739 / 1,124
獣人国編~全ての始まり~
キノコパーティ
しおりを挟む
~現在・スパルティア王城~
「儂が次に目覚めた時には国名、国の方針、奴隷の扱い、そして人全てが変わっておった。
儂の身体も流行り病で痩せ細り、死なん程度に回復魔法を撃たれておったから斬り飛ばされた右腕は傷は癒えておったが所々腐り、蛆が湧いておった。
隷属の首輪によって魔力や【支配】の力も制限されておるから腕を生やすのに半年、流行り病が回復するのに3年、体力を戻すのに4年は掛かったかのぅ。(ツェド)」
「…つーかアンタも罹ってたんだな、あの流行り病に…
ウチの息子も罹っててね、そりゃもう大変だったさ。(レドリック)」
10年前にこの国で起こった事の説明を終えるツェド。
世間的に知られている彼の武力や適正を持ってすれば城の者達の反乱等直ぐに打開出来そうなモノだが、彼もまた流行り病に罹っていた為、数年もの間瀕死の闘病生活が行われていた事がここで明らかにされた。
「それで、その謎の存在は今もまだ地下空間に…?(ナサケ)」
「あぁ居るハズじゃ。
死亡通達も来とらんから死んでもおらずに磔にされて生きながらえとると思う。
とは言え、確認に向かうなら外で働いとる者達や奴隷達を避難させてからじゃな。
下手すればここは戦場になるじゃろうからな。(ツェド)」
「ほぅ、と言うと?(レドリック)」
ツェドの話では、謎の存在を半封印状態にしているとは言え、あちらもこの10年で着々と力を蓄えていっていると言うのが【千離同封】を介して感じ取れると言う。
具体的に言うなら、【千離同封】の解除に必要な魔力量はとうに到達している為、解除スキル持ちがいればいつでも突破される状態なのだと言う。
だが
「あ、もう調査なら済んだよ。(バラス)」
「は?(ツェド)」
「使い魔の様なモノを既に地下空間に送り込んで、例の通路方面へと向かわせたんだが、仕切りとなっている扉の隙間から先に進んだ瞬間何者かによって壊されてしまった。(アルキラー)」
「ちょ、大丈夫なのですか?(ナサケ)」
「えぇ、仕切りとなっている扉から先に出ようとしないし、それ以降動きも無い。(バラス)」
「どうやらゴーレム何かと同じ、待機反応型のモンスターや魔物が中で犇めいている様だ。
被害を考えなくて良いなら話は別だが、今回はあくまでも確認だ。
取り敢えず僅かでも状況が確認出来たという事で良しとしようじゃないか。(アルキラー)」
「…アルキラーさん、その情報を後で此方にも…(ナサケ)」
「えぇ勿論提供致しますよ。(アルキラー)」
どうやらツェドの話の最中にバラス、アルキラー双方で情報収集に励んでいたらしく、既にある程度の情報は出揃っている様子であった。
「それでお2人さん?
下に居ると言う謎の存在、今現在の情報的に何だと判断する?(レドリック)」
「「ビンゴ。」」
タッタッタッタ…
「ツェドさん、ちょっと良いか?(バンデイラ)」
「どうしたバンデイ…何じゃおヌシ、頭に何を乗せておるんじゃ?(ツェド)」
城内で話をしていた一行の下に元奴隷獣人達のリーダーであるバンデイラが駆け込んできた。
何事かと思ったが、バンデイラの頭の上に乗っている物を見て、引き締まり掛けた空気が弛緩した様に思われた。
「や。」フリフリ。
「や、やぁ…
えーっと、デカいキノコと言う事は、お前達の連れって事で良いんじゃよな?(ツェド)」
「「「「かなぁ…」」」」
「は?(ツェド)」
バンデイラが頭に乗せていたのは、成人男性の膝下位の大きさのずんぐりとしたキノコであった。
どうやら1時間近く話していた様で、つかえるキノコのクリストフが行っていた策が完了したらしい。
実際に何が行われたかは一行でも分からないので、取り敢えずクリストフの居る広場の方まで向かう事にした。
~旧噴水広場~
「…えーっと、君達?
