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兄さんなんて大嫌いです! 朝乃宮千春SIDE
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「~~♪~~♪」
「千春、ご機嫌ですね」
「当たり前やん♪ もうギクシャクせずに済むと思うと、気が楽でスキップしたい気分やわ♪ 今日はご馳走作るさかい、期待しておいてな♪」
ウチは藤堂家で台所で鼻歌交じりに晩ご飯を作っていく。
節分のイベントは大成功。
藤堂はんはそのままバイトで別れてしもうたけど、またすぐに会えるし。
ウチは咲と一緒に帰って晩ご飯の準備中。
今日は気分ええし、最高の料理が作れそう。藤堂はんもこんな日にバイトやなんて、不憫やな~。賄いなんて食べずにウチの料理食べたらいいのに。
「いや~、千春ちゃんも咲も正道君と仲直りできてよかったよ! 僕も頑張った甲斐があった!」
あんさんは何も頑張ってませんから、信吾はん。
「全く世話が焼けるわね。でも、一肌脱いだ甲斐はあったわ」
何かやりとげた顔してますけど、あんさんも何もしてませんから、澪はん。
「良かったわね、千春ちゃん」
おばさま、おおきに。
「よかった」
強はんもおおきに。
「わん!」
シュナイダーはんもおおき……って、なんで家の中に!
「「「おめでとう!」」」
パチパチパチパチパチ!
みんなおおきに……って、なんやねん、これ!
エ○ァンゲリオンのラストか!
シュナイダーはんがお座りしてるのが、なんや可愛い!
後、おばさまに何をさせているのやら。
おじさまだけが何も言ってこないし。
「ああっ、千春ちゃん。お父さんの分はいいの。ちょっと出かけているから。外でご飯済ませるって連絡がありましたし」
「そうですか」
なんや、いないだけ。
もしかして、おじさまと藤堂はんもいたら加わってたんやろうか?
どんな家族やねん!
けど、気分ええわ。余裕あるし、笑ってスルーできる。
「ねえ、千春ちゃん。今晩のメニューはなに?」
「すき焼きです」
「やったぁあああ! 今夜はすき焼きだぁああああ!」
昭和か! はしゃぎすぎ。
けど、味は保障したる。
海○雄山も唸る至高のすき焼きを作るで!
「おばさま、ウチもここで待たせてもらってもええですか?」
「待つって誰を? お父さんを? 正道さんを?」
「藤堂はんです」
晩ご飯を食べ終わった後、ウチは楓はんと一緒にリビングのコタツに入っていた。
ゼクシィーを読みながら、時計を気にする。
藤堂はんが帰ってくるのはまだまだ先やけど、それでも待っていたい。
藤堂はんが帰ってきたら誰よりも先におかえりを言いたい。
ああ~なんやウチ、新婚さんみたい。同居してなければ絶対に、同級生にそんなこと言えないわ。
ひとつ屋根の下に住むってことはいろいろとあるし、部屋は狭いし、トイレや洗面台は取り合いやし、食事作ったり掃除や洗濯も大変やけど、一人であのマンションに住むよりははるかに充実してる。不便になっているはずやのに。
これが家族のぬくもり……悪くない……。
これから先、何が待っているのか分からへんけど、それでも、悲観することなく楽しい思い出が出来るって信じてる。
これが生きるってことなのかも。
それを教えてくれたのは藤堂はん。
ウチ、ずっと藤堂はんと一緒にいたい。
もっともっと、ウチの知らない世界を見せて欲しい。
ウチにもっともぉっと興味を持って欲しい。
伊藤はんや御堂はんには悪いけど、絶対に譲りたくない想いやから……。
ウチが藤堂はんの恋人になる!
きっと、藤堂はんが澪はんのこと許せる日が来たら……真実を知れば、修復できると思う。
人を好きになれると信じてる。
現に強はんのこと、かなり深く踏み込んでるし……それなら、ウチにも充分チャンスはある。
いや、絶対にウチのこと、好きにしてみせる。
覚悟してね、藤堂はん!
ウチは思いをはせながら藤堂はんの帰りを待つ。
でも、ウチは思いもよらんかった。
この後、とんでもない事がおこることを……。
確かにウチは退屈な日常を変えてくれるような出来事を期待した。
藤堂はんと仲良くなれるよう願った。
でも、流石にこれは予想出来へんかった。
流石に言い訳させて。あんなん予測無理。
少女漫画みたいなイベントが起こるなんて誰も予測不能、想定外や。
けど、これから始まる三週間はウチと藤堂はんにとって、喧嘩していたときよりも難解で、振り回されてしまうけど、かけがえのない思い出になることをまだ知らずにいた。
-To be continued-
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――
ここまでお読みいただき、ありがとうございます
次回の更新は未定です
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「千春、ご機嫌ですね」
「当たり前やん♪ もうギクシャクせずに済むと思うと、気が楽でスキップしたい気分やわ♪ 今日はご馳走作るさかい、期待しておいてな♪」
ウチは藤堂家で台所で鼻歌交じりに晩ご飯を作っていく。
節分のイベントは大成功。
藤堂はんはそのままバイトで別れてしもうたけど、またすぐに会えるし。
ウチは咲と一緒に帰って晩ご飯の準備中。
今日は気分ええし、最高の料理が作れそう。藤堂はんもこんな日にバイトやなんて、不憫やな~。賄いなんて食べずにウチの料理食べたらいいのに。
「いや~、千春ちゃんも咲も正道君と仲直りできてよかったよ! 僕も頑張った甲斐があった!」
あんさんは何も頑張ってませんから、信吾はん。
「全く世話が焼けるわね。でも、一肌脱いだ甲斐はあったわ」
何かやりとげた顔してますけど、あんさんも何もしてませんから、澪はん。
「良かったわね、千春ちゃん」
おばさま、おおきに。
「よかった」
強はんもおおきに。
「わん!」
シュナイダーはんもおおき……って、なんで家の中に!
「「「おめでとう!」」」
パチパチパチパチパチ!
みんなおおきに……って、なんやねん、これ!
エ○ァンゲリオンのラストか!
シュナイダーはんがお座りしてるのが、なんや可愛い!
後、おばさまに何をさせているのやら。
おじさまだけが何も言ってこないし。
「ああっ、千春ちゃん。お父さんの分はいいの。ちょっと出かけているから。外でご飯済ませるって連絡がありましたし」
「そうですか」
なんや、いないだけ。
もしかして、おじさまと藤堂はんもいたら加わってたんやろうか?
どんな家族やねん!
けど、気分ええわ。余裕あるし、笑ってスルーできる。
「ねえ、千春ちゃん。今晩のメニューはなに?」
「すき焼きです」
「やったぁあああ! 今夜はすき焼きだぁああああ!」
昭和か! はしゃぎすぎ。
けど、味は保障したる。
海○雄山も唸る至高のすき焼きを作るで!
「おばさま、ウチもここで待たせてもらってもええですか?」
「待つって誰を? お父さんを? 正道さんを?」
「藤堂はんです」
晩ご飯を食べ終わった後、ウチは楓はんと一緒にリビングのコタツに入っていた。
ゼクシィーを読みながら、時計を気にする。
藤堂はんが帰ってくるのはまだまだ先やけど、それでも待っていたい。
藤堂はんが帰ってきたら誰よりも先におかえりを言いたい。
ああ~なんやウチ、新婚さんみたい。同居してなければ絶対に、同級生にそんなこと言えないわ。
ひとつ屋根の下に住むってことはいろいろとあるし、部屋は狭いし、トイレや洗面台は取り合いやし、食事作ったり掃除や洗濯も大変やけど、一人であのマンションに住むよりははるかに充実してる。不便になっているはずやのに。
これが家族のぬくもり……悪くない……。
これから先、何が待っているのか分からへんけど、それでも、悲観することなく楽しい思い出が出来るって信じてる。
これが生きるってことなのかも。
それを教えてくれたのは藤堂はん。
ウチ、ずっと藤堂はんと一緒にいたい。
もっともっと、ウチの知らない世界を見せて欲しい。
ウチにもっともぉっと興味を持って欲しい。
伊藤はんや御堂はんには悪いけど、絶対に譲りたくない想いやから……。
ウチが藤堂はんの恋人になる!
きっと、藤堂はんが澪はんのこと許せる日が来たら……真実を知れば、修復できると思う。
人を好きになれると信じてる。
現に強はんのこと、かなり深く踏み込んでるし……それなら、ウチにも充分チャンスはある。
いや、絶対にウチのこと、好きにしてみせる。
覚悟してね、藤堂はん!
ウチは思いをはせながら藤堂はんの帰りを待つ。
でも、ウチは思いもよらんかった。
この後、とんでもない事がおこることを……。
確かにウチは退屈な日常を変えてくれるような出来事を期待した。
藤堂はんと仲良くなれるよう願った。
でも、流石にこれは予想出来へんかった。
流石に言い訳させて。あんなん予測無理。
少女漫画みたいなイベントが起こるなんて誰も予測不能、想定外や。
けど、これから始まる三週間はウチと藤堂はんにとって、喧嘩していたときよりも難解で、振り回されてしまうけど、かけがえのない思い出になることをまだ知らずにいた。
-To be continued-
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