【完結済】キズモノオメガの幸せの見つけ方~番のいる俺がアイツを愛することなんて許されない~

つきよの

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玉木さんもご一緒だったんですね

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「あれ? 玉木さんもご一緒だったんですね」

 東谷は俺と将人が一緒にいることを、とくに不思議がる様子もなく笑顔を浮かべたままだった。

「おー、東谷じゃん。久しぶりだなー。あれ? たしか来週から出社じゃなかったっけ?」

「それ、昨日も勇利先輩に言われましたよ。みんな僕に会いたくないんですかねー」

「そんなわけねーだろ。営業部元エース様の凱旋なんだから。そういや昨日、コイツから会ったって聞いてたわ」

「へぇー……。僕と会ったことをですか?」

「そーそー」

「昨日……。そう、だったんですね……玉木さんが……」

 東谷は何か言いたそうに、俺と将人の顔を見比べた。

 俺には一瞬、真剣な表情を東谷がしたように見えたが、すぐにまた笑みを浮かべていた。

「お二人はお知り合いだったんですね。僕がこっちにいた時には、一緒にいらっしゃるイメージがなかったので、ちょっと驚きました」

「ど、同期なんだ! あ、あと、実は高校から大学まで一緒で……」

 嘘をついているわけでもないのに、番だと隠している後ろめたい気持ちから、俺は話し方が辿々しくなってしまう。

「そうだったんですね。あ、そういえば……」

 思い出したように何かを言いかけた東谷は、急に俺の耳元に顔を近づけてきた。

「酷いですよ。せっかくあの部屋で二人泊まれるよう手配したのに、何も言わずに帰っちゃうんですから」
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