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獣人国編~中級冒険者試験~
昔話
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「さてノアちゃん、世の中には隠れる事に特化した適正が数多くあるわ。
【忍】【隠密】【諜報】そして【暗殺】なんかがそうね。
昔、私のパーティが出した戦果を寄越せ、って言ってきた貴族が居たんだけど、断ったら御抱えの【暗殺部隊】を送り込まれた事があったの。(アミスティア)」
「お母さんの物騒な昔話シリーズだね。」ワクワク。
幼少期のノアは両親がたまに話してくれる冒険者時代の昔話が大好きであった。
「物騒な事なんて無かったわよ。
1人1人見付け出して、″肉体言語″でお話してお帰り戴いただけよ。(アミスティア)」
「そ、そうなんだ…」
母のアミスティアにとって、″肉体言語″は物騒の内に入らないらしい。
「奴等は普通の人より隠れるのが上手いの。
気配を消すし、姿も消す。体臭や体温まで隠すから<熱感知>も機能しないわ。(アミスティア)」
「それじゃあどうやって見付け出したの? 」
「それはね、″音″よ。(アミスティア)」
「″音″?」
「そう、音。
人はね、生きている限り小ーさな音をずーっと出し続けてるの。
それを聞き分けられれば、見付け出すのはとても簡単よ。(アミスティア)」
「それは<聞き耳>じゃ聞こえないの?」
「そうねぇ、<聞き耳>を大分鍛え上げたら聞こえる様にはなるけど、凄ーく時間が掛かっちゃうから別のスキルを覚えましょうね。(アミスティア)」
「はーい。」
そう言ってアミスティアは、ノアを連れ立って3山越えた誰も居ない山の頂上に向かった。
ズザザッ!
「うん、ここなら良いかしらね。
それじゃあここで訓練しましょう。(アミスティア)」
ズザッ!
「ふぅ。
…ねぇお母さん、こんなに離れた場所でする訓練って何するの?」
3山越えを″ふぅ。″の一言で済ます辺り、ノアは既に体力お化けになりつつあった。
頂上から周囲を見回してみるが、人家等は見当たらず、風の音と鳥の囀ずり位しか聞こえなかった。
「じゃあノアちゃん、<聞き耳>を発動してみて。(アミスティア)」
「はーい。」
<はい、良く出来ました。
それじゃあ今から説明する事を良く聞いてね?
ここら辺は″歩くサボテン″の散歩コースなの。
今からノアちゃんにはその場に留まった状態で、″歩くサボテン″の足音を頼りに見付け出して欲しいの。それがこの訓練の内容よ。>
「え、えぇ~…足音だけで…?
今も<聞き耳>立てつつ探してるけど足音なんて聞こえないよ…?」
<確かに闇雲に探すといつまで経っても探し出せないわ。
だから集中して耳を澄ましていくと、″音の中に別の音が混じってる事が分かってくる″わ。
その中から音を判別して探し出していくと良いわ。>
「音の中に…別の音…分かった、やってみる。」
ノアは<聞き耳>を発動したまま身動きを止め、更に耳をそばたて始めた。
~10分後~
<<<<<<チカサシャヒュケロドッポテドッジャリドッポテケロゥウカアアサチチ>>>>>>
「う~ん…色んな音が聞こえる様になったけど、混ざり過ぎて分からないよ…」
<そこまで感じ取れる様になったら、種類別に分けて取捨選択してみると良いわ。>
(うーん、やっぱりノアちゃんは飲み込み早いわぁ、私でさえ半日掛かったのに…
ホント教え甲斐があるわ。(アミスティア))
息子にアドバイスを送りつつ心の中で褒めるアミスティア。
そのアドバイスに従い、ノアは更に集中の度合いを深めていく。
(取捨選択…)
<<<<<<チカサヒュケロドッポテドッジャリドッポテケロゥウカサチチ>>>>>>
(……。)
<チチチ…(鳥の囀ずり)>
<ヒュゥウ…(風)>
<カサカサ…(枯れ葉)>
<ケロケロ…(カエル)>
<シャアア…(蛇)>
<ドッドッドッ…(心音)>
<ポテポテ…>
(あ…)
<ポテポテ…(足音)>
「…ねぇ、お母さん…
そこの木が2本生えてる所の茂み…もしかしてそこに″歩くサボテン″…居ない、かな…?」
「そこの茂み?(アミスティア)」
「うん。」
「間違ってたら今日の夕飯にイービルバイパー出てくるけど、本当に良いの?(アミスティア)」
「う、うん…」
何度も確認を取られ、その上間違っていた場合の事まで言われると、それはそれで不安になるノア。
「ふふ、正解よ。
それじゃあそこの茂みに行ってみましょ。(アミスティア)」
「よ、良かったぁ…」
正解だった事に安堵しつつ、アミスティアと共に茂みに行ってみる。
ガササッ…
『おや、こんにちは。
私は″歩くサボテン″のデンゼル。
この様な場所で人と会うとは珍しい。』
「おー、本当に居た。」
「でしょ。
それよりもノアちゃん、<スキル>を確認してみなさい。
″<微音感知>″を取得しているハズよ?(アミスティア)」
「え?ホントに?
