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《オペレーション・ゴルディアス》 XⅤ : 《オペレーション・オロチ》
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アラスカ「タイガーホール」参謀本部。
我々は《オペレーション・ゴルディアス》の発動からずっとここに詰めていた。
戦況によってはあらゆる支援、救援を即座に送るためだ。
《ディアブロ》によるロシア国土の全面破壊とそれに続く妖魔の王たちによる絶大な破壊は、我々も驚愕しながら観ていた。
《フェイトン》による局所攻撃も終え、タイガーたちは「ウラ」「ミハイル」「キリール」を斃して行った。
その度に参謀本部は湧いた。
そしてついに「カルマ」が姿を現わし、レジーナ様と会敵。
しかしレジーナ様が「カルマ」によって斃されてしまった。
観測はしていたが、「カルマ」の攻撃は一切不明だった。
逐次現場のデュールゲリエたちからの情報は得ていたが、攻撃があったことすらわからなかったのだ。
しばらくして、《オペレーション・ゴルディアス》の戦場にいたデュールゲリエが何体か戻って来た。
タイガーに命じられ、我々に重要な情報を我々に伝えるためだった。
タイガーの命令書を持っており、私は「虎」の軍の全参謀たちを緊急招集した。
《ルイン・ツインズ》も呼ぶ。
直接状況を持って来たデュールゲリエの報告は、驚くべき事態だった。
「「カルマ」がそんな力を!」
タイガーは《位相反射》と名付けたが、こちらの攻撃をそのまま変換して反射してくる能力らしい。
どのようなものか詳細は分からないが、実際にノスフェラトゥの女王レジーナ様がやられている。
幸いにも心臓を潰されながら再生されたようだが、今は起き上がれないほど憔悴されている。
レジーナ様だからこそ、逃れたのだ。
他の者であれば、どう攻略するのか。
《ルイン・ツインズ》はすぐに「ヘッジホッグ」の自分たちの部屋へ戻った。
あの二人は解析の専門家だ。
何とか打開策を見つけて欲しい。
我々も引き続き残って各方面の対策を検討した。
《プロトン(一江)》と《ビッグ・フォレスト(大森)》はアラスカへ帰還する《轟霊号》の護衛隊を組織して行く。
レジーナ様や《オペレーション・ゴルディアス》に参加している大隊の多くが《轟霊号》によって戻って来るようだ。
ロシアの戦場にはタイガーとセイント、石神家剣聖50名、《ディアブロ》、《クルエル・ディザスター》のみが残る。
《轟霊号》には《サイレント・タイガー》がいるので、一通りの攻撃は撃破出来るだろうが。
だが《轟霊号》が襲われる可能性は高いし、世界中の拠点に大規模な攻撃がある可能性も高い。
ロシアを蹂躙された「カルマ」は、最終戦争を始めるに違いない。
このアラスカにも進軍して来ることも考えられる。
《位相反射》の対処は《ルイン・ツインズ》に任せ、我々は「カルマ」の戦略の対処を話し合った。
「《轟霊号》の「ニーズヘッグ」「マルドゥック」は全てアラスカへ戻してもらえるようです」
「そうか、あちらには《サイレント・タイガー》と「虎酔会」、ストライカー大隊がいるからな。大丈夫だろう」
アラスカの防衛戦力を高めておかないとならない。
タマさんにお願いして、タヌ吉さんの結界やワキン、ミミクンにも警戒を強めるように頼んでもらう。
強大な妖魔たちの中で、タマさんだけはお呼びするとすぐに来て下さるので有難い。
タイガー以外には、妖魔の王たちに指示を出せないので、タマさんから伝えてもらえる。
それでも「カルマ」が本格的に侵攻して来れば、どれだけ耐え得るのか。
恐らくは先にタイガーたちと交戦するだろうから、その後の問題だが。
しかしタイガーたちが負ければ、確実にここは陥落する。
そして人類は終わるだろう。
私たちは最後まで抵抗するつもりだが。
参謀たちと対「カルマ」戦のことを話し合い、各地の拠点の防衛強化について検討して行った。
《ウラノス》の計算が主な材料になるが、「カルマ」はアラスカ以外は「ゲート」を使って来るだろうと考えた。
タイガーたち、そしてここアラスカ「タイガーホール」が墜ちれば、各拠点も「カルマ」が直接侵攻するかもしれないが。
レンカが先ほどの作戦会議で言っていた。
「万が一石神様たちが敗れれば、「武神」を起動します」
「……」
私たちも具体的なことは知らされていないが、「武神」は決戦兵器という以上の「最終兵器」だと認識している。
ひとたび「武神」が動き出せば、人類のほとんどは滅びると言われていた。
アラスカ、日本の一部、ニューヨークのロックハート家の周辺は残る可能性が高いが、他の場所は確実に「武神」によって破壊されるらしい。
制御不可能ということではなく、「そのように出来ている」と聞いた。
本来はタイガーの指示で起動するようだが、レンカだけがタイガーの死と共にその権限を与えられるとのことだった。
即ち、人類の敗北なのだ。
そんな結末は考えたくない。
《《ルイン・ツインズ》がタイガーの所へ飛びました。《位相反射》について、解決策を見出したようです》
『オオ!』
「やったか!」
参謀本部にいた全員が喜んだ。
《ルイン・ツインズ》は様々な難題をこれまでも解決して来たことを全員が知っている。
「ルー様とハー様は最高の御馳走でお迎えいたします!」
レンカが泣きながら叫んでいた。
我々も協力すると約束した。
この短時間に、よくぞ!
