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第二章
決勝戦、開始
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ノアは順調に勝ち進んだ。
だけど、ロペス卿もまた、勝ち進んでいた。
運の悪いことに、ノアとロペス卿が当たるのは決勝戦だった。もっと前に当たってくれたら、ノアにたくさん試合をさせずに済んだのに、と思ってしまう。
でも、きっとこのトーナメント表を作った人は、強い人同士がなるべく早く当たらないようにしたのだろう。前評判が高い二人なので、こうなるのも仕方ないのかもしれない。
しかも、わたしにとっては良くないことに、試合を見ている限り、ロペス卿は宮廷魔法使いよりも強いのではないかと思う腕前だった。
なんでも、ロペス卿の住む辺境は魔獣が多く、そこに住む者は皆、幼い頃から戦いの腕を磨くらしい。
そんな中、ロペス卿は貴重な魔法使いとして期待され、活躍を重ねてきたそうだ。
彼が活躍する度に、会場から黄色い悲鳴のような声援が飛んでいる。笑顔で手を振り、それに応える姿は、さながら歌劇団のスターだった。
準決勝で勝利を収めた際のそんなロペス卿を生ぬるい目で見ていると、なんと彼が、ウインクと投げキスをこちらへ飛ばしてきた。
「ひぇっ」
ぞわっとしたものの、露骨に避けることもできず、固まってしまう。
「失礼、キアラ様」
するとミリーシャが、素早くわたしとロペス卿との間に体を滑り込ませ、わたしの衣装を軽く直す振りをした。
「……ありがとう、ミリーシャ。あなたは最高の護衛騎士だわ」
「恐れ入ります」
感謝の気持ちを込めて褒めると、ミリーシャは嬉しそうに笑った。
ぐぬぬと不満そうにするロペス卿は、見えなかったことにした。
「さぁさぁ、大盛り上がりの大会も、いよいよラスト一戦となりました! みなさーん! 伝説を目撃する準備は整っていますかー!?」
「「ウオオオオー!!」」
ついに決勝戦とあって、会場の熱気は今や最高潮である。
そして、決勝戦に残った二人は、言わずもがな、ノアとロペス卿だった。
「彼の魔法使いとしての腕は、なかなかですよね。あの鼻につく態度と、キアラ様に言い寄る気満々なところさえなければ、私も側近仲間として歓迎できるのですが……」
「はは……」
……それは、本当にそう。
ノアはこれまで、精霊たちに頼ることなく勝ち上がってきた。できるだけ、ノアだとバレる可能性を減らしたいのかなと思うが、この決勝戦でも、その戦い方で勝てるのだろうか。
◇◇ノアルード視点◇◇
ーーついに、決勝戦だ。
コイツがどこかで負けてくれたら、こんなに苦労して戦うこともなかったのにと思いながら、対戦相手を見据える。
観客の盛り上がりは、今や最高潮になっている。
……覚悟していたつもりだったが、こんなに注目されるとは。
ため息を堪え、顔を隠してくれているローブを、ほとんど無意識に握りしめた。
このローブは、陛下が用意してくれた、特別製だ。どういう仕組みかは知らないが、どんなに激しく動いても、着用者の意思でしか脱げないらしい。これがあれば、戦闘中に脱げてしまうことはないだろう。
目の前では、アンドリュー・ロペスが堂々と手を振っている。
なぜか無駄に白いマントを着て、これみよがしにバサリと翻し、これでもかというほどの笑顔で観客席に応えている。
……こいつをキアラの側近にさせるわけにはいかない。色々な意味で嫌すぎる。
「さあ、魔法大国マギナリア出身、その姿も名前も明かされないミステリアスな匿名希望さんと、我が帝国が誇る勇士、数多の女性を虜にするアンドリュー・ロペス卿は! 一体、どんな戦いを見せてくれるのかー!? 十年に一度の武闘会、魔法の部決勝戦! 開始でーーーーーす!!」
司会の試合開始を告げる声が響き、オレはすぐに魔法を発動させようとするが、ロペス卿が手を前に出し、待てと合図してきた。
……なんだ?
