異世界でカイゼン

soue kitakaze

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第322話 あぁ、虫歯無情 子ネタ集

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 ということで、ラーメン作りはスタートした。

 麺はモナカ。スープはスクナ。タレはベータ。そしてそれらの進捗管理はウエモンである。必要な調理器具や場所の手配はミヨシである。

 ということは、俺のすることはしばらくは報告待ちである。

 それは良かったのだが。

「しくしくしくしく」
「なにが悲しいノだ?」
「悲しくない。歯がしくしくと痛いんだ」
「歯医者に行くノだ!?」

 ということで、作者はとある事情(歯が痛くて集中できず、長い文書が書けない)で、本日は短編集(小ネタ集)でお送りします。

「医者に行けと言っているノに」
「痛くするのは好きだが、痛くされるのは嫌いだもーん」
「もーんじゃないノだ。放っておくとますます悪くなるノだ?」


その1

「オウミ、こっちの世界で最強の生物ってなんだ?」
「そんなもの我に決まっていにょにょにょにょ」
「そういうのはいらないから」

「分かったからくすぐるのは止めるノだ。種族としての最強ならスライムなノだ」
「あの転生したらスライムだった人のこと?」
「違うノだ。ここはテンペストではないノだ。そこらにいるスライムのことなノだ」

「まさか生き物をなんでも解かして栄養にしてしまう的なやつか?」
「それはイドではないか。ここのスライムは草食なノだ?」
「全然怖くねぇぞ!」
「怖くはないノだ。強いって言ったノだ?」

「なんだそれ?」
「スライムには、あらゆる攻撃が効かないノだ。刺しても突いても叩いてもくすぐっても伸ばしても死なないノだ」
「そりゃあ、くすぐっても死なないだろ。こちょこちょ」

「きゃははは。だから止すノだ、我は死にゅにゅにゅにゅ」
「お前でも勝てないのか」
「はぁはぁ。勝てないノだ。だけど引き分けることはできるノだ」
「引き分けることはできる?」

「戦わなければいいノだ」
「情けない魔王があったものだな!」
「別に良いのだ。あやつらは悪いことはなにもしない。もそもそと雑草を食べて、食べ尽くすと自然にいなくなるノだ。戦ったら負けだと思っているノだ」

「働いたら負けみたいに言うな。スライムってそういう生き物なのか。種類は多いのか」
「色で分類されているが、基本1種類のようなノだ」
「色があるのか? 青とか黄色とか? それ、着色料に使えないかな?」

「あまりキレイなのはいないと思うノだ。それに分割することもできないから、なにかの材料にもならないノだ。そういえばこの地域には珍しい色の特産スライムがいるノだ」

「珍しい色? どんなやつだ?」
「しろくろまっちゃスライムとか」
「……」
「あずきこーひーゆずさくらスライムとか」

「どこのヨウカンだよ!!」
「ヨウカンじゃないノだ。ういろうなノだ」
「やかましいわっ!!!」
「悔しかったら言ってみにょにょにょにょにょにょ」

「これから1時間、くすぐりの刑にしてやる」
「止めにょにょにょるノにょにょにょにょだだだだだ」

※名古屋名物です、ちなみに。


その2
「なぁ、ユウ」
「なんだ、どうしたハルミ」
「私、レベル50になったのだが」
「もうかよ!? 早いなおい!」

「あのホシミヤのダンジョンに行ったときになったようなのだが」
「ホシミヤにはたいして強い魔物はいなかったんだろ? そんなにたくさん倒したのか?」
「私はそんなほにょにょこにょん」

「意味が分からねぇよ!」
「と、ともかくレベル50になったのだ」
「まあ、おめでとう、って言えばいいのか」
「そんなことより、50になったら新しい識の魔法を授けてもらえることになっていただろ? 236話でアメノミナカヌシノミコト様がそう言ってた」

「そんな前のこと良く覚えているな。それがどうした?」
「だからもらいに行くのだ」
「気をつけて行って来い」
「ユウも一緒に行くの!!」

「なんでだよ! 俺がもらうわけじゃないだろ!」
「私がボディガードしてやるから」
「してやるって押しつけがましいなおい! そもそも俺が行く必要はないだろうが!」

「だって、ユウがいないと」
「いないと?」
「あんなエライ人と話すことができん」

「お前は俺か! いや、俺は人類全体と話ができんけどな。ほっとけよ!!」
「いや、そこで自虐ボケツッコみされても」

「俺は親しくなれば平気なんだが、それまでは人に言えないほど苦労するんだぞ」
「なんで親しくなれるんだよ! この国で一番エライ人だぞ!!」

「エライって、ただの職種だろ? お前は剣士。俺はカイゼン士。アマチャンは創造神ってだけのことだ。人に貴賤などあるものか」
「いやいやいや。人じゃないから。あの人は神だから。創造神だから」

「だから、そんなものはただの肩書き……もういい。分かった連れて行けばいいんだろ、連れて行けば」
「うんうん。それでいい。頼むぞ」

「ということだ、オウミ。アマチャンのとこまで転送を頼む」
「ハルミがとうとう見習いから初級聖騎士になるノか。その現場に立ち会えるのは光栄なノだ。こんぺいとうなノだ」

「……感無量かよ!! 最初中国の政治家を思い出しちゃったじゃねぇか(胡錦濤ボソッ)。もう少し近づける努力しやがれ!! で、見習いが取れて、聖騎士になるのか」
「そうなノだ。おめでとうなノだ。お赤飯ものなノだ」

「お赤飯はちょっと違うと思うが。大丈夫か、ハルミがそんな大げさなものになって」
「お、大げさなものとはなんだ! 私だって日々の筋トレは欠かさないのだぞ」

「お前の場合は筋トレよりも、頭の中身を訓練すべきたたたたた。耳を引っ張るなっての!」
「そっちはユウにまかせたと言っただろ! 私は剣士として生きるのだ!!」
「カッコ良く言ったつもりだろうけど、自分がバカだって言ってるようなものだぞ?」

 そしてイズモに着く。

「なんじゃと、もうレベル50に!?」

 アマチャンはもちろん、オオクニもスセリも動揺を隠せない。なんで動揺する必要が?

「そ、そそそ、そうか。それなら、ハルミには初級聖騎士の印を伝授せねばなるまいな」

 そして例の部屋に行って帰ってきた。

「展開が早いノだ」
「歯が痛いのノだ」
「それは分かったからマネをするなノだ」

「どうだった、ハルミ」
「すごいものを伝授された。これ、使って良いのですよね?」
「もちろんじゃよ。そのために伝授したのだから」

「なにをもらったんだ? 鉄を金に替えるとか、そんなんじゃないよな?」
「そんなん知るか。私の斬撃が、最大427に分かれて飛んで行くらしいのだ」

「目標427店?」
「なんだそれは?」
「気にするな。それって便利なのか?」

「便利に決まっているだろ! これでどんな敵がいくらでてきても、一撃で屠れるのだぞ! すごいだろ!!!」

「範囲攻撃ってやつだな。汎用性は高いが一撃の破壊力が弱まったりしないか?」
「それはもちろんする。だがいくつに分けるか、それは技を出すハルミ次第じゃ。強敵1体が相手なら分割しなければ良いのじゃよ」

「なるほど、まとめることもできるのか。それなら便利そうだな。ユウコの範囲魔法はそれができなかったから……ん? なんか忘れてるような気がしてきたが、なんだっけかな」

「だがハルミ。それを使うには呪文が必要だ。いまここでそれを決めるが良い。ハルミの好きな言葉で登録してやろう」
「え? そんなことをいきなり言われてましても。斬撃が分かれて飛ぶんですよね。えぇと、分割して、剣技が……斬るんだから……えっと。その、あぁもう、どうしよう。ユウ!?」

「うん、ちんちんスラッシュ、なんてどうだ?」
「お前はまたそんなくだらないことを。下品なネタは止めろ!!」
「下品はだめか。じゃあ上品に、おちんちこスラッシュ、では?」
「だからそこから離れ」

 ち~ん。

「決まったようじゃの」
「き、決まったな」
「よ、良かったですわね。ハルミさん、おめでとう」

「良いわけあるかぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」

 ちなみにその必殺技を出すときには、相手に聞こえるぐらいの声量で言わないと発動しないらしいぞ。

「ユウのばかぁぁぁぁぁぁぁ」

 そう、そのぐらいの声量でな。それなら相当遠くの魔物にでも、技が届くだろう。声はもっと遠くの(多くの)人にも届くだろうけど。良かったな、聖騎士・ハルミ。
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