ソロ冒険者のぶらり旅~悠々自適とは無縁な日々~

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獣人国編~森の番人~

プラン

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「こちらからも質問良いかしら?
私は君に会うのは今日が初めてだから君の戦闘力がイマイチ分からないの。
一体君はどんなプランでレント・レアナを討伐するつもりなの?」

「僕としてはフリアダビアでも行った戦法、ドワーフの皆さんは御存知かと思いますが、超攻撃的戦法で、再生を凌駕する程の高火力を用いて一気に攻め立てるつもりです。
なので戦闘開始後直ぐに、僕含め"グリード"と"鬼神"を総動員して事に当たります。」

「グ、"グリード"…?…"鬼神"…?」


エスメラルダから、どうやって討伐を狙うのか聞かれたノアは簡潔に答えた。

"グリード"の存在は知りつつも、"鬼神"の存在を知らないドワーフ3人組は頭に疑問符を浮かべ、どっちも知らないエスメラルダは「何のこっちゃ」とでも言いたげな表情をしている。

ラーベ、ラベルタの2人は、"鬼神"と言う名を聞いてビクッと体を震わせていた。


「丁度良いですから紹介しておきましょうか。
グリード、ちょっと出て来てくれる?」

《はーい。》

シュバッ!

「グリードと言うのは僕の契約獣です。」

カカッ!

「見た目は蛇みたいですが、蛇では無くりゅー…アレ?」


チラリと隣を見ると、漆黒の黒髪に、漆黒のスケイルドレスアーマーを身に付けた人物が地面に降り立ったかの様な体勢で佇んでいた。

特徴的なのが、腰から伸びる漆黒の尻尾で、長さは3メル程もある。
手足の作りは、人というよりは蜥蜴等の爬虫類を彷彿とさせ、皮膚に当たる部分は全て龍鱗で覆われていた。

黒髪の隙間から覗く瞳は銀色を呈しており、目元から下は漆黒の頬当てで覆われ、表情を窺い知る事が難しい。

首から上は通常の人間と同様であるが、頭の天辺から尻尾の先までその殆どが漆黒に覆われていた。


「…え?もしかしてグリード…?」

《えぇ、そうですわ主様。》

「え?何で契約者である君が驚いているのよ?」


この姿はグリードが<人化>を果たした姿である。
だがグリード曰く、手足の作りや頬当て代わりの龍鱗で隠している口元を人間同様にするにはまだ時間が掛かると言う。


「へぇ~、でも見た目は殆ど普通の人間と変わらない…ん?んんんんんん?
…ちょっ!?ちょっとどういう事だグリード!?」

《どうされました、主様?》


<人化>したグリードをまじまじと眺めていたノアがある事に気付く。
黒髪で最初は気付かなかったが、顔の作りがまんまクロラなのであった。


「な、何でクロラさんの顔になってんの…?」ヒソヒソ…

《一応主様の好みを反映させたつもりですが…何かマズかったでしょうか?》ヒソヒソ…



~再びアルバラスト編:『戦闘開始30分』より抜粋~


《ふふ、調声に苦労しましたわ。
それと私は産まれたばかりの頃は雌雄はハッキリしていません。
主様の影響を"色濃く"受けて追々決まる様です。》

(『んじゃあ、主が女を欲してたからグリードがメスに『語弊を生む様な事を言うんじゃない。』



「いや、マズい事は何1つ無い。
寧ろ僕にとっては喜ば『ベチン。』いやいや何言ってるんだ僕は…」

「あのー…何か一人で何か葛藤している所申し訳無いんだけど、説明して貰えるかしら?」

「ハッ!?」


エスメラルダに諭され、漸く我に返るノアであった。






「えー、この子はグリード、僕の契約獣です。
見た目では分からないと思いますが、龍種です。詳しい出自は今は伏せておきます。」

《おじさん達、数週間振り~。》

「「「おぃーっす。」」」


驚いて混乱していたノアと違い、割とあっさり受け入れたドワーフ3人組。これが年の功だろうか。


「それで"鬼神"ってのは誰の事?
仲間でもいるのかしら?」

「あぁいや、鬼神と言うのは『ズズズ…』俺の事だ、宜しくなエルフの嬢ちゃん。』


ノアは【一神同体】を発動させると、地面に胡座をかいている姿勢のノアから赤黒いオーラが立ち昇り、腕組みした鬼神が姿を現す。

ズズズ…

『よぅ爺さん、以前は世話になったな。』

「…フリアダビアの時にも1度会うたが、相変わらず何ちゅう存在感じゃ…
そこの娘っ子2人がそうなるのも無理無いか…」

『あん?』


ドワーフのバトに言われ、鬼神は自身の隣に居るであろうラーベ、ラベルタの方を見ると、2人揃って土下座の姿勢となり、深々と頭を下げていた。


『んなっ!?ちょっと待てお前ら、その態度止めてくれと言ったろ!
今まで通り気軽な感じで来てくれよ!』

「…む、無理です…」
「お、恐れ多くてラフになど出来ません…」

「は、ははは…(苦笑い)」


今までノアと言う緩衝材があったから気兼ね無く話せる様にまでなったが、面と向かって最上位存在が出てきてしまった為、初めて出会った時と同様の対応に逆戻りしてしまった。

流石のジョーもこれには苦笑いであった。

だが、この後の説明には鬼神の存在が必要不可欠なので、2人には悪いがこのままの状態となった。




『この状態だと1つ問題が発生する。
俺は全開で戦う事が出来るんだが、主が素のステータスまで力が落ちまうんだ。
どこか安全な所に避難させようにも、離れ過ぎるとこの状態が解除されるし、『滅びの森』は広大だ。
必然的に戦地に同行する形になるんだが…
主、討伐対象の動き、見切れそうか?』

「さっきの攻撃は目では追えるし、余程の密着状態で無ければ回避は出来る。
だが、機動力は自信無い。」

『だよなぁ…』


ノアの機動力の大半は、中に居る鬼神からの力を受けている事で発揮されている。
スキルを多用すれば機動力を得る事は可能だが、それでも通常の7割といった所である。

鬼神の中で、"ノアを肩車して戦うか…"とアホみたいな戦法が頭によぎった時だった。


「あ、あの、ノア君!これ使ってみて下さい!」

「『ん?』」


そこには大きな荷物(デカい鞄にしか見えない改良型魔装・破城槌式鉄甲)を持ったラインハードが立っていた。


「あの、ラインハードさん?
それを背負っちゃうと更に機動力が落ちちゃいそうなので、申し訳ありませんが今回は…」

「大丈夫です。
ノア君の防具と、この魔装・破城槌式鉄甲改め『対巨獣兵装・機兵中立国(ネウトロメカニコ)製98式魔装鉄甲』とを連動させれば機動力は勿論、攻撃力の底上げも可能ですよ。」  
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