しかしその時にとんでもないことが起きた。
《世界各地5000万カ所で《ディラック・クラウド》を観測》
「!」
大変な事態だ。
「カルマ」が《オペレーション・ゴルディアス》への反撃を行なうことは予測していたが、それは「ゲート」を使ってのものと考えていた。
しかしそれが《ディラック・クラウド》の発生とは誰も考えていなかったのだ。
全世界で1万カ所を超える市があり、「虎」の軍はソルジャーやデュールゲリエを多くの都市に派遣し駐留させているが、小さな町や村、まして人間の少ない場所には配置していない。
それが5000万カ所での発生となると、どれだけ犠牲者が出ることか。
迎撃や救助に向かう人員が圧倒的に足りない。
絶望的だ。
「虎」の軍が駐留している拠点や一部の大都市は迎撃出来るだろうが、多くの町で壊滅的なことになる。
「なんだと! 《ウラノス》、詳しい状況を頼む!」
《「業」が事前に設置していた最終戦略と思われます》
「至急全ソルジャーとデュールゲリエの再配置を! 《ウラノス》、計算を頼む!」
《はい、ただちに《オペレーション・オロチ》を発動します》
「《オペレーション・オロチ》?」
誰も《オペレーション・オロチ》という作戦名を知らなかった。
《ウラノス》は何を言っているのだ?
我々は《オペレーション・ゴルディアス》の発動からずっとここに詰めていた。
戦況によってはあらゆる支援、救援を即座に送るためだ。
《ディアブロ》によるロシア国土の全面破壊とそれに続く妖魔の王たちによる絶大な破壊は、我々も驚愕しながら観ていた。
《フェイトン》による局所攻撃も終え、タイガーたちは「ウラ」「ミハイル」「キリール」を斃して行った。
その度に参謀本部は湧いた。
そしてついに「カルマ」が姿を現わし、レジーナ様と会敵。
しかしレジーナ様が「カルマ」によって斃されてしまった。
観測はしていたが、「カルマ」の攻撃は一切不明だった。
逐次現場のデュールゲリエたちからの情報は得ていたが、攻撃があったことすらわからなかったのだ。
しばらくして、《オペレーション・ゴルディアス》の戦場にいたデュールゲリエが何体か戻って来た。
タイガーに命じられ、我々に重要な情報を我々に伝えるためだった。
タイガーの命令書を持っており、私は「虎」の軍の全参謀たちを緊急招集した。
《ルイン・ツインズ》も呼ぶ。
直接状況を持って来たデュールゲリエの報告は、驚くべき事態だった。
「「カルマ」がそんな力を!」
タイガーは《位相反射》と名付けたが、こちらの攻撃をそのまま変換して反射してくる能力らしい。
どのようなものか詳細は分からないが、実際にノスフェラトゥの女王レジーナ様がやられている。
幸いにも心臓を潰されながら再生されたようだが、今は起き上がれないほど憔悴されている。
レジーナ様だからこそ、逃れたのだ。
他の者であれば、どう攻略するのか。
《ルイン・ツインズ》はすぐに「ヘッジホッグ」の自分たちの部屋へ戻った。
あの二人は解析の専門家だ。
何とか打開策を見つけて欲しい。
我々も引き続き残って各方面の対策を検討した。
《プロトン(一江)》と《ビッグ・フォレスト(大森)》はアラスカへ帰還する《轟霊号》の護衛隊を組織して行く。
レジーナ様や《オペレーション・ゴルディアス》に参加している大隊の多くが《轟霊号》によって戻って来るようだ。
ロシアの戦場にはタイガーとセイント、石神家剣聖50名、《ディアブロ》、《クルエル・ディザスター》のみが残る。
《轟霊号》には《サイレント・タイガー》がいるので、一通りの攻撃は撃破出来るだろうが。
だが《轟霊号》が襲われる可能性は高いし、世界中の拠点に大規模な攻撃がある可能性も高い。
ロシアを蹂躙された「カルマ」は、最終戦争を始めるに違いない。
このアラスカにも進軍して来ることも考えられる。
《位相反射》の対処は《ルイン・ツインズ》に任せ、我々は「カルマ」の戦略の対処を話し合った。
