62 / 179
62 人脈の作り方
しおりを挟む
メンバーで話し合って、オリハルコンと神獣の脱け殻の装備が完成するまでセリアの街を拠点にすることにした。その方がガンテスさんの製作上も都合が良かったので、工房のそばに宿を取った。
「おまえって、本当に面白いよな」
晩飯時、リョウさんにしみじみ言われた。
「そうですか?」
「縁の繋がりかたが、常人では想像できないレベルだよな」
「それは言える」
カズサさんが話に加わってきた。
「自覚がないみたいだけど、コータローの人脈ってとんでもないわよ」
「そうかな?」
「王様の知己を得ている冒険者なんて普通いないから」
「それはほら、召喚された理由があれだったから」
「それにしてもよ。ガンテスさんだってそうよ。あの人、伝説の鍛冶師なのよ」
「それはまあたまたま……」
「最近すごい勢いで伸びてきてるオランド商会の若旦那とも仲いいし」
「あいつはいいやつだからな」
「ついには『人脈』ですらなくなってるし」
「神獣から脱け殻もらい受けるようなのが普通だとは言わないでしょ」
「どこまで広げていくつもり?」
「別に広げようと思ってるわけじゃないぞ。縁があれば繋がるし、縁がなければ繋がらないーーそれだけのことだろ」
「…こういうヤツだからいろんな縁が繋がってくるのかもな」
苦笑混じりに言われた。まあ、褒められたと思っておこう。
まとめなのか何なのか、グダグダな結論が出た時だった。
突然、鐘が激しく打ち鳴らされた。急き立てるような音が不吉な事態を想像させた。
「何だっ!?」
「魔族が出たぞっ」
「魔族!?」
話には聞いたことあったけど、目撃情報は初めてだ。ってか、ヤバいじゃん!?
「行くわよっ!」
カズサさんが一番に立ち上がり、俺たちも後に続いた。
「ねえ、魔族って……」
シルヴィアの表情は不安そうに揺れている。
「そう聞くだけでヤバそうだよな」
安心させてやらなきゃいけないんだろうけど、なかなか上手い言葉が出てこなかった。
「できるだけ下がって支援に徹しててくれ。絶対無茶すんなよ」
「それはコータローにこそ言いたいよ。すぐに無茶するのはコータローの方じゃない。こっちは心配なんだからね」
「わかってるよ。無茶はしないよ」
シルヴィアは疑わしげな目を向けてきたが、余計なことは言わなかった。
わかってるよ。俺だって無茶するつもりはこれっぽっちもないんだよ。ただ、自分でも自分をコントロールできなくなっちゃうことがあるんだよ。
無茶はしない、無茶はしないと自分に言い聞かせながら、戦場を目指した。
「おまえって、本当に面白いよな」
晩飯時、リョウさんにしみじみ言われた。
「そうですか?」
「縁の繋がりかたが、常人では想像できないレベルだよな」
「それは言える」
カズサさんが話に加わってきた。
「自覚がないみたいだけど、コータローの人脈ってとんでもないわよ」
「そうかな?」
「王様の知己を得ている冒険者なんて普通いないから」
「それはほら、召喚された理由があれだったから」
「それにしてもよ。ガンテスさんだってそうよ。あの人、伝説の鍛冶師なのよ」
「それはまあたまたま……」
「最近すごい勢いで伸びてきてるオランド商会の若旦那とも仲いいし」
「あいつはいいやつだからな」
「ついには『人脈』ですらなくなってるし」
「神獣から脱け殻もらい受けるようなのが普通だとは言わないでしょ」
「どこまで広げていくつもり?」
「別に広げようと思ってるわけじゃないぞ。縁があれば繋がるし、縁がなければ繋がらないーーそれだけのことだろ」
「…こういうヤツだからいろんな縁が繋がってくるのかもな」
苦笑混じりに言われた。まあ、褒められたと思っておこう。
まとめなのか何なのか、グダグダな結論が出た時だった。
突然、鐘が激しく打ち鳴らされた。急き立てるような音が不吉な事態を想像させた。
「何だっ!?」
「魔族が出たぞっ」
「魔族!?」
話には聞いたことあったけど、目撃情報は初めてだ。ってか、ヤバいじゃん!?
