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9章
学校面倒くさ~
しおりを挟む次の日の朝、目が覚めると機嫌の悪そうな空が俺の部屋にいた。俺は見なかった事にしてまた目を閉じる。
「コラー!寝るなぁ!」
「うるせぇなぁ!普通に起こせよ!」
大きな声を出されたから思い切り嫌な顔して見てやると、下唇を噛みながら何かを言うのを我慢してる空がいた。
心当たりはあった。前日に俺が連絡すっぽかした事だろ。しかも前日だけじゃなくて、空が実家にに戻ってからは結構すっぽかしてた。それは親子の時間を大切にしてやりたい気持ちもあったけど、普通に他の奴との予定もあったからなんだけど。
「昨日桐原さんと会ったんだろ」
「うん」
「どうだった?」
ボソボソと喋り始める空。
そっか、空には伊織に会って来るって言ってから連絡してねぇのか。そりゃ不機嫌にもなるか。
少しヤバいなぁと思ったから俺はムクリと起き上がり、空をおいでおいでしてやる。
まだ気に食わないと言う顔してたけど、それでも俺がいるベッドの端に座った。
今日もバッチリ決まったお洒落な髪型に、一通りのアクセサリーを付けて、一丁前に香水なんかも付けてる俺の彼氏。
俺から空の腕を引いて抱き寄せてその甘い香りを嗅ぐ。ポンポンと背中を優しく叩いてやると、空も俺に腕を回して来た。
可愛いやつ~♪
「どうもこうも俺の首を見ろ。ちゃんとケジメ付けて来たぞ」
「えっ!?嘘!?」
驚いて俺から体を離して、スウェットの襟をグイッと引っ張り首から胸元にかけてをよーく見て来る空さん。
そして満面の笑みで微笑んだ。
「貴哉♡ちゃんと別れたんだぁ♡」
「おう。今回はな。指輪は伊織が持ってったよ」
「凄い……夢みたい!」
「そんなにか?悪かったな空。ずっと嫌な思いさせて」
「ううんっ♡もう俺だけなんだろ?それなら何でもいい♡貴哉、ちゃんと話して来てくれてありがとう」
「……ん」
空にキスをされて目を閉じる。
伊織の事は引きずってたけど、昨日桃山と会って一緒に過ごしてから大分薄れていた。夜もちゃんと寝る事が出来た。
誰にも会わずに過ごしてたら空にちゃんと言えてたか分からなかった。
桃山とは一瞬危なかったけど、何とか何も無く帰って来たしな。キスはしたけど、ギリギリオーケーだろ。あー、俺のアウトラインがどんどん緩くなってってるなー。
これは空には秘密にしておこう。
「伊織と別れてさ、一回帰って来たんだけどなんかモヤモヤしてさ、伊織と関係ない奴と会って晴らそうと思って桃山を誘ったんだ」
「桃さんを?ガッツリ関係ある人じゃん」
ここで空の顔がまた曇る。冬休みに入る直前で桃山が俺にキスして来たのを根に持ってるな。とりあえず怪しい事したのは避けて報告しておこう。
「あいつは伊織が帰って来たの知らなかったんだよ。俺の指輪が無くなってるの見て気付いた感じ。カラオケ行って二人で食って騒いで、そしたらスッキリしてぐっすり眠れた」
「それなら俺でも良かったんじゃないか?昨日は貴哉に会うと思ってたからずっと家で待ってたんだぜ」
「伊織がお前にも帰って来た事伝えたって言ってたから」
「来たよ。あの人結構メッセージくれるんだよな~。貴哉を預けるとか言ってたから監視されてるみたいであんま返さなかったけど」
「伊織はお前の事気に入ってるんだぞ。俺抜きなら可愛がってたって言ってたもんな」
「桐原さんって後輩の面倒見はいいもんな~」
話しながら着替えを始める。空は大人しく座ったまま俺を見てた。
「なぁ貴哉、今日デートしよ♡」
「良いけど、どこ行くんだ?」
「始業式だけだからまずランチして~、貴哉んちでセックス♡」
「……悪くねぇな」
「だろぉ?てか珍しくノリ良いじゃん♪」
「てかお前と最後にしたのいつだ?」
「うんうん♪キスマークも綺麗に消えてるな~♡」
人の話を聞いてるのか聞いてないのか、楓に付けられたキスマークが無くなってるのを見て機嫌良さそうにしてる空。そう言って会ってもやろうとしないから、俺は諦めてたんだ。だから間違えて桃山とヤっちまいそうになったんじゃねぇか。
本当は今すぐにでも空とヤりてぇよ。
「空、学校終わったら速攻で帰るぞ」
「はーい♡ランチもテイクアウトしよー♡」
「はぁ、学校面倒くさ~」
「そう?俺は貴哉がいるから楽しみだよ♪」
「可愛い事言うじゃねぇか♪」
それから制服を着て身支度を済ませて空と家を出る。
また学校生活が始まるのか~。
とりあえず大量の宿題は早い内に片付けたから思ったよりも遊べた感じ。にしても休みはあっという間だったな。
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