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アルバラスト編
ギルドに戻ってきたノアは
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冒険者ギルドへ戻ってきたノアは、依頼の報告をする為にカウンターにいるギルド長のワークスに声を掛ける。
「ワークスさん、一応道路整備の依頼完了しました。」
「…あぁ、聞いてるよ。
明日には冒険者カードに支払われてるハズだぜ…」
ワークスの反応が宜しくない。
無理も無いだろう、黒いフードを目深に被った人物がギルド入口付近のテーブル席に座っているのだから。
どういう人物か心当たりは無いが、多かれ少なかれ前日の酔っ払い絡みだと判断するノア。
「…ワークスさん、もしかしなくともあの人は僕絡みですか?」
「話が早くて助かる、君に用があるみたいなんだが『待つ』以外喋らなくてな…」
「分かりました。僕もあの人に用が出来ましたので丁度良いです。」
カウンターを離れたノアはフードの男がいるテーブル席へと歩き、向かいに座る。
周りにはルディアのパーティ他数組の冒険者が事の成り行きを見詰めていた。
「やぁ初めましてノ「初めてでは無いでしょう?オードゥスのダンジョンで僕を尾行ていたハズですよ。」
ノアの発言にフードの男が動きを止める。
「何の事「図星のハズですよ?人間思い当たる節があると、思わず動きを止める物ですから。」
「さて、ね…職業柄思い当たる事が多過ぎて、それに反応してしまったのかもな。」
「まぁ本当は、エメラルダさんの記憶を覗いた事があって、その時の記憶の断片の中にあなたの姿があったんですよ。
だからわざわざ口調を変えて情報を表に出さない様構え無くても良いですよ。」
以前バーサークベアを討伐した後、エメラルダが気を失っているノアの記憶を探ろうとした事があった。
寸での所で『俺』が阻止し<強制閲覧>で記憶を覗き返したが、この時の記憶は『俺』の中に留めていたのだが、最近は<強制閲覧>を使う機会が増えた為、『俺』と記憶を共有した事でこの男の存在が明らかになった。
「君は…どこまで私の事を知ってる?」
「エメラルダさんが知ってる範囲の事しか知りません。
あなたの所属は分かりますが名前までは…」
「それは良かった。
私の正体を知られたとあっては、君を殺さねばならないからね。」
黒いフードの男が淡々と話す。
冒険者ギルド内にピリッとした空気が張り詰める。
「怖い怖い。流石に1対4ではこちらが不利ですのでこれ以上、この話は止めにします。」
「ほう、気付いてましたか。」
「知り合いに気配が無い人がいるので鍛えられたお陰ですかね。
特にそちらのお仲間の1人は獣人さんですよね?変装してても丸分かりです。」
対面に座るフードの男が左手を上げると、音も無く黒いフードを被った人物が3人降り立つ。
「ふーむ…まだまだ君達は訓練が足りない様だね、もう少し厳しめにするかな。」
黒いフードの男がこう言うと、フードの上からでも分かる位3人が落ち込むのが分かる。
お説教みたいな物が始まりそうだった為、話を逸らす。
「脱線してすいません。何か僕に用があったのでは無いでしょうか?」
「あぁ、そうでした。
実は昨日この街で暴れた酔っ払いの件で来ました。」
「何でしょう、仕返しと言う訳では無いみたいですが。」
「仕返し等ではありません。実は…」
そこから黒いフードの男がノアに説明を行う。
酔っ払いの名前、どう言った人物か、ヒュドラ素材の買い付けに来た理由、その後の王都での処遇、それによって生じた問題、主にフリアダビアでの任務の事だが。
<強制閲覧>で知っている内容が殆どであった為特に支障無く話は進んだ。
「つまり僕がそのエルベストの代わりにフリアダビアの前線に向かうと言う事で宜しいのですね?」
「ええ、そうです。
あなたの実績は私や王も良く知った上での判断です。
ちなみに強制ではありませんので、あなたが『嫌だ』と言えばこの話は無かった事になります。」
「良いですよ。」
「意外ですね、返答はもう少し掛かると思ってたのですが…」
「前に知り合いの方にフリアダビアの話を聞いた時から少し気になっていたんですよ。
諜報部の方なら僕の【適正】はご存知かと思います。
自分でも無駄に火力が高い事は重々承知していますので、この尖った力が役立つのであれば喜んで参加致しましょう。
これと言って断る理由も無いのでね。」
「分かりました。王にはそう伝えておきましょう。」
「あと出来れば王に謁見しなくても良いか聞いて貰っても良いですか?」
