279 / 427
第4章
闇属性適合者の集団って呼び名が長い
「ふっざけんな!!!」
僕の宣言に一瞬シーンっと静まったけれど、1番が大きな声を上げたことで時が動き出す。
「俺達を利用してお前の革命をするだぁ?何決定事項みたいに言ってやがる!!俺達がお前に手を貸すとでも思ってんのかクソガキ!!」
「やり方は違っても目的は一緒です。貴女達は権力も魔力も知識も協力者も足りていない!そんな貴方達が闇属性適合者の楽園を造る?っは!笑止千万!僕は!権力も魔力も知識を持った協力者達も持っている!そして君達と同じ迫害されてきたことへの怒りも。」
1番の大声に負けないように僕も声を大きくして喋る。
あんまり出さない声量だから既に喉がヒリヒリする。
「勝手にやってろよ!!俺達の邪魔をするな!!!」
こめかみに青い血管を浮き上がらせた怒り心頭な1番はそう言うと僕に向かって拳を振り上げてきたが、その拳が僕に届くことはない。
「てめぇ!!」
1番の拳はコルダによって完璧な別人へと変わり果てた姿のヨハネスの手によって止められている。
僕はこんな状況なのに思わずヨハネスを凝視してしまう。
だってすっごく不潔な浮浪者みたいな見た目になっている。
いつも清潔感たっぷり、汚れ一つありませんって感じのヨハネスからはすごく離れた所に居る存在へとなっていて新鮮極まりない。
「くそが!離しやがれ!!」
目の前で1番が悔しそうにあげる声にはっと我に返った。
1番がぐっぐっと何度もヨハネスの手から逃れようと腕を動かすが微かに動くだけで変わらず振り上げられた腕はそのままだ。
「君はこの集団の中では力があるのだろうけど、慢性的な栄養失調のせいで君が思っているよりも力を発揮できていない状況にある。そして…」
僕の後ろでノヴァによって拘束されている5番へと振り返る。
黒い大きな球はノヴァの光魔法によって打ち消され、本人は拘束魔法で縛られている。
「この中で一番魔術に優れているのだろうけど、君を上回る魔術を扱う者は五万といる。」
1番も5番も悔しそうに顔を顰めているが、どちらも拘束から逃れられずついには抵抗を諦めた。
「何が望みだ。」
少し離れた所から背に他の者達を守るようにして立つ2番が口を開いた。
「これから僕達は闇属性適合者の集団『シュバルツ』と名乗り国境の一部を占拠する!」
「さらっと俺達を巻き込んでんじゃねーよ。」
どどーんっと宣言2をすれば、2番は呆れた様子でツッコミを入れてくる。
けれど僕はそれを聞かなかったことにして…
「闇属性適合者の集団は長い!国境の一部を占拠した僕達に各国は良い顔をするわけがない。えーつまり全方向から敵がやってきますので、それを相手を殺さず追い返します。対話を望む者はきちんと客室に通してお話します。お話が出来そうにない方には強制的にお帰りして頂きます。各国が闇属性適合者への迫害についてきちんとした対応し、改善が見られましたら僕達は解散します。以上!」
「全方向から敵が来ますじゃねーよ!!そんなの勝ち目ないだろ!!」
「しかも殺さず追い返す術を僕達は持っていない。」
1番と4番の言葉に僕はうんうんと頷く。
「大丈夫。殺さずに追い返す方法は教えるし、勝算があるから実行してます。」
「…君の計画の詳しい内容を教えて。でも協力するかしないかは僕達が選ぶ。」
「もちろんです。僕も独裁者になりたいわけじゃないので。嫌だったら計画実行の間安全な住まいを提供するのでそこに居てもらえればいいです。」
3番の言葉に僕は頷く。
でもこれからの計画にはできれば多くの闇属性適合者が参加して欲しい。
あなたにおすすめの小説
第5皇子に転生した俺は前世の医学と知識や魔法を使い世界を変える。
黒ハット
ファンタジー
前世は予防医学の専門の医者が飛行機事故で結婚したばかりの妻と亡くなり異世界の帝国の皇帝の5番目の子供に転生する。子供の生存率50%という文明の遅れた世界に転生した主人公が前世の知識と魔法を使い乱世の世界を戦いながら前世の奥さんと巡り合い世界を変えて行く。
【完結】旦那様、どうぞ王女様とお幸せに!~転生妻は離婚してもふもふライフをエンジョイしようと思います~
魯恒凛
恋愛
地味で気弱なクラリスは夫とは結婚して二年経つのにいまだに触れられることもなく、会話もない。伯爵夫人とは思えないほど使用人たちにいびられ冷遇される日々。魔獣騎士として人気の高い夫と国民の妹として愛される王女の仲を引き裂いたとして、巷では悪女クラリスへの風当たりがきついのだ。
ある日前世の記憶が甦ったクラリスは悟る。若いクラリスにこんな状況はもったいない。白い結婚を理由に円満離婚をして、夫には王女と幸せになってもらおうと決意する。そして、離婚後は田舎でもふもふカフェを開こうと……!
そのためにこっそり仕事を始めたものの、ひょんなことから夫と友達に!?
