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新居編
36 私は大金を手に入れてしまったようで……
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スーナさんの案内で、奥にある応接室のソファーに座らされた私は、目の前の大金に言葉を失っていた。
そんな私を他所に、スーナさんはテキパキと説明してくれた。
「まずは、この度は商業組合王都本部にお越しいただき感謝します。と、固い挨拶はこんなもんで、サクッと説明するよ。今回シーにゃんが持ってきてくれた魔石を鑑定したところ、最高ランクの星5だと判明した。それに加えて、劣化もなく、まさに取れたてのように良好な状態だと、ロジャーが言っていた。まぁ、取れたては言葉の綾だがな。でだ、エネルギー保有量も相当な量だ。そういうことで、通常の買取価格の倍は出そうとあたしが判断した。今回10個全て買い取らせてもらう。合計で2000万ジギルでどうかな?」
こっちの物価がよく分からないけど、2000万ジギル……。もしかしなくても大金ですよね?だって、目の前にこんなに金色のコインが積み上がっているんだもん……。
それに、さっき受付のお姉さんが言っていた土地の価格を遥かに超えた額で私はどうしたらいいのか分からずにいた。
思ってもみない展開に口をパクパクさせていると、スーナさんが丁寧に教えてくれた。
スーナさんの話を聞いた私は、そんなこと知りたくなかったと思うことになる話だった。
「ん?もしかして、シーにゃんは、魔石のランクを知らないのかな?うんうん。それなら手取り足取り……。ゴホン、ああ、魔石のランクは大まかに5段階に分かれている。それは星の数で表されていて、今回シーにゃんが持ち込んだ魔石は最高ランクの星5ランクだ。魔石は、知っての通り、魔物の核を浄化したものだ。だが、浄化に時間がかかるせいで、浄化し終わる頃には内包するエネルギーが少なくなってしまう。最悪、浄化が終わったら無価値なただの石ころになっていることも大いにある。だと言うのに、シーにゃんの持ち込んだ魔石は、大きさはとても小さいが、内包するエネルギーは驚くほど多い。通常の星5ランクとは比べ物にならないくらいだ。よかったら、また買い取りたいくらいだ」
前に、魔石の話は聞いたことはあるけど、ランクがあることは知らなかったよ。
「一応、組合での通常の買取価格も教えておくから、今後の参考にしてくれ。星1が1万ジギル。星2が5万ジギル。星3が10万ジギル。星4が50万ジギル。星5が100万ジギルだな。魔石の状態によって、金額は上下するけど、大体は通常価格での買い取りだな。というか、魔石自体が売り出されることがないからなぁ。普通は、魔法使いが自分で浄化して魔法道具に組み込んだりするからね。だから、今回みたいに売りに出されること自体が稀なことだから、できれば今後も買い取りたいってことなのさ」
私は、次々に出てくる情報に、軽い気持ちで魔石を10個も出してしまったことを後悔した。
そんな私の気持ちを察してくれたのか、ヴェインさんが言ってくれた。
「組合長殿、すまないが全額渡されてもシズが困るので、一部だけ現金で、後は口座に入れておいてあげてくれないか?」
「おお、すまなかったな!久しぶりの高額買い取りでちょっと張り切ってしまったよ。キャシー、ここに出せなかった分は、口座に入れておいてくれ」
「組合長、そこは抜かりありません。はい、これが有高明細です」
そう言って、目の前のお金の山の横に一枚の用紙を差し出してくれた。
そこには、私の名前と残高と書かれた文字の横に、1900万ジギルと書かれていたのよね。
って、そうじゃないの!!私が言いたかったのは、拾った石ころでこんなに貰ってしまっていいのかってことで、そうじゃないんです!!
「こんなに貰えません!!だって、この石は―――」
「シーにゃん、それ以上は話さないで。入手経路や、製造法自体が金になるんだ。だから、不本意でもどうやって手に入れたのか安易に人に言っては駄目だ」
そう言って、私の唇に人差し指を触れさせて、制してくれたスーナさんは何故か再び鼻血を流していた。
スーナさんは、鼻血が出やすい体質なのかもしれない。
血を流しすぎて貧血になってしまっては大変だから、今度増血剤でも作ってプレゼントしようかな?
