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取り敢えず南へ編
初めての商談
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~子供服専用商店の4代目【ペド・フィギュア】のチュニクの店~
「それでは大口買い付けの話と参りましょう。
基本的には僕とチュニクさんとの間で話をして、ミリアちゃんの方で買い付けの記録とその後の書類手続きをお願いしますね?」
「は、はい、がんぶります。(ミリア)」
こんにちわ、ミリアです。
以前までは【商人】のベイゼルさんと一緒に旅をしていましたが、現在は中級冒険者のノアさんのクラン『きじん』で商人見習い(メルカドール)として旅に同行しています。
普段はヴァンディットさんやラインハードさんが受けた依頼の納品や受注、クリストフさんが生産(?)したキノコの品質レベルを基にした値段設定等を店側と交渉したりしています。
今日はアルゴダの工房区画の一画にある子供服専用商店、チュニクさんと言う少し息遣いの荒い店主さんのお店にお邪魔して商談に初挑戦です。
皆で街を散策していただけなのに、何で商談に発展しているのか、ここまでの経緯を説明しますね。
チュニクの店で商人見習い(メルカドール)一式装備を購入(ミリアに値段は伝えず)。
↓
息遣い以外は有能なチュニクにノアが色々と相談を持ち掛ける。
↓
で、商談。(雑)
ノアさんが何を買い付けたいかは聞いてませんが、ノアさんの事です、何か意図があるハズなので記録をしっかり付けようと思います。
「それで、大口で何を買い付けるのでしょうかハァハァ?(チュニク)」
「その前にチュニクさん、今年の『コトコト(綿花)』・『ウルウル(羊毛)』・『リネックス(亜麻)』の在庫量はどうでしょうか?」
「在庫量ですかハァハァ?
『ペラペラ…』…そうですなぁ…
『コトコト(綿花)』は常に需要がありますし、フリアダビアが現在復興真っ最中ですので在庫としては少ない状態ですな…ハァハァ。
『ウルウル(羊毛)』も同様にフリアダビアが冬に向けて防寒着の注文が大量に舞い込んできているので、時季を考えれば少ない方かとハァハァ…
『リネックス(亜麻)』は生育が良過ぎて収穫量に対して供給過多の状態ですな。
例年ですと獣人国からの買い付けがあるのですが、恐らく物持ちが良かったのでしょうハァハァ。(チュニク)」
チュニクは手元にあった書類をペラペラと捲り、今年羊達から刈った各種生地素材の収穫量を確認。
それを元にノアから問われた在庫量を伝える。
「なる程。
『リネックス(亜麻)』は獣人国が買い付ける事が殆どなんですよね?」
「そうですなぁ、獣人族は体温が高く、毛量もあるので、1年通して軽装でも問題無いですなハァハァ。
勿論″獣寄り″か、″人間寄り″かで変化しますがハァハァ…(チュニク)」
″獣寄り″は毛量が多くて獣感があり、″人間寄り″は人間に近く、耳や尻尾が獣成分を補っている。
「実はその『リネックス(亜麻)』で作られた衣服を買い、″ある場所″に大量に送って貰いたいのです。
対象の種族は獣人族、大体5~14才位の子供″約4000人分″です。」
「よ…!?(ミリア)」
ガタッ!「4000人分!?(チュニク)」
元々チュニクの子供服専用商店は購入単位が50を超えたら大口と言えるモノらしく、4000と言う数は最早想定外と言えた事だろう。
「流石に一遍に纏めて、という事は考えていません。その時その時の時勢もあるでしょうし足の手配とかも必要ですから。」
「い、いや、その辺は大丈夫なのですが、よ、4000人分となると諸々の費用込みで3~4000万ガルは優に…(チュニク)」
『ガチャリ…』(白金貨100枚が詰まった麻袋を机に置く)
「ここに″1億ガル″入っています。
諸々に掛かる費用と、体躯によって合わない子にはオーダーメイドで。
冬や寒さに弱い人間寄りの子には別種の服を仕立ててあげて下さい。これはその為のお金です。
