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アルバラスト編
おかえり
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「お、おかえりなさ…どういう状況?」
現在外は夕暮れ時、街に戻ってきたノアに対してジョーが挨拶するも、背後にいる人物に目が止まり言葉に詰まる。
ノアの後ろには、腰まで伸びた銀髪を頭にぐるぐる巻きにしたヴァンディットが立っていた。
結局あの後、説得の甲斐もあり影から出て来てくれたのだが「ノア様に顔見せ出来ない」との事でこう言った状況らしい。
「実はかくかくしかじかで…」
「なるほど…そんな事が…」
『かくかくしかじか』…古代より伝わる超説明省略呪文。
「だ、だって、主人に対して…不発とは言え『魅惑の魔眼』を使うだなんて…」
「でもノア君を貶めたり殺そうとしたかった訳では無いのだろう?」
「勿論です!」
「なら良いじゃないか。」
「…そう言ってるんですがね…」
未だにヴァンディットの銀髪団子は解除されない。
ノアはチラリとジョーを見る。
「まぁ…これだけ言って信用されないんですから、彼女にとって僕はその程度の存在なのでしょう…」
「え?」
「その様だね…僕も君の事を高く評価し過ぎていたのかもしれない。」
「え?ちょ…」
「君にはがっかりだよ。
僕の見立てでは君はもう少し優秀だと思ってたのに…」
「うっ、うぅ…」
「ちょ、ちょっと待って下さい!幾ら何でもそれは言い過ぎで…」
銀髪団子を解除したヴァンディットの前には両手を広げ、ニコニコ顔で待ち構えるノアが立っていた。
「やっと顔を見せてくれましたねヴァンディットさん!えらいですよ~」
抱き寄せられてわしゃわしゃされるヴァンディットの視線の先には、これまたニコニコ顔のジョーが立っていた。
「やられた!」と直ぐに気付いたヴァンディットだが時既に遅し。
力強く抱き締められ、ぐでんぐでんになるまで撫で続けられる事となった。
「落ち着きましたか?」
「はぁ、はぁ、はい、何とか…」
「まぁノア君の事だから、そんな事じゃあ怒ったりしないだろうさ。」
「そりゃあもう、至近距離の爆裂魔法に比べたら可愛いもんですよ。」
そう言って笑い飛ばすノアを見て、どこか腑に落ちたと言った表情のヴァンディット。
話が一先ず落ち着いた、と感じたジョーが話を切り出す。
「それじゃあ話は変わるが、今日の買い付けの報告をするとしよう。」
こう話を切り出したジョー。
「いやー…大盛況大盛況。
夜まで掛かるかと思ったけど、3時間程で完売したよ。
多くの者に「出品者に挨拶をしたい」と言われたけど、ノア君いないから断るのが大変だったよ。
まぁ、耳が良い商人数名は何と無く察してたみたいだけどね。」
「はー…あれ程の量が全て売れたのですね。
全部でお幾らになったのでしょうか?」
「あ!ちょっと待って!」
早速売り上げの総額が発表されそうだったので、覚悟を決める為ノアは深呼吸をする。
「スー…ハー…よし!覚悟完了しました!お願いします!」
「約2億ガルだね。」
「ヴァンディットさん、僕もうダメみたいです、幻聴が聞こえたので当分寝ます。
起こさないで下さいね。」
「ノア様大丈夫です、私にもそう聞こえましたから。」
「ノア君、現実見よう。多分そのままじゃ良い夢見れないよ?」
ジョーとヴァンディットは現実逃避して宿を探しに行こうとするノアを何とか呼び止める。