「《轟霊号》の「ニーズヘッグ」「マルドゥック」は全てアラスカへ戻してもらえるようです」
「そうか、あちらには《サイレント・タイガー》と「虎酔会」、ストライカー大隊がいるからな。大丈夫だろう」
アラスカの防衛戦力を高めておかないとならない。
タマさんにお願いして、タヌ吉さんの結界やワキン、ミミクンにも警戒を強めるように頼んでもらう。
強大な妖魔たちの中で、タマさんだけはお呼びするとすぐに来て下さるので有難い。
タイガー以外には、妖魔の王たちに指示を出せないので、タマさんから伝えてもらえる。
それでも「カルマ」が本格的に侵攻して来れば、どれだけ耐え得るのか。
恐らくは先にタイガーたちと交戦するだろうから、その後の問題だが。
しかしタイガーたちが負ければ、確実にここは陥落する。
そして人類は終わるだろう。
私たちは最後まで抵抗するつもりだが。
参謀たちと対「カルマ」戦のことを話し合い、各地の拠点の防衛強化について検討して行った。
《ウラノス》の計算が主な材料になるが、「カルマ」はアラスカ以外は「ゲート」を使って来るだろうと考えた。
タイガーたち、そしてここアラスカ「タイガーホール」が墜ちれば、各拠点も「カルマ」が直接侵攻するかもしれないが。
レンカが先ほどの作戦会議で言っていた。
「万が一石神様たちが敗れれば、「武神」を起動します」
「……」
私たちも具体的なことは知らされていないが、「武神」は決戦兵器という以上の「最終兵器」だと認識している。
ひとたび「武神」が動き出せば、人類のほとんどは滅びると言われていた。
アラスカ、日本の一部、ニューヨークのロックハート家の周辺は残る可能性が高いが、他の場所は確実に「武神」によって破壊されるらしい。
制御不可能ということではなく、「そのように出来ている」と聞いた。
本来はタイガーの指示で起動するようだが、レンカだけがタイガーの死と共にその権限を与えられるとのことだった。
即ち、人類の敗北なのだ。
そんな結末は考えたくない。
《《ルイン・ツインズ》がタイガーの所へ飛びました。《位相反射》について、解決策を見出したようです》
『オオ!』
「やったか!」
参謀本部にいた全員が喜んだ。
《ルイン・ツインズ》は様々な難題をこれまでも解決して来たことを全員が知っている。
「ルー様とハー様は最高の御馳走でお迎えいたします!」
レンカが泣きながら叫んでいた。
我々も協力すると約束した。
この短時間に、よくぞ!
しかしその時にとんでもないことが起きた。
《世界各地5000万カ所で《ディラック・クラウド》を観測》
「!」
大変な事態だ。
「カルマ」が《オペレーション・ゴルディアス》への反撃を行なうことは予測していたが、それは「ゲート」を使ってのものと考えていた。
しかしそれが《ディラック・クラウド》の発生とは誰も考えていなかったのだ。
全世界で1万カ所を超える市があり、「虎」の軍はソルジャーやデュールゲリエを多くの都市に派遣し駐留させているが、小さな町や村、まして人間の少ない場所には配置していない。
それが5000万カ所での発生となると、どれだけ犠牲者が出ることか。
迎撃や救助に向かう人員が圧倒的に足りない。
絶望的だ。
「虎」の軍が駐留している拠点や一部の大都市は迎撃出来るだろうが、多くの町で壊滅的なことになる。
「なんだと! 《ウラノス》、詳しい状況を頼む!」
《「業」が事前に設置していた最終戦略と思われます》
「至急全ソルジャーとデュールゲリエの再配置を! 《ウラノス》、計算を頼む!」
《はい、ただちに《オペレーション・オロチ》を発動します》
「《オペレーション・オロチ》?」
誰も《オペレーション・オロチ》という作戦名を知らなかった。
《ウラノス》は何を言っているのだ?
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