「そんなに会いたく無いですか?」
「本当に謁見何ていいんです。
紙に走り書きで『お疲れ。』って書かれた物を渡される程度で良いんですって。」
「さ、流石にそれは無理じゃないかな…」
本当に王に会いたくない様で、流石のフードの男も困惑する。
「そうだ、君に渡す物があったんだった。」
フードの男が再び左手を上げると奥に控えていたフードの人物が2人の元へ。
「今日の朝、隊員に頼んでいた物があったハズだ。打診の序でに持ってきたんだが、『蜜蝋』なんて何に使うんだい?」
黒いフードの人物が次々とテーブルの上に『蜜蝋』の塊を置いていく。
10個程置いた所で、蜜蝋の影からにゅっと腕が伸び、ガシッと近くの蜜蝋を掴んで再び影の中へ。
少し間があった後、ノアが座る椅子の影からヴァンディットが出て来た。
ヴァンディットの存在を知ってるルディアパーティは特に何事も無かったが、それ以外の冒険者達がざわつく。
「むむむ、これはなかなか上質な蜜蝋ですね。ノア様、これはノア様が手配した物で?」
「そうだね、以前女鏖蜂を討伐した後に王都で廃棄して貰おうと思ってた巣なんだけど、そこから貰えないか頼んでみたんだ。
これで材料は揃ったハズだから、例の物宜しく頼みます。」
「畏まりました。
既に他の物は抽出終わっていますので、後は混ぜるだけです。
完成品を直ぐにお持ち致しますね。」
そう言ってヴァンディットは再び影の中へ。
「彼女が例の吸血鬼の娘ですか。」
「え?そんな事まで調べたんですか…?」
黒いフードの男を汚い物を見る様な目で見る。
「これも仕事なんだからそんな目で見るのは止めてくれないか。
決して如何わしい事は調べてない。」
「…ふーん…………信じ、ましょう。
それよりも聞きたい事があります。」
「絶対信じて無いね?
まぁ良いでしょう、聞きたい事とは何でしょう?」
「フリアダビアの現況、出現モンスターの特徴、前線の状況、取り敢えず情報なら何でも良いです。」
「申し訳無いが、自分はそこまで詳しくは無い。出立までには調べておくって事ではダメかな?」
「いえ大丈夫です、お忙しいでしょうからね。
ちなみに出立はいつ位になりますか?」
「早くて明日になるかな?準備が必要なら延ばすが。」
「いえ、そちらの都合に合わせます。」
「分かりました、お時間を取らせて申し訳無い。
早速この話を王に伝え致しますので、皆さん行きましょうか。」
そう言って冒険者ギルドから姿を消す黒いフードの集団。
少しした後、この一連の流れを見ていたギルド長のワークスがノアの元へやって来た。
「ワークスさん、一応道路整備の依頼完了しました。」
「…あぁ、聞いてるよ。
明日には冒険者カードに支払われてるハズだぜ…」
ワークスの反応が宜しくない。
無理も無いだろう、黒いフードを目深に被った人物がギルド入口付近のテーブル席に座っているのだから。
どういう人物か心当たりは無いが、多かれ少なかれ前日の酔っ払い絡みだと判断するノア。
「…ワークスさん、もしかしなくともあの人は僕絡みですか?」
「話が早くて助かる、君に用があるみたいなんだが『待つ』以外喋らなくてな…」
「分かりました。僕もあの人に用が出来ましたので丁度良いです。」
カウンターを離れたノアはフードの男がいるテーブル席へと歩き、向かいに座る。
周りにはルディアのパーティ他数組の冒険者が事の成り行きを見詰めていた。
「やぁ初めましてノ「初めてでは無いでしょう?オードゥスのダンジョンで僕を尾行ていたハズですよ。」
ノアの発言にフードの男が動きを止める。
「何の事「図星のハズですよ?人間思い当たる節があると、思わず動きを止める物ですから。」
「さて、ね…職業柄思い当たる事が多過ぎて、それに反応してしまったのかもな。」
「まぁ本当は、エメラルダさんの記憶を覗いた事があって、その時の記憶の断片の中にあなたの姿があったんですよ。
だからわざわざ口調を変えて情報を表に出さない様構え無くても良いですよ。」
以前バーサークベアを討伐した後、エメラルダが気を失っているノアの記憶を探ろうとした事があった。
寸での所で『俺』が阻止し<強制閲覧>で記憶を覗き返したが、この時の記憶は『俺』の中に留めていたのだが、最近は<強制閲覧>を使う機会が増えた為、『俺』と記憶を共有した事でこの男の存在が明らかになった。
「君は…どこまで私の事を知ってる?」
「エメラルダさんが知ってる範囲の事しか知りません。
あなたの所属は分かりますが名前までは…」
「それは良かった。
私の正体を知られたとあっては、君を殺さねばならないからね。」
黒いフードの男が淡々と話す。
冒険者ギルド内にピリッとした空気が張り詰める。