「好きな相手とどうやったらうまくいくか教えてほしい」
初恋だった夫。胸が痛むけど、お互いの幸せのために王女との仲を応援することに。
でもなんだか様子がおかしくて……?
不器用で一途な夫と前世の記憶が甦ったサバサバ妻の、すれ違い両片思いのラブコメディ。
※5/19〜5/21 HOTランキング1位!たくさんの方にお読みいただきありがとうございます
※他サイトでも公開しています。
【無断転載・AI利用禁止 / No Unauthorized Use or AI Training】
本作品の無断転載・複製・AI学習利用を禁じます。
Unauthorized reproduction or use for AI training is strictly prohibited.
© 魯恒凛 / RoKourin
転生先がヒロインに恋する悪役令息のモブ婚約者だったので、推しの為に身を引こうと思います
結城芙由奈@コミカライズ連載中
恋愛
【だって、私はただのモブですから】
10歳になったある日のこと。「婚約者」として現れた少年を見て思い出した。彼はヒロインに恋するも報われない悪役令息で、私の推しだった。そして私は名も無いモブ婚約者。ゲームのストーリー通りに進めば、彼と共に私も破滅まっしぐら。それを防ぐにはヒロインと彼が結ばれるしか無い。そこで私はゲームの知識を利用して、彼とヒロインとの仲を取り持つことにした――
※他サイトでも投稿中
聖女の兄で、すみません!
たっぷりチョコ
BL
聖女として呼ばれた妹の代わりに異世界に召喚されてしまった、古河大矢(こがだいや)。
三ヶ月経たないと元の場所に還れないと言われ、素直に待つことに。
そんな暇してる大矢に興味を持った次期国王となる第一王子が話しかけてきて・・・。
BL。ラブコメ異世界ファンタジー。
【新版】転生悪役モブは溺愛されんでいいので死にたくない!
煮卵
BL
ゲーム会社に勤めていた俺はゲームの世界の『婚約破棄』イベントの混乱で殺されてしまうモブに転生した。
処刑の原因となる婚約破棄を避けるべく王子に友人として接近。
なんか数ヶ月おきに繰り返される「恋人や出会いのためのお祭り」をできる限り第二皇子と過ごし、
婚約破棄の原因となる主人公と出会うきっかけを徹底的に排除する。
最近では監視をつけるまでもなくいつも一緒にいたいと言い出すようになった・・・
やんごとなき血筋のハンサムな王子様を淑女たちから遠ざけ男の俺とばかり過ごすように
仕向けるのはちょっと申し訳ない気もしたが、俺の運命のためだ。仕方あるまい。
クレバーな立ち振る舞いにより、俺の死亡フラグは完全に回避された・・・
と思ったら、婚約の儀の当日、「私には思い人がいるのです」
と言いやがる!一体誰だ!?
その日の夜、俺はゲームの告白イベントがある薔薇園に呼び出されて・・・
ーーーーーーーー
この作品は以前投稿した「転生悪役モブは溺愛されんで良いので死にたくない!」に
加筆修正を加えたものです。
リュシアンの転生前の設定や主人公二人の出会いのシーンを追加し、
あまり描けていなかったキャラクターのシーンを追加しています。
展開が少し変わっていますので新しい小説として投稿しています。
続編出ました
転生悪役令嬢は溺愛されんでいいので推しカプを見守りたい! https://www.alphapolis.co.jp/novel/687110240/826989668
ーーーー
校正・文体の調整に生成AIを利用しています。
【完結。一気読みできます!】悪役令息に転生したのに、ヒーローもヒロインも不在で、拾って育てた執事が最強なんだが……なんで?!
はぴねこ
BL
前世の弟が好きだったゲームの世界に、悪役令息として転生してしまった俺。
本来なら、ヒロインをいじめ、ヒーローが活躍するための踏み台になる……
そんな役割のはずなのに、ヒーローともヒロインとも出会えない。
いじめる対象すら見つけられない新米悪役令息とか、ポンコツすぎないだろうか?
そんな俺に反して、子供の頃に拾って育てた執事は超優秀で、なぜか「悪役執事スキル」を着実に磨いている。
……いや、違う!
そうじゃない!!
悪役にならなきゃいけないのは俺なんだってば!!!
推しの運命を変えるため、モブの俺は嫌われ役を演じた
月冬
BL
乙女ゲームの世界に転生した俺は、ただのモブキャラ。
推しキャラのレオンは、本来なら主人公と結ばれる攻略対象だった。
だから距離を置くつもりだったのに――
気づけば、孤独だった彼の隣にいた。
「モブは選ばれない」
そう思っていたのに、
なぜかシナリオがどんどん壊れていく。
これは、
推しの未来を知るモブが、運命を変えてしまう物語。
事なかれ主義の回廊
由紀菜
BL
大学生の藤咲啓嗣は通学中に事故に遭い、知らない世界で転生する。大貴族の次男ランバート=アルフレイドとして初等部入学前から人生をやり直し、学園で出会う無愛想で大人顔負けの魔法の実力者であるヨアゼルン=フィアラルドと親友になるが、彼に隠された力に翻弄され次々と襲ってくる災難に巻き込まれる。終いには、国家の存続を揺るがす大事件にまで発展することに・・・