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1357 血狂刃の開放
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ラザレナ・シールズは深紅の片手剣、血狂刃をゆっくりと見せつけるように己の頭の上に掲げた。
刃から柄まで全てが赤いその剣は、異様な存在感を放ち、その冷たく妖しい刀身には誰もが目を奪われてしまう。
ラザレナを四方から囲んでいるアラタ達は、数の上で絶対的に有利だった。
しかしアラタもジャレットもラクエルもフェリックスも、誰一人として足を前に出す事ができず、ただラザレナの持つ赤い刃の動きを目で追っていた。
なにかをしようとしているのなら、先手をとってそれを潰すために動く事が、勝つためには必要な手段だろう。
しかし・・・そうすべきと頭で分かっていても、血狂刃には人の目を引き付けて離さない、ある種の魅力のようなものがあった。
「うふふ、光栄に思いなさい。めったいに見れるものじゃないのよ」
口の端を持ち上げて、ラザレナは妖しい笑みを浮かべた。
すると一滴・・・二滴・・・ポタ、ポタと、深紅の片手剣の切っ先から、赤い雫が滴り落ち、ラザレナの頭、頬、首筋、肩と赤い色を付けていく。
「な、なんだ?剣から、赤い水?・・・ん、いや、まさか・・・!」
剣から滴り落ちる赤い水を浴びる。
その異様な光景にアラタは眉を寄せて顔を引きつらせ、そして気が付いた。
「あれは血だ!」
剣から滴り落ちる血を浴びる。以前レイジェスの店長であるウィッカー・バリオスから聞いた、200年前の戦争の歴史で、同じ事をした帝国の女戦士がいた。
セシリア・シールズ。
かつて血に飢えた刃、血狂刃を使っていた帝国軍第一師団長。
今、自分の目の前に立つ赤い女が持っている深紅の片手剣が、本当にあの血狂刃であるならば・・・セシリア・シールズが使っていた血狂刃であると言うのならば、剣から滴り落ちる血を浴びる事で、その身体能力を大幅に上昇させる事ができる。
「ま、まさか、あの話しと同じ事をやっているのか!?」
剣から滴り落ちる血が、まるで降り注ぐ雨のように勢いを増し、ラザレナ・シールズの全身を真っ赤に染め上げた。
「ふふふ・・・これが血狂刃の第一段階の解放よ。すぐに終わっちゃったらつまらないから、頑張って抵抗してね?」
血濡れのラザレナの体からは赤い闘気がほとばしり、腰まである赤く長い髪を逆立たせていた。
そして抑えていても滲み出る力の片鱗は、風を巻き起こして足元の砂を吹き飛ばし、ビリビリと緊迫させた空気がアラタ達の体を打ち付けた。
「こ、これは・・・」
変貌した赤い女戦士を目にし、アラタの頬から一筋の汗が伝い落ちた。
さっきまでとはまるで違う。感じられるプレッシャーが、もはや別人としか思えない程大幅に上がっている。
この赤い戦士はただ立っているだけだ。しかしその体からほとばしる赤い闘気が、体を打ち付けるように叩いてくる。向かい合って立っているだけでも消耗させられる。
帝国の赤い女戦士ラザレナ・シールズは、底の知れない凄まじい力を秘めていた。
「舐めすぎだよね?」
ラザレナの強大な力にアラタが圧倒されたその時、黄金の影が先陣を切って飛び出した。
ゴールド騎士のフェリックス・ダラキアンである。
背後からラザレナの首に狙いをつけ、躊躇なく七色の剣を振り下ろす!
「見えてるわよ」
しかしラザレナはその場に立ったまま顔を半分だけ後ろに向けると、右手に握る真紅の片手剣を振り上げ、背中越しにフェリックスの七色の剣を弾き返した。
「チィッ!」
この女、ボクの剣を背中を向けたまま弾いただと!
だけどまだだ!
剣を弾かれただけでは攻撃は終わらない。
空中で上半身を右に捻り、左足をラザレナの後頭部目掛けて蹴り抜いた!
しかしラザレナの目は、フェリックスの蹴りを完全に捉えていた。
軌道を視線で追いながら、一歩も動かずに頭だけを下げて、最小の動きでフェリックスの蹴りを躱した。
「ぐぅっ・・・!」
フェリックスの口からうめき声がもれる。
蹴りを躱すと同時に、ラザレナは真紅の片手剣の柄を、フェリックスの腹にめり込ませていた。
「あらあら、噂に名高いゴールド騎士って、この程度なの?」
ラザレナの赤い瞳が、妖し気に光った。
刃から柄まで全てが赤いその剣は、異様な存在感を放ち、その冷たく妖しい刀身には誰もが目を奪われてしまう。
ラザレナを四方から囲んでいるアラタ達は、数の上で絶対的に有利だった。
しかしアラタもジャレットもラクエルもフェリックスも、誰一人として足を前に出す事ができず、ただラザレナの持つ赤い刃の動きを目で追っていた。
なにかをしようとしているのなら、先手をとってそれを潰すために動く事が、勝つためには必要な手段だろう。
しかし・・・そうすべきと頭で分かっていても、血狂刃には人の目を引き付けて離さない、ある種の魅力のようなものがあった。
「うふふ、光栄に思いなさい。めったいに見れるものじゃないのよ」
口の端を持ち上げて、ラザレナは妖しい笑みを浮かべた。
すると一滴・・・二滴・・・ポタ、ポタと、深紅の片手剣の切っ先から、赤い雫が滴り落ち、ラザレナの頭、頬、首筋、肩と赤い色を付けていく。
「な、なんだ?剣から、赤い水?・・・ん、いや、まさか・・・!」
剣から滴り落ちる赤い水を浴びる。
その異様な光景にアラタは眉を寄せて顔を引きつらせ、そして気が付いた。
「あれは血だ!」
剣から滴り落ちる血を浴びる。以前レイジェスの店長であるウィッカー・バリオスから聞いた、200年前の戦争の歴史で、同じ事をした帝国の女戦士がいた。
セシリア・シールズ。
かつて血に飢えた刃、血狂刃を使っていた帝国軍第一師団長。
今、自分の目の前に立つ赤い女が持っている深紅の片手剣が、本当にあの血狂刃であるならば・・・セシリア・シールズが使っていた血狂刃であると言うのならば、剣から滴り落ちる血を浴びる事で、その身体能力を大幅に上昇させる事ができる。
「ま、まさか、あの話しと同じ事をやっているのか!?」
剣から滴り落ちる血が、まるで降り注ぐ雨のように勢いを増し、ラザレナ・シールズの全身を真っ赤に染め上げた。
「ふふふ・・・これが血狂刃の第一段階の解放よ。すぐに終わっちゃったらつまらないから、頑張って抵抗してね?」
血濡れのラザレナの体からは赤い闘気がほとばしり、腰まである赤く長い髪を逆立たせていた。
そして抑えていても滲み出る力の片鱗は、風を巻き起こして足元の砂を吹き飛ばし、ビリビリと緊迫させた空気がアラタ達の体を打ち付けた。
「こ、これは・・・」
変貌した赤い女戦士を目にし、アラタの頬から一筋の汗が伝い落ちた。
さっきまでとはまるで違う。感じられるプレッシャーが、もはや別人としか思えない程大幅に上がっている。
この赤い戦士はただ立っているだけだ。しかしその体からほとばしる赤い闘気が、体を打ち付けるように叩いてくる。向かい合って立っているだけでも消耗させられる。
帝国の赤い女戦士ラザレナ・シールズは、底の知れない凄まじい力を秘めていた。
「舐めすぎだよね?」
ラザレナの強大な力にアラタが圧倒されたその時、黄金の影が先陣を切って飛び出した。
ゴールド騎士のフェリックス・ダラキアンである。
背後からラザレナの首に狙いをつけ、躊躇なく七色の剣を振り下ろす!
「見えてるわよ」
しかしラザレナはその場に立ったまま顔を半分だけ後ろに向けると、右手に握る真紅の片手剣を振り上げ、背中越しにフェリックスの七色の剣を弾き返した。
「チィッ!」
この女、ボクの剣を背中を向けたまま弾いただと!
だけどまだだ!
剣を弾かれただけでは攻撃は終わらない。
空中で上半身を右に捻り、左足をラザレナの後頭部目掛けて蹴り抜いた!
しかしラザレナの目は、フェリックスの蹴りを完全に捉えていた。
軌道を視線で追いながら、一歩も動かずに頭だけを下げて、最小の動きでフェリックスの蹴りを躱した。
「ぐぅっ・・・!」
フェリックスの口からうめき声がもれる。
蹴りを躱すと同時に、ラザレナは真紅の片手剣の柄を、フェリックスの腹にめり込ませていた。
「あらあら、噂に名高いゴールド騎士って、この程度なの?」
ラザレナの赤い瞳が、妖し気に光った。
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