最強のアラサー魔導師はかつての弟子達に迫られる~ただ冒険者を始めようとしただけなのに弟子達がそれを許してくれない~

おやっつ

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第3章:始まるは学院対抗戦

第52話:合宿4日目②│常に後先を考えなければ、すぐに足を掬われる

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3人の作ったその“違和感”の正体は魔法陣だった。サラはその魔法陣にいち早く気づいたが、それより早くその魔法陣は発動してしまった。

───ピカッ
その魔法陣は一瞬大きく光り、辺りを照らしたが、その光りは思ったよりも早く消えてしまった。
ここに居る俺、サラ、誰かが見ていた場合はその人も、ここに居る誰もがその魔術は失敗したと思ったその瞬間───

───ガガガガガッ
なんと、さっきの光りはブラフだったようだ………サラが光りに気を取られている隙に、サラの地面をサラにバレないように内部から壊す………それが3人の目的であり、その魔法陣の効果だった。

「考えましたね………しかし、追撃してこないのは悪手ですよ!」
「わっ………!!」

割れた地面に乗り込まれないように高く飛んだサラは、自分たちの作った魔術の砂埃のせいで前が見えない3人に向かって、これまで構築していた魔術を一気に解放した。

「みんな集まって!“これ”は1人じゃ防げない!」

サラのその魔術を防げないと思ったセイハは、残りの2人にも呼びかけて3人でその魔術を防ごうとしていた。その魔術………サラが作ったのは、風と火の属性を用いた火炎竜巻(ファイアートルネード)と、水と土の属性を用いたただの泥だった。

ゆっくりと3人に近づいていく火炎竜巻、そして高速で飛んでくる泥。3人は泥には目もくれず、火炎竜巻をどう回避しようかと頭を悩ませていた。そうしてその火炎竜巻が3人の目の前にまで迫った瞬間………!!

───ヒュッ
「っ………?」

なんと3人の目の前まで迫ってきた火炎竜巻は突如として消え去った。どういうことだろう、俺もこの一瞬だけは“その可能性”に気づけないでいた。3人が混乱している中、サラは一瞬僅かに口角を上げた気がした。それに気づいたのか、3人は一斉に臨戦態勢に入ったが………間に合わなかった。

───ドゴォオォオン!
サラは何一つとして予備動作を見せず、3人を倒してしまった。“3人は何にやられたかも分からず”、そのまま地に伏せてしまった………。

───ログハウスに戻りながら
俺たちはサラのログハウスに戻りながら、少し雑談をしていた。3人はまだ起きてこなそうだし、俺の魔術でプカプカと浮かせながら着いてきてもらっている。
つまり、久しぶりにサラと2人で会話していた。

「サラ、さっきの戦いで3人をどう思った?」
「そうですね………確かに先生が言った通りの予想外はありましたが、決定打に欠けるといった感じでした。」

予想外………それはつまり、3人で作っていた大魔法陣のことだろう。確かに地面が割れていないのに地面に注意を向ける者は少ない、それに重ね光で更に注意を削がれるとなったら、それ故に強力な魔術になるだろう。しかし………

「あの魔術じゃ、魔力感知が有能な方が勝つことになるし、むしろ経験が多いサラが有利になるってことか………。」
「………やはりシファ先生は気づいていましたか。」

あの魔術は相手が立っている地面を壊すため、砂埃が舞う。つまり、お互いに視界が見えない状況で有利なのは、相手の位置が分かる魔力感知が強力な方………つまり、今回の戦いでは地面を壊した時にサラが転ばなかった場合、むしろサラが有利になってしまうのだ。

つまり、あの魔術は魔力感知に長けている者が使うと有効であり、逆にさっきのような状況では………

「3人とも、惜しかったなぁ。でも、サラも少しは焦ったんじゃないか?」

「………正直、地面が割れるとは思っていなかったので、とりあえず上に逃げたらそれを避けられた………って感じです。勘が悪ければ、足元をすくわれていました。」

意外だったな………地面から来るのが分かって上に逃げたのかと思ったが、勘だったのか。でも、勘だったとしたら余計に、

「……………………………を思いつくなんて、サラは戦略を考える力が強いな。」



・・・・・・・・・あとがき・・・・・・・・・
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