富豪外科医は、モテモテだが結婚しない?

青夜

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みんなで真冬の別荘 Ⅱ

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 「今回は最大級に多いですよね!」

 亜紀ちゃんが嬉しそうに言った。

 「そうだな。拡張しといて良かったよなぁ」
 「タカさんの奥さんと子どもがどんどん増えますもんねー!」
 「う、うるせぇ……」

 鷹が笑っている。

 「曜日係も大変ですってリッカちゃんが言ってました」
 「アノヤロウ!」

 虎蘭が大笑いしていた。
 虎曜日を聞いてるかー。
 でも、六花の奴も曜日を決めるだけで何もしてねぇだろう。
 大体最近はみんな「虎曜日」になっているだけだ。
 ああ、認定証なんていうのを渡すんだったかぁ。

 「屋上も目一杯ですね!」
 「三人ずつかぁ。余裕だけどな」
 「タカさんの隣は響子ちゃんと誰にしますか?」
 「今回は虎蘭だ。初めてのことだし他の連中ともあまり馴染んでないからな。大事にしてくれよ」
 「はい、分かりました!」

 「私も虎蘭さんとは仲良くなりたいです」

 鷹が言ってくれる。
 
 「ああ、頼むな。性格はいいんだけど、何しろあの石神家だからよ」
 「どういうことです?」
 「いろいろぶっ飛んだとこがあるってことだ。およそ普通の暮らしじゃねぇんだから」
 「でも普通に見えますけど?」
 「まあな。それでも気を遣ってくれ。大らかで優しい奴なんだけど、あの戦闘狂集団とばかり接して来た奴だからな。虎水とは仲がいいんだけど、今日はいねぇ。寂しがってるかもしれねぇし、周囲に気を遣い過ぎるかもしれねぇ」
 「そうですか。はい、任せて下さい」
 「ありがとうな!」
 「私は仲良しですよ!」
 「亜紀ちゃんは友達ってよく知らないからなぁ」
 「酷いですよ!」

 鷹と笑った。
 まあ、元々俺たちは歪な連中の集まりだ。

 「石神先生は優しいですね」
 「そんなことはねぇ。でも家族なんだからな。気を遣うのはいいんだけど、楽しくやって欲しいな」
 「そうですよね」

 それほど心配はしていないが。
 虎蘭は本当に優しくいい奴だ。

 「士王は今回、虎蘭パイが一番で、あとは麗星パイだな」
 「「アハハハハハハハハ!」」
 
 楽しく話していると、スーパーに着いた。
 亜紀ちゃんが連絡したので、店長さんがまた駐車場で待っていてくれる。
 寒い中を申し訳ない。

 「石神先生! ようこそ、お待ちしておりました!」
 「またお世話になります!」

 早速中へ入り、『ワルキューレの騎行』が鳴り響く中、店員が一斉に俺たちに頭を下げる。
 亜紀ちゃんが精肉と鮮魚の注文を確認し、俺は鷹と一緒に買い足しを見て行った。
 亜紀ちゃんがすぐに合流する。

 「今日はバーベキューですから、大体のものは大丈夫ですよ」

 亜紀ちゃんが鷹に食材を話して行く。

 「おい、牡蠣も買って行けよ」
 「え、タカさん嫌いじゃないですか」
 「俺はいいんだよ。桜花たちとか喰いたいだろう」
 「ああ!」
 「石神先生はやっぱり優しいですね」
 「いや、でも他にあいつらが喰いたいものって無いかなぁ」
 「ウフフフフ」

 いろいろ見て回ったが、結局牡蠣を結構な量を買い、カニを何杯か追加した。
 清算して、また店長さんが運んでくれた。
 イチゴ大福とメロン大福をたくさんもらった。
 2時過ぎに響子が起きて来た。
 移動中もずっと寝ていたせいだろうが、少し早めだ。
 少し早めにお茶の時間にし、イチゴ大福とメロン大福をみんなで頂く。
 六花が黙って真剣な目になっている。