もう一度自己紹介して貰っても良いかな…?」
〈はい!
ボクは斬り込み隊長、アタッカーの″マイ″!
自慢の傘でどんなモンスターでも斬り刻んであげるよ!(舞茸のマイ)〉
〈おではタンクの″サルノ″。
こう見えて身体は頑丈だから大抵のモンスターの攻撃は防ぐど。(サルノコシカケのサルノ)〉
〈わ、わたしはヒーラーのマッシュです。
回復位しか出来ませんが頑張りマシュ!(マッシュルームのマッシュ)〉
「3人合わせて。(クリストフ)」
〈〈〈キボノおでクコらはパマー3マッテ達ィ人キシュノコ組パーでティってマッシュ言ういマシュ!〉〉〉
「可愛らしいでしょ?(クリストフ)」
((((((揃わねぇなぁ…))))))
1時間程クリストフが大木に抱き付いて何かしていた様だが、アタッカー・タンク・ヒーラーの役割を持ったキノコ達を生産していた様で、元奴隷獣人達の前で大中小それぞれの大きさのキノコ達がつかえるキノコクリストフと共に自己紹介していた。
両腕に大きな茸の傘を備えた大型のサルノ。
波打った刀身の様な傘を備えた中型のマイ。
真っ白い杖の様な持った真っ白い小型のキノコのマッシュ。
その他にもクリストフの居た大木の周りには大中小のキノコ達がワラワラと歩き回っていた。
「″キノコパーティ″?
それがこの者達の総称か?(ツェド)」
「やや!貴殿が噂のツェド殿ですかな?(クリストフ)」
そこに頭の上に小型のキノコを乗せたバンデイラと共に、ツェドやレドリック達がやって来た。
「この者達はこんなナリですが即戦力となる者達ばかりです。
食料確保に赴く前に一度お試しになってみては如何でしょう?(クリストフ)」
生産されたキノコ達を勧めるクリストフ。
″お試しに″と言われたが、現状健常者が少ない状況でそちらまで力を注ぐ余裕は無いので
「それじゃあ儂と組み手をしようじゃないか。
こちとら10年も軟禁されとって体が鈍ってたんじゃ。
バン(バンデイラの愛称)それで良いよな?(ツェド)」
「あぁ頼むわ。(バンデイラ)」
古参の奴隷であるバンデイラを筆頭に、スパルティアの元国王であるツェドを知っている者はある程度居るが、その殆どが″知らない又は覚えていない″者達ばかりである。
奴隷達のリーダーであるバンデイラを愛称で呼ぶ辺り、気の知れた間柄であるのは分かるがキノコ達との組み手を見ればツェドの事を分かってくれるだろう、との見解である。
「つーかバンよ、いつまでそのキノコを頭に乗せているつもりじゃ?(ツェド)」
「あ、いや、何か懐かしい感覚なんでつい、な…(バンデイラ)」
「…済まんかったな。
嫌な事を思い出させてしまったかの。(ツェド)」
10年前の火災でバンデイラが妻と息子を失った事を思い出し、謝罪するツェド。
「まぁ辛いは辛いが…
『ポンポン』楽しかった思い出も甦ってきたから相殺って所だな。(バンデイラ)」
頭の上に乗るキノコを撫でながらバンデイラはそう答えていた。
「儂が次に目覚めた時には国名、国の方針、奴隷の扱い、そして人全てが変わっておった。
儂の身体も流行り病で痩せ細り、死なん程度に回復魔法を撃たれておったから斬り飛ばされた右腕は傷は癒えておったが所々腐り、蛆が湧いておった。
隷属の首輪によって魔力や【支配】の力も制限されておるから腕を生やすのに半年、流行り病が回復するのに3年、体力を戻すのに4年は掛かったかのぅ。(ツェド)」
「…つーかアンタも罹ってたんだな、あの流行り病に…
ウチの息子も罹っててね、そりゃもう大変だったさ。(レドリック)」
10年前にこの国で起こった事の説明を終えるツェド。
世間的に知られている彼の武力や適正を持ってすれば城の者達の反乱等直ぐに打開出来そうなモノだが、彼もまた流行り病に罹っていた為、数年もの間瀕死の闘病生活が行われていた事がここで明らかにされた。
「それで、その謎の存在は今もまだ地下空間に…?(ナサケ)」
「あぁ居るハズじゃ。
死亡通達も来とらんから死んでもおらずに磔にされて生きながらえとると思う。
