朝日に捧ぐセレナーデ 〜天使なSubの育て方〜

沈丁花

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第二部

※お礼のコンサート3※(静留side)

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「眠くないの?」

東弥の膝の上、後ろから抱きしめられながら静留はこくりとうなずいた。

コンサートが終わって疲れただろうからと東弥が心配してシャワーやご飯を早めに済ませるように計らってくれたが、コンサート直後にぐっすり眠ってしまったので実のところあまり眠くない。

今はソファーでゆったりと東弥の温もりに身体を預けている。

「疲れてもいない?」

さらに質問を重ねながら、東弥は静留の頭の上に優しく顎を乗せた。

東弥と触れる面積が大きくなり気持ちいい。とても安心する。

「うん。」

「じゃあ、準備の続き、してもいい?」

「うん。

…!?」

静留はあまり何も考えずふわふわとした状態で頷いたが、自分が何を言ったのかに気がついて慌てて東弥を振り返った。

視線の先に優しく細められたダークブラウンの瞳が映る。

彼は静留をぬいぐるみでも抱くように軽々と持ち上げ向かい合わせに座らせると、今度は静留の耳元に近づいてきてゆっくりと唇を開いた。

熱っぽい吐息が鼓膜を撫でる。

「…だめ?」

そのままマシュマロみたいに甘い声で囁かれて。

ずるい、と思った。普段格好いいくせに、こんな風に甘えるように言われたら断ることができない。

もちろんそういう言い方をされなかったところで断るつもりはないけれど。

「…だめ、じゃ、ない…。」

__あつい…。

先ほどまで安心して温かかったのに、今はあつくてたまらない。

なんとなく恥ずかしくなった静留は東弥から目を逸らし俯く。

心臓がうるさい。

切れ長の瞳から弱く漏れるglareも甘く笑んだ唇も格好良くて、それを見ているだけでどきどきしてしまうのに、初めて東弥の方から行為を求められた。

自分から望む時とはまた違った胸の疼きを教えられ戸惑ってしまう。

「ベッド行こうか。」

しばらく黙って俯いていると再び色を帯びた甘い声が囁いた。

「…うん…。」

肯定を示せばひょいと身体が持ち上げられ、いつものように横抱きにされる。

そのまま彼は静留をお姫様のように優しくベッドに横たえると、シーツに広がるたおやかな髪をかき分け額に淡い口づけを落とした。

それから男らしい硬質な身体が覆いかぶさるようにして逃げ道を塞いで。

どうしていいかわからずに彼の頬に手を伸ばせば、優しくその手を掴まれ、形の良い唇がそっと静留の手の甲に触れた。







甘いglareを放ちながら優しく頭を撫でられ続け、安心して次第に身体の強張りが解けていく。

「ねえ静留、セックスの手順、ちゃんと覚えてる?」

やっと静留が東弥と目を合わせることができるようになったあとで、尋ねられた静留は再び真っ赤になりつつ首を縦に振った。

「じゃあ今日は、静留のナカに少し触れてもいい?」

「…なか…?」

なか、とはなんだろうか。

わからずに首を傾げた静留を東弥は愛おしげに見つめ、ワンピースタイプの部屋着の裾から節ばった大きな手をそっと忍び込ませた。

「ここ。」

「!!」

酷く色っぽい声とともに彼の指が触れたのは自分でも進んで触れることのない場所で、静留は恥ずかしさに身体を跳ねさせる。

__でも、ここに、東弥さんのをいれるから…。

もう一度首を縦に振る。もう全身が熱いし、身体は固まって石みたいに動かない。

「いい子。じゃあ静留、万歳して。」

東弥の言う通りに両手をあげようとしたが、あまりにも身体が硬ってできなかった。

せっかく東弥からこういうことをしてくれているのに、静留がこうももたもたしていては東弥も嫌になってしまうのではないか。

__これじゃだめ、なのに…。

焦るともっと身体が硬くなって、どうしていいのかわからず目から涙が溢れる。

その途端背中に彼の手が当てられ、仰向けになっていた静留の身体が優しく起こされた。

彼は静留のことをいつものように膝の上に向かい合わせに座らせると、背中をとんとんと赤子をあやすように叩いてくれる。

__きもちいい…。

「焦らなくていいよ。緊張して当たり前だからね。」

柔らかな力で、低く穏やかな声で、過分なほどに甘やかされ、だんだんと力が抜けていく。

「ばんざいできる?」

もう一度優しく尋ねられれば今度は両手をあげることができた。

東弥が一気にワンピースを取り去ると冷たい風が肌を刺し、温もりを求めて東弥に抱きついた先で静留は彼の心音に気がつく。

「…どきどき、してる…。」

つい驚いてぱちぱちと瞬けば彼は照れ臭そうに笑んで。

「大好きな人にこんなことしてるんだから俺だって緊張するよ。」

言いながらもう一度静留を優しくベッドに押し倒し、局部を覆う布を取り去った。





一糸纏わぬ状態になった静留の身体を東弥の視線が滑っていく。

彼は静留を頭から足先まで観察し終えると、温かな手のひらをそっと静留の腹部に乗せた。

骨張った手に上半身を満遍なく撫でられる感覚はくすぐったくも心地いい。

しかしその心地よさに安心している余裕はなかった。

大好きな彼の前に全てを晒している。

今までにも局所的に恥部を晒したことや露天風呂に2人で入る際に裸になったことはあったが、こんな風にあからさまに性的な目的でしっかりと全身を眺められるのは初めてだ。

「静留の身体は本当に綺麗だね。ずっと触れていたい。」

言葉と共に満遍なく静留の肌に触れる優しい手つきはそれでいてどこか熱っぽく、それがさらに静留の鼓動を加速させる。

どうすればいいのかわからずにただじっと下腹部の疼きに耐えていると、太腿の内側に彼の手が入り込み、弱い力でそっと合わせを開いた。

「やぁっ…。」

開かれれば局部を彼の目の前に晒してしまうことになる。

それを理解した静留は慌てて声を上げ身を捩ったが、もう遅かった。

大きく開かれた足の間に挟まっている彼の身体のせいで足を閉じることができない。

隠そうと伸ばした腕もあっさりとシーツに縫い止められてしまう。

「隠さないで、俺のこと見てて。

…力を抜いて。そう、いい子。」

泣きそうなくらい柔らかな低い声に胸が締め付けられ切なく疼く。

先ほど触れた彼の心臓はあんなにも暴れまわっていたのに、自分を見つめる彼の瞳はどこまでも優しかった。

身体の熱が治ったわけでも恥ずかしさがなくなったわけでもない。

でも彼が望むならば全てを晒したいと、そう思ってベッドに身体を預ける。

しばらく頭を撫でられ何度か唇を啄まれた後、開いた足を大きく上に持ち上げられ、彼に後孔を晒すような体勢を取らされた。

東弥の視線が静留の中心に集中する。

「ぅー…。」

その部分を見られることへのあまりの恥ずかしさに静留は小さく呻き声を漏らした。

身体に溜まった熱のせいで緩く主張を始めた性器を、まだ一度だって彼に晒したことのなかったその下の壺口を、そんなに近くから彼が見ているなんて、顔から火が出てしまう。

「…東弥さん、あんまりみちゃ、だめ…。」

震える声でなんとか紡いだが、静留の心配をよそにローションを纏った東弥の親指が優しく入り口に触れた。

初めての感覚にぞわりとする。

決して中に侵入することはなく、ただその部分をほぐすようになんども静留の入り口に指の腹が柔らかく押し当てられた。

痛くはない。むしろ気持ち良くて静留は高く吐息で喘ぐ。

「静留。」

しばらくそうして入り口を弄られた後で急に名前を呼ばれた。

「少しだけ中に指を挿れてもいいかな?」

続いてぞっとするほど色を帯びた男の低い声が静かな室内に響く。

「う、うん…。」

少しでも先に進みたいと思い頷けば、東弥は優しく笑んで。

柔らかく濡れた静留の蕾にそっと小指の先端を添えた。
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