ミリアちゃん、確認の方を。」
「は、はい…『ジャラ…』はわわわ…(ミリア)」
ざっとチュニクが試算した予算を優に超える額は既に用意し、念の為ミリアに指示を出して確認を取って貰う。
ミリア自身白金貨を見た事無い訳では無いが、100枚単位は初めてなのか、思わず手と声が震え、チュニクは妙な息遣いが止まっていた。
「お、おぉ…白金貨が1億ガル分…
はい、確かに確認致しました。
ですがこの規模ですと他の者(コーディとサムエ)にも協力を仰がねば…(チュニク)」
「それは勿論です。但し、注意点が…
「″場所の名を他の者に口外しない″ですね?(チュニク)」
「あれ?どうして分かったのですか?」
「え?(ミリア)」
ノアからチュニクに対して注意点を告げようとしたが、まるで何を言うのか事前に分かっていたかの様に言葉を被せてきた。
その理由は直ぐに判明する事になる。
「ご安心下さい。
コーディもサムエも私同様、獣人国での一件(救出作戦)に参加しておりましたからその点については重々承知しておりますとも。(チュニク)」
「あ、参加者だったのですね。」
「え?え?(ミリア)」
「その上【鬼神】からの依頼ですからしっかりとこの商談を努めさせて頂きますとも。(チュニク)」
チュニクを筆頭に周辺店舗の主人達は、ヒュマノ聖王国で秘密裏に実行された子供獣人の救出作戦に参加していた者達であった。
作戦自体を知らないミリアは、何の事だろうと終始頭を捻りつつも記録と、その後の書類手続きを行い、滞り無く商談は完了するのであった。
~同時刻・旧イグレージャ・オシデンタル~
『『ガラガラ…』』
「どうだ!?生存者は居そうか!?(ベルドラッド)」
「<振動感知>は役に立たない!<聞き耳>で探せ!」
「ここは元何処なんだ!?全て吹き飛んでるから分からんぞ!」
「そろそろ陽が落ちる!篝火を焚け!」
「…一体何処から手を付ければ良いのさ…」
陽が落ち掛けている旧イグレージャ・オシデンタルでは、王都や獣人国から派遣された者達による捜索が続いていた。
だが何もかもが吹き飛んでいる為、自分達が今何処を捜索しているのか分からず途方に暮れている者が殆どである。
と
チリッ…
「っ!?<魔力感知>に反応が!(ライリ)」
「何処だ!?」
「何処からだ!?」
「南西に30メル程行ったと
『『ズズンッ!』』(揺れと轟音)
「っ!?」
「!?」
「ぅおっ!?」
「わっ!?」
『『『ゴゴンッ!『ガギガギガギガギッ!』(瓦礫の山を突き破って『女鏖蟻・テンタクルイーリス(2体目)』出現。)
『『『『ガサガサガサガサ…(兵隊蟻複数体出現)』』』』
「な、何か出てきたぞっ!?」
「こ、こんなモンスター見た事無いぞ!?」
「落ち着け!近くの者同士でパーティを組んで戦闘態勢を…(ベルドラッド)」
捜索隊の直ぐ近くに【魔王】が要請した巨躯のモンスター『女鏖蟻・テンタクルイーリス(2体目)』が兵隊蟻を引き連れて出現。
そして
カッカッカッ…
「矛を収めよ人間。(アリス)」
「「「「な、何!?」」」」
「【魔王】だと!?」
「誰だ貴様っ!?」
「私は【魔王】様の配下アリス。
【魔王】様より命を受け、敗戦国となったこの地を【魔王】占領地として活用させて貰う。
その為に私は兵と共にやって来た。(アリス)」
『女鏖蟻・テンタクルイーリス』と兵隊蟻が通って来た穴を通って【魔王】アクロス配下のアリスが登場。
「そ、そんなこ『『『ズズンッ!』』』きゃぁああああっ!?(ライリ)」
「うわっ!?」
「「ぅおぁっ!?」」
「今度は何だ!?」
『ガギガギガギガギガギガギッ!』(『女鏖蟻・テンタクルイーリス』が咆哮を上げる。)
ズズズズズズズズズズズズズッ!(轟音と揺れ、地面の隆起が発生。)
「邪魔立てするでないぞ人間共。
少しでも介入してきた暁には報復措置として貴国が″ここ″と同じ事になるぞ。(アリス)」
アリスが王都の者達を前にして脅しを掛けている後ろでは、『女鏖蟻・テンタクルイーリス』が咆哮を上げると共に地面から巨大な塊が出現。