とは言え、確認に向かうなら外で働いとる者達や奴隷達を避難させてからじゃな。
下手すればここは戦場になるじゃろうからな。(ツェド)」
「ほぅ、と言うと?(レドリック)」
ツェドの話では、謎の存在を半封印状態にしているとは言え、あちらもこの10年で着々と力を蓄えていっていると言うのが【千離同封】を介して感じ取れると言う。
具体的に言うなら、【千離同封】の解除に必要な魔力量はとうに到達している為、解除スキル持ちがいればいつでも突破される状態なのだと言う。
だが
「あ、もう調査なら済んだよ。(バラス)」
「は?(ツェド)」
「使い魔の様なモノを既に地下空間に送り込んで、例の通路方面へと向かわせたんだが、仕切りとなっている扉の隙間から先に進んだ瞬間何者かによって壊されてしまった。(アルキラー)」
「ちょ、大丈夫なのですか?(ナサケ)」
「えぇ、仕切りとなっている扉から先に出ようとしないし、それ以降動きも無い。(バラス)」
「どうやらゴーレム何かと同じ、待機反応型のモンスターや魔物が中で犇めいている様だ。
被害を考えなくて良いなら話は別だが、今回はあくまでも確認だ。
取り敢えず僅かでも状況が確認出来たという事で良しとしようじゃないか。(アルキラー)」
「…アルキラーさん、その情報を後で此方にも…(ナサケ)」
「えぇ勿論提供致しますよ。(アルキラー)」
どうやらツェドの話の最中にバラス、アルキラー双方で情報収集に励んでいたらしく、既にある程度の情報は出揃っている様子であった。
「それでお2人さん?
下に居ると言う謎の存在、今現在の情報的に何だと判断する?(レドリック)」
「「ビンゴ。」」
タッタッタッタ…
「ツェドさん、ちょっと良いか?(バンデイラ)」
「どうしたバンデイ…何じゃおヌシ、頭に何を乗せておるんじゃ?(ツェド)」
城内で話をしていた一行の下に元奴隷獣人達のリーダーであるバンデイラが駆け込んできた。
何事かと思ったが、バンデイラの頭の上に乗っている物を見て、引き締まり掛けた空気が弛緩した様に思われた。
「や。」フリフリ。
「や、やぁ…
えーっと、デカいキノコと言う事は、お前達の連れって事で良いんじゃよな?(ツェド)」
「「「「かなぁ…」」」」
「は?(ツェド)」
バンデイラが頭に乗せていたのは、成人男性の膝下位の大きさのずんぐりとしたキノコであった。
どうやら1時間近く話していた様で、つかえるキノコのクリストフが行っていた策が完了したらしい。
実際に何が行われたかは一行でも分からないので、取り敢えずクリストフの居る広場の方まで向かう事にした。
~旧噴水広場~
「…えーっと、君達?
もう一度自己紹介して貰っても良いかな…?」
〈はい!
ボクは斬り込み隊長、アタッカーの″マイ″!
自慢の傘でどんなモンスターでも斬り刻んであげるよ!(舞茸のマイ)〉
〈おではタンクの″サルノ″。
こう見えて身体は頑丈だから大抵のモンスターの攻撃は防ぐど。(サルノコシカケのサルノ)〉
〈わ、わたしはヒーラーのマッシュです。
回復位しか出来ませんが頑張りマシュ!(マッシュルームのマッシュ)〉
「3人合わせて。(クリストフ)」
〈〈〈キボノおでクコらはパマー3マッテ達ィ人キシュノコ組パーでティってマッシュ言ういマシュ!〉〉〉
「可愛らしいでしょ?(クリストフ)」
((((((揃わねぇなぁ…))))))
1時間程クリストフが大木に抱き付いて何かしていた様だが、アタッカー・タンク・ヒーラーの役割を持ったキノコ達を生産していた様で、元奴隷獣人達の前で大中小それぞれの大きさのキノコ達がつかえるキノコクリストフと共に自己紹介していた。
両腕に大きな茸の傘を備えた大型のサルノ。
波打った刀身の様な傘を備えた中型のマイ。
真っ白い杖の様な持った真っ白い小型のキノコのマッシュ。
その他にもクリストフの居た大木の周りには大中小のキノコ達がワラワラと歩き回っていた。
「″キノコパーティ″?