…あ、本当だ、スキル欄に<微音感知>が新しく追加されてる。」
「これさえあれば、気配も無く、姿が見えない者が居ても微細な音を感じ取って対処する事が出来るわ。(アミスティア)」
「やったぁ!」
『何か分からんが、良かった良かった。(デンゼル)』
その後、<微音感知>の訓練を終え、何故か歩くサボテンのデンゼルを肩に乗せ(チクチクするけど)帰路に着くノアとアミスティアであった。
「ねぇお母さん、何で歩くサボテンを連れて帰るの…?」
「歩くサボテンの果肉ってね、美容に良いらしいのよ。(アミスティア)」
「……(察し)」
『……(察し)』
ガギィンッ!
(くっ…まただ…また攻撃を弾かれた…
姿や音、体臭に体温まで全て消しているのに…何故…!?(リーパー))
ジャックが戦闘不能になり、妻のリーパーがただ1人で戦闘を継続している。
が、戦闘と言うにはあまりに一方的で、姿、気配、体臭に体温全てを消し、絶対的に有利なハズのリーパーの攻撃が最初以降全て迎撃され防がれていた。
ゴザルが使っていた<実体分身の術>や、【忍】が使う<土遁の術>に似たスキルを用いて奇襲を仕掛けているが、何1つ通らなくなっていた。
ガァンッ!
(くっ…また迎撃された…
が、ジャックの時みたく追撃が来ない…
攻撃の出始めに何か予兆が…?
…いや、違う…彼の表情からして、″まだやるのか?″と問われているんだ…(リーパー))
そう結論付けたリーパー。
何故なら迎撃したノアは、ずっと姿の見えないリーパーに向けて″もう飽きた″と言わんばかりの視線を向けているからだ。
先程まではしっかり身構えていたノアだが、既に構えを解き、肩を荒鬼神ノ化身で小突いてマッサージする余裕さえ取っていた。
「はっ!?『ガバッ!』
うぐぁああっ!?(ジャック)」
とここで、ノアに連撃を食らい戦闘不能になっていたジャックが目を覚まして起き上がるも、全身の痛みで呻き声を上げた。
「起きた?(ミゼラ)」
「はぁ、はぁ…
あ、あれ…俺は…っ!そ、そうだ!彼は!?(ジャック)」
「見ての通りよ。(ミゼラ)」
ミゼラがそう促し、ジャックが前方で行われている光景に目をやる。
丁度今まさに決着がつく所であった。
【忍】【隠密】【諜報】そして【暗殺】なんかがそうね。
昔、私のパーティが出した戦果を寄越せ、って言ってきた貴族が居たんだけど、断ったら御抱えの【暗殺部隊】を送り込まれた事があったの。(アミスティア)」
「お母さんの物騒な昔話シリーズだね。」ワクワク。
幼少期のノアは両親がたまに話してくれる冒険者時代の昔話が大好きであった。
「物騒な事なんて無かったわよ。
1人1人見付け出して、″肉体言語″でお話してお帰り戴いただけよ。(アミスティア)」
「そ、そうなんだ…」
母のアミスティアにとって、″肉体言語″は物騒の内に入らないらしい。
「奴等は普通の人より隠れるのが上手いの。
気配を消すし、姿も消す。体臭や体温まで隠すから<熱感知>も機能しないわ。(アミスティア)」
「それじゃあどうやって見付け出したの? 」
「それはね、″音″よ。(アミスティア)」
「″音″?」
「そう、音。
人はね、生きている限り小ーさな音をずーっと出し続けてるの。
それを聞き分けられれば、見付け出すのはとても簡単よ。(アミスティア)」
「それは<聞き耳>じゃ聞こえないの?」
「そうねぇ、<聞き耳>を大分鍛え上げたら聞こえる様にはなるけど、凄ーく時間が掛かっちゃうから別のスキルを覚えましょうね。(アミスティア)」
「はーい。」
そう言ってアミスティアは、ノアを連れ立って3山越えた誰も居ない山の頂上に向かった。
ズザザッ!
「うん、ここなら良いかしらね。
それじゃあここで訓練しましょう。(アミスティア)」
ズザッ!
「ふぅ。
…ねぇお母さん、こんなに離れた場所でする訓練って何するの?」
3山越えを″ふぅ。″の一言で済ます辺り、ノアは既に体力お化けになりつつあった。
頂上から周囲を見回してみるが、人家等は見当たらず、風の音と鳥の囀ずり位しか聞こえなかった。
「じゃあノアちゃん、<聞き耳>を発動してみて。(アミスティア)」
「はーい。」
<はい、良く出来ました。
それじゃあ今から説明する事を良く聞いてね?