それは当初山に見えたのだが、時間が経つにつれて″巣″の様にも″蟻塚″の様にも見えたと言う。
「それでは大口買い付けの話と参りましょう。
基本的には僕とチュニクさんとの間で話をして、ミリアちゃんの方で買い付けの記録とその後の書類手続きをお願いしますね?」
「は、はい、がんぶります。(ミリア)」
こんにちわ、ミリアです。
以前までは【商人】のベイゼルさんと一緒に旅をしていましたが、現在は中級冒険者のノアさんのクラン『きじん』で商人見習い(メルカドール)として旅に同行しています。
普段はヴァンディットさんやラインハードさんが受けた依頼の納品や受注、クリストフさんが生産(?)したキノコの品質レベルを基にした値段設定等を店側と交渉したりしています。
今日はアルゴダの工房区画の一画にある子供服専用商店、チュニクさんと言う少し息遣いの荒い店主さんのお店にお邪魔して商談に初挑戦です。
皆で街を散策していただけなのに、何で商談に発展しているのか、ここまでの経緯を説明しますね。
チュニクの店で商人見習い(メルカドール)一式装備を購入(ミリアに値段は伝えず)。
↓
息遣い以外は有能なチュニクにノアが色々と相談を持ち掛ける。
↓
で、商談。(雑)
ノアさんが何を買い付けたいかは聞いてませんが、ノアさんの事です、何か意図があるハズなので記録をしっかり付けようと思います。
「それで、大口で何を買い付けるのでしょうかハァハァ?(チュニク)」
「その前にチュニクさん、今年の『コトコト(綿花)』・『ウルウル(羊毛)』・『リネックス(亜麻)』の在庫量はどうでしょうか?」
「在庫量ですかハァハァ?
『ペラペラ…』…そうですなぁ…
『コトコト(綿花)』は常に需要がありますし、フリアダビアが現在復興真っ最中ですので在庫としては少ない状態ですな…ハァハァ。
『ウルウル(羊毛)』も同様にフリアダビアが冬に向けて防寒着の注文が大量に舞い込んできているので、時季を考えれば少ない方かとハァハァ…
『リネックス(亜麻)』は生育が良過ぎて収穫量に対して供給過多の状態ですな。
例年ですと獣人国からの買い付けがあるのですが、恐らく物持ちが良かったのでしょうハァハァ。(チュニク)」
チュニクは手元にあった書類をペラペラと捲り、今年羊達から刈った各種生地素材の収穫量を確認。
それを元にノアから問われた在庫量を伝える。
「なる程。
『リネックス(亜麻)』は獣人国が買い付ける事が殆どなんですよね?」
「そうですなぁ、獣人族は体温が高く、毛量もあるので、1年通して軽装でも問題無いですなハァハァ。
勿論″獣寄り″か、″人間寄り″かで変化しますがハァハァ…(チュニク)」
″獣寄り″は毛量が多くて獣感があり、″人間寄り″は人間に近く、耳や尻尾が獣成分を補っている。
「実はその『リネックス(亜麻)』で作られた衣服を買い、″ある場所″に大量に送って貰いたいのです。
対象の種族は獣人族、大体5~14才位の子供″約4000人分″です。」
「よ…!?(ミリア)」
ガタッ!「4000人分!?(チュニク)」
元々チュニクの子供服専用商店は購入単位が50を超えたら大口と言えるモノらしく、4000と言う数は最早想定外と言えた事だろう。
「流石に一遍に纏めて、という事は考えていません。その時その時の時勢もあるでしょうし足の手配とかも必要ですから。」
「い、いや、その辺は大丈夫なのですが、よ、4000人分となると諸々の費用込みで3~4000万ガルは優に…(チュニク)」
『ガチャリ…』(白金貨100枚が詰まった麻袋を机に置く)
「ここに″1億ガル″入っています。
諸々に掛かる費用と、体躯によって合わない子にはオーダーメイドで。
冬や寒さに弱い人間寄りの子には別種の服を仕立ててあげて下さい。これはその為のお金です。
ミリアちゃん、確認の方を。」
「は、はい…『ジャラ…』はわわわ…(ミリア)」
ざっとチュニクが試算した予算を優に超える額は既に用意し、念の為ミリアに指示を出して確認を取って貰う。
