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第3章:始まるは学院対抗戦
第51話:合宿4日目①│予想外、それは誰もが勝つ可能性であり、負ける可能性である
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3人がほとんど命をかけたと言っても過言ではないほどに頑張ってサラを説得させた日の夜、俺は今日も今日とて温泉に入り、乾ききっていない髪をタオルで拭きながら自室に戻ろうとしていた最中、デジャヴを感じるほどに見覚えのある光景が広がっていた。
「どうしたんだ?3人揃って。」
「あ、シューファ先生………。」
自室に戻ろうとしていた途中にリビングを通りかかった時、3人がなにやら深刻そうな表情で考え込んでいた。
「やっぱり、サラのことか?」
「………はい。」
「自信が無いのか?」
「自信はあります。自分が成長しているという自信は。でも、サラ先生との戦いで成長していると感じられても自分の実力には自信がなくなってしまいそうで………。」
他の2人の気持ちも乗せて代弁するように、セイハは俺に悩みの種を打ち明けてくれた。つまりサラと戦ったら成長したことに自信を持てるが、実力に対しては自信を失ってしまいそうで怖い、といった所だろう。
「まぁ、それに関してはいつものように俺から助言することは出来ない。ただ、3人で下を向く暇があったら、少し上を目指してもいいんじゃないか。」
そういい去った俺は自室とは逆の扉を開けて、そこで驚いた表情をしている人間に会う。
「盗み聞きは感心しないぞ、サラ。」
「やはり先生にはお見通しでしたか。」
サラは俺らの会話に聞き耳をたてていた。さっきから気配は感じていたが、別に3人に言う必要もなかったのでそのままにしておいた。
「シファ先生は、明日の戦いについてどう思っていますか?」
「どう思うか、か。難しい質問だな。」
サラに難問を突きつけられた俺は、少し頭を悩ませどうなるのかを少し想像してみた。ただまぁ、俺に未来が見えるわけではない、あくまで想像にはなってしまうが………。
「両者とも、“予想外の出来事”が起きるだろうな。」
「予想外の出来事………それは何を根拠に?」
「ただの勘だよ。」
根拠も何もない俺の勝手な想像。ただ、あの3人があの後どのようにしていくのかによっては、この想像は想像じゃなくなるかもしれない。その可能性はサラの想定内か、はたまた予想外か、その答え合わせは明日にお預けだ。
難しいことにたくさん頭を使った今日はよく寝れそうだ。明日の戦いは3人にとって吉と出るか凶と出るか、サラにとって想定内のことを起こしてくるか予想外を作るか、俺はただその楽しみを胸の中に秘めたまま、見慣れない天井を見つめ眠りについた………。
───翌日
翌日の朝、しかし今日はいつもより少し遅い8時に全員が集合していた。集合していた場所は、サラのログハウスがある所からサラに山奥に山をいくつか超えた先、街中では見慣れない植物がたくさん生えている場所だった。
今日の朝もいつも通りみんなで食事をとっていたが、3人は味を感じていなそうなほど緊張しながらパンをかじり、サラはなにやら考え事をしながらこちらもパンをかじっていた。恐らく、俺が昨日ポロッと言った予想外について考え込んでいるのだろう………ただの俺の勘なのにな。
そうして朝ごはんを食べ、この山奥に来た4人は戦闘の構えに入り、お互いの首元に剣を突きつけられているかのような緊張がほとばしっていた。
「それでは………始め!」
俺の合図と共に4人は一気に魔法陣をこうせいしはじめた。………一触即発、そう言うにふさわしい出来事がこの一瞬で目の前に広がっていた。
魔法陣を見る限り、ハルは3人を囲む程の大きさの守護結界を組み立て、リオナとセイハは攻撃魔術を組み立てていた。ハルが術式を組み終えて守護結界を貼り、あともう少しで2人が術式を組み終えた………その瞬間、
───ピッ
小さな針のような3本の細長い“ある何か”が3人に向かって飛んでいき、その何かが2人の完成した魔法陣、それと既に完成した守護結界にぶつかった瞬間、
───バキッ
誰がこの状況を想像していただろうか。なんと“その何か”は2つの魔法陣と1つの魔術を打ち砕き、3人の魔術を全て破壊してしまった。
そしてこれを撃った人物は言わずもがな、少し距離を置いたところで常人離れした魔力操作で四肢全てで異なる魔法陣を組み立てているサラだった。
そこからは圧倒的、蹂躙、そんな言葉がよく似合う程の戦いを繰り広げていた。3人にとって、“たった1つの予想外”、そのちょっとした出来事が、3人を窮地に落としていた。
「……………。」
しかし、ただ見ている俺は少し前から気づいていた“違和感”にサラも気づき始め、少し眉間にシワを寄せていた。そう、ただ逃げ回っているように見える3人だが、全員が“ある決まった場所”を移動していたんだ。
ハルは大きく円を描くように、そしてリオナとセイハはあっちとこっちを行ったり来たりと。
サラは警戒を解かずに3人と距離を置きながらその3人の動きを止めるように魔術を放っていた。しかしその時、狩りを終えた蟻が獲物を運ぶように、3人は一定の動きを止めてバラバラになり始めた。
その瞬間、サラはその“何か”に気づき急いで大きく1歩下がろうとした………が、僅かに、コンマ1秒にも満たない時間早く、その3人が描いていた《魔法陣》の方が先に発動したのだった………。
・・・・・・・・・あとがき・・・・・・・・・
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これからもこの作品をよろしくお願いします!
