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第4章
計画実行!!
しおりを挟む僕の計画と言っても、先程言った通りアーナンダ国の一か所に目立つ建物建てて一時的に占拠するってだけの話なのだ。
どこの国の国境にも面するようにしたいのだけど、そうなると定期的に建物ごと移動しないといけないので余計な魔力を消費する。
ので、アーナンダ国と一番闇属性適合者への迫害が酷く複数の国を統治下に置く『ラオイン帝国』との国境に建てることにした。
「ラオイン帝国だって?駄目だ。そんなの危険すぎる。」
僕の言葉に首を横に振ったのは4番。
4番は聞いていた通りになかなか知識を持った者らしい。
もしかしたら何処かの貴族の子であったのかもしれない。
「大丈夫。ラオイン帝国へもちゃんと味方を送り込んでるんだ。」
実は僕、バグさんに僕の魔力籠めた魔力晶あげるから協力してって言ってあるんだ。
バグさん面白そうって笑って頷いてくれた。
悪魔族は一体が多種多様な魔法や魔術を扱うので闇属性適合者だとかどーでもいいって感じで、むしろ僕の話を聞いて人間はやっぱり愚かで醜くて面白いですねっと言っていた。
バグさんだけじゃなくてバグさんの臣下達もラオイン帝国に潜り込んでくれていて、ラオイン帝国の状況や戦力等の情報は既に得ている。
「いざって時には皆で魔界に逃げる算段になっております。」
「「「ま…魔界??」」」
1~5番は信じられないって顔で僕を見るけど、ちゃんと魔界には許可を得てますよ。
許可証も貰ってます。
まぁ、いざって状況にはならないと思っているけれど念には念をってことで…。
それに魔界に行ってみたい気持ちもあるし。今度は観光で。
魔王様にはお会いしてないけれど、うちのが迷惑かけたみたいだからいいよって言ってくれていると聞いている。
「ね?君達の計画より安心安全で効果がありそうでしょ?」
笑って言った僕に否を唱える者はいなかった。
と、いうわけで実行します。
もちろん戦力にならない者や子供達は安心安全な東の森で精霊達に保護してもらっている。
精霊族は光や聖属性の者が多いけれど、だからって闇属性を害したりすることはない。
むしろ光属性と闇属性は仲が良い。
お互いに力が溜まりすぎると消化し合っているんだとか。
僕達も彼等のように属性なんて関係なく生きていきたいよね。
建物はアーナンダ国の西と北の狭間。
そしてラオイン帝国との国境を越えて大きいのを建てた。
ノヴァが。
ノヴァは地属性の魔法も得意のだ。
建物の中には僕達とホルス様率いる数体のドラゴン達と攻撃と守護の得意な妖精さん数体がいる。
何万、何千万と兵を持つ国からすれば数では劣るが戦力としてはこちらが有利だと僕は思っているし、ノヴァもそう思うと言っている。
突如建った大きな建物に企み通り色んな国が騒がしくなって、直ぐにこちらへ向かって兵が送られてきた。
対話する様子もなくラオイン帝国は大きな火球をぶっ飛ばしてきたので、それは僕の闇奈落で飲み込んだ。
打ち返してもよかったのだけど、そうすると一つの国が半壊してしまうので消去することにしたのだけど…つまりラオイン帝国は急に国境に建った違法で怪しい建築物を名目にアーナンダ国に攻撃を仕掛けてやろうって算段だったのだ。
今のラオイン帝国の皇帝は好戦的な人物だと聞いていたが…他者の命等どうでもいいと思っているのだろうな。
だから闇属性適合者への迫害も他国よりも根強いのだ。
「ラオイン皇帝は敵認定決定。潰します。」
「分かった。」
「よかろう。」
「「御意!」」
僕の決定にノヴァもホルス様もヨハネス達も良い返事をしてくれてすすすっと動き出す。
ぼけっとしている1~5番の背中を叩いて予定通り動くように促す。
「…ルナイス・アーバスノイヤー。君には家族がいるだろう…その…大丈夫なのか?」
3番が足を止めて、言いずらそうにそういうので僕はお目目ぱちくり。
「あぁ…あ、そうだ。僕ルナイス・アーバスノイヤーじゃなくてルナイス・ウォードです。結婚してるので。」
「え?…あぁ、はい。」
「はい。それで僕の家族の心配をしてくれてありがとうございます。僕の家族は強いので大丈夫です。この計画のことは事前ににぃ様にお話してますが頑張ってねって言ってもらってます。」
「は?…噂通りアーバスノイヤー公爵家はおっかないな。」
頑張ってねって感じではなかったけれど…まぁ事細かく教える必要もないでしょう。
おっかないは褒め言葉として受け取っておきますね。
「よし、じゃあ僕は拡声魔法で宣戦布告しますので!3番もしっかりフード被って後ろに控えていてね!」
「ふっ…分かったよ。」
____________
祝お気に入り数3000人突破!!
多くの応援ありがとうございます!
このお話を綴り始めた頃は3000人に読まれたら書籍化なんて思っていたのですが、その3000人に到達するなんて…
とても嬉しい気持ちと不思議な気持ちです。
3000人いったら書籍化と思って始めましたが、書籍化の需要はなさそうですのでする予定はありません。
このアルファポリスさんでより多くの方の暇つぶしの物語になれば幸いです。
これからも
この物語はもう少し続いていきます。
よかったら最後まで見守ってやってください(´˘`*)
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