「行くわよっ!」
カズサさんが一番に立ち上がり、俺たちも後に続いた。
「ねえ、魔族って……」
シルヴィアの表情は不安そうに揺れている。
「そう聞くだけでヤバそうだよな」
安心させてやらなきゃいけないんだろうけど、なかなか上手い言葉が出てこなかった。
「できるだけ下がって支援に徹しててくれ。絶対無茶すんなよ」
「それはコータローにこそ言いたいよ。すぐに無茶するのはコータローの方じゃない。こっちは心配なんだからね」
「わかってるよ。無茶はしないよ」
シルヴィアは疑わしげな目を向けてきたが、余計なことは言わなかった。
わかってるよ。俺だって無茶するつもりはこれっぽっちもないんだよ。ただ、自分でも自分をコントロールできなくなっちゃうことがあるんだよ。
無茶はしない、無茶はしないと自分に言い聞かせながら、戦場を目指した。
0
あなたにおすすめの小説
凡人がおまけ召喚されてしまった件
根鳥 泰造
ファンタジー
勇者召喚に巻き込まれて、異世界にきてしまった祐介。最初は勇者の様に大切に扱われていたが、ごく普通の才能しかないので、冷遇されるようになり、ついには王宮から追い出される。
仕方なく冒険者登録することにしたが、この世界では希少なヒーラー適正を持っていた。一年掛けて治癒魔法を習得し、治癒剣士となると、引く手あまたに。しかも、彼は『強欲』という大罪スキルを持っていて、倒した敵のスキルを自分のものにできるのだ。
それらのお蔭で、才能は凡人でも、数多のスキルで能力を補い、熟練度は飛びぬけ、高難度クエストも熟せる有名冒険者となる。そして、裏では気配消去や不可視化スキルを活かして、暗殺という裏の仕事も始めた。
異世界に来て八年後、その暗殺依頼で、召喚勇者の暗殺を受けたのだが、それは祐介を捕まえるための罠だった。祐介が暗殺者になっていると知った勇者が、改心させよう企てたもので、その後は勇者一行に加わり、魔王討伐の旅に同行することに。
最初は脅され渋々同行していた祐介も、勇者や仲間の思いをしり、どんどん勇者が好きになり、勇者から告白までされる。
だが、魔王を討伐を成し遂げるも、魔王戦で勇者は祐介を庇い、障害者になる。
祐介は、勇者の嘘で、病院を作り、医師の道を歩みだすのだった。
夢幻の錬金術師 ~【異空間収納】【錬金術】【鑑定】【スキル剥奪&付与】を兼ね備えたチートスキル【錬金工房】で最強の錬金術師として成り上がる~
青山 有
ファンタジー
女神の助手として異世界に召喚された厨二病少年・神薙拓光。
彼が手にしたユニークスキルは【錬金工房】。
ただでさえ、魔法があり魔物がはびこる危険な世界。そこを生産職の助手と巡るのかと、女神も頭を抱えたのだが……。
彼の持つ【錬金工房】は、レアスキルである【異空間収納】【錬金術】【鑑定】の上位互換機能を合わせ持ってるだけでなく、スキルの【剥奪】【付与】まで行えるという、女神の想像を遥かに超えたチートスキルだった。
これは一人の少年が異世界で伝説の錬金術師として成り上がっていく物語。
※カクヨムにも投稿しています
勇者召喚に巻き込まれ、異世界転移・貰えたスキルも鑑定だけ・・・・だけど、何かあるはず!
よっしぃ
ファンタジー
9月11日、12日、ファンタジー部門2位達成中です!
僕はもうすぐ25歳になる常山 順平 24歳。
つねやま じゅんぺいと読む。
何処にでもいる普通のサラリーマン。
仕事帰りの電車で、吊革に捕まりうつらうつらしていると・・・・
突然気分が悪くなり、倒れそうになる。
周りを見ると、周りの人々もどんどん倒れている。明らかな異常事態。
何が起こったか分からないまま、気を失う。
気が付けば電車ではなく、どこかの建物。
周りにも人が倒れている。
僕と同じようなリーマンから、数人の女子高生や男子学生、仕事帰りの若い女性や、定年近いおっさんとか。
気が付けば誰かがしゃべってる。
どうやらよくある勇者召喚とやらが行われ、たまたま僕は異世界転移に巻き込まれたようだ。
そして・・・・帰るには、魔王を倒してもらう必要がある・・・・と。
想定外の人数がやって来たらしく、渡すギフト・・・・スキルらしいけど、それも数が限られていて、勇者として召喚した人以外、つまり巻き込まれて転移したその他大勢は、1人1つのギフト?スキルを。あとは支度金と装備一式を渡されるらしい。
どうしても無理な人は、戻ってきたら面倒を見ると。
一方的だが、日本に戻るには、勇者が魔王を倒すしかなく、それを待つのもよし、自ら勇者に協力するもよし・・・・
ですが、ここで問題が。
スキルやギフトにはそれぞれランク、格、強さがバラバラで・・・・
より良いスキルは早い者勝ち。
我も我もと群がる人々。
そんな中突き飛ばされて倒れる1人の女性が。
僕はその女性を助け・・・同じように突き飛ばされ、またもや気を失う。
気が付けば2人だけになっていて・・・・
スキルも2つしか残っていない。
一つは鑑定。
もう一つは家事全般。
両方とも微妙だ・・・・
彼女の名は才村 友郁
さいむら ゆか。 23歳。
今年社会人になりたて。
取り残された2人が、すったもんだで生き残り、最終的には成り上がるお話。
男子高校生だった俺は異世界で幼児になり 訳あり筋肉ムキムキ集団に保護されました。
カヨワイさつき
ファンタジー
高校3年生の神野千明(かみの ちあき)。
今年のメインイベントは受験、
あとはたのしみにしている北海道への修学旅行。
だがそんな彼は飛行機が苦手だった。
電車バスはもちろん、ひどい乗り物酔いをするのだった。今回も飛行機で乗り物酔いをおこしトイレにこもっていたら、いつのまにか気を失った?そして、ちがう場所にいた?!