金額の多さに体がガクガクと震えるノアが落ち着くのを待ち、冒険者ギルドの一室でお金の受け渡しについて話を切り出す。
ジャラ…「「おおー…」」
「今自分の手元に白金貨100枚、1億ガルある。
残りの1億だが白金貨を用意するのは難しくてね、金貨1万枚でも良いかな?」
「はい、街で買い物する事があったとして、白金貨を換金出来る所は少ないと聞きましたのでそれでお願いします。」
「まぁ確かにその場合はそっちの方が良いだろう、了解した。」
「それにしても白金貨100枚か…取り敢えず死蔵ですかね…」
ノアは白金貨100枚が詰まった小袋をアイテムボックスへと仕舞う。
「待って、待ってノア君、死蔵!?」
「今の自分には1億ガルの使い道何てありませんが、何かあった時の為に一応取って置きます。
だって女鏖蜂の時のお金すら、まだ半分以上残ってるんですから…」
「む…まぁ確かにその通りだ…
何れは使う様にするんだよ?そうしないと経済が回らないからね。」
「何れは使うつもりです。何れは…」
その何れが何年後になる事やら、と考えるノアだった。
「以上になります。」
「報告ありがとうライリ。
暫し体を休めた後アルバラストに戻って事後処理にあたってくれ。」
王室の入口付近まで下がったライリは王に一礼して部屋を出る。
「今の報告に間違いは無いかな?エルベスト君?」
「は、はい…間違い…御座いません…」
「今回の事は誠に遺憾である。十分反省なされよ。」
「ははっ!必ずや命を全うし、御期待に応えてみせます。」
「あぁ、密命の事は代わりの者に任せる事にしたので気にせずとも良い。」
エルベストは王から発せられた言葉に、信じられないと言った顔をする。
「今日の朝、アルバラストにいた他校の学生、校長等から報告があってな。
とある大学からはご丁寧に君が従者を殴り倒し、とある人物にビンタを食らって気絶する所までが克明に<記録>された水晶が送られて来たわい。」
王が水晶に触れると音声と映像が発せられる。
<バリン!ぐあっ!?>
<街が疲弊した所にそーんなチンケな問題で王都と事を荒立てたくは無いだるぉ?>
<あの大学も質が下がったな…>
<うるせぇぞてめぇらぁ!!出て来い『サラマンダー』!>
<バチュンッ!ドサッ!>
<…ったく。【召喚】に碌なヤツいないな…
あ、おっちゃーん、僕にもワイバーンステーキお願いしまーす。>
"とある人物"の間延びした声に、エルベストの額に青筋が浮かぶ。
「ふっ、あっはっはっはっはー。
最後の台詞が良い味出しとるなぁ!
酔いどれ闘技大会覇者を倒した直後の台詞が、ステーキ…」
王は陽気そうに話してはいるが、ドンドンと殺気が膨れ上がっていく。
王室の外にいた小鳥が次々と羽ばたき去っていく。
「その程度の実力しかない者を最前線に送れる程フリアダビアに余裕は無いのだ!馬鹿者めがっ!」
怒号が室内に響き渡り、王の体からは紫電が迸る。
「闘技大会覇者と持て囃されてからと言うもの、碌に学業にも勤しまずに遊び呆けおって!
貴様の様に生産性の無い者よりも、貴様を伸した新人冒険者の方が、此方から頭を下げてでもフリアダビアに向かって貰いたい物だ!」
「ま、まさか…代わりの者と言うのは、あ、あのガキですか…」
「打診するつもりではあるがな、断られたらその時はその時だ。」
「や、奴は新人冒険者と言っていた!フリアダビアへの募集要項には当てはまりません!」
「確かに新人ではあるが『レベル5』だ。
何なら今回の野盗200人とヒュドラ討伐で『レベル4』にしても良い程だがな。」
「『レベル5』だと!?