ルール上はもう始まっているのだから無視してもいいのだが、そうすると後でうるさそうだ。相手が魔法を発動させる気配もない。
オレは言いたいことがあるのなら言えと、手を下ろした。
「ふっ、マギナリアから来たと言うだけあって、君もなかなかやるようだね。だが見てくれたまえ。観衆は皆、この私の活躍と優勝を楽しみにしているんだ。君はせいぜい、私の引き立て役なのさ。見せ場がなくなるから、一撃で沈むのは勘弁してくれよ?」
ロペス卿が、得意げにそう言ってにやりと笑った。
……いや、みんなってわけじゃないと思うぞ。
こんなことを言うのは、きっと単にオレを挑発し、試合を有利に運ぼうとしているのだろう。
そう思い、オレは冷静に目の前の男を見据えた。これまでのコイツの試合は確認している。確かに魔法発動までの早さや威力は宮廷魔法使いでもトップクラスのレベルではあるが、オレなら特に問題なく勝てるはずなので、別に焦ることも怒ることもない。
「私はこの大会で、皇女殿下にその強さを見初められ、いずれはつがいとなる男なのだ。その礎となれることを、光栄に思うがいい!」
「はァ?」
「……え?」
……しまった。ずっと声を出さないようにしていたのに、こいつがあまりにも頭のおかしな発言をするから、つい出てしまった。
「なんだ、もしや声を出せないのかと思っていたが、そういうわけではないのだな。黙りは止めたのかい?」
こいつは目立つために会話したいようだが、オレはこいつと問答をする気はない。さっさとかかってこいとばかりに、チョイチョイと軽く手招きした。
「チッ、余裕ぶっていられるのも、ここまでだ。数分後、君は私の前にひれ伏すことになるだろう!」
……もういいから、早くやろう。
先手を譲ってやる必要もない。オレは素早く魔法を発動した。
だけど、ロペス卿もまた、勝ち進んでいた。
運の悪いことに、ノアとロペス卿が当たるのは決勝戦だった。もっと前に当たってくれたら、ノアにたくさん試合をさせずに済んだのに、と思ってしまう。
でも、きっとこのトーナメント表を作った人は、強い人同士がなるべく早く当たらないようにしたのだろう。前評判が高い二人なので、こうなるのも仕方ないのかもしれない。
しかも、わたしにとっては良くないことに、試合を見ている限り、ロペス卿は宮廷魔法使いよりも強いのではないかと思う腕前だった。
なんでも、ロペス卿の住む辺境は魔獣が多く、そこに住む者は皆、幼い頃から戦いの腕を磨くらしい。
そんな中、ロペス卿は貴重な魔法使いとして期待され、活躍を重ねてきたそうだ。
彼が活躍する度に、会場から黄色い悲鳴のような声援が飛んでいる。笑顔で手を振り、それに応える姿は、さながら歌劇団のスターだった。
準決勝で勝利を収めた際のそんなロペス卿を生ぬるい目で見ていると、なんと彼が、ウインクと投げキスをこちらへ飛ばしてきた。
「ひぇっ」
ぞわっとしたものの、露骨に避けることもできず、固まってしまう。
「失礼、キアラ様」
するとミリーシャが、素早くわたしとロペス卿との間に体を滑り込ませ、わたしの衣装を軽く直す振りをした。
「……ありがとう、ミリーシャ。あなたは最高の護衛騎士だわ」
「恐れ入ります」
感謝の気持ちを込めて褒めると、ミリーシャは嬉しそうに笑った。
ぐぬぬと不満そうにするロペス卿は、見えなかったことにした。
「さぁさぁ、大盛り上がりの大会も、いよいよラスト一戦となりました! みなさーん! 伝説を目撃する準備は整っていますかー!?」
「「ウオオオオー!!」」
ついに決勝戦とあって、会場の熱気は今や最高潮である。
そして、決勝戦に残った二人は、言わずもがな、ノアとロペス卿だった。