それがこの者達の総称か?(ツェド)」
「やや!貴殿が噂のツェド殿ですかな?(クリストフ)」
そこに頭の上に小型のキノコを乗せたバンデイラと共に、ツェドやレドリック達がやって来た。
「この者達はこんなナリですが即戦力となる者達ばかりです。
食料確保に赴く前に一度お試しになってみては如何でしょう?(クリストフ)」
生産されたキノコ達を勧めるクリストフ。
″お試しに″と言われたが、現状健常者が少ない状況でそちらまで力を注ぐ余裕は無いので
「それじゃあ儂と組み手をしようじゃないか。
こちとら10年も軟禁されとって体が鈍ってたんじゃ。
バン(バンデイラの愛称)それで良いよな?(ツェド)」
「あぁ頼むわ。(バンデイラ)」
古参の奴隷であるバンデイラを筆頭に、スパルティアの元国王であるツェドを知っている者はある程度居るが、その殆どが″知らない又は覚えていない″者達ばかりである。
奴隷達のリーダーであるバンデイラを愛称で呼ぶ辺り、気の知れた間柄であるのは分かるがキノコ達との組み手を見ればツェドの事を分かってくれるだろう、との見解である。
「つーかバンよ、いつまでそのキノコを頭に乗せているつもりじゃ?(ツェド)」
「あ、いや、何か懐かしい感覚なんでつい、な…(バンデイラ)」
「…済まんかったな。
嫌な事を思い出させてしまったかの。(ツェド)」
10年前の火災でバンデイラが妻と息子を失った事を思い出し、謝罪するツェド。
「まぁ辛いは辛いが…
『ポンポン』楽しかった思い出も甦ってきたから相殺って所だな。(バンデイラ)」
頭の上に乗るキノコを撫でながらバンデイラはそう答えていた。
66
あなたにおすすめの小説
おっさん武闘家、幼女の教え子達と十年後に再会、実はそれぞれ炎・氷・雷の精霊の王女だった彼女達に言い寄られつつ世界を救い英雄になってしまう
お餅ミトコンドリア
ファンタジー
パーチ、三十五歳。五歳の時から三十年間修行してきた武闘家。
だが、全くの無名。
彼は、とある村で武闘家の道場を経営しており、〝拳を使った戦い方〟を弟子たちに教えている。
若い時には「冒険者になって、有名になるんだ!」などと大きな夢を持っていたものだが、自分の道場に来る若者たちが全員〝天才〟で、自分との才能の差を感じて、もう諦めてしまった。
弟子たちとの、のんびりとした穏やかな日々。
独身の彼は、そんな彼ら彼女らのことを〝家族〟のように感じており、「こんな毎日も悪くない」と思っていた。
が、ある日。
「お久しぶりです、師匠!」
絶世の美少女が家を訪れた。
彼女は、十年前に、他の二人の幼い少女と一緒に山の中で獣(とパーチは思い込んでいるが、実はモンスター)に襲われていたところをパーチが助けて、その場で数時間ほど稽古をつけて、自分たちだけで戦える力をつけさせた、という女の子だった。
「私は今、アイスブラット王国の〝守護精霊〟をやっていまして」
精霊を自称する彼女は、「ちょ、ちょっと待ってくれ」と混乱するパーチに構わず、ニッコリ笑いながら畳み掛ける。
「そこで師匠には、私たちと一緒に〝魔王〟を倒して欲しいんです!」
これは、〝弟子たちがあっと言う間に強くなるのは、師匠である自分の特殊な力ゆえ〟であることに気付かず、〝実は最強の実力を持っている〟ことにも全く気付いていない男が、〝実は精霊だった美少女たち〟と再会し、言い寄られ、弟子たちに愛され、弟子以外の者たちからも尊敬され、世界を救って英雄になってしまう物語。
(※第18回ファンタジー小説大賞に参加しています。
もし宜しければ【お気に入り登録】で応援して頂けましたら嬉しいです!
