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取り敢えず南へ編
閑話:【魔王】に関する出来事 その12
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~南獄大陸・縦穴~
「…ハッ!?
…っ、頭痛っ…くらくらする…何で魔力が枯渇して『ガチッ!』
…え?身動きが…て言うかここ何処よ…暗くて何も見えないじゃない…」
女性が真っ暗な空間で目を覚ます。
彼女はとあるクランに所属していて、つい先程まで【勇者】軍として数千人規模の集団と行動を共にしていた。
目を覚ました彼女は魔力枯渇による頭痛とだるさに身悶えするが、身動き1つ出来ずに途方に暮れる事に。
(<夜目>発動…
…あれ…?私さっきまで何してたんだっけ…?
ドワーフ国を目指して平原まで差し掛かっ…て…
え…?)
真っ暗過ぎた為<夜目>を発動して周囲の状況を確認した彼女だが、そこには恐ろしい光景が広がっていた。
「オゴォ…『ゴボンゴボンッ。』グォ」
「『ゴグンゴグン…』オァァ…」
「アァ…『グビュッ!』ォブゥッ!」
薄暗い縦穴の壁には見知った男女がビッシリと意識朦朧の状態で磔にされていた。
その男女というのは勿論の事【勇者】軍の面々であった。
彼等の中には、縦穴の遥か上から垂れ下がる紐状の物体を咥えており、それを介して″何か″を強制的に摂取させられている様であった。
「な、何よこれ!何で皆ここに…!
お、起きて!起きろ野盗共!何か…何かさせられてるのよ!?」
女性は目に入った光景に驚き、声を荒げるが周りは覚醒する様子は無い。
するとそこに
【目を覚ました者が居るか。
今後の事を考えれば意識を失っていれば良かったものを…】
「だ、誰!?何処に居るの!?
何やってんのよ!助けなさいよ!」
【それは出来ない相談だ、貴様達はここで一生″苗床″として生きるのだからな。】
「な、何訳分からない事言ってるのよ!?
そもそもアンタ何処に…」
『『『ビョルルンッ!』』』(紐状の物体が延びる)
「『ゴブッ!』ッゴォッ!?」
『『『ゴボゴボッ!』』』(体内に″何か″が流れ込む)
(ぅげぇっ…何こ…柔硬い何かが…何…)
何処からともなく聞こえる声に、更に声を荒げるも、上から垂れ下がった紐状の物体が差し込まれて何かを流し込まれてしまった。
スーッ…(降下)
【貴様達は【魔王】である俺を倒しに来た【勇者】軍。
貴様達は負け、私の捕虜となったのだ。
どういう扱いをしようが私の勝手だろう?】
「む!?むぐぅ!?」
【この世界では捕虜に対して人道的な施しをするのだろうが、私の居た世界ではその考えは破綻している。
それ位追い込まれているのだ、″有効活用″しない手は無い。
″我らの戦力増強″に役立たせて貰う。】
スッ…(上を指差す)
女性の頭上から降下してきた【魔王】アクロスが現在の【勇者】軍の現状を説明しつつ、分かりやすい″例″を指し示す。
『ガギガギガギ』…(『女鏖蟻・テンタクルイーリス』の鳴き声)
「ぅっ…!?ぅっ!?」
【″アレ″は『女鏖蟻・テンタクルイーリス』。
この島で絶賛増殖中の兵隊蟻を産み出し続けている狂暴な女王蟻だ。
″人間という苗床″に卵を産み付ければ通常よりも強い個体が産まれるのでその役目を担って貰うぞ。】
「うっ!ぅぇっ!ぅぁぁぁっ!もごぉああああああっ!」
【だからさっき言っただろう?
″今後の事を考えれば意識を失っていれば良かったものを″とな。
まぁせめてもの慈悲だ、″子″が産まれ、″餌食″となるまでは意識を失わせてやろう。】
縦穴上部を埋め尽くさん程にまで腹部に卵を詰め込んだ大型モンスター『女鏖蟻・テンタクルイーリス』が鎮座し、紐状の物体(卵菅)を延ばして【勇者】軍に産み付けていた。
女性は全てを理解し、悲鳴と絶叫、嗚咽と絶望がない交ぜとなった呻き声を上げていた。
だがその声も少しした後落ち着いていき、彼女は【魔王】の慈悲によって深く意識を落とすのであった。
~王都~
「…という事で、先日出現した【魔王】による報復措置で【勇者】・【聖女】の故郷イグレージャ・オシデンタルは破壊…と言う生易しいモノではなく、″消滅″した。
調査に向かった者達の言では【魔王】本人からそう告げられたらしい。(国王エルニストラ)」
「…報復措置を実行したという事は、【勇者】軍と【魔王】が戦闘になったと言う事。
そして【勇者】軍が″無事″撃破されたと言う事か。(南西の街の領主)」
「おい!″無事″とは何だ″無事″とは!
数千人規模の集団が被害に遭ったと言う事なのだぞ!不謹慎では無いか!(南東の街の領主)」
「オタクの街は直接被害出なかったから良いかもしれんが、こっちは【勇者】軍からモロに被害を受けているんだ。
やってる事は【魔王】よりも【魔王】であろう?