 「六花、イチゴとメロン、どっちにする?」
 「……」
 「おい、どうした?」
 「……」

 激しく迷っているようだった。

 「お前は栃木人としてイチゴじゃねぇの?」
 「……」
 「俺と半分ずつ食べる?」
 「はい!」

 眩しいくらいに明るい笑顔だった。
 みんなが笑った。
 結局みんな両方食べたがり、半分ずつに切った。
 
 お茶の後で、虎蘭はやはり鍛錬をした。
 もう激しい動きはせずに、ゆっくりと型を練って行く。
 双子が付き合い、軽く打ち合うこともした。
 双子は今、石神家の剣技に夢中だ。
 士王は吹雪と一緒に「花岡」の型をやる。
 天狼が誘われて一緒になって喜んだ。
 奈々は俺と一緒にチビたちと遊んだ。
 大人相手で無ければ奈々も無茶なことはしない。
 奈々は夜羽を溺愛で、いつも離れないのだと麗星も言っていた。
 下の人間には優しい奴なのだろう。
 まあ、五平所にも愛情で攻撃しているのだが。
 夜羽、千歌、銀世、金華、銀華を相手にロボと一緒に戯れる。
 
 「みんなカワイイですね!」
 「そうだな。お前が一番カワイイけどな!」
 「エヘヘヘヘヘ!」

 亜紀ちゃんと柳は桜花たちを誘って雪の中をすっ飛んで行った。
 外で鍛錬するつもりなのだろう。
 響子は六花と映画を観ながら寝てしまう。
 栞、鷹、麗星は何やら楽しそうに歓談していた。
 皇紀と風花にはまた寝てろと言い、部屋に戻った。

 4時過ぎに亜紀ちゃんたちが戻り、双子も戻って夕飯の支度をする。
 まあ、バーベキューなので食材のカットが主だ。
 鷹も一緒になり、桜花たちも手伝わせて欲しいと言った。
 皇紀と風花も起きて来て、二人でウッドデッキのバーベキュー台の準備を始めた。
 鷹は先に松茸ご飯の準備をしてくれており、今は魚介類の仕込みを今やっている。
 亜紀ちゃんと桜花たちはひたすらカット。
 双子は汁物を作っており、俺の好物のハマグリの吸い物とカニの味噌汁だ。
 
 俺は栞、六花、麗星、虎蘭とゆったりと話していた。
 響子も起きて来て加わる。

 「こないだね、士王が買い物の途中でね」
 「おう」

 栞の話だ。

 「一人で歩き出して、知らない若い女性に話し掛けてたの。30歳くらいで綺麗な人」
 「オッパイか!」
 「そうなのよ! 士王がその人に「おかあさーん!」って抱き着いたの」
 「おう!」

 みんなどういうことかという顔をしている。
 俺には一発で理解できたが。

 「その女性がね、「迷子なの?」って聞いたの。士王が泣きまねをしててね。「お母さんは?」って聞いたら、士王が上を指差すのよ。それでね「お星さまになったの」って。その人、半泣きになっちゃってさ」
 「栞は見てたのか?」
 「うん、なんか面白そうだったから。そしてさ、「おかあさーん!」って言いながら、その人のオッパイを揉んでた」
 「「「「ワハハハハハハハ!」」」」

 爆笑した。

 「あいつ、段々深くなるなぁ」
 「ね! 私と一緒にいた桜花も笑っちゃった」
 「栞さんはどうしたんですか?」
 「うん、なんだかさ、出て行くと不味いような気がしてさ。散々揉んでから「お姉さん、ありがとー!」って士王が言って出口で私たちを待ってた」
 「え、その女性は?」
 「なんかボーっとしちゃっててさ。私たちもその隙に逃げたわよ。あれはおかしかったなー!」

 俺は暢気に微笑んで聞いている虎蘭に言った。
 
 「虎蘭、士王の今回の狙いはお前のオッパイだからな」
 「そうなんですか」
 「麗星もな。鷹と桜花たちはいつでも揉めると思ってるからよ」
 「なんか酷いですね」
 「鷹もそう言ってるけどな。チャンスがありゃ今でも来るだろ?」
 「そういえばそうですね」
 「な! 六花も気を付けろ」
 「はい」
 「タカトラ、私は?」
 「ああ、響子もそうだった! 最近おっきくなってきたもんな!」
 「そうだよ!」
 「気を付けろ!」
 「うん!」

 みんなで笑った。
 士王はまだ庭で吹雪と天狼と遊んでいる。
 「花岡」の動きで身体は冷えることは無い。
 夕飯の準備が出来て、士王たちも呼んだ。

 「虎蘭さーん! 手が冷たいよー」

 言いながら士王が虎蘭に近づく。
 栞が笑いながらバーベキュー台に連れて行った。
 士王が残念そうに虎蘭を見ながら手を温めた。
 でも虎蘭に背中を抱いてもらい、オッパイ感を楽しんでニコニコしていた。

 あいつぅー。
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