ここら辺は″歩くサボテン″の散歩コースなの。
今からノアちゃんにはその場に留まった状態で、″歩くサボテン″の足音を頼りに見付け出して欲しいの。それがこの訓練の内容よ。>
「え、えぇ~…足音だけで…?
今も<聞き耳>立てつつ探してるけど足音なんて聞こえないよ…?」
<確かに闇雲に探すといつまで経っても探し出せないわ。
だから集中して耳を澄ましていくと、″音の中に別の音が混じってる事が分かってくる″わ。
その中から音を判別して探し出していくと良いわ。>
「音の中に…別の音…分かった、やってみる。」
ノアは<聞き耳>を発動したまま身動きを止め、更に耳をそばたて始めた。
~10分後~
<<<<<<チカサシャヒュケロドッポテドッジャリドッポテケロゥウカアアサチチ>>>>>>
「う~ん…色んな音が聞こえる様になったけど、混ざり過ぎて分からないよ…」
<そこまで感じ取れる様になったら、種類別に分けて取捨選択してみると良いわ。>
(うーん、やっぱりノアちゃんは飲み込み早いわぁ、私でさえ半日掛かったのに…
ホント教え甲斐があるわ。(アミスティア))
息子にアドバイスを送りつつ心の中で褒めるアミスティア。
そのアドバイスに従い、ノアは更に集中の度合いを深めていく。
(取捨選択…)
<<<<<<チカサヒュケロドッポテドッジャリドッポテケロゥウカサチチ>>>>>>
(……。)
<チチチ…(鳥の囀ずり)>
<ヒュゥウ…(風)>
<カサカサ…(枯れ葉)>
<ケロケロ…(カエル)>
<シャアア…(蛇)>
<ドッドッドッ…(心音)>
<ポテポテ…>
(あ…)
<ポテポテ…(足音)>
「…ねぇ、お母さん…
そこの木が2本生えてる所の茂み…もしかしてそこに″歩くサボテン″…居ない、かな…?」
「そこの茂み?(アミスティア)」
「うん。」
「間違ってたら今日の夕飯にイービルバイパー出てくるけど、本当に良いの?(アミスティア)」
「う、うん…」
何度も確認を取られ、その上間違っていた場合の事まで言われると、それはそれで不安になるノア。
「ふふ、正解よ。
それじゃあそこの茂みに行ってみましょ。(アミスティア)」
「よ、良かったぁ…」
正解だった事に安堵しつつ、アミスティアと共に茂みに行ってみる。
ガササッ…
『おや、こんにちは。
私は″歩くサボテン″のデンゼル。
この様な場所で人と会うとは珍しい。』
「おー、本当に居た。」
「でしょ。
それよりもノアちゃん、<スキル>を確認してみなさい。
″<微音感知>″を取得しているハズよ?(アミスティア)」
「え?ホントに?
…あ、本当だ、スキル欄に<微音感知>が新しく追加されてる。」
「これさえあれば、気配も無く、姿が見えない者が居ても微細な音を感じ取って対処する事が出来るわ。(アミスティア)」
「やったぁ!」
『何か分からんが、良かった良かった。(デンゼル)』
その後、<微音感知>の訓練を終え、何故か歩くサボテンのデンゼルを肩に乗せ(チクチクするけど)帰路に着くノアとアミスティアであった。
「ねぇお母さん、何で歩くサボテンを連れて帰るの…?」
「歩くサボテンの果肉ってね、美容に良いらしいのよ。(アミスティア)」
「……(察し)」
『……(察し)』
ガギィンッ!
(くっ…まただ…また攻撃を弾かれた…
姿や音、体臭に体温まで全て消しているのに…何故…!?(リーパー))
ジャックが戦闘不能になり、妻のリーパーがただ1人で戦闘を継続している。
が、戦闘と言うにはあまりに一方的で、姿、気配、体臭に体温全てを消し、絶対的に有利なハズのリーパーの攻撃が最初以降全て迎撃され防がれていた。
ゴザルが使っていた<実体分身の術>や、【忍】が使う<土遁の術>に似たスキルを用いて奇襲を仕掛けているが、何1つ通らなくなっていた。
ガァンッ!
(くっ…また迎撃された…
が、ジャックの時みたく追撃が来ない…
攻撃の出始めに何か予兆が…?
…いや、違う…彼の表情からして、″まだやるのか?″と問われているんだ…(リーパー))
そう結論付けたリーパー。
何故なら迎撃したノアは、ずっと姿の見えないリーパーに向けて″もう飽きた″と言わんばかりの視線を向けているからだ。
先程まではしっかり身構えていたノアだが、既に構えを解き、肩を荒鬼神ノ化身で小突いてマッサージする余裕さえ取っていた。
「はっ!?『ガバッ!』
うぐぁああっ!?(ジャック)」
とここで、ノアに連撃を食らい戦闘不能になっていたジャックが目を覚まして起き上がるも、全身の痛みで呻き声を上げた。
「起きた?(ミゼラ)」
「はぁ、はぁ…
あ、あれ…俺は…っ!そ、そうだ!彼は!?(ジャック)」
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