「怖い怖い。流石に1対4ではこちらが不利ですのでこれ以上、この話は止めにします。」
「ほう、気付いてましたか。」
「知り合いに気配が無い人がいるので鍛えられたお陰ですかね。
特にそちらのお仲間の1人は獣人さんですよね?変装してても丸分かりです。」
対面に座るフードの男が左手を上げると、音も無く黒いフードを被った人物が3人降り立つ。
「ふーむ…まだまだ君達は訓練が足りない様だね、もう少し厳しめにするかな。」
黒いフードの男がこう言うと、フードの上からでも分かる位3人が落ち込むのが分かる。
お説教みたいな物が始まりそうだった為、話を逸らす。
「脱線してすいません。何か僕に用があったのでは無いでしょうか?」
「あぁ、そうでした。
実は昨日この街で暴れた酔っ払いの件で来ました。」
「何でしょう、仕返しと言う訳では無いみたいですが。」
「仕返し等ではありません。実は…」
そこから黒いフードの男がノアに説明を行う。
酔っ払いの名前、どう言った人物か、ヒュドラ素材の買い付けに来た理由、その後の王都での処遇、それによって生じた問題、主にフリアダビアでの任務の事だが。
<強制閲覧>で知っている内容が殆どであった為特に支障無く話は進んだ。
「つまり僕がそのエルベストの代わりにフリアダビアの前線に向かうと言う事で宜しいのですね?」
「ええ、そうです。
あなたの実績は私や王も良く知った上での判断です。
ちなみに強制ではありませんので、あなたが『嫌だ』と言えばこの話は無かった事になります。」
「良いですよ。」
「意外ですね、返答はもう少し掛かると思ってたのですが…」
「前に知り合いの方にフリアダビアの話を聞いた時から少し気になっていたんですよ。
諜報部の方なら僕の【適正】はご存知かと思います。
自分でも無駄に火力が高い事は重々承知していますので、この尖った力が役立つのであれば喜んで参加致しましょう。
これと言って断る理由も無いのでね。」
「分かりました。王にはそう伝えておきましょう。」
「あと出来れば王に謁見しなくても良いか聞いて貰っても良いですか?」
「そんなに会いたく無いですか?」
「本当に謁見何ていいんです。
紙に走り書きで『お疲れ。』って書かれた物を渡される程度で良いんですって。」
「さ、流石にそれは無理じゃないかな…」
本当に王に会いたくない様で、流石のフードの男も困惑する。
「そうだ、君に渡す物があったんだった。」
フードの男が再び左手を上げると奥に控えていたフードの人物が2人の元へ。
「今日の朝、隊員に頼んでいた物があったハズだ。打診の序でに持ってきたんだが、『蜜蝋』なんて何に使うんだい?」
黒いフードの人物が次々とテーブルの上に『蜜蝋』の塊を置いていく。
10個程置いた所で、蜜蝋の影からにゅっと腕が伸び、ガシッと近くの蜜蝋を掴んで再び影の中へ。
少し間があった後、ノアが座る椅子の影からヴァンディットが出て来た。
ヴァンディットの存在を知ってるルディアパーティは特に何事も無かったが、それ以外の冒険者達がざわつく。
「むむむ、これはなかなか上質な蜜蝋ですね。ノア様、これはノア様が手配した物で?」
「そうだね、以前女鏖蜂を討伐した後に王都で廃棄して貰おうと思ってた巣なんだけど、そこから貰えないか頼んでみたんだ。
これで材料は揃ったハズだから、例の物宜しく頼みます。」
「畏まりました。
既に他の物は抽出終わっていますので、後は混ぜるだけです。
完成品を直ぐにお持ち致しますね。」
そう言ってヴァンディットは再び影の中へ。
「彼女が例の吸血鬼の娘ですか。」
「え?そんな事まで調べたんですか…?」
黒いフードの男を汚い物を見る様な目で見る。
「これも仕事なんだからそんな目で見るのは止めてくれないか。
決して如何わしい事は調べてない。」
「…ふーん…………信じ、ましょう。
それよりも聞きたい事があります。」
「絶対信じて無いね?
まぁ良いでしょう、聞きたい事とは何でしょう?」
「フリアダビアの現況、出現モンスターの特徴、前線の状況、取り敢えず情報なら何でも良いです。」
「申し訳無いが、自分はそこまで詳しくは無い。出立までには調べておくって事ではダメかな?」
「いえ大丈夫です、お忙しいでしょうからね。
ちなみに出立はいつ位になりますか?」
「早くて明日になるかな?準備が必要なら延ばすが。」
「いえ、そちらの都合に合わせます。」
「分かりました、お時間を取らせて申し訳無い。
早速この話を王に伝え致しますので、皆さん行きましょうか。」
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