何卒宜しくお願いいたします!)
元公爵令嬢は年下騎士たちに「用済みのおばさん」と捨てられる 〜今更戻ってこいと泣きつかれても献身的な美少年に溺愛されているのでもう遅いです〜
日々埋没。
ファンタジー
「新しい従者を雇うことにした。おばさんはもう用済みだ。今すぐ消えてくれ」
かつて婚約破棄され、実家を追放された元公爵令嬢のレアーヌ。
その身分を隠し、年下の冒険者たちの身の回りを世話する『メイド』として献身的に尽くしてきた彼女に突きつけられたのは、あまりに非情な追放宣告だった。
レアーヌがこれまで教育し、支えてきた若い男たちは、新しく現れた他人の物を欲しがり子悪魔メイドに骨抜きにされ、彼女を「加齢臭のする汚いおばさん」と蔑み、笑いながら追い出したのだ。
地位も、居場所も、信じていた絆も……すべてを失い、絶望する彼女の前に現れたのは、一人の美少年だった。
「僕とパーティーを組んでくれませんか? 貴方が必要なんです」
新米ながら将来の可能性を感じさせる彼は、レアーヌを「おばさん」ではなく「一人の女性」として、甘く狂おしく溺愛し始める。
一方でレアーヌという『真の支柱』を失った元パーティーは、自分たちがどれほど愚かな選択をしたかを知る由もなかった。
やがて彼らが地獄の淵で「戻ってきてくれ」と泣きついてきても、もう遅い。
レアーヌの隣には、彼女を離さないと誓った執着愛の化身が微笑んでいるのだから。
【もうダメだ!】貧乏大学生、絶望から一気に成り上がる〜もし、無属性でFランクの俺が異文明の魔道兵器を担いでダンジョンに潜ったら〜
KEINO
ファンタジー
貧乏大学生の探索者はダンジョンに潜り、全てを覆す。
~あらすじ~
世界に突如出現した異次元空間「ダンジョン」。
そこから産出される魔石は人類に無限のエネルギーをもたらし、アーティファクトは魔法の力を授けた。
しかし、その恩恵は平等ではなかった。
富と力はダンジョン利権を牛耳る企業と、「属性適性」という特別な才能を持つ「選ばれし者」たちに独占され、世界は新たな格差社会へと変貌していた。
そんな歪んだ現代日本で、及川翔は「無属性」という最底辺の烙印を押された青年だった。
彼には魔法の才能も、富も、未来への希望もない。
あるのは、両親を失った二年前のダンジョン氾濫で、原因不明の昏睡状態に陥った最愛の妹、美咲を救うという、ただ一つの願いだけだった。
妹を治すため、彼は最先端の「魔力生体学」を学ぶが、学費と治療費という冷酷な現実が彼の行く手を阻む。
希望と絶望の狭間で、翔に残された道はただ一つ――危険なダンジョンに潜り、泥臭く魔石を稼ぐこと。
英雄とも呼べるようなSランク探索者が脚光を浴びる華やかな世界とは裏腹に、翔は今日も一人、薄暗いダンジョンの奥へと足を踏み入れる。
これは、神に選ばれなかった「持たざる者」が、絶望的な現実にもがきながら、たった一つの希望を掴むために抗い、やがて世界の真実と向き合う、戦いの物語。
彼の「無属性」の力が、世界を揺るがす光となることを、彼はまだ知らない。
テンプレのダンジョン物を書いてみたくなり、手を出しました。
SF味が増してくるのは結構先の予定です。
スローペースですが、しっかりと世界観を楽しんでもらえる作品になってると思います。
良かったら読んでください!