イグレージャ・オシデンタルが消滅し賠償請求も出来なくなったのだから、それ位言ったって許されるだろう?(南西の街の領主)」
イグレージャ・オシデンタル消滅後約3日経った後、集まった情報を元に王都国王エルニストラ・アーミスタから各街、国に対しての説明が行われていた。
王都を中心として東側にある街や国からは今後を不安視する声や【魔王】の脅威に関する声が上がっていたが、西側諸国からは比較的安堵の声が上がっていた。
両者の反応の違いは勿論″【勇者】軍の被害に遭ったかどうか″であった。
東側の街や国には【勇者】軍は向かっておらず、被害は0。
逆に西側は広範囲に渡って被害を被り、既に30を超える街・村・国からイグレージャ・オシデンタルに対して賠償請求や関係解消を申請している最中であった。
「我等に対して不謹慎不謹慎言うのであれば、被害額を見ても同じ事が言えるのだろうな?(南西の街の領主)」
「うっ…ぬ…
そ、それで王都としてのお考えは如何でしょうか…?(南東の街の領主)」
頬杖を突いた南西の街の領主に一蹴された南東の街の領主は、話題を変えようと国王エルニストラへ話を振る。
「こちらは当初と変わらん。
静観し動向を観察。だが接触は避けるつもりだ。(国王エルニストラ)」
「同感ですな。(南西の街の領主)」
「そもそも今の状況では復興以外難しいしな。(南西の街の領主2)」
「な!何故だ!
街1つを消し飛ばした脅威だぞ!?【魔王】なのだぞ!ここで立ち上がらなくてどう
「だったら貴君の街が″第二のイグレージャ・オシデンタル″を演じれば良いだろう?
どうやら王都にそれを演じさせようとしたらしいが、上手く行かなくて残念でしたな?(南西の街の領主)」
「な、何だと!?(南東の街の領主)」
「止さぬか!王の御前だぞ!(国王の配下)」
静観の構えの王都・西側に対し、武力行使で【魔王】排除を″して欲しい″東側諸国とがぶつかり合う始末。
そんな悪い雰囲気に更なる凶報が舞い込んでくる。
バンッ!「失礼します!(ライリ)」
「騒がしいな、如何した?(エルニストラ)」
「申し訳ありません。
ただ、旧イグレージャ・オシデンタルに″巨大な巣″が出現!
恐らく【魔王】に関したモノであると思われます!(ライリ)」
「「「「何っ!?」」」」
「…ハッ!?
…っ、頭痛っ…くらくらする…何で魔力が枯渇して『ガチッ!』
…え?身動きが…て言うかここ何処よ…暗くて何も見えないじゃない…」
女性が真っ暗な空間で目を覚ます。
彼女はとあるクランに所属していて、つい先程まで【勇者】軍として数千人規模の集団と行動を共にしていた。
目を覚ました彼女は魔力枯渇による頭痛とだるさに身悶えするが、身動き1つ出来ずに途方に暮れる事に。
(<夜目>発動…
…あれ…?私さっきまで何してたんだっけ…?
ドワーフ国を目指して平原まで差し掛かっ…て…
え…?)
真っ暗過ぎた為<夜目>を発動して周囲の状況を確認した彼女だが、そこには恐ろしい光景が広がっていた。
「オゴォ…『ゴボンゴボンッ。』グォ」
「『ゴグンゴグン…』オァァ…」
「アァ…『グビュッ!』ォブゥッ!」
薄暗い縦穴の壁には見知った男女がビッシリと意識朦朧の状態で磔にされていた。
その男女というのは勿論の事【勇者】軍の面々であった。
彼等の中には、縦穴の遥か上から垂れ下がる紐状の物体を咥えており、それを介して″何か″を強制的に摂取させられている様であった。
「な、何よこれ!何で皆ここに…!
お、起きて!起きろ野盗共!何か…何かさせられてるのよ!?」
女性は目に入った光景に驚き、声を荒げるが周りは覚醒する様子は無い。
するとそこに
【目を覚ました者が居るか。
今後の事を考えれば意識を失っていれば良かったものを…】
「だ、誰!?何処に居るの!?
何やってんのよ!助けなさいよ!」
【それは出来ない相談だ、貴様達はここで一生″苗床″として生きるのだからな。】
「な、何訳分からない事言ってるのよ!?