あ、あのガキが俺と同じ…5…」
「あぁ、それと貴様は逆に降格だ。
調べたら余罪がゴロゴロ出てきた上、闇ギルドと繋がってたとあってはそうせざるを得ないのでな。
『レベル8』良くて『レベル7』って所だ。」
「ま、待って下さい!レベル8!?そ、それはあまりにも…」
「それが嫌ならこの国の法に則って懲役3年でも良いが、余罪が出ればその都度延びていくからな?」
王からの言葉に何も言えなくなったエルベストは「降格で構いません…」としか言えなかった。
衛兵2人が付き添い、項垂れた状態のエルベストが王室を出る。
「さて…例の少年への打診は誰に頼むかな…」
「私が行ってきましょう。」
王が振り返ると、いつの間にか部屋の隅に黒いフードを目深に被った人物が立っていた。
「諜報部の局長自ら行くのか?」
「最近色々あったので人手不足なのですよ。」
「そうか、すまないな。
但し、打診は強制はしなくて良いからな?」
「畏まりました。」
現在外は夕暮れ時、街に戻ってきたノアに対してジョーが挨拶するも、背後にいる人物に目が止まり言葉に詰まる。
ノアの後ろには、腰まで伸びた銀髪を頭にぐるぐる巻きにしたヴァンディットが立っていた。
結局あの後、説得の甲斐もあり影から出て来てくれたのだが「ノア様に顔見せ出来ない」との事でこう言った状況らしい。
「実はかくかくしかじかで…」
「なるほど…そんな事が…」
『かくかくしかじか』…古代より伝わる超説明省略呪文。
「だ、だって、主人に対して…不発とは言え『魅惑の魔眼』を使うだなんて…」
「でもノア君を貶めたり殺そうとしたかった訳では無いのだろう?」
「勿論です!」
「なら良いじゃないか。」
「…そう言ってるんですがね…」
未だにヴァンディットの銀髪団子は解除されない。
ノアはチラリとジョーを見る。
「まぁ…これだけ言って信用されないんですから、彼女にとって僕はその程度の存在なのでしょう…」
「え?」
「その様だね…僕も君の事を高く評価し過ぎていたのかもしれない。」
「え?ちょ…」
「君にはがっかりだよ。
僕の見立てでは君はもう少し優秀だと思ってたのに…」
「うっ、うぅ…」
「ちょ、ちょっと待って下さい!幾ら何でもそれは言い過ぎで…」
銀髪団子を解除したヴァンディットの前には両手を広げ、ニコニコ顔で待ち構えるノアが立っていた。
「やっと顔を見せてくれましたねヴァンディットさん!えらいですよ~」
抱き寄せられてわしゃわしゃされるヴァンディットの視線の先には、これまたニコニコ顔のジョーが立っていた。
「やられた!」と直ぐに気付いたヴァンディットだが時既に遅し。
力強く抱き締められ、ぐでんぐでんになるまで撫で続けられる事となった。
「落ち着きましたか?」
「はぁ、はぁ、はい、何とか…」
「まぁノア君の事だから、そんな事じゃあ怒ったりしないだろうさ。」
「そりゃあもう、至近距離の爆裂魔法に比べたら可愛いもんですよ。」
そう言って笑い飛ばすノアを見て、どこか腑に落ちたと言った表情のヴァンディット。
話が一先ず落ち着いた、と感じたジョーが話を切り出す。
「それじゃあ話は変わるが、今日の買い付けの報告をするとしよう。」
こう話を切り出したジョー。
「いやー…大盛況大盛況。
夜まで掛かるかと思ったけど、3時間程で完売したよ。
多くの者に「出品者に挨拶をしたい」と言われたけど、ノア君いないから断るのが大変だったよ。
まぁ、耳が良い商人数名は何と無く察してたみたいだけどね。」
「はー…あれ程の量が全て売れたのですね。
全部でお幾らになったのでしょうか?」
「あ!ちょっと待って!」
早速売り上げの総額が発表されそうだったので、覚悟を決める為ノアは深呼吸をする。
「スー…ハー…よし!覚悟完了しました!お願いします!」
「約2億ガルだね。」
「ヴァンディットさん、僕もうダメみたいです、幻聴が聞こえたので当分寝ます。
起こさないで下さいね。」
「ノア様大丈夫です、私にもそう聞こえましたから。」
「ノア君、現実見よう。多分そのままじゃ良い夢見れないよ?」
ジョーとヴァンディットは現実逃避して宿を探しに行こうとするノアを何とか呼び止める。
金額の多さに体がガクガクと震えるノアが落ち着くのを待ち、冒険者ギルドの一室でお金の受け渡しについて話を切り出す。
ジャラ…「「おおー…」」
「今自分の手元に白金貨100枚、1億ガルある。
残りの1億だが白金貨を用意するのは難しくてね、金貨1万枚でも良いかな?」
「はい、街で買い物する事があったとして、白金貨を換金出来る所は少ないと聞きましたのでそれでお願いします。」
「まぁ確かにその場合はそっちの方が良いだろう、了解した。」
「それにしても白金貨100枚か…取り敢えず死蔵ですかね…」
ノアは白金貨100枚が詰まった小袋をアイテムボックスへと仕舞う。
「待って、待ってノア君、死蔵!?」
「今の自分には1億ガルの使い道何てありませんが、何かあった時の為に一応取って置きます。
だって女鏖蜂の時のお金すら、まだ半分以上残ってるんですから…」
「む…まぁ確かにその通りだ…
何れは使う様にするんだよ?そうしないと経済が回らないからね。」
「何れは使うつもりです。何れは…」
その何れが何年後になる事やら、と考えるノアだった。
「以上になります。」
「報告ありがとうライリ。
暫し体を休めた後アルバラストに戻って事後処理にあたってくれ。」
王室の入口付近まで下がったライリは王に一礼して部屋を出る。
「今の報告に間違いは無いかな?エルベスト君?」
「は、はい…間違い…御座いません…」
「今回の事は誠に遺憾である。十分反省なされよ。」
「ははっ!必ずや命を全うし、御期待に応えてみせます。」
「あぁ、密命の事は代わりの者に任せる事にしたので気にせずとも良い。」
エルベストは王から発せられた言葉に、信じられないと言った顔をする。
「今日の朝、アルバラストにいた他校の学生、校長等から報告があってな。
とある大学からはご丁寧に君が従者を殴り倒し、とある人物にビンタを食らって気絶する所までが克明に<記録>された水晶が送られて来たわい。」
王が水晶に触れると音声と映像が発せられる。
<バリン!ぐあっ!?>
<街が疲弊した所にそーんなチンケな問題で王都と事を荒立てたくは無いだるぉ?>
<あの大学も質が下がったな…>
<うるせぇぞてめぇらぁ!!出て来い『サラマンダー』!>
<バチュンッ!ドサッ!>
<…ったく。【召喚】に碌なヤツいないな…
あ、おっちゃーん、僕にもワイバーンステーキお願いしまーす。>
"とある人物"の間延びした声に、エルベストの額に青筋が浮かぶ。
「ふっ、あっはっはっはっはー。
最後の台詞が良い味出しとるなぁ!
酔いどれ闘技大会覇者を倒した直後の台詞が、ステーキ…」
王は陽気そうに話してはいるが、ドンドンと殺気が膨れ上がっていく。
王室の外にいた小鳥が次々と羽ばたき去っていく。
「その程度の実力しかない者を最前線に送れる程フリアダビアに余裕は無いのだ!馬鹿者めがっ!」
怒号が室内に響き渡り、王の体からは紫電が迸る。
「闘技大会覇者と持て囃されてからと言うもの、碌に学業にも勤しまずに遊び呆けおって!
貴様の様に生産性の無い者よりも、貴様を伸した新人冒険者の方が、此方から頭を下げてでもフリアダビアに向かって貰いたい物だ!」
「ま、まさか…代わりの者と言うのは、あ、あのガキですか…」
「打診するつもりではあるがな、断られたらその時はその時だ。」
「や、奴は新人冒険者と言っていた!フリアダビアへの募集要項には当てはまりません!」
「確かに新人ではあるが『レベル5』だ。
何なら今回の野盗200人とヒュドラ討伐で『レベル4』にしても良い程だがな。」
「『レベル5』だと!?
あ、あのガキが俺と同じ…5…」
「あぁ、それと貴様は逆に降格だ。
調べたら余罪がゴロゴロ出てきた上、闇ギルドと繋がってたとあってはそうせざるを得ないのでな。
『レベル8』良くて『レベル7』って所だ。」
「ま、待って下さい!レベル8!?そ、それはあまりにも…」
「それが嫌ならこの国の法に則って懲役3年でも良いが、余罪が出ればその都度延びていくからな?」
王からの言葉に何も言えなくなったエルベストは「降格で構いません…」としか言えなかった。
衛兵2人が付き添い、項垂れた状態のエルベストが王室を出る。
「さて…例の少年への打診は誰に頼むかな…」
「私が行ってきましょう。」
王が振り返ると、いつの間にか部屋の隅に黒いフードを目深に被った人物が立っていた。
「諜報部の局長自ら行くのか?」
「最近色々あったので人手不足なのですよ。」
「そうか、すまないな。
但し、打診は強制はしなくて良いからな?」
「畏まりました。」
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