妹が聖女の再来と呼ばれているようです
田尾風香
ファンタジー
ダンジョンのある辺境の地で回復術士として働いていたけど、父に呼び戻されてモンテリーノ学校に入学した。そこには、私の婚約者であるファルター殿下と、腹違いの妹であるピーアがいたんだけど。
「マレン・メクレンブルク! 貴様とは婚約破棄する!」
どうやらファルター殿下は、"低能"と呼ばれている私じゃなく、"聖女の再来"とまで呼ばれるくらいに成績の良い妹と婚約したいらしい。
それは別に構わない。国王陛下の裁定で無事に婚約破棄が成った直後、私に婚約を申し込んできたのは、辺境の地で一緒だったハインリヒ様だった。
戸惑う日々を送る私を余所に、事件が起こる。――学校に、ダンジョンが出現したのだった。
更新は不定期です。
大器晩成エンチャンター~Sランク冒険者パーティから追放されてしまったが、追放後の成長度合いが凄くて世界最強になる
遠野紫
ファンタジー
「な、なんでだよ……今まで一緒に頑張って来たろ……?」
「頑張って来たのは俺たちだよ……お前はお荷物だ。サザン、お前にはパーティから抜けてもらう」
S級冒険者パーティのエンチャンターであるサザンは或る時、パーティリーダーから追放を言い渡されてしまう。
村の仲良し四人で結成したパーティだったが、サザンだけはなぜか実力が伸びなかったのだ。他のメンバーに追いつくために日々努力を重ねたサザンだったが結局報われることは無く追放されてしまった。
しかしサザンはレアスキル『大器晩成』を持っていたため、ある時突然その強さが解放されたのだった。
とてつもない成長率を手にしたサザンの最強エンチャンターへの道が今始まる。
レベル1の時から育ててきたパーティメンバーに裏切られて捨てられたが、俺はソロの方が本気出せるので問題はない
あつ犬
ファンタジー
王国最強のパーティメンバーを鍛え上げた、アサシンのアルマ・アルザラットはある日追放され、貯蓄もすべて奪われてしまう。 そんな折り、とある剣士の少女に助けを請われる。「パーティメンバーを助けてくれ」! 彼の人生が、動き出す。
復讐完遂者は吸収スキルを駆使して成り上がる 〜さあ、自分を裏切った初恋の相手へ復讐を始めよう〜
サイダーボウイ
ファンタジー
「気安く私の名前を呼ばないで! そうやってこれまでも私に付きまとって……ずっと鬱陶しかったのよ!」
孤児院出身のナードは、初恋の相手セシリアからそう吐き捨てられ、パーティーを追放されてしまう。
淡い恋心を粉々に打ち砕かれたナードは失意のどん底に。
だが、ナードには、病弱な妹ノエルの生活費を稼ぐために、冒険者を続けなければならないという理由があった。
1人決死の覚悟でダンジョンに挑むナード。
スライム相手に死にかけるも、その最中、ユニークスキル【アブソープション】が覚醒する。
それは、敵のLPを吸収できるという世界の掟すらも変えてしまうスキルだった。
それからナードは毎日ダンジョンへ入り、敵のLPを吸収し続けた。
増やしたLPを消費して、魔法やスキルを習得しつつ、ナードはどんどん強くなっていく。
一方その頃、セシリアのパーティーでは仲間割れが起こっていた。
冒険者ギルドでの評判も地に落ち、セシリアは徐々に追いつめられていくことに……。
これは、やがて勇者と呼ばれる青年が、チートスキルを駆使して最強へと成り上がり、自分を裏切った初恋の相手に復讐を果たすまでの物語である。
最遅で最強のレベルアップ~経験値1000分の1の大器晩成型探索者は勤続10年目10度目のレベルアップで覚醒しました!~
ある中管理職
ファンタジー
勤続10年目10度目のレベルアップ。
人よりも貰える経験値が極端に少なく、年に1回程度しかレベルアップしない32歳の主人公宮下要は10年掛かりようやくレベル10に到達した。
すると、ハズレスキル【大器晩成】が覚醒。
なんと1回のレベルアップのステータス上昇が通常の1000倍に。
チートスキル【ステータス上昇1000】を得た宮下はこれをきっかけに、今まで出会う事すら想像してこなかったモンスターを討伐。
探索者としての知名度や地位を一気に上げ、勤めていた店は討伐したレアモンスターの肉と素材の販売で大繁盛。
万年Fランクの【永遠の新米おじさん】と言われた宮下の成り上がり劇が今幕を開ける。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる