付いてきたので、俺は1歩後ずさりしながら逃げる様にスキアの下へ移動した。

「おや?シュウト様、どうされましたか?」

「いやぁ、感謝されるのは少し恥ずかしい気持ちもあるが嬉しい方が勝つんだが、ネロはどうして、あぁ引っ付こうとするんだ?」

「ネロがまたやりましたか。申し訳御座いません。」

「いやいや、感謝されてるのは伝わってくるから良いんだが、昔からそうなのか?」

「感謝だけではありません。水精霊どもは馴れ馴れしいのはマストで、アレで媚びを売るので時折腹立たしくもあります。」

「あっ、水精霊全体がそうなのか。」

「はい。ですが、彼らは相手に触れる事で回復効果のある精霊魔法も使えるので、一概には否定し辛いのです。」

「なるほどなぁ。まぁ、気持ちも落ち着いたからもう良いか。それで進捗状況はどうだ?」

「現在最終段階に差し掛かっており、昼までには一応動かせる状態にはなりますので、昼からは作動テストを行う予定になっております。」

「俺は必要か?」

「いえ、私1人で十分ですので、シュウト様はご自由になさって下さい。」

「そうか。じゃあ頼むな。」

「はい。お任せ下さい。完璧に仕上げてみせます。」

「お、おぅそうか。そういえば、ルーク達がダンジョンに行ってるけど、今日は誰がマスタールームでダンジョンの調整をしてるんだ?」

「本日は私の代わりにアネモスが担当しております。」

「そうか、やっぱり誰かは居るんだな。」

「それは当然でございます。眷属である私達とは違い、攻略組とはいえ、自身の強化の為にギリギリで戦っている者も居ますので。」

「そういう事か。あっ、それなら俺達全員がダンジョンに潜ってる時はどうするんだ?」

「その件に関しましてはルークが国民に対して数日後、迷宮の使用禁止と伝えてあるとの事でした。」

「なるほどな。だがそんな言い方して国民は大丈夫だったのか?」

「確か・・・使徒様が国民の為にメンテナンスをする為の使用禁止、間違って入った場合、安全を保証出来ない為、使徒様が門を閉ざす故、使用したくても出来ない。これは眷属である我々も同様だ。っと伝えたと聞いております。」

「なるほど、それなら安心だな。じゃあルーク達の様子も見たいし、アネモスの所へ行ってくる。」

「承知致しました。」

アネモスの所へ行くとアネモスが作業を止めて挨拶をしようとしてきたので、俺はアネモスを手で制止した。

「シュウト様、此度はどうされたのですか?」

「ルーク達を見に来たんだけど・・・あぁ、コレか・・・ん?ルークは何をしてるんだ?」

「朝から色々試している様ですよ。」

「試す・・・あぁ、あの後ドラウと何かしてたみたいだったからなぁ。」

そう言いながらルークの様子を見ていると魔物から一定の距離を空けて逃走していた。

暫く走った後、魔物の大軍が着いて来ているのを確認するとルークは、突然方向を変えて岩が乱雑に聳え立つ場所へと魔物を誘い込んだ。

魔物を全て誘い込んだルークが何かのスイッチらしき物を押すと置いてあった箱が一斉に破裂し、中身が地面深くに突き刺さる様に潜っていった。

暫くすると魔物の居る範囲全てが赤く光り、マグマに変容し、地上を這う魔物は全てマグマに飲まれてしまった。

ルークはその様子を満足気に見ると今度は空を飛ぶ魔物に対して何かをした様で次のスイッチを押した。

すると岩山の頂点に置いてあった箱から槍の様な物が飛び出し、魔物に向かって飛び、魔物が避けても追い掛け、最終的に追い付いて外皮を残して燃え尽きていた。

「・・・アレは糸か?なるほどなぁ、糸を手繰る魔道具が取り付けられた槍・・・槍型の爆弾か。アネモス、アレ以外にも色々試してたのか?」

「はい。上手くいかなかった物もあった様ですが、失敗して地面に突き刺さり、先程の様に地面を燃やして魔物を倒してらっしゃいましたね。」

「なるほどな。ただルークは素材と食材を集めに来たんじゃなかったのか?」

「ドラウと共に楽しんでらっしゃる様ですね。」

「そういう事か・・・アネモス、1つ聞いて良いか?」

「如何なさいましたでしょうか?」

「確か、マスタールームからなら音声をアイツらに届ける事が出来たよな?」

「はい。可能です。お繋致しますか?」

「頼む。」

「・・・繋がりました。」

「ルーク!ドラウ!何をしてるんだ!!!」

俺がそう怒鳴るとルーク達はビクッとして周囲を見回していた。

「何処に居んだ?気の所為か?」

「そんな訳ないだろ!マスタールームから見てるんだよ!」

「ドラウも素材集めをしに行ったんだろ!」

「お、おぅ・・・。」

「皆んなが頑張ってる最中に朝からずっと魔道具か何かで倒してたみたいじゃないか。」

「あ、あぁ・・・。」

「それで、2人は何で怒られるかは分かるよなぁ?」

「素材が駄目になってたな・・・。」

「そうだろ?それで、それが分かってて何で遊んでたんだ?」

「いや、遊んでたっていうより・・・なぁルーク。」

「そうだよ。ダンジョンで役立つ武器を試してたんだよ。」

「ふ~ん。だが、最初の方で目的は果たしてたよな?」

「そ、そんな事は・・・。」

「そうだぜ、改良してかないと駄目じゃないか?」

「それは今、必要だと本気で思ってるのか?」

「いや、まぁ・・・。」

「だ・よ・な!!!分かったならさっさと皆んなみたいに素材、食材の採取に急げ!!!」

俺が再び怒鳴るとルークは一目散に飛び出し、魔物が居る方向へと走って行った。

ドラウはその場で留まると自分の乗る魔道具と武甕槌命を取り出して、上の方を見ていた。

「どうしたんだ?武甕槌命なんて出して行かないのか?」

「シュウトに頼みがあるんだが・・・。」

「何だ?」

「こっちに来て、武甕槌命に束ねて強固にした糸を刺してくれないか?」

「どうするんだ?」

「色々確認したらパペットマスターが自らの作った糸をアンテナにして、勝手に動く様に出来るらしいんだよ。」

「勝手に?」

俺はそう言うと修羅フィールドの中に入り、ドラウに言われた通りに武甕槌命に対して糸を作って頭の頂点に突き刺した。
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