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旅立ち~オードゥス出立まで
押し付け
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「「押し付けだな…」」
押し付けとはそのままの意味でモンスターの敵視を相手に押し付ける事である。地方によっては擦り付けとも言う。大きな街の近辺だと野盗等が街に押し付け、混乱に乗じて盗みを行ったりする。勿論被害の大小に関わらず罪になる。
剣士はニタニタ笑いながら駆け寄り、すれ違いざま「悪いな」と言い後方に走り去っていく。歳は1つ2つ位上かな?等どうでもいい事を考えていると弓持ちもやってくる。
弓持ちは下唇を噛み、申し訳なさや泣きそうな表情を一纏めにした様な苦渋の顔しながら自分の横を通り過ぎる。
「気にしないでいい。」
あんな顔されたら何か言わないと、と思い発した言葉だ。これで少しは気が軽くなってくれると良いが…
静かに腰のショートソードを引き抜く。
「ジョーさんは下がっていて下「私も手伝おう。」」
ジョーさんの方を見るとだらりと腕を下げてはいるが右手には鎌(?)の様なナイフを持っている。
「転けさせます。」
一言告げ、前に出る。
猪モンスターは鼻息荒く真っ直ぐこっちに突っ込んでくるのでこちらは歩く様に前に出る。
モンスターとの距離が大体大股2歩分になった所でやや右斜め前に倒れ込むと同時に大股で1歩踏み込む。すれ違いざまモンスターの左脚を強目に斬り抜く。
猪の毛は表面が脂等で滑るであろう事を考慮し強めにしたが皮自体も固く、肉を割る感覚の後硬いものを削る感覚があった。流石に骨は断てなかったか、等と考えていると後ろで苦悶の鳴き声をあげながら地面に滑り込む音が聞こえる。
「グゴゴァァッ!……グゴォッ!!」
振り返るとジョーさんが鎌の様なナイフを深々とモンスターの喉に突き刺し、肘を引く動作と共に喉を掻っ切っている所だった。
赤黒い血が喉から流れ出ているのを確認。致命傷だな。
ショートソードを収め、背中の弓を持ち矢を番えようとした時だった。
「おい!それは俺達の獲物だぞ!勝手に手を出すんじゃねぇ!」
声がした方に顔を向けるとさっき逃げて行った剣士が戻ってきていた。
「君達はさっきこのモンスターの対処を私達に押し付けただろう?それを今更戻って来て俺達の物、てのは横暴ではないかい?」
ジョーさんが問うも
「俺達が致命傷を与えてやったから簡単に対処出来ただろ!勝手なことを言うな!」
剣士2人の表情はさも当然だと言わんばかりの顔をしている。ダメだこりゃ、何言っても聞く耳持たないわコイツら。
弓持ちは2人から少し離れた所で顔を伏せている。表情は…何となく想像出来る。
ノアはモンスターをチラリと見た後
「ジョーさん、行きましょう。」
ジョーさんは何も言わず自分の後を追う。色々察してくれたのだろう。
「けっ!この程度で自分の手柄と勘違いして付け上がるから冒険者始めたての奴らは腹立つぜ!」
すれ違いざま露骨に聞こえる様に言ってくる。悉く癪にさわるヤツだな…
パーティの話し声が聞こえにくくなる距離まで離れた所でジョーさんが問う。
「そういえばさっきモンスターを倒した後矢を番えていたが何をしようとしたんだい?」
「俺の父さんの教えでして、
『大型の動物やモンスター等は倒したと思っても最後の足掻きで襲って来ることがある。だから少しやり過ぎ位に攻撃した方が良い。どっかの国では残心とか言うぞ。』
って。」
「なるほどな。君のお父さんは良い冒険者だったのだな。」
「なので完全に死んだ事を確認しないと」
ひゃあああぁぁ~っ
遥か後方で男の情けない叫び声が聞こえる。
「ああなります。」
押し付けとはそのままの意味でモンスターの敵視を相手に押し付ける事である。地方によっては擦り付けとも言う。大きな街の近辺だと野盗等が街に押し付け、混乱に乗じて盗みを行ったりする。勿論被害の大小に関わらず罪になる。
剣士はニタニタ笑いながら駆け寄り、すれ違いざま「悪いな」と言い後方に走り去っていく。歳は1つ2つ位上かな?等どうでもいい事を考えていると弓持ちもやってくる。
弓持ちは下唇を噛み、申し訳なさや泣きそうな表情を一纏めにした様な苦渋の顔しながら自分の横を通り過ぎる。
「気にしないでいい。」
あんな顔されたら何か言わないと、と思い発した言葉だ。これで少しは気が軽くなってくれると良いが…
静かに腰のショートソードを引き抜く。
「ジョーさんは下がっていて下「私も手伝おう。」」
ジョーさんの方を見るとだらりと腕を下げてはいるが右手には鎌(?)の様なナイフを持っている。
「転けさせます。」
一言告げ、前に出る。
猪モンスターは鼻息荒く真っ直ぐこっちに突っ込んでくるのでこちらは歩く様に前に出る。
モンスターとの距離が大体大股2歩分になった所でやや右斜め前に倒れ込むと同時に大股で1歩踏み込む。すれ違いざまモンスターの左脚を強目に斬り抜く。
猪の毛は表面が脂等で滑るであろう事を考慮し強めにしたが皮自体も固く、肉を割る感覚の後硬いものを削る感覚があった。流石に骨は断てなかったか、等と考えていると後ろで苦悶の鳴き声をあげながら地面に滑り込む音が聞こえる。
「グゴゴァァッ!……グゴォッ!!」
振り返るとジョーさんが鎌の様なナイフを深々とモンスターの喉に突き刺し、肘を引く動作と共に喉を掻っ切っている所だった。
赤黒い血が喉から流れ出ているのを確認。致命傷だな。
ショートソードを収め、背中の弓を持ち矢を番えようとした時だった。
「おい!それは俺達の獲物だぞ!勝手に手を出すんじゃねぇ!」
声がした方に顔を向けるとさっき逃げて行った剣士が戻ってきていた。
「君達はさっきこのモンスターの対処を私達に押し付けただろう?それを今更戻って来て俺達の物、てのは横暴ではないかい?」
ジョーさんが問うも
「俺達が致命傷を与えてやったから簡単に対処出来ただろ!勝手なことを言うな!」
剣士2人の表情はさも当然だと言わんばかりの顔をしている。ダメだこりゃ、何言っても聞く耳持たないわコイツら。
弓持ちは2人から少し離れた所で顔を伏せている。表情は…何となく想像出来る。
ノアはモンスターをチラリと見た後
「ジョーさん、行きましょう。」
ジョーさんは何も言わず自分の後を追う。色々察してくれたのだろう。
「けっ!この程度で自分の手柄と勘違いして付け上がるから冒険者始めたての奴らは腹立つぜ!」
すれ違いざま露骨に聞こえる様に言ってくる。悉く癪にさわるヤツだな…
パーティの話し声が聞こえにくくなる距離まで離れた所でジョーさんが問う。
「そういえばさっきモンスターを倒した後矢を番えていたが何をしようとしたんだい?」
「俺の父さんの教えでして、
『大型の動物やモンスター等は倒したと思っても最後の足掻きで襲って来ることがある。だから少しやり過ぎ位に攻撃した方が良い。どっかの国では残心とか言うぞ。』
って。」
「なるほどな。君のお父さんは良い冒険者だったのだな。」
「なので完全に死んだ事を確認しないと」
ひゃあああぁぁ~っ
遥か後方で男の情けない叫び声が聞こえる。
「ああなります。」
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