異世界に召喚されたけど、従姉妹に嵌められて即森に捨てられました。

バナナマヨネーズ

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新居編

35 私と石ころの買い取り

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 よく分からない状況だけど、深く踏み込んではいけないということだけはなんとなく理解したわ。
 でも、このまま血溜まりで土下座したままという訳にも行かないと思わった私は、美女に声を掛けていた。
 
「あの……、よくわかりませんが顔を上げてください。それに、血の出し過ぎでご気分が悪くなったりしていませんか?」

 私がそう声をかけると、美人が台無しってくらい顔が鼻血?意外にも色々出ているような……、いえ、気のせいよね?
 とにかく、美人の顔が汚れていて台無しだったので、持っていたハンカチで失礼かと思ったけど、汚れを勝手に拭っていると、美人のお姉さんが泣き出してしまった。
 
「ああぁぁん!!こんなに天使で可愛くて優しくて、どちゃくそ好みなのにぃ~。何も出来ないだなんて生殺しよぉぉ!!」

 そう言って、よく分からないけど泣き出してしまって、どうしたらいいのかオロオロしていたら、美人のお姉さんが急にピタッて泣き止んでいた。
 そして、大量の汗をかきながら、虚空を見つめながら言ったのよ。

「あぁぁ、その何だ。すまない。取り乱した。これはちょっとした、持病の癪というか……。ゴホン!とにかく、買い取りの話だったね。物を見せてもらってもいいかな?」

 そう言って、虚ろな様子だったけど、あの石ころを見てもらえることになったんだけど……、大丈夫なのかな?
 
 不安になった私は、後ろにいるヴェインさんとアーくんを振り返ると、一瞬幻覚が見えてしまって何度も瞬いてしまった。
 だって、後ろにはヴェインさんとアーくんがいるはずなのに、一瞬だけど、般若の様な顔の人が立っていたように見えたから。でも、瞬きをしているうちに、謎の般若の人はいなくなっていた。
 頻りに瞬きを繰り返していると、アーくんがニッコリとした笑顔で言ったの。
 
「どうしたんですか?何か見えましたか・・・・・・・・?」

「ううん。ごめんなさい。私、疲れてるのかな?今、般若の様な顔の人がいた気がして……。気のせいだよね、ごめんね?」

「そうですか。気のせいですよ。そんな鬼のような形相の人間は僕も見てませんし、兄様も見てないと思いますよ?」

「あっ、ああ。そうだな。俺も見てないな」

 二人が見てないっていうんだから、きっと気のせいだね。うん。今日は早く寝よう。
 
 そんなことを考えていると、美人なお姉さんが自己紹介をしてくれた。
 
「名乗るのが遅くなってすまないね。あたしは、スーナ・ラムダムだ。この商業組合の組合長をしている」

「スーナさんですね。私は、静弥です」

「シズヤ……、シーにゃんだね!!それじゃ早速、売りたいっていう物を見せてもらえるかな?」

 あれ?今、シーにゃんって……?気のせいかな?気のせいだよね?
 
「ほう、これか……。これは……、ちょっと、鑑定士連れてくるからチョット待っててくれるかな?すぐ戻ってくるからね、シーにゃん」

 そう言って、スーナさんは奥に行ってしまった。
 だけど、それよりもスーナさんの私に対する呼び方……。気のせいじゃなかった。
 にゃんって!!にゃんって言ったよ!!
 その呼び方恥ずかしいから止めて欲しいって、言いたいけど私はそのことを言い出すことが出来なかったばかりに、その呼び名が一部の人達に定着してしまうことをこの時の私は知る由もなかった……。
 
 
 スーナさんは、直ぐに一人の男性を連れて戻ってきた。
 その男性は、黒縁メガネを掛けたとても背が高い人だった。でも、それに比べて痩せていて心配になるくらい細かった。
 そして、凄く特徴的な髪型だった。
 そう、その人は黒くて大きなアフロだった。
 アフロに気をつられていると、男性は小さな声で何かを言っていた。
 聞き取れなくて、首を傾げているとスーナさんの耳元に手を添えて何かを話していた。
 スーナさんは、呆れたような表情をした後で言った。
 
「こんにちは。ロジャーです。鑑定士してます。よろしく。だそうだ。こいつは、仕事は出来るが……、人見知りで面倒なやつなんだ。まぁ、気にしないでくれ。で、ロジャー、この石……。あんたはどう思う?」

 スーナさんがそう言うと、ロジャーさんは、ボソボソと何かを言った後に、白い手袋を着けてから石ころを虫眼鏡みたいな物で色んな角度から見ていた。
 そして、スーナさんにまた何事かボソボソ言っていた。
 
「本当か!!いや、お前が見誤ることはないだろう……。マジか!!これは……、全部買い取ったとしても、直ぐに買い手が付くはずだ……。なら、他所に持っていかれる前に……。そうなると、一時的に他の買い取りは……。いや、一個でも売れれば、回収可能だな……。なら、買わない手はない……。よし!キャシー、応接室の準備だ!それと、高額契約の書類と、金は、これくらい袋に詰めて用意な」

 そう言って、受付のお姉さんに何やら指示していた。
 そして、全ての指示が終わったと思ったら、真剣な表情で私に言った。
 
「それじゃ、応接室でこの、高純度の星5ランク魔石の買取契約をしようかシーにゃん」
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