あれ?身の危険?!でも、夢の中だよな?
急死に一生?と思ったら、筋肉ムキムキのワイルドなイケメンに拾われたチアキ。
さらに、何かがおかしいと思ったら3歳児になっていた?!
変なレアスキルや神具、
八百万(やおよろず)の神の加護。
レアチート盛りだくさん?!
半ばあたりシリアス
後半ざまぁ。
訳あり幼児と訳あり集団たちとの物語。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
北海道、アイヌ語、かっこ良さげな名前
お腹がすいた時に食べたい食べ物など
思いついた名前とかをもじり、
なんとか、名前決めてます。
***
お名前使用してもいいよ💕っていう
心優しい方、教えて下さい🥺
悪役には使わないようにします、たぶん。
ちょっとオネェだったり、
アレ…だったりする程度です😁
すでに、使用オッケーしてくださった心優しい
皆様ありがとうございます😘
読んでくださる方や応援してくださる全てに
めっちゃ感謝を込めて💕
ありがとうございます💞
クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?
青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。
最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。
普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた?
しかも弱いからと森に捨てられた。
いやちょっとまてよ?
皆さん勘違いしてません?
これはあいの不思議な日常を書いた物語である。
本編完結しました!
相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです!
1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…
神の加護を受けて異世界に
モンド
ファンタジー
親に言われるまま学校や塾に通い、卒業後は親の進める親族の会社に入り、上司や親の進める相手と見合いし、結婚。
その後馬車馬のように働き、特別好きな事をした覚えもないまま定年を迎えようとしている主人公、あとわずか数日の会社員生活でふと、何かに誘われるように会社を無断で休み、海の見える高台にある、神社に立ち寄った。
そこで野良犬に噛み殺されそうになっていた狐を助けたがその際、野良犬に喉笛を噛み切られその命を終えてしまうがその時、神社から不思議な光が放たれ新たな世界に生まれ変わる、そこでは自分の意思で何もかもしなければ生きてはいけない厳しい世界しかし、生きているという実感に震える主人公が、力強く生きるながら信仰と奇跡にに導かれて神に至る物語。
巻き込まれて異世界召喚? よくわからないけど頑張ります。 〜JKヒロインにおばさん呼ばわりされたけど、28才はお姉さんです〜
トイダノリコ
ファンタジー
会社帰りにJKと一緒に異世界へ――!?
婚活のために「料理の基本」本を買った帰り道、28歳の篠原亜子は、通りすがりの女子高生・星野美咲とともに突然まぶしい光に包まれる。
気がつけばそこは、海と神殿の国〈アズーリア王国〉。
美咲は「聖乙女」として大歓迎される一方、亜子は「予定外に混ざった人」として放置されてしまう。
けれど世界意識(※神?)からのお詫びとして特殊能力を授かった。
食材や魔物の食用可否、毒の有無、調理法までわかるスキル――〈料理眼〉!
「よし、こうなったら食堂でも開いて生きていくしかない!」
港町の小さな店〈潮風亭〉を拠点に、亜子は料理修行と新生活をスタート。
気のいい夫婦、誠実な騎士、皮肉屋の魔法使い、王子様や留学生、眼帯の怪しい男……そして、彼女を慕う男爵令嬢など個性豊かな仲間たちに囲まれて、"聖乙女イベントの裏側”で、静かに、そしてたくましく人生を切り拓く異世界スローライフ開幕。
――はい。静かに、ひっそり生きていこうと思っていたんです。私も.....(アコ談)
*AIと一緒に書いています*
伯爵家の三男に転生しました。風属性と回復属性で成り上がります
竹桜
ファンタジー
武田健人は、消防士として、風力発電所の事故に駆けつけ、救助活動をしている途中に、上から瓦礫が降ってきて、それに踏み潰されてしまった。次に、目が覚めると真っ白な空間にいた。そして、神と名乗る男が出てきて、ほとんど説明がないまま異世界転生をしてしまう。
転生してから、ステータスを見てみると、風属性と回復属性だけ適性が10もあった。この世界では、5が最大と言われていた。俺の異世界転生は、どうなってしまうんだ。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる