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獣人国編~事後処理・決意・旅立ち~
挨拶回りその2
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~スロア領・裏門~
チリチリチリ…
「ノア殿?私をお忘れではないですかな?(クリストフ)」
「え?今後もここでデミさんに仕えるんじゃないの?」
「それは私の分体達が務めましょう。
私の主人は元よりノア殿に有らせられますぞ。(クリストフ)」
「それじゃあ今後ともよろしく。」
「畏まりました。
はい、焼きエリンギになります。(クリストフ)」
スロア領を出ようとすると、両手に焼きエリンギ数本を持ったつかえるキノコのクリストフが追い掛けて来た。
デミや領民達、子供獣人達と思いっ切り馴染んでいたのでてっきり永住するものと思っていたのだが、クリストフも今後の旅に同行するらしい。
後でクラン『きじん』に追加登録しなければならないな、と思いつつ次の訪問先へ行く事にする。
ムグムグ…
「さてと、次はリヴァイアさんの所に行こうと思ったんだけど、どう行こう…」
「以前頂いた転移符はもう無いのですか?(ヴァンディット)」
「うーん…式典前にちょくちょく通ってたから使い果たしちゃったんだよね…」
ムグムグ…
〔私が穴掘って下まで通しましょうか?〕
「いやぁ…あそこ、信じられない位深いんだよ…?
1回落ちた事あるけど、正直勘弁して…」
海洋種と出会う切っ掛けとなった王都の鉱山で、ノアは昇降機ごと落下したのを経験してから真っ暗な縦穴に少し抵抗感があるのだ。
「仕方無い、一旦獣人国に戻ってダンジョン経由で向かうとするか…」
「ならば善は急げですな。(クリストフ)」
と、一行が獣人国へと戻ろうとした時だった。
『『『ブゥンッ!』』』
ズボッ!「へぶっ!?」
ズボッ!「ぬおっ!?(クリストフ)」
スボンッ!「わひゃっ!?(ラインハード)」
突然周囲の空間が歪んだかと思うと、足下が砂地に変わり、足を取られたノアは顔から砂に突っ込み、勇み足になっていたクリストフと、機械のボディを持ち意外と重量があるラインハードが腰の辺りまで砂に埋もれてしまったのだった。
サク…サク…
「いやー、ノア君がそろそろ獣人国を発つと小耳に挟んで、1度は来るだろうとヤマ張って待ってたのさー…って、大丈夫?(リヴァイア)」
「よいしょ。『ズボッ!』だ、大丈夫です…」
リヴァイアの視界には、腰まで埋まったラインハードを引っこ抜くノアと、砂地から人間サイズのエリンギが生えている様にしか見えない光景が広まっていた。
~龍宮城内・中央区画~
「「「おおーっ、綺麗ーっ!」ですなー。」」
龍宮城内に通された一行は、中央区画を通り、リヴァイアの私室へと向かう途中であった。
中央区画は高さ1000メル以上の吹き抜けになっており、そこを数百を越える人魚が往来。
照明代わりの光の筋を発する像が立ち、吹き抜け内を目映く照らしていた。
その光が各々の鱗に反射し、何とも幻想的な光景が広がっていた。
「【鬼神】君お疲れ様ー!」
「エルダークラーケン様との試合凄かったわ!」
「「地上との架け橋になってくれてありがとー!」」
「軟体族の代表として礼を…」
「「「握手して下さい!」」」
「ど、どーも…」
現在ノアは、水族館でエサを持ったダイバーの如く全方位から人魚やその他種族が群がって来ていた。
するとそこに
「ほらほら、お客人が困っているだろう、歓待は後にしなさい。(クラーケン)」
「「「「「「はーい。」」」」」」
「あ、クラーケンさん。」
御前試合でノアと戦ったエルダークラーケンの息子であるクラーケンが<人化>形態で割って入ってきた。
すると蜘蛛の子を散らす様に集まっていた人魚達が散っていった。
「10日振りだな。息災か?(クラーケン)」
「えぇ、もう万全ですよ。」
「すまないな、歓待の宴は用意してたんだが、本人が来て抑えが利かなくなってしまったらしい。(クラーケン)」
「別に気にしないで下さい。
それよりもエルダークラーケンさんの方は大丈夫ですか?
相当な大怪我だったハズですが…」
「<人化>形態であればそう見えるだろうが、元の姿で見たらビー玉程の穴が空いた程度。
今はもう完治して肩慣らしに海溝のモンスターを蹴散らしている事だろうさ。(クラーケン)」
「ははは…元気な方ですね…」
「良く言うよ。
<人化>形態とは言え、″〔久々に滾る戦いであった〕″って何度も口に出していたんだぜ?
戦闘狂の親父が。
どうだい?海洋最強種みたく『国賓最強種』と言う肩書きを持ってみては。(クラーケン)」
「いやー…追々戦闘を吹っ掛けられそうな気がするので辞退させて
″称号『国賓最強種』を獲得致しました。″
…貰いますん…」
「…何だ?今の間は?(クラーケン)」
クラーケンからの提案を断るよりも早く頭の中に誰かの″声″が響き、新たに称号が追加された。
恐らく後で冒険者ギルドに向かえば更新されると思われる。
その後、リヴァイアの私室へと向かった一行だが、入室の直前に何故か「ノア君達から入って行って」と言われ、少し困惑するノア。
取り敢えず言われた通りにノアを先頭として入室する事に。
すると
ガチャ…
「…え?どういう事…?」
「「ふぉおおおお…(ラインハードとヴァンディット)」」
「おー、これは美しい…(クリストフ)」
〔なる程、先程言っていた″歓待″とはこの事でしたのね。〕
リヴァイアの私室は、通常形態のクラーケンがすっぽりと入る程の大きさ(大体縦横500メル以上)な上、高耐圧性の全面ガラス張りである。
海底全体に光が満ちていれば、遥か遠方まで見渡せる事だろう。
そんなガラス張りの部屋の外、つまり深海には光る海草や魚がいつも以上に遊泳。
更に龍宮城で暮らす全ての人魚、各種族の海洋種、山の様に大きな最強種等がこの地に集まって一行に手を振っていた。
その遥か遠方にはシルエットしか確認で来なかったが、エルダークラーケンと思しき存在がこちらを眺めている様であった。
「みーんな君達に感謝しているのさ。
だけど大きさ的に龍宮城内に入れない種族も居るからこういう形を取らせて貰った。
皆君を見送りたかったけど難しいので、これを君達の壮行会の宴としたのさ。(リヴァイア)」
幻想的な光景を見詰め暫し経った頃、宴らしく豪華絢爛な料理や人魚達の美麗な舞、各種族からの挨拶等が行われ、あっという間に時間が過ぎていった。
恐らくノアの生涯で最も心に残るモノとなっただろう。
~おまけ・宴がお開きになった直後~
「あ、そうだノア君にこれをあげよう。
何かの役に立ってくれると良いんだけど。(リヴァイア)」スッ…
「…何ですかコレ…?
見た所、黒い筒に何かのボタンが付いてるだけに見えますが…?」
帰りがけにノアはリヴァイアから試験管程の筒にボタンが付いた魔導具の様な物を貰う。
だが見た目だけでは用途が分からないので、この魔導具の事を聞いてみると
「これはね~、『たまてばこ』って言うんだ。(リヴァイア)」
チリチリチリ…
「ノア殿?私をお忘れではないですかな?(クリストフ)」
「え?今後もここでデミさんに仕えるんじゃないの?」
「それは私の分体達が務めましょう。
私の主人は元よりノア殿に有らせられますぞ。(クリストフ)」
「それじゃあ今後ともよろしく。」
「畏まりました。
はい、焼きエリンギになります。(クリストフ)」
スロア領を出ようとすると、両手に焼きエリンギ数本を持ったつかえるキノコのクリストフが追い掛けて来た。
デミや領民達、子供獣人達と思いっ切り馴染んでいたのでてっきり永住するものと思っていたのだが、クリストフも今後の旅に同行するらしい。
後でクラン『きじん』に追加登録しなければならないな、と思いつつ次の訪問先へ行く事にする。
ムグムグ…
「さてと、次はリヴァイアさんの所に行こうと思ったんだけど、どう行こう…」
「以前頂いた転移符はもう無いのですか?(ヴァンディット)」
「うーん…式典前にちょくちょく通ってたから使い果たしちゃったんだよね…」
ムグムグ…
〔私が穴掘って下まで通しましょうか?〕
「いやぁ…あそこ、信じられない位深いんだよ…?
1回落ちた事あるけど、正直勘弁して…」
海洋種と出会う切っ掛けとなった王都の鉱山で、ノアは昇降機ごと落下したのを経験してから真っ暗な縦穴に少し抵抗感があるのだ。
「仕方無い、一旦獣人国に戻ってダンジョン経由で向かうとするか…」
「ならば善は急げですな。(クリストフ)」
と、一行が獣人国へと戻ろうとした時だった。
『『『ブゥンッ!』』』
ズボッ!「へぶっ!?」
ズボッ!「ぬおっ!?(クリストフ)」
スボンッ!「わひゃっ!?(ラインハード)」
突然周囲の空間が歪んだかと思うと、足下が砂地に変わり、足を取られたノアは顔から砂に突っ込み、勇み足になっていたクリストフと、機械のボディを持ち意外と重量があるラインハードが腰の辺りまで砂に埋もれてしまったのだった。
サク…サク…
「いやー、ノア君がそろそろ獣人国を発つと小耳に挟んで、1度は来るだろうとヤマ張って待ってたのさー…って、大丈夫?(リヴァイア)」
「よいしょ。『ズボッ!』だ、大丈夫です…」
リヴァイアの視界には、腰まで埋まったラインハードを引っこ抜くノアと、砂地から人間サイズのエリンギが生えている様にしか見えない光景が広まっていた。
~龍宮城内・中央区画~
「「「おおーっ、綺麗ーっ!」ですなー。」」
龍宮城内に通された一行は、中央区画を通り、リヴァイアの私室へと向かう途中であった。
中央区画は高さ1000メル以上の吹き抜けになっており、そこを数百を越える人魚が往来。
照明代わりの光の筋を発する像が立ち、吹き抜け内を目映く照らしていた。
その光が各々の鱗に反射し、何とも幻想的な光景が広がっていた。
「【鬼神】君お疲れ様ー!」
「エルダークラーケン様との試合凄かったわ!」
「「地上との架け橋になってくれてありがとー!」」
「軟体族の代表として礼を…」
「「「握手して下さい!」」」
「ど、どーも…」
現在ノアは、水族館でエサを持ったダイバーの如く全方位から人魚やその他種族が群がって来ていた。
するとそこに
「ほらほら、お客人が困っているだろう、歓待は後にしなさい。(クラーケン)」
「「「「「「はーい。」」」」」」
「あ、クラーケンさん。」
御前試合でノアと戦ったエルダークラーケンの息子であるクラーケンが<人化>形態で割って入ってきた。
すると蜘蛛の子を散らす様に集まっていた人魚達が散っていった。
「10日振りだな。息災か?(クラーケン)」
「えぇ、もう万全ですよ。」
「すまないな、歓待の宴は用意してたんだが、本人が来て抑えが利かなくなってしまったらしい。(クラーケン)」
「別に気にしないで下さい。
それよりもエルダークラーケンさんの方は大丈夫ですか?
相当な大怪我だったハズですが…」
「<人化>形態であればそう見えるだろうが、元の姿で見たらビー玉程の穴が空いた程度。
今はもう完治して肩慣らしに海溝のモンスターを蹴散らしている事だろうさ。(クラーケン)」
「ははは…元気な方ですね…」
「良く言うよ。
<人化>形態とは言え、″〔久々に滾る戦いであった〕″って何度も口に出していたんだぜ?
戦闘狂の親父が。
どうだい?海洋最強種みたく『国賓最強種』と言う肩書きを持ってみては。(クラーケン)」
「いやー…追々戦闘を吹っ掛けられそうな気がするので辞退させて
″称号『国賓最強種』を獲得致しました。″
…貰いますん…」
「…何だ?今の間は?(クラーケン)」
クラーケンからの提案を断るよりも早く頭の中に誰かの″声″が響き、新たに称号が追加された。
恐らく後で冒険者ギルドに向かえば更新されると思われる。
その後、リヴァイアの私室へと向かった一行だが、入室の直前に何故か「ノア君達から入って行って」と言われ、少し困惑するノア。
取り敢えず言われた通りにノアを先頭として入室する事に。
すると
ガチャ…
「…え?どういう事…?」
「「ふぉおおおお…(ラインハードとヴァンディット)」」
「おー、これは美しい…(クリストフ)」
〔なる程、先程言っていた″歓待″とはこの事でしたのね。〕
リヴァイアの私室は、通常形態のクラーケンがすっぽりと入る程の大きさ(大体縦横500メル以上)な上、高耐圧性の全面ガラス張りである。
海底全体に光が満ちていれば、遥か遠方まで見渡せる事だろう。
そんなガラス張りの部屋の外、つまり深海には光る海草や魚がいつも以上に遊泳。
更に龍宮城で暮らす全ての人魚、各種族の海洋種、山の様に大きな最強種等がこの地に集まって一行に手を振っていた。
その遥か遠方にはシルエットしか確認で来なかったが、エルダークラーケンと思しき存在がこちらを眺めている様であった。
「みーんな君達に感謝しているのさ。
だけど大きさ的に龍宮城内に入れない種族も居るからこういう形を取らせて貰った。
皆君を見送りたかったけど難しいので、これを君達の壮行会の宴としたのさ。(リヴァイア)」
幻想的な光景を見詰め暫し経った頃、宴らしく豪華絢爛な料理や人魚達の美麗な舞、各種族からの挨拶等が行われ、あっという間に時間が過ぎていった。
恐らくノアの生涯で最も心に残るモノとなっただろう。
~おまけ・宴がお開きになった直後~
「あ、そうだノア君にこれをあげよう。
何かの役に立ってくれると良いんだけど。(リヴァイア)」スッ…
「…何ですかコレ…?
見た所、黒い筒に何かのボタンが付いてるだけに見えますが…?」
帰りがけにノアはリヴァイアから試験管程の筒にボタンが付いた魔導具の様な物を貰う。
だが見た目だけでは用途が分からないので、この魔導具の事を聞いてみると
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