政略結婚が恋愛結婚に変わる時。

美桜羅

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揺れ動く心

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これで、自分の息が吸えるはず。

そう思ってした行動だった。

「…っは、は…っ、」

瑞紀の手が俺の背中に回る。

俺のTシャツを爪を立てながらその細い腕からは想像出来ないくらいの強い力で握り締める。

抱きしめる瑞紀の髪から、俺と同じシャンプーの匂い。

「…っは。とも、や、さ…っん」

段々と、呼吸が静かになっていく。

「…っは、は…」

それと同じ様に、俺のTシャツを握る力も弱まっていって。

「…っは、」

瑞紀は、気を失った。

瑞紀をゆっくりとベッドに寝かせながら。

…何だったんだ、一体。

事態が収まった途端にイライラしてくる。

電気を消しただけで、過呼吸とかバカじゃないのか。

それも、そのあと気を失うなんて。

いつも、今日と同じ様に廊下の電気は消してるだろう。

…いや。

でも、いつもは瑞紀が完全に寝た後か。

暗闇が駄目なのか?

“行かないで”

“置いてかないで”

そう言ってた。

目を閉じている瑞紀を見ながら。

この女は。

何を隠してる?

俺に。

何か重大な事を。

言わなきゃいけない事を。

この女は。

隠してる。
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