そもそもアンタ何処に…」
『『『ビョルルンッ!』』』(紐状の物体が延びる)
「『ゴブッ!』ッゴォッ!?」
『『『ゴボゴボッ!』』』(体内に″何か″が流れ込む)
(ぅげぇっ…何こ…柔硬い何かが…何…)
何処からともなく聞こえる声に、更に声を荒げるも、上から垂れ下がった紐状の物体が差し込まれて何かを流し込まれてしまった。
スーッ…(降下)
【貴様達は【魔王】である俺を倒しに来た【勇者】軍。
貴様達は負け、私の捕虜となったのだ。
どういう扱いをしようが私の勝手だろう?】
「む!?むぐぅ!?」
【この世界では捕虜に対して人道的な施しをするのだろうが、私の居た世界ではその考えは破綻している。
それ位追い込まれているのだ、″有効活用″しない手は無い。
″我らの戦力増強″に役立たせて貰う。】
スッ…(上を指差す)
女性の頭上から降下してきた【魔王】アクロスが現在の【勇者】軍の現状を説明しつつ、分かりやすい″例″を指し示す。
『ガギガギガギ』…(『女鏖蟻・テンタクルイーリス』の鳴き声)
「ぅっ…!?ぅっ!?」
【″アレ″は『女鏖蟻・テンタクルイーリス』。
この島で絶賛増殖中の兵隊蟻を産み出し続けている狂暴な女王蟻だ。
″人間という苗床″に卵を産み付ければ通常よりも強い個体が産まれるのでその役目を担って貰うぞ。】
「うっ!ぅぇっ!ぅぁぁぁっ!もごぉああああああっ!」
【だからさっき言っただろう?
″今後の事を考えれば意識を失っていれば良かったものを″とな。
まぁせめてもの慈悲だ、″子″が産まれ、″餌食″となるまでは意識を失わせてやろう。】
縦穴上部を埋め尽くさん程にまで腹部に卵を詰め込んだ大型モンスター『女鏖蟻・テンタクルイーリス』が鎮座し、紐状の物体(卵菅)を延ばして【勇者】軍に産み付けていた。
女性は全てを理解し、悲鳴と絶叫、嗚咽と絶望がない交ぜとなった呻き声を上げていた。
だがその声も少しした後落ち着いていき、彼女は【魔王】の慈悲によって深く意識を落とすのであった。
~王都~
「…という事で、先日出現した【魔王】による報復措置で【勇者】・【聖女】の故郷イグレージャ・オシデンタルは破壊…と言う生易しいモノではなく、″消滅″した。
調査に向かった者達の言では【魔王】本人からそう告げられたらしい。(国王エルニストラ)」
「…報復措置を実行したという事は、【勇者】軍と【魔王】が戦闘になったと言う事。
そして【勇者】軍が″無事″撃破されたと言う事か。(南西の街の領主)」
「おい!″無事″とは何だ″無事″とは!
数千人規模の集団が被害に遭ったと言う事なのだぞ!不謹慎では無いか!(南東の街の領主)」
「オタクの街は直接被害出なかったから良いかもしれんが、こっちは【勇者】軍からモロに被害を受けているんだ。
やってる事は【魔王】よりも【魔王】であろう?
イグレージャ・オシデンタルが消滅し賠償請求も出来なくなったのだから、それ位言ったって許されるだろう?(南西の街の領主)」
イグレージャ・オシデンタル消滅後約3日経った後、集まった情報を元に王都国王エルニストラ・アーミスタから各街、国に対しての説明が行われていた。
王都を中心として東側にある街や国からは今後を不安視する声や【魔王】の脅威に関する声が上がっていたが、西側諸国からは比較的安堵の声が上がっていた。
両者の反応の違いは勿論″【勇者】軍の被害に遭ったかどうか″であった。
東側の街や国には【勇者】軍は向かっておらず、被害は0。
逆に西側は広範囲に渡って被害を被り、既に30を超える街・村・国からイグレージャ・オシデンタルに対して賠償請求や関係解消を申請している最中であった。
「我等に対して不謹慎不謹慎言うのであれば、被害額を見ても同じ事が言えるのだろうな?(南西の街の領主)」
「うっ…ぬ…
そ、それで王都としてのお考えは如何でしょうか…?(南東の街の領主)」
頬杖を突いた南西の街の領主に一蹴された南東の街の領主は、話題を変えようと国王エルニストラへ話を振る。
「こちらは当初と変わらん。
静観し動向を観察。だが接触は避けるつもりだ。(国王エルニストラ)」
「同感ですな。(南西の街の領主)」
「そもそも今の状況では復興以外難しいしな。(南西の街の領主2)」
「な!何故だ!
街1つを消し飛ばした脅威だぞ!?【魔王】なのだぞ!ここで立ち上がらなくてどう
「だったら貴君の街が″第二のイグレージャ・オシデンタル″を演じれば良いだろう?
どうやら王都にそれを演じさせようとしたらしいが、上手く行かなくて残念でしたな?(南西の街の領主)」
「な、何だと!?(南東の街の領主)」
「止さぬか!王の御前だぞ!(国王の配下)」
静観の構えの王都・西側に対し、武力行使で【魔王】排除を″して欲しい″東側諸国とがぶつかり合う始末。
そんな悪い雰囲気に更なる凶報が舞い込んでくる。
バンッ!「失礼します!(ライリ)」
「騒がしいな、如何した?(エルニストラ)」
「申し訳ありません。
ただ、旧イグレージャ・オシデンタルに″巨大な巣″が出現!
恐らく【魔王】に関したモノであると思われます!(ライリ)」
「「「「何っ!?」」」」
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