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第6話
しおりを挟む騎士団長は、過去に家族を亡くし、その家族は聖女に救ってもらえなかった人かもしれない――ローマンから聞いた言葉が耳元で響く。
もし、私が拒絶した人が、ユリウスの家族だったら?
「……もう、来てくださいませんか?」
「何?」
怖くて声が震えた。怖いというのはおかしかったが、そうとしか言えなかった。もうユリウスがここに来てくれなくなる。あの穏やかなまなざしを向けてくれることがなくなる。
そう考えたときに感じるのは、寂しさとは全く違う恐怖だった。
「……ユリウス様は、“聖女”を嫌っているのでしょう?」
リップ音がしたが、ユリウスは何も言わなかった。見上げれば、その唇を強く結び、眉間にはいつにもまして厳しげにしわを寄せていた。
「……私は“聖女”ですから。ユリウス様は……私を」
「そうではない」
間髪入れず答えた後で、ユリウスははっとしたように口を覆った。言葉に悩むように、その視線は虚空をさまよう。
「……そうでは、ない」
ゆっくりと繰り返す。片言隻語のやりとりばかりのユリウスらしくなかった。
「……違うのですか?」
「違う。決して“聖女”を嫌っているわけではない……」
もう一度口を閉じ、そして開いた。
「……昔話なんだ」
ユリウスは、伯爵家の長男だった。家族は両親のほかに姉が一人。伯爵とはいえその領地は貧しく家は貧乏で、味のしない透明な汁を啜って食事としていた。
そんなある日、姉が妙な夢を見た。白い長い髪の女性が、姉の両手を握ると、その両手が青い光に包まれたのだという。そして女性は「40年ある。大事に使いなさい」と告げた。
そこまで聞いて、リサは目を見開いた。
「……まさかそれは、“聖告”ですか」
「……そのとおりだ。知っているということは、君が“聖女”なのは事実なんだろう」
ある日、ユリウスが転んで怪我をした。心配した姉がその膝を撫でると、瞬く間に傷が癒えた。
ユリウスの姉は、それを仕事にしようとした。領民の子が足を切った、手首を痛めた、ひどい熱をだした、そう聞くとユリウスの姉は飛んでいき、これを治療しては麦や野菜を分けてもらった。子爵令嬢が足を捻ってしまったのを治療して、銅貨を数枚もらった。伯爵令息が落馬して体を強く打ったのを治療して、金貨を十数枚もらった……。そんなことを繰り返し、ユリウスの姉は「“聖女”の力を持つ」と称えられるようになっていった。
“聖女”の力によって、ユリウスの家は段々と豊かになっていった。ユリウスも、両親も、ユリウスの姉自身も喜んでいた。
ただ、ユリウスの姉は、たまに不思議そうに「同じ夢を繰り返し見る」とぼやくようになった。白い長い髪の女性が、両手を握って「この1ヶ月で8年分だった」「今日だけで1年だ」と、数字は覚えていないが、とにかく年数を告げるのだという。ユリウスの家は、不思議な夢だねと姉と一緒に不思議がっていた。
ある日、夜会で火事が起きた。高貴な伯爵令嬢が瀕死の大火傷を負い、生死の間を彷徨うことになった。ユリウスの姉の評判を聞いていた伯爵は、ありったけの財宝を手に娘と共に訪ねてきて、治癒を頼んだ。ユリウスの姉は、もちろん躊躇うことはなかった。
ユリウスの姉が手をかざすと、伯爵令嬢は大きく息を吸い込み、健康な体のように呼吸した。ただれた皮膚はもとの玉のような白い肌へと戻っていき、火傷の痕など一ミリも残さず消えた。伯爵も令嬢も感涙し、ユリウスの姉は辞退したが、有り余る謝礼を置いて帰っていった。
その日の夜、ユリウスの姉は夢を見た。白い長い髪の女性が、姉の両手を握った。両手は、やはり青い光に包まれていた。
『大きなものを引き受けたね。実に20年分だよ』
「それが、姉が最後にまともに話した言葉だった」
リサは黙り込んでいた。女性の言葉の意味も、ユリウスの姉が、以後発狂した理由も理解できたからだ。
「以来、姉はいつも泣いていた。外からは、いつも“聖女”の力を求める人々の声が聞こえていた。……それは、いつしか怒号に変わった。金払いのいい貴族ばかり治療して、領民を無視することにしたのだろうと」
同じだった。クラリッサが治療をしないと決めたときの周囲の反応と、そしてエーヴァルトがでっちあげた理由とまったく同じ。
そしてそれは、ユリウスが、不機嫌にさえ見えるほどの態度でクラリッサに教えたことの裏返しだった――過剰に与えれば、その過剰さを裕福さと勘違いして筋違いの恨みや妬みさえ抱く。
「それからしばらくして、俺がひどい熱を出した。当時、俺と同じ年の頃の子の間で流行っていた病だった」
「……それでは」
「……熱が下がり、俺が意識を取り戻したとき、姉は隣で死んでいた」
そうしてきっと、また別の少女が“聖告”を受け、その少女が斃《たお》れ、そしてまた別の少女が……。それを繰り返し、やがてクラリッサが“聖告”を受けた。
そうだったんだ。クラリッサはようやく理解した。ユリウスは“聖女”を憎んでなどいない。
“聖女”として食い潰された姉の命を悼んでいて、だから“聖女”という存在に世間とは異なる疑義を抱いている。
なにより、ユリウス自身が罪悪感に食い潰されそうなのだ。姉の命を最後に食い潰した自分は、“聖女”を食い潰す人々と何も違わないと。
「……君は“聖女”のクラリッサ。そうなんだろう?」
クラリッサは、静かに息を吐き出した。ゆっくり立ち上がり、ユリウスがしているように壁に背を預ける。もう足の震えは収まっていた。
「……ええ。そうです。私もまた“聖告”を受けました。……5年ほど前のことです」
「……俺の姉と同じか?」
「はい。……なんの前触れなく、血筋にも関係なく、ある日突然、女神から自らの肉体寿命と共に力を授けられること。あらゆる傷病を治療できること。その対価として、その傷病に値する寿命を支払うこと、支払った寿命を女神に告げられること……すべて同じです」
ユリウスを見上げると、いつもクラリッサを見るときとは異なる感情が浮かんで見えた。
まるで、呪いを受けた者を見て、その受難を悼むかのような目だ。
しかし、クラリッサは微笑み返した。
「ただ、幸いにも、私は“聖女”の能力をいち早く知ることができたのです。……母の幼馴染が聖告を受け、早いうちに亡くなったそうです。私が“聖女”の力を授かったことが分かってすぐ、決して使わないようにと言いつけられました」
「……しかし、皇族に見つかった?」
「……私が愚かだったのです。愚かにも、私は自分の力の意味を知りませんでした」
「……惜しみなく使ううちに見つかったから、自身に責任があると?」
それはクラリッサを“聖女”として引っ張って連れて行っていい理由にはならない。そう言いたげな眼差しを向けられ、「私も昔話をしましょう」と微笑み返す。
クラリッサは、“聖告”を受けた次の日、母親に夢の話を教えた。すると、母親は顔を真っ青にして、決して“力”を使わないようにといつになく厳しい口調で教えた。クラリッサにはその意味も、力の意味も分からなかった。ただ、ある日ふと、怪我をしてしまった子を撫で、自分に治癒の力が備わったことを知った。
「子どもって愚かでしょう。私は力の意味なんて考えることもせず、自分には“特別な”力があると喜びました。母の言いつけを守ろうとせず、隠れてこっそり力を使い、喜ぶ子を見て喜び、夢の中で告げられる年数の意味を考えようともしませんでした。……言い訳がましいかもしれませんが、もともと人力による治療の限界を知っていたせいもあったかもしれません」
「……まさか本当に医者の家系か?」
「いいえ、違います。私のファミリーネームはグラシリア――私は、クラリッサ・ティア・グラリシアというのです」
ユリウスは、クラリッサが“聖女”だと知ったときよりも驚いた。グラリシア家といえば、皇族お抱えの宮廷薬剤師を務める一族。世襲ではないのにそう勘違いする者もいるほどグラリシア家の者ばかり選ばれるのは、ひとえにその一族が他のどの者よりも薬学に貪欲で精通しているからだと言われていた。
過去形なのは、ほんの2年前にグラリシア家は帝国を追放されたからだ。公には、その秘伝の薬剤の供給を渋って薬草庫に火をつけ、温室を燃やしたという背信行為によるものとされている。
だが、そうであるはずがない。目の前のクラリッサ、なによりエーヴァルトとのやりとりを思い返し、ユリウスはその噂の裏に思い至った。
「……聖女の力を使わなかった君への、みせしめか」
「……ええ」
力を使っていたクラリッサは、ある日それを母に見つかった。母は涙を流しながらクラリッサを叱った。そこで初めて、クラリッサは“聖女”の力と呼ばれている治癒能力の代償を知った。
もっと早く教えてくれればよかったのに。そうしたら使わずにいたのに。最初、クラリッサはそう思った。
でもすぐに思い直した。きっと、自分は使ってしまっていた。寿命を削るなんて言われても、きっと子ども心には実感が湧かず、なんとなく使ってしまっていただろう。逆にその恐ろしさを実感できたとしても、今度は身に迫る死の恐怖に耐えられず、怯えて生きることになったかもしれない。
実際、母から代償を知らされた後のクラリッサは、自分の力の強大さに怯えた。人力による限界を超えて他者を治癒する力は、その代償として、骨を削るように寿命をすり減らしていく。なぜ自分がそんな力を得てしまったのか、どうして自分でなければならなかったのか。
そしてなにより、今まで使った寿命の年数は? はたと気が付き、計算しようにも、今まで告げられたすべての数字を思い出すことなんてできなかった。
自分はあとどれだけ生きられるのか? そもそも自分の肉体寿命は何年だったか? 一年や二年ではなかったと思うが、自分は一番最初、夢で何年と告げられただろう? 母に話したから、母は覚えてるかもしれない。でも、もしそれが十年だったら? 今までの治療で寿命を一、二年削ったとしたら、あと八年しか生きることができないのか? そんなに大きな怪我を治療したことはないから、それほど大きく寿命を削っていないはずだが、その認識は本当に正しいのか?
考えれば考えるほど怖くなり、クラリッサは力を使うのをやめた。
宮廷兵がやってきたのは、それからすぐのことだった。クラリッサが治療した相手に宮廷官吏の子がおり、その話を聞きつけた皇帝がクラリッサの捜索を命じていたらしい。クラリッサは無理矢理家から連れ去られ、エーヴァルト皇子の妃候補という名目で宮廷に閉じ込められた。
クラリッサの両親はもちろんそれに対抗し、クラリッサを返すまで皇族含め宮廷官吏に調剤しないと主張した。しかし、皇族にとって“聖女”の力とは垂涎もの、両親の反抗により“聖女”の力を発揮しないのであればと、エーヴァルトは皇帝に代わってグラシリア家の薬草庫の焼却命令を下した。クラリッサはすぐさま“聖女”の力を使うことを決め、懇願したが、薬草庫は燃やされた。次は一族を処刑すると脅された。
そうして、クラリッサはエーヴァルトに命じられるがままに次々と貴族を治療し始めた。皇族は、有力貴族から財産を巻き上げ、その蓄えられた力を削り、皇族の地位を盤石なものとしていった。
そんなある日、ある貴族が、クラリッサが帝都から逃られる手引きをした。彼は、過去に治療をしてくれたお礼に、宮廷で窮屈に暮らすクラリッサを助けたいのだと言った──それがこの地の辺境伯だった。クラリッサは彼の手引きにより帝都を抜け出し、この地へ逃れた。
そうして、グラシリア家は離散し、いまや家族はどこにいるのか、生きているのかも分からない。
「皇族が、代々“聖女”の力を必要としてきたことは、宮廷にいる間に嫌というほど耳にしました。でも当然ですよね、さきほどエーヴァルト殿下がおっしゃったように、“聖女”がいれば永遠の命が手に入るのです。常に治世の壁として立ちはだかってきた病を、代償を払うことなく克服できる。常に手元に置いておきたい存在でしょう」
でも、とクラリッサは続けた。
「それでも私は、死んでしまうことが怖かったのです」
利己主義者め、とエーヴァルトはクラリッサを罵った。
“聖女”の力はなぜ与えられたと思う。他人を、皇族を治し続けるためだ。その昔、皇族は多大な犠牲を払い、女神の加護を受ける権利を手に入れた。だから皇族にはその血を絶やさず帝国を治め続け、また絶えず生まれる“聖女”は皇族に傅かねばならない。大体、“聖女”に選ばれたのなら、自らに帝国史に残る役割を与えられたことを誇りに思い、真っ先に陛下のもとへはせ参じるべきであった。それをしなかったばかりでなく、その責務を放棄し、死ぬのが怖いなどと言い訳をして力を渋るなど、売国奴に等しい……。
そう言われたことを、昨日のように思い出す。ただ、幸か不幸か、“聖女”に選ばれる者に法則がないため、皇族はいつも“聖女”探しに苦労しており、クラリッサを手放さないために、手を変え品を変え言葉で脅してくるだけだった。寿命が削れては困ると、拷問されることもなかったし、体力が削れぬように、なんなら寿命が延びるようにと食事もずいぶんといいものを与えられた――まるで出荷前に太らされる家畜のように。
それでも、いやむしろ、そうして消費される家畜として見られていたからこそ、クラリッサには、皇族のために命を削る決断ができなかった。
「臆病な愚か者でしょう」
ただ、皇族以外の大臣やその家族を含めて、クラリッサが自らの命惜しさに治療を渋ったのも事実。
“聖女”を嫌悪していないとしても、それだけで幻滅しただろう。クラリッサは自嘲したが、ユリウスはにこりとも笑わずにいることに気付き、笑みを引っ込めた。
「……そう思いませんか?」
「思わんな。死が怖くない者などいるものか」
それは“聖女”を姉に持ったゆえか、戦線に身を投じる騎士ゆえか。
いずれにしろ、ユリウスはクラリッサの恐怖を馬鹿にはしなかった。
「死など怖くない、恐れるものか、そう口にする者はいるが、大にしてあれは、死の淵に立つ自らを鼓舞するためだ。何より、“聖女”のように、代償に自らの命を明確に削ることなど、そうありはしない。そんな力を手に喜んで尽くそうなど、偉丈夫でも思うまい。年端のいかない少女となれば、なおさらだ」
この人が、帝国皇子であればよかったのに。クラリッサは笑ってしまった。たとえ慰めの言葉だとしても構わない。ユリウス様のような人が皇子であれば、きっとグラシリア家が離散することも、薬草庫が失われることもなかった。
……もしかしたらクラリッサも、ユリウスのためなら力を使ったかもしれない。クラリッサは、自分の掌を見つめる。いつかもう一度、この力を使うことがくるのだろうか。
思い悩むクラリッサを前に、それに、とユリウスは付け加える。
「姉も、死を恐れて、気が触れてしまったのだしな」
「……でも、最後は勇気を出されたのですから」
「いや。もし姉が平時の状態であれば、俺を助けることはできなかっただろう」
平時というと、“聖女”の力の代償を知る前だろう。ユリウスは過去を思い返すように、視線を虚空へ投げた。
「仲のいい姉弟だったと、俺は思っていた。俺の病も、流行病で後遺症が残る者も多かったとはいえ、命が助からないものではなかった。その病を、命を投げ出して治すというのは……もちろん、こうして五体満足で今の地位にあるのは姉が治してくれたお陰かもしれないと、感謝はしている。ただ、姉上は、姉上を喪うことの寂しさを理解してくれない人だっただろうかと、たまに寂しくなる」
たとえ片腕が動かなくなっても、共に生きてくれたほうがよかったのに。それを選べなくなるくらい、姉は追いつめられてしまっていたのかもしれない。ユリウスはそう続けた。
ただ、クラリッサには、姉の気持ちが分かる気がした。聖女として力を求められ続け、求められるがままに、家族を養う金と引き換えに力を使ってきた。それなのに、自分の命が惜しくて逃げ出して、今度は弟が病に倒れた。
もし弟の病が治らず死んでしまったら、自分が力を使わなかったせいでそうなってしまったのだと考えたとき、後悔せずにいられるだろうか。弟の命のために賭けに出たことを、周囲は咎めずにいるだろうか……。
「……長話をしてしまったな」
クラリッサが相槌を打つ前に、ユリウスは背を壁から離した。
「……聖女は、その力を使わなければならない存在ではない。少なくとも俺はそう思っている」
「……それは」
それは、姉に向けた言葉か、それとも、クラリッサに向けた言葉か?
畳み掛ける前に「ところで」とユリウスがもう一度口を開いた。
「ローマンはきちんと薬草を受け取ったか?」
「え? え、ええ……約束したとおりに来てくださいました」
「そうか……」
微妙な沈黙が落ちていた。そういえば、ローマンは昨日薬草を取りに来てくれたから、ユリウスは来るとしても三日後だと思っていた。
それなのに今日、来てくれたのはどうしてだったのか。沈黙の中で、クラリッサの内側では期待が膨らむ。
「……しかし」
不愛想な横顔には僅かに気まずさが滲んでいて、その期待がさらに高まった、が。
「君がグラシリア家の人間だったと知って、納得した。どうりで、君の薬は評判が良かったわけだ」
――薬! クラリッサは状況も忘れてがっくりと肩を落としそうになった。
もちろん、その期待の正体は分かっている。しかしそれを口に出すことなどできるはずもない。
クラリッサの気を知ってか知らずか、ユリウスは「まあ、多少飲んでも今までより楽だと考えた馬鹿どもが酒の量を増やして叱る羽目になったが」などと嘯く。
「辺境伯など、君さえよければこの村でなくもっと中心へ出てきてほしいなどと話していたが……君の事情を知ると、そんなことは言えないな」
「……ええ。ご遠慮します」
「もちろん、もとからそんな話にはならないと思うと答えておいた。だから心配はせずともいい、殿下のこともそうだ。辺境伯と殿下は微妙な関係であるしな……」
「……ありがとう、ございます」
「ではまた二日後」
そして愛想のひとつ振りまくこともなく、それどころかいつもよりもさらに足早に、クラリッサが止める間もなく馬に乗って行ってしまった。
……引き留めればよかったのかしら。クラリッサはがっくりと肩を落としたものの、すぐに元気を取り戻す。
しばらくは遠征があるとも聞いていないし、二日後に来ると言ってくれたし、またユリウスは三日置きに薬を受け取りに来てくれるようになる。すぐに会えるのだから、そうやきもきせずとも、数日の辛抱だ。
皇子のことなどどうでもよくなるくらい、クラリッサの頭の中はユリウスでいっぱいだった。
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