【完結】どいつもこいつもかかって来やがれ6th season

pino

文字の大きさ
138 / 156
8章

俺より背が低い!

しおりを挟む

 類はまたニヤニヤと笑い始めて、俺のベッドに座って足を組んだ。足まで長くてムカつくぜ!


「俺と伊織は別れるよ。あいつとはしばらく会えないから次会ったらちゃんと別れるつもりだ」

「へー、何で会えないの?」

「家族と旅行行ってるんだよ」

「マジで?貴哉置いてかれちゃったの?」

「そうだよっ!だから伊織の事を手に入れたいなら勝手にしろ!そんでもう俺に関わるなっ」

「何で別れるつもりなんだ?」

「テメェ!人の話シカトすんじゃねぇ!」

「気になるじゃん。理由は?」


 相変わらずマイペースに話す類。仕方ねぇから俺が合わせるしかなかった。


「伊織とは合わなかった。それだけだ」

「うわ、それ本当に好きだったのかよ?軽~」

「何でもいいだろ。とにかく俺と伊織は関係ないからもう……」

「たーかや♪」

「っ!」


 俺の言葉を遮ってこっち来いと手招きをされた。
 俺は早く話を終わらせて帰ってもらいたいから大人しく言う事を聞く事にした。
 こいつには全く話が通じないからな。相手するだけで疲れちまう。
 俺が数歩歩み寄り、類の目の前に立つと長い腕を伸ばして俺の右手首を掴んだ。あ?何触ってんだ。


「なんだよ」

「伊織さんと別れるってのは分かった♪てかそれなら都合がいいわ」

「は?」

「俺さ、自分のもの盗られたのって初めてなんだよね。それも貴哉にだよ?何か面白くなっちゃって♪」

「またその話かよ」

「そうそう。だから俺と付き合ってよ貴哉」

「お前も訳分かんねぇ事言ってねぇ……で!?はぁ!?お前なんつった!?」


 思わず掴まれた手首を振り払って聞き直すけど、こいつ今付き合ってって言ったよな?本当話がめちゃくちゃ過ぎて追い付けねぇ……


「あはは♪いい反応~♪俺貴哉の事嫌いじゃないってかむしろ好きな方だし、見た目も悪くないし?何より面白いじゃん?俺は全然付き合えるけど?」

「いやいやいや、俺が全然付き合えませんけど!?お前となんか無理っ」

「えー、何でー?貴哉にフラれるとか恥でしかないからやめてって」

「おちょくってんのか?コラ」

「それは付き合ったら分かるでしょ。今は俺から大事なもん盗った貴哉に興味があるんだよ。伊織さんとも別れてフリーなんだろ?俺もフリーだし、別に付き合ってもいいじゃん」

「無理無理無理っ!お前と付き合うぐらいなら一生一人で生きてくわ!」

「そんなの貴哉が哀れだから俺が面倒見てやるって。てか何でそんな拒否んの?好きな奴でもいんの?」


 相変わらず人を小馬鹿にしたような言い方で腹が立ったけど、ここで本当の事がバレたら意味がない。もしかしたらそれを聞き出す為の誘導かもしれない。
 俺は一度落ち着いてこの馬鹿の相手をする事にした。


「好きな奴はいない。でもお前とは付き合わない。俺にだって好みってのがあるんだ」

「どういうのが好みなんだよ?」

「俺より背が低い!」

「うわ、そしたら小人と付き合うしかなくない?」

「テメェはいちいち一言余計なんだよ」

「ねぇ中身は?性格はどんなのが好みー?」

「生意気じゃない」

「ふーん。それなら出来るかもー♪」


 類はニコッと笑って立ち上がった。何をするのかと思ったらズボンのポケットから財布を出して三千円を出した。


「はい、これさっきのコンビニで払ってくれたやつ。立て替えてくれてありがとう」

「え、いや、別にいいけど」


 いきなり過ぎて俺が戸惑いながら受け取ると、今度は机の椅子に座って俺を見上げて来た。


「身長はもう変えられないけど、こうすれば気にならないでしょ?なるべく貴哉といる時は上に立たないようにするから」

「別にそれはいいけど」

「あ、寒くない?暖房付けようか?」

「ああ、頼むわ」


 ん?本当にいきなりどうしたんだよこいつ。
 エアコンのリモコンを操作して暖房を付けて着ていた青いコートを脱いで勝手に壁に掛けてあったハンガーに掛ける類。俺の上着も脱がせて同じように掛けてくれた。
 気が利くじゃねぇか……

しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

吊るされた少年は惨めな絶頂を繰り返す

五月雨時雨
BL
ブログに掲載した短編です。

王道学園の冷徹生徒会長、裏の顔がバレて総受けルート突入しちゃいました!え?逃げ場無しですか?

名無しのナナ氏
BL
王道学園に入学して1ヶ月でトップに君臨した冷徹生徒会長、有栖川 誠(ありすがわ まこと)。常に冷静で無表情、そして無言の誠を生徒達からは尊敬の眼差しで見られていた。 そんな彼のもう1つの姿は… どの企業にも属さないにも関わらず、VTuber界で人気を博した個人VTuber〈〈 アイリス 〉〉!? 本性は寂しがり屋の泣き虫。色々あって周りから誤解されまくってしまった結果アイリスとして素を出していた。そんなある日、生徒会の仕事を1人で黙々とやっている内に疲れてしまい__________ ※ ・非王道気味 ・固定カプ予定は未定 ・悲しい過去🐜のたまにシリアス ・話の流れが遅い ・本格的に嫌われ始めるのは2章から

スライムパンツとスライムスーツで、イチャイチャしよう!

ミクリ21
BL
とある変態の話。

BL 男達の性事情

蔵屋
BL
 漁師の仕事は、海や川で魚介類を獲ることである。 漁獲だけでなく、養殖業に携わる漁師もいる。  漁師の仕事は多岐にわたる。 例えば漁船の操縦や漁具の準備や漁獲物の処理等。  陸上での魚の選別や船や漁具の手入れなど、 多彩だ。  漁師の日常は毎日漁に出て魚介類を獲るのが主な業務だ。  漁獲とは海や川で魚介類を獲ること。  養殖の場合は魚介類を育ててから出荷する養殖業もある。  陸上作業の場合は獲った魚の選別、船や漁具の手入れを行うことだ。  漁業の種類と言われる仕事がある。 漁師の仕事だ。  仕事の内容は漁を行う場所や方法によって多様である。  沿岸漁業と言われる比較的に浜から近い漁場で行われ、日帰りが基本。  日本の漁師の多くがこの形態なのだ。  沖合(近海)漁業という仕事もある。 沿岸漁業よりも遠い漁場で行われる。  遠洋漁業は数ヶ月以上漁船で生活することになる。  内水面漁業というのは川や湖で行われる漁業のことだ。  漁師の働き方は、さまざま。 漁業の種類や狙う魚によって異なるのだ。  出漁時間は早朝や深夜に出漁し、市場が開くまでに港に戻り魚の選別を終えるという仕事が日常である。  休日でも釣りをしたり、漁具の手入れをしたりと、海を愛する男達が多い。  個人事業主になれば漁船や漁具を自分で用意し、漁業権などの資格も必要になってくる。  漁師には、豊富な知識と経験が必要だ。  専門知識は魚類の生態や漁場に関する知識、漁法の技術と言えるだろう。  資格は小型船舶操縦士免許、海上特殊無線技士免許、潜水士免許などの資格があれば役に立つ。  漁師の仕事は、自然を相手にする厳しさもあるが大きなやりがいがある。  食の提供は人々の毎日の食卓に新鮮な海の幸を届ける重要な役割を担っているのだ。  地域との連携も必要である。 沿岸漁業では地域社会との結びつきが強く、地元のイベントにも関わってくる。  この物語の主人公は極楽翔太。18歳。 翔太は来年4月から地元で漁師となり働くことが決まっている。  もう一人の主人公は木下英二。28歳。 地元で料理旅館を経営するオーナー。  翔太がアルバイトしている地元のガソリンスタンドで英二と偶然あったのだ。 この物語の始まりである。  この物語はフィクションです。 この物語に出てくる団体名や個人名など同じであってもまったく関係ありません。

  【完結】 男達の性宴

蔵屋
BL
  僕が通う高校の学校医望月先生に  今夜8時に来るよう、青山のホテルに  誘われた。  ホテルに来れば会場に案内すると  言われ、会場案内図を渡された。  高三最後の夏休み。家業を継ぐ僕を  早くも社会人扱いする両親。  僕は嬉しくて夕食後、バイクに乗り、  東京へ飛ばして行った。

放課後教室

Kokonuca.
BL
ある放課後の教室で彼に起こった凶事からすべて始まる

救う毒

むみあじ
BL
傾国の美貌を持ち、関わった人間を性別問わずに狂わせていくオム・ファタールな主人公は、有名企業の御曹司や名家の御令息が多く在籍する全寮制の男子校【桜ヶ峰学園】 所謂【王道学園】に入学してしまう。 中学生の頃の失敗を糧に、しばらくは平凡を装い息を潜めて大人しく過ごそうと決意するものの、時期外れの転校生によってその決意は脆く崩れ去り… 転校生を隠れ蓑に遊びたいと言う欲望のまま、己の道を突き進み、人を魅了し、時には魅了されながら 忘れたかった過去を精算させたり、自分の過去を精算したりして、周りも自分も救っていく話 ─────────────── 自己満作品の為更新は不定期カメ更新になっております。お許しくだしゃぁ… 大分アウトローで欲望に忠実な悪役気質のスーパーハイスペック小悪魔美少年(なお可愛い子には攻めっ気あり)が受け固定です。 攻めは私の趣味で構成されているのでもの凄くキャラが偏ってます。 総受け総愛され、主人公至上主義キャラが多数います。 貞操観念も倫理観も低い主人公なので固定CPしか受け付けない方は閲覧非推奨となっております。

悪役令息シャルル様はドSな家から脱出したい

椿
BL
ドSな両親から生まれ、使用人がほぼ全員ドMなせいで、本人に特殊な嗜好はないにも関わらずSの振る舞いが発作のように出てしまう(不本意)シャルル。 その悪癖を正しく自覚し、学園でも息を潜めるように過ごしていた彼だが、ひょんなことからみんなのアイドルことミシェル(ドM)に懐かれてしまい、ついつい出てしまう暴言に周囲からの勘違いは加速。婚約者である王子の二コラにも「甘えるな」と冷たく突き放され、「このままなら婚約を破棄する」と言われてしまって……。 婚約破棄は…それだけは困る!!王子との、ニコラとの結婚だけが、俺があのドSな実家から安全に抜け出すことができる唯一の希望なのに!! 婚約破棄、もとい安全な家出計画の破綻を回避するために、SとかMとかに囲まれてる悪役令息(勘違い)受けが頑張る話。 攻めズ ノーマルなクール王子 ドMぶりっ子 ドS従者 × Sムーブに悩むツッコミぼっち受け 作者はSMについて無知です。温かい目で見てください。

処理中です...