「彼の魔法使いとしての腕は、なかなかですよね。あの鼻につく態度と、キアラ様に言い寄る気満々なところさえなければ、私も側近仲間として歓迎できるのですが……」
「はは……」
……それは、本当にそう。
ノアはこれまで、精霊たちに頼ることなく勝ち上がってきた。できるだけ、ノアだとバレる可能性を減らしたいのかなと思うが、この決勝戦でも、その戦い方で勝てるのだろうか。
◇◇ノアルード視点◇◇
ーーついに、決勝戦だ。
コイツがどこかで負けてくれたら、こんなに苦労して戦うこともなかったのにと思いながら、対戦相手を見据える。
観客の盛り上がりは、今や最高潮になっている。
……覚悟していたつもりだったが、こんなに注目されるとは。
ため息を堪え、顔を隠してくれているローブを、ほとんど無意識に握りしめた。
このローブは、陛下が用意してくれた、特別製だ。どういう仕組みかは知らないが、どんなに激しく動いても、着用者の意思でしか脱げないらしい。これがあれば、戦闘中に脱げてしまうことはないだろう。
目の前では、アンドリュー・ロペスが堂々と手を振っている。
なぜか無駄に白いマントを着て、これみよがしにバサリと翻し、これでもかというほどの笑顔で観客席に応えている。
……こいつをキアラの側近にさせるわけにはいかない。色々な意味で嫌すぎる。
「さあ、魔法大国マギナリア出身、その姿も名前も明かされないミステリアスな匿名希望さんと、我が帝国が誇る勇士、数多の女性を虜にするアンドリュー・ロペス卿は! 一体、どんな戦いを見せてくれるのかー!? 十年に一度の武闘会、魔法の部決勝戦! 開始でーーーーーす!!」
司会の試合開始を告げる声が響き、オレはすぐに魔法を発動させようとするが、ロペス卿が手を前に出し、待てと合図してきた。
……なんだ?
ルール上はもう始まっているのだから無視してもいいのだが、そうすると後でうるさそうだ。相手が魔法を発動させる気配もない。
オレは言いたいことがあるのなら言えと、手を下ろした。
「ふっ、マギナリアから来たと言うだけあって、君もなかなかやるようだね。だが見てくれたまえ。観衆は皆、この私の活躍と優勝を楽しみにしているんだ。君はせいぜい、私の引き立て役なのさ。見せ場がなくなるから、一撃で沈むのは勘弁してくれよ?」
ロペス卿が、得意げにそう言ってにやりと笑った。
……いや、みんなってわけじゃないと思うぞ。
こんなことを言うのは、きっと単にオレを挑発し、試合を有利に運ぼうとしているのだろう。
そう思い、オレは冷静に目の前の男を見据えた。これまでのコイツの試合は確認している。確かに魔法発動までの早さや威力は宮廷魔法使いでもトップクラスのレベルではあるが、オレなら特に問題なく勝てるはずなので、別に焦ることも怒ることもない。
「私はこの大会で、皇女殿下にその強さを見初められ、いずれはつがいとなる男なのだ。その礎となれることを、光栄に思うがいい!」
「はァ?」
「……え?」
……しまった。ずっと声を出さないようにしていたのに、こいつがあまりにも頭のおかしな発言をするから、つい出てしまった。
「なんだ、もしや声を出せないのかと思っていたが、そういうわけではないのだな。黙りは止めたのかい?」
こいつは目立つために会話したいようだが、オレはこいつと問答をする気はない。さっさとかかってこいとばかりに、チョイチョイと軽く手招きした。
「チッ、余裕ぶっていられるのも、ここまでだ。数分後、君は私の前にひれ伏すことになるだろう!」
……もういいから、早くやろう。
先手を譲ってやる必要もない。オレは素早く魔法を発動した。
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