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獣人国編~ダンジョン『宝物庫』~
赤い宝石
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突き当たりの壁まで向かうと、ノアが放った矢が発射装置3基に突き立っていた。
よく見ると、額に小指の爪程の大きさの赤い宝石が付いた石像に開口部が空いており、そこから矢が発射されていた様だ。
ポコッ、ボコッ。
チャリッ…「何の宝石だろう…綺麗だけど種類までは分からないな…」
(『まぁ、何にしても働きと報酬を天秤に掛けたらどっこい、って所じゃないか?』)
まだ1階だし、報酬としては良い方だろうと割り切る事にした。
「…多分、下に向かうのってあの縦穴から…だよね…。」
(『だろうな。』)
ノアが視線を向けた先には、通路の一角にぽっかりと空いた縦穴があった。
ノアは恐る恐ると言った様子で<夜目>や<気流感知>を発動した上で縦穴の中を覗く。
ヒュォオオオッ…
「…うわぁ、<夜目>を発動したのに底が見えない…
風の流れからして10メル位下に横穴が空いてるのは分かるんだけど…」
(『んじゃ取り敢えず降りてみりゃ良いんじゃね?
王都の鉱山の時と違って落ちても死ぬ訳じゃないんだし。』)
(うん…分かっちゃいる、分かっちゃいるんだけどさ、前にも言ったと思うんだけど、底が見えるドブと底が見えないドブとでは、手ぇ突っ込む決心付くまでに掛かる時間が違うでしょ?
そう言う事!)
(『どういう事だよ…』)
「えぇい!『俺』が何れ外に出て来れる時になったら体験してみると良いさ!
よっしゃあ、男は度胸、いっちょ降りてみますか!」
所々話の通じない『俺』に痺れを切らしたノアは、思い切って真っ暗闇と化した縦穴に飛び込んでみる事に。
ダンッ!
その際、本来であれば樹木や壁を駆け上がる時に使用する<縦横無尽><壁走り>を発動し、縦穴の中を螺旋状に駆け下りる。
ダダダダダダッ!
(流石にこの段階では縦穴の中に罠は無い様だな…さて…)
ノアは駆け下りつつも壁の感触を確かめ、罠の有無を確認している。
そうしている内に<気流感知>で見付けた横穴の直ぐ近くまでやって来て
ダンッ! ズザザザッ!
壁を蹴って横穴の中に滑り込んだノアは、その場で止まって状況を確認する。
「…勢いで入ってはみたものの、罠とかは無『ガゴンッ!』さそ…うぇっ!?」
ゴゴゴ…
轟音と共に頭上の天井が徐々に下がって来た。
ババッ!シタタタタタッ!
体勢を変えたノアは、這う様な姿勢で横穴を駆ける。
ゴゴゴ…
「これは、横穴入ったら勢い殺さずに滑っていった方が良かったな…」
ノアが入った横穴は、床に敷き詰められている岩がかなり滑らかで、元から滑って行くのが目的で造られている様だ。
ゴゴゴ…
「それと、音の割に天井が下がってくる速度が遅いのは地味に助かる…」
(『よくよく考えれば地下2階への途中みたいだから、まだこの程度で済んでるんじゃね?』)
『俺』からそう言わ何と無く腑に落ちた。
ゴゴゴ…
「…ぃしょっと…
宝物庫と言うよりか野盗の隠れ家って感じだな…」
横穴の出口まで這って進んだノアが見た光景は、簡易的なテーブルや椅子が乱雑に置かれた石造りの室内で、灯りは室内の一角にあるテーブルの上に置かれたランプ1つのみ。
室内の所々には蜘蛛の巣が張られ、テーブルの上にはホコリが薄ら被っているので、人の出入りは無い様だ。(ダンジョンだから当たり前か。)
クルッ、ストッ。
「…ぃしょっと…」
横穴から降り立ったノアは、室内の中央に置かれている針山を見やる。
「何でこんな所に針山が…
あぁそう言う事か、横穴を勢いそのままに滑って飛び出すと針山の上に降り立つ位置になるのか…」
(『初見殺しって奴だな。』)
針山の謎が解けた事で一先ず室内を見回す事に。
ノアから見て部屋の左端には片手で持てる程の大きさの麻袋が山積みになっており、右端には1メル幅の如何にもな古びた宝箱が2つ設置されていた。
罠が無いか足元、周囲を確認しながら近付き、麻袋の所まで歩を進める。
「んじゃまぁ、取り敢えず麻袋の方から…
『ガシッ!』何だろコレ、中身は硬貨じゃないみたいだけど…」
(『大きさ的には人間の頭(止めてぇ、一気に開けにくくなるじゃん…)
サラッと『俺』が怖い事を言ってきた為、袋を開ける手が少し止まる。
だが意を決して紐を解いて中を確認してみると
サララ…『砂』
「砂かい!」ペシンッ!
勿体振って開けてみたものの中身が砂だった為、思わず麻袋を叩く。
(『はは、罠を掻い潜ってたどり着いてみて中身が砂だったら腹立つな。』)
「全くだね。
…あれ?でもコレって…」
(『ん?どしたよ。…お、こりゃもしかして…
おいコレ持って帰ろうぜ。』)
「うん、そうしよう。」
中身の砂を眺めていたノアがある事に気が付き、『俺』も中身に気付き、山積みになった麻袋を持って帰る事にした。
ガシッ、ポイッ、ガシッ、ポイッ…
「コレ、どれ位入ってるか分からないけど…」
ガシッ、ポイッ、ガシッ、ポイッ…
(『まぁコレだけありゃそこそこの量はあるんじゃないか?』)
ガシッ、ポイッ、ガシッ、『ガコッ』ポイッ…
「ん?」
(『ん?』)
最後の麻袋を回収した直後、石畳の一部が沈み込み、何かの仕掛けが作動した様だ。
パシュンッ!パリンッ!ボワッ!
何処からともなく弩が放たれ、テーブル上のランプが割れたかと思うと、瞬く間に辺りが火の海と化す。
「うわっと!?」
(『どーするよ、まだ彼処に宝箱残ってっけど…』)
「取り敢えず手早く確認だけしてさっさと『ゴゴンッ!ゴゴゴゴッ!』」
と、確認をしに向かおうとしたノアだが、室内全体を揺るがす程の轟音が鳴り響き、火の勢いも相まって、直ぐ様緊迫感ある状況に陥った。
ゴゴゴゴッ…
「これ『ゴトッ!』もしかしなくても崩れる奴だ『ズズンッ!』!?」
(『取り敢えずさっさとこの部屋から出ようぜ。
向こうにお誂え向きな扉もあるしな。』)
『俺』の言う通り、この部屋には入ってきた横穴以外の出口は奥にある木の扉以外無い。
だからこそ、入る前から察する。
"あの扉の奥は罠だらけ"だと…
ゴゴゴゴッ…
スタタタタッ!
「知った事かい!」ドバンッ!
木の扉を蹴破ったノアは、背後から聞こえる轟音と火の熱を感じながらも駆け出していく。
シュリィンッ!
「ほら来た!」ズダンッ!
ズザザッ!
扉の奥は、両手を広げると両側の壁にギリギリ届かない程の広さの通路しか無く、何かが飛んできても回避がし辛い事であろう。
そんな中ノアの腰程の高さの位置に、壁から巨大な回転刃が出現。
瞬間的に上下どちらに回避するか迷ったが、上からのルートは<虫の知らせ>が発動した為、下に向かって滑り込んだ。
ギゴゴゴゴゴンッ!
回転する刃が頭上を通過する際、上からは何かが降り注いでいるのか、硬質な金属音が鳴り響いている。
ジャキッ!ジャキンッ!
ダンッ!「うわっ『ダンッ!』と危ねっ!?」
滑り込んだ姿勢のまま勢い良く進んでいたノアだが、天井の隅から対角に刃物が出現し、✕印に配置。
即座に地面を蹴り、左脇に回避して壁を蹴って通路の中央に戻ったノアの視線の先にはまた木の扉が。
「ようやっと出口『ドバンッ!』うおっ危なっ!?」
再び扉を蹴り開くと、そこには床は無く、下が全く見えない奈落となっていた。
何とか来た道の縁に掴まり事無きを得たノアだったが、
今も尚通路からは轟音が響き、掴まっている手には炎の熱を感じている。
「えーっと、えーっと…あ、あった!」
<気流感知>の反応から、斜め上の壁に再び横穴を発見。
「よっと!」スタッ!ズダンッ!
掴まっていた片手のバネのみを使って通路の端に戻ったノアは、思いっ切り踏み込んで大ジャンプし、横穴に飛び込んでいった。
よく見ると、額に小指の爪程の大きさの赤い宝石が付いた石像に開口部が空いており、そこから矢が発射されていた様だ。
ポコッ、ボコッ。
チャリッ…「何の宝石だろう…綺麗だけど種類までは分からないな…」
(『まぁ、何にしても働きと報酬を天秤に掛けたらどっこい、って所じゃないか?』)
まだ1階だし、報酬としては良い方だろうと割り切る事にした。
「…多分、下に向かうのってあの縦穴から…だよね…。」
(『だろうな。』)
ノアが視線を向けた先には、通路の一角にぽっかりと空いた縦穴があった。
ノアは恐る恐ると言った様子で<夜目>や<気流感知>を発動した上で縦穴の中を覗く。
ヒュォオオオッ…
「…うわぁ、<夜目>を発動したのに底が見えない…
風の流れからして10メル位下に横穴が空いてるのは分かるんだけど…」
(『んじゃ取り敢えず降りてみりゃ良いんじゃね?
王都の鉱山の時と違って落ちても死ぬ訳じゃないんだし。』)
(うん…分かっちゃいる、分かっちゃいるんだけどさ、前にも言ったと思うんだけど、底が見えるドブと底が見えないドブとでは、手ぇ突っ込む決心付くまでに掛かる時間が違うでしょ?
そう言う事!)
(『どういう事だよ…』)
「えぇい!『俺』が何れ外に出て来れる時になったら体験してみると良いさ!
よっしゃあ、男は度胸、いっちょ降りてみますか!」
所々話の通じない『俺』に痺れを切らしたノアは、思い切って真っ暗闇と化した縦穴に飛び込んでみる事に。
ダンッ!
その際、本来であれば樹木や壁を駆け上がる時に使用する<縦横無尽><壁走り>を発動し、縦穴の中を螺旋状に駆け下りる。
ダダダダダダッ!
(流石にこの段階では縦穴の中に罠は無い様だな…さて…)
ノアは駆け下りつつも壁の感触を確かめ、罠の有無を確認している。
そうしている内に<気流感知>で見付けた横穴の直ぐ近くまでやって来て
ダンッ! ズザザザッ!
壁を蹴って横穴の中に滑り込んだノアは、その場で止まって状況を確認する。
「…勢いで入ってはみたものの、罠とかは無『ガゴンッ!』さそ…うぇっ!?」
ゴゴゴ…
轟音と共に頭上の天井が徐々に下がって来た。
ババッ!シタタタタタッ!
体勢を変えたノアは、這う様な姿勢で横穴を駆ける。
ゴゴゴ…
「これは、横穴入ったら勢い殺さずに滑っていった方が良かったな…」
ノアが入った横穴は、床に敷き詰められている岩がかなり滑らかで、元から滑って行くのが目的で造られている様だ。
ゴゴゴ…
「それと、音の割に天井が下がってくる速度が遅いのは地味に助かる…」
(『よくよく考えれば地下2階への途中みたいだから、まだこの程度で済んでるんじゃね?』)
『俺』からそう言わ何と無く腑に落ちた。
ゴゴゴ…
「…ぃしょっと…
宝物庫と言うよりか野盗の隠れ家って感じだな…」
横穴の出口まで這って進んだノアが見た光景は、簡易的なテーブルや椅子が乱雑に置かれた石造りの室内で、灯りは室内の一角にあるテーブルの上に置かれたランプ1つのみ。
室内の所々には蜘蛛の巣が張られ、テーブルの上にはホコリが薄ら被っているので、人の出入りは無い様だ。(ダンジョンだから当たり前か。)
クルッ、ストッ。
「…ぃしょっと…」
横穴から降り立ったノアは、室内の中央に置かれている針山を見やる。
「何でこんな所に針山が…
あぁそう言う事か、横穴を勢いそのままに滑って飛び出すと針山の上に降り立つ位置になるのか…」
(『初見殺しって奴だな。』)
針山の謎が解けた事で一先ず室内を見回す事に。
ノアから見て部屋の左端には片手で持てる程の大きさの麻袋が山積みになっており、右端には1メル幅の如何にもな古びた宝箱が2つ設置されていた。
罠が無いか足元、周囲を確認しながら近付き、麻袋の所まで歩を進める。
「んじゃまぁ、取り敢えず麻袋の方から…
『ガシッ!』何だろコレ、中身は硬貨じゃないみたいだけど…」
(『大きさ的には人間の頭(止めてぇ、一気に開けにくくなるじゃん…)
サラッと『俺』が怖い事を言ってきた為、袋を開ける手が少し止まる。
だが意を決して紐を解いて中を確認してみると
サララ…『砂』
「砂かい!」ペシンッ!
勿体振って開けてみたものの中身が砂だった為、思わず麻袋を叩く。
(『はは、罠を掻い潜ってたどり着いてみて中身が砂だったら腹立つな。』)
「全くだね。
…あれ?でもコレって…」
(『ん?どしたよ。…お、こりゃもしかして…
おいコレ持って帰ろうぜ。』)
「うん、そうしよう。」
中身の砂を眺めていたノアがある事に気が付き、『俺』も中身に気付き、山積みになった麻袋を持って帰る事にした。
ガシッ、ポイッ、ガシッ、ポイッ…
「コレ、どれ位入ってるか分からないけど…」
ガシッ、ポイッ、ガシッ、ポイッ…
(『まぁコレだけありゃそこそこの量はあるんじゃないか?』)
ガシッ、ポイッ、ガシッ、『ガコッ』ポイッ…
「ん?」
(『ん?』)
最後の麻袋を回収した直後、石畳の一部が沈み込み、何かの仕掛けが作動した様だ。
パシュンッ!パリンッ!ボワッ!
何処からともなく弩が放たれ、テーブル上のランプが割れたかと思うと、瞬く間に辺りが火の海と化す。
「うわっと!?」
(『どーするよ、まだ彼処に宝箱残ってっけど…』)
「取り敢えず手早く確認だけしてさっさと『ゴゴンッ!ゴゴゴゴッ!』」
と、確認をしに向かおうとしたノアだが、室内全体を揺るがす程の轟音が鳴り響き、火の勢いも相まって、直ぐ様緊迫感ある状況に陥った。
ゴゴゴゴッ…
「これ『ゴトッ!』もしかしなくても崩れる奴だ『ズズンッ!』!?」
(『取り敢えずさっさとこの部屋から出ようぜ。
向こうにお誂え向きな扉もあるしな。』)
『俺』の言う通り、この部屋には入ってきた横穴以外の出口は奥にある木の扉以外無い。
だからこそ、入る前から察する。
"あの扉の奥は罠だらけ"だと…
ゴゴゴゴッ…
スタタタタッ!
「知った事かい!」ドバンッ!
木の扉を蹴破ったノアは、背後から聞こえる轟音と火の熱を感じながらも駆け出していく。
シュリィンッ!
「ほら来た!」ズダンッ!
ズザザッ!
扉の奥は、両手を広げると両側の壁にギリギリ届かない程の広さの通路しか無く、何かが飛んできても回避がし辛い事であろう。
そんな中ノアの腰程の高さの位置に、壁から巨大な回転刃が出現。
瞬間的に上下どちらに回避するか迷ったが、上からのルートは<虫の知らせ>が発動した為、下に向かって滑り込んだ。
ギゴゴゴゴゴンッ!
回転する刃が頭上を通過する際、上からは何かが降り注いでいるのか、硬質な金属音が鳴り響いている。
ジャキッ!ジャキンッ!
ダンッ!「うわっ『ダンッ!』と危ねっ!?」
滑り込んだ姿勢のまま勢い良く進んでいたノアだが、天井の隅から対角に刃物が出現し、✕印に配置。
即座に地面を蹴り、左脇に回避して壁を蹴って通路の中央に戻ったノアの視線の先にはまた木の扉が。
「ようやっと出口『ドバンッ!』うおっ危なっ!?」
再び扉を蹴り開くと、そこには床は無く、下が全く見えない奈落となっていた。
何とか来た道の縁に掴まり事無きを得たノアだったが、
今も尚通路からは轟音が響き、掴まっている手には炎の熱を感じている。
「えーっと、えーっと…あ、あった!」
<気流感知>の反応から、斜め上の壁に再び横穴を発見。
「よっと!」スタッ!ズダンッ!
掴まっていた片手のバネのみを使って通路の端に戻ったノアは、思いっ切り踏み込んで大ジャンプし、横穴に飛び込んでいった。
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