ミリア自身白金貨を見た事無い訳では無いが、100枚単位は初めてなのか、思わず手と声が震え、チュニクは妙な息遣いが止まっていた。
「お、おぉ…白金貨が1億ガル分…
はい、確かに確認致しました。
ですがこの規模ですと他の者(コーディとサムエ)にも協力を仰がねば…(チュニク)」
「それは勿論です。但し、注意点が…
「″場所の名を他の者に口外しない″ですね?(チュニク)」
「あれ?どうして分かったのですか?」
「え?(ミリア)」
ノアからチュニクに対して注意点を告げようとしたが、まるで何を言うのか事前に分かっていたかの様に言葉を被せてきた。
その理由は直ぐに判明する事になる。
「ご安心下さい。
コーディもサムエも私同様、獣人国での一件(救出作戦)に参加しておりましたからその点については重々承知しておりますとも。(チュニク)」
「あ、参加者だったのですね。」
「え?え?(ミリア)」
「その上【鬼神】からの依頼ですからしっかりとこの商談を努めさせて頂きますとも。(チュニク)」
チュニクを筆頭に周辺店舗の主人達は、ヒュマノ聖王国で秘密裏に実行された子供獣人の救出作戦に参加していた者達であった。
作戦自体を知らないミリアは、何の事だろうと終始頭を捻りつつも記録と、その後の書類手続きを行い、滞り無く商談は完了するのであった。
~同時刻・旧イグレージャ・オシデンタル~
『『ガラガラ…』』
「どうだ!?生存者は居そうか!?(ベルドラッド)」
「<振動感知>は役に立たない!<聞き耳>で探せ!」
「ここは元何処なんだ!?全て吹き飛んでるから分からんぞ!」
「そろそろ陽が落ちる!篝火を焚け!」
「…一体何処から手を付ければ良いのさ…」
陽が落ち掛けている旧イグレージャ・オシデンタルでは、王都や獣人国から派遣された者達による捜索が続いていた。
だが何もかもが吹き飛んでいる為、自分達が今何処を捜索しているのか分からず途方に暮れている者が殆どである。
と
チリッ…
「っ!?<魔力感知>に反応が!(ライリ)」
「何処だ!?」
「何処からだ!?」
「南西に30メル程行ったと
『『ズズンッ!』』(揺れと轟音)
「っ!?」
「!?」
「ぅおっ!?」
「わっ!?」
『『『ゴゴンッ!『ガギガギガギガギッ!』(瓦礫の山を突き破って『女鏖蟻・テンタクルイーリス(2体目)』出現。)
『『『『ガサガサガサガサ…(兵隊蟻複数体出現)』』』』
「な、何か出てきたぞっ!?」
「こ、こんなモンスター見た事無いぞ!?」
「落ち着け!近くの者同士でパーティを組んで戦闘態勢を…(ベルドラッド)」
捜索隊の直ぐ近くに【魔王】が要請した巨躯のモンスター『女鏖蟻・テンタクルイーリス(2体目)』が兵隊蟻を引き連れて出現。
そして
カッカッカッ…
「矛を収めよ人間。(アリス)」
「「「「な、何!?」」」」
「【魔王】だと!?」
「誰だ貴様っ!?」
「私は【魔王】様の配下アリス。
【魔王】様より命を受け、敗戦国となったこの地を【魔王】占領地として活用させて貰う。
その為に私は兵と共にやって来た。(アリス)」
『女鏖蟻・テンタクルイーリス』と兵隊蟻が通って来た穴を通って【魔王】アクロス配下のアリスが登場。
「そ、そんなこ『『『ズズンッ!』』』きゃぁああああっ!?(ライリ)」
「うわっ!?」
「「ぅおぁっ!?」」
「今度は何だ!?」
『ガギガギガギガギガギガギッ!』(『女鏖蟻・テンタクルイーリス』が咆哮を上げる。)
ズズズズズズズズズズズズズッ!(轟音と揺れ、地面の隆起が発生。)
「邪魔立てするでないぞ人間共。
少しでも介入してきた暁には報復措置として貴国が″ここ″と同じ事になるぞ。(アリス)」
アリスが王都の者達を前にして脅しを掛けている後ろでは、『女鏖蟻・テンタクルイーリス』が咆哮を上げると共に地面から巨大な塊が出現。
それは当初山に見えたのだが、時間が経つにつれて″巣″の様にも″蟻塚″の様にも見えたと言う。
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