「どうしたんだ?3人揃って。」
「あ、シューファ先生………。」
自室に戻ろうとしていた途中にリビングを通りかかった時、3人がなにやら深刻そうな表情で考え込んでいた。
「やっぱり、サラのことか?」
「………はい。」
「自信が無いのか?」
「自信はあります。自分が成長しているという自信は。でも、サラ先生との戦いで成長していると感じられても自分の実力には自信がなくなってしまいそうで………。」
他の2人の気持ちも乗せて代弁するように、セイハは俺に悩みの種を打ち明けてくれた。つまりサラと戦ったら成長したことに自信を持てるが、実力に対しては自信を失ってしまいそうで怖い、といった所だろう。
「まぁ、それに関してはいつものように俺から助言することは出来ない。ただ、3人で下を向く暇があったら、少し上を目指してもいいんじゃないか。」
そういい去った俺は自室とは逆の扉を開けて、そこで驚いた表情をしている人間に会う。
「盗み聞きは感心しないぞ、サラ。」
「やはり先生にはお見通しでしたか。」
サラは俺らの会話に聞き耳をたてていた。さっきから気配は感じていたが、別に3人に言う必要もなかったのでそのままにしておいた。
「シファ先生は、明日の戦いについてどう思っていますか?」
「どう思うか、か。難しい質問だな。」
サラに難問を突きつけられた俺は、少し頭を悩ませどうなるのかを少し想像してみた。ただまぁ、俺に未来が見えるわけではない、あくまで想像にはなってしまうが………。
「両者とも、“予想外の出来事”が起きるだろうな。」
「予想外の出来事………それは何を根拠に?」
「ただの勘だよ。」
根拠も何もない俺の勝手な想像。ただ、あの3人があの後どのようにしていくのかによっては、この想像は想像じゃなくなるかもしれない。その可能性はサラの想定内か、はたまた予想外か、その答え合わせは明日にお預けだ。
難しいことにたくさん頭を使った今日はよく寝れそうだ。明日の戦いは3人にとって吉と出るか凶と出るか、サラにとって想定内のことを起こしてくるか予想外を作るか、俺はただその楽しみを胸の中に秘めたまま、見慣れない天井を見つめ眠りについた………。
───翌日
翌日の朝、しかし今日はいつもより少し遅い8時に全員が集合していた。集合していた場所は、サラのログハウスがある所からサラに山奥に山をいくつか超えた先、街中では見慣れない植物がたくさん生えている場所だった。
今日の朝もいつも通りみんなで食事をとっていたが、3人は味を感じていなそうなほど緊張しながらパンをかじり、サラはなにやら考え事をしながらこちらもパンをかじっていた。恐らく、俺が昨日ポロッと言った予想外について考え込んでいるのだろう………ただの俺の勘なのにな。
そうして朝ごはんを食べ、この山奥に来た4人は戦闘の構えに入り、お互いの首元に剣を突きつけられているかのような緊張がほとばしっていた。
「それでは………始め!」
俺の合図と共に4人は一気に魔法陣をこうせいしはじめた。………一触即発、そう言うにふさわしい出来事がこの一瞬で目の前に広がっていた。
魔法陣を見る限り、ハルは3人を囲む程の大きさの守護結界を組み立て、リオナとセイハは攻撃魔術を組み立てていた。ハルが術式を組み終えて守護結界を貼り、あともう少しで2人が術式を組み終えた………その瞬間、
───ピッ
小さな針のような3本の細長い“ある何か”が3人に向かって飛んでいき、その何かが2人の完成した魔法陣、それと既に完成した守護結界にぶつかった瞬間、
───バキッ
誰がこの状況を想像していただろうか。なんと“その何か”は2つの魔法陣と1つの魔術を打ち砕き、3人の魔術を全て破壊してしまった。
そしてこれを撃った人物は言わずもがな、少し距離を置いたところで常人離れした魔力操作で四肢全てで異なる魔法陣を組み立てているサラだった。
そこからは圧倒的、蹂躙、そんな言葉がよく似合う程の戦いを繰り広げていた。3人にとって、“たった1つの予想外”、そのちょっとした出来事が、3人を窮地に落としていた。
「……………。」
しかし、ただ見ている俺は少し前から気づいていた“違和感”にサラも気づき始め、少し眉間にシワを寄せていた。そう、ただ逃げ回っているように見える3人だが、全員が“ある決まった場所”を移動していたんだ。
ハルは大きく円を描くように、そしてリオナとセイハはあっちとこっちを行ったり来たりと。
サラは警戒を解かずに3人と距離を置きながらその3人の動きを止めるように魔術を放っていた。しかしその時、狩りを終えた蟻が獲物を運ぶように、3人は一定の動きを止めてバラバラになり始めた。
その瞬間、サラはその“何か”に気づき急いで大きく1歩下がろうとした………が、僅かに、コンマ1秒にも満たない時間早く、その3人が描いていた《魔法陣》の方が先に発動したのだった………。
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