そんなことを考えていると、スーナさんはとても綺麗な笑顔で言った。
「それに、金はいくらあっても腐らない。だから、受け取っておきなさい」
「はい……」
「よし、いい子だ。それじゃこの書類にサインしてくれ」
こうして、私は大金を手に入れたのだった。
スーナさんもこう言ってくだたことだし、折角得たお金だと気持ちを入れ替えて前向きに考えることにした。
このお金を使って、お店を出して、安くいいものを売ればいいんだってね!!
まぁ、まだなんのお店にするかも決めていないんだけどね。
私が、こんなことを考えている横で、ヴェインさんとアーくんと受付のお姉さんが、三人でコソコソ話していたことを私は知らなかった。
「いいこと言っているはずなのに、あの欲望ダダ漏れの鼻血で台無しだな」
「はい……。そうですね。全てが台無しですね」
「すみません。うちの上司が……。普段は仕事ができる人なんですけど、欲望に忠実過ぎて……」
「はぁ。うちの上司は更に悪いからなぁ。まだマシに思える。うちは、戦場では役に立つがそれ以外はゴミカスだからなぁ……」
「兄様……。中隊長は、戦場ではそれなりですけど、それを帳消しにするくらい普段が最悪ですからね。はぁ。留守にしている間に、羽根を伸ばしたみたいで留守にする前のお仕置き……、説教の効果が消えているみたいなので、ちょっと締めなお……、もう一度お話しないといけないですね」
「アーク……、程々にな?程々にだぞ?」
「大丈夫です。精神的に痛めつけるだけなので、肉体的には問題ないですから大丈夫です」
「…………」
「羨ましいです。うちは、組合長を絞められる……、じゃなくて説教をできるような人材がいなくて、いつも放置状態で……」
「よろしければ、精神的に苦痛……、効果的な説教の方法をお教えしますよ?」
「本当ですか!!助かります!」
「はぁ。程々に頼む。本当に、程々にな」
そんな私を他所に、スーナさんはテキパキと説明してくれた。
「まずは、この度は商業組合王都本部にお越しいただき感謝します。と、固い挨拶はこんなもんで、サクッと説明するよ。今回シーにゃんが持ってきてくれた魔石を鑑定したところ、最高ランクの星5だと判明した。それに加えて、劣化もなく、まさに取れたてのように良好な状態だと、ロジャーが言っていた。まぁ、取れたては言葉の綾だがな。でだ、エネルギー保有量も相当な量だ。そういうことで、通常の買取価格の倍は出そうとあたしが判断した。今回10個全て買い取らせてもらう。合計で2000万ジギルでどうかな?」
こっちの物価がよく分からないけど、2000万ジギル……。もしかしなくても大金ですよね?だって、目の前にこんなに金色のコインが積み上がっているんだもん……。
それに、さっき受付のお姉さんが言っていた土地の価格を遥かに超えた額で私はどうしたらいいのか分からずにいた。
思ってもみない展開に口をパクパクさせていると、スーナさんが丁寧に教えてくれた。
スーナさんの話を聞いた私は、そんなこと知りたくなかったと思うことになる話だった。
「ん?もしかして、シーにゃんは、魔石のランクを知らないのかな?うんうん。それなら手取り足取り……。ゴホン、ああ、魔石のランクは大まかに5段階に分かれている。それは星の数で表されていて、今回シーにゃんが持ち込んだ魔石は最高ランクの星5ランクだ。魔石は、知っての通り、魔物の核を浄化したものだ。だが、浄化に時間がかかるせいで、浄化し終わる頃には内包するエネルギーが少なくなってしまう。最悪、浄化が終わったら無価値なただの石ころになっていることも大いにある。だと言うのに、シーにゃんの持ち込んだ魔石は、大きさはとても小さいが、内包するエネルギーは驚くほど多い。通常の星5ランクとは比べ物にならないくらいだ。よかったら、また買い取りたいくらいだ」
前に、魔石の話は聞いたことはあるけど、ランクがあることは知らなかったよ。
「一応、組合での通常の買取価格も教えておくから、今後の参考にしてくれ。星1が1万ジギル。星2が5万ジギル。星3が10万ジギル。星4が50万ジギル。星5が100万ジギルだな。魔石の状態によって、金額は上下するけど、大体は通常価格での買い取りだな。というか、魔石自体が売り出されることがないからなぁ。普通は、魔法使いが自分で浄化して魔法道具に組み込んだりするからね。だから、今回みたいに売りに出されること自体が稀なことだから、できれば今後も買い取りたいってことなのさ」
私は、次々に出てくる情報に、軽い気持ちで魔石を10個も出してしまったことを後悔した。
そんな私の気持ちを察してくれたのか、ヴェインさんが言ってくれた。
「組合長殿、すまないが全額渡されてもシズが困るので、一部だけ現金で、後は口座に入れておいてあげてくれないか?」
「おお、すまなかったな!久しぶりの高額買い取りでちょっと張り切ってしまったよ。キャシー、ここに出せなかった分は、口座に入れておいてくれ」
「組合長、そこは抜かりありません。はい、これが有高明細です」
そう言って、目の前のお金の山の横に一枚の用紙を差し出してくれた。
そこには、私の名前と残高と書かれた文字の横に、1900万ジギルと書かれていたのよね。
って、そうじゃないの!!私が言いたかったのは、拾った石ころでこんなに貰ってしまっていいのかってことで、そうじゃないんです!!
「こんなに貰えません!!だって、この石は―――」
「シーにゃん、それ以上は話さないで。入手経路や、製造法自体が金になるんだ。だから、不本意でもどうやって手に入れたのか安易に人に言っては駄目だ」
そう言って、私の唇に人差し指を触れさせて、制してくれたスーナさんは何故か再び鼻血を流していた。
スーナさんは、鼻血が出やすい体質なのかもしれない。
血を流しすぎて貧血になってしまっては大変だから、今度増血剤でも作ってプレゼントしようかな?
そんなことを考えていると、スーナさんはとても綺麗な笑顔で言った。
「それに、金はいくらあっても腐らない。だから、受け取っておきなさい」
「はい……」
「よし、いい子だ。それじゃこの書類にサインしてくれ」
こうして、私は大金を手に入れたのだった。
スーナさんもこう言ってくだたことだし、折角得たお金だと気持ちを入れ替えて前向きに考えることにした。
このお金を使って、お店を出して、安くいいものを売ればいいんだってね!!
まぁ、まだなんのお店にするかも決めていないんだけどね。
私が、こんなことを考えている横で、ヴェインさんとアーくんと受付のお姉さんが、三人でコソコソ話していたことを私は知らなかった。
「いいこと言っているはずなのに、あの欲望ダダ漏れの鼻血で台無しだな」
「はい……。そうですね。全てが台無しですね」
「すみません。うちの上司が……。普段は仕事ができる人なんですけど、欲望に忠実過ぎて……」
「はぁ。うちの上司は更に悪いからなぁ。まだマシに思える。うちは、戦場では役に立つがそれ以外はゴミカスだからなぁ……」
「兄様……。中隊長は、戦場ではそれなりですけど、それを帳消しにするくらい普段が最悪ですからね。はぁ。留守にしている間に、羽根を伸ばしたみたいで留守にする前のお仕置き……、説教の効果が消えているみたいなので、ちょっと締めなお……、もう一度お話しないといけないですね」
「アーク……、程々にな?程々にだぞ?」
「大丈夫です。精神的に痛めつけるだけなので、肉体的には問題ないですから大丈夫です」
「…………」
「羨ましいです。うちは、組合長を絞められる……、じゃなくて説教をできるような人材がいなくて、いつも放置状態で……」
「よろしければ、精神的に苦痛……、効果的な説教の方法をお教えしますよ?」
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