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2学期
可愛い彼女
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田宮はきっと僕を恋愛対象とは見ない。
逆に金井先生の方が意識してる分、恋愛対象になるのかもしれない。
僕は…よくいるいい人的な存在。
だからきっと、僕とは手を繋げたんだ。
金井先生に触れられるのは緊張するくせに…。
僕は安全ないい人…いい先生。
「はああ。」
また、彼女に振られた気分だった。
もう、何度も同じ気持ちにさせられた。
きっと、諦めた方が楽になるんだよな。
職員室へ向かう間、そんな事を考えて落ち込みながら歩いた。
職員室へ入ると清水先生と田宮が楽しそうに話していた。
僕の席に彼女は座って椅子をクルクル動かしていた。
「おっ。武本来ちゃったよ。」
清水先生が残念そうに言った。
「じゃあ。私、行きます。」
「でも、話し終わってないぞ。」
清水先生がチラチラとこちらを見ながら言った。
「すいませんね。お邪魔して!」
僕はちょっとキツめにイヤミを言った。
「田宮!ここ座れ!」
清水先生が自分の膝を指差した。
「こうですか?」
田宮も迷わず清水先生の上に乗ってしまった。
なんで、そうなるかなぁ!もう!
「こらー!ダメだろう!そう言うの!」
僕は慌てて彼女を引き寄せた。
「あははは~おもしれー!」
清水先生はゲラゲラ笑い出した。
「何か…ダメでした?」
彼女は全然理解していない様子だった。
「あのな…。お前は勉強出来るかもしれないが…変なところが子供すぎる!」
「先生から見ればどうせ子供ですよ!私。」
「うっ!」
彼女はペロっと舌を出して職員室を駆け出して言ってしまった。
「自分の上に乗っかって欲しいくせに!
エロいな武本は。」
清水先生が僕をからかった。
「清水先生こそ!彼女に何させるんですか!
あいつはそういう事まだ…。
純粋な生徒で遊ばないで下さい!」
「おうおう!ムキになっちゃって!」
本当…変なところ…純粋で…解ってなくて。
僕だって、どうしていいかわからなくなる。
可愛くて…守ってあげたくなって…抱きしめたくなって…。
僕は白衣を羽織って旧理科準備室へ向かった。
胸のモヤモヤが消えない。
旧理科準備室の中に入り、中扉の小窓を覗いた。
彼女は編み物をしてるようだ。青い毛糸…。
昨日のイルミネーションを思い出す。
僕は自分の手を見つめた。
僕が教えた手の繋ぎ方を田宮はどんな男と、どんな気持ちでするんだろう。
僕にとっては愛しい人との触れ合いなのに…。
彼女にとっては…単なる…恋愛指導。
想いが違い過ぎる。
彼女の純粋さが僕を苦しめる。
純粋に僕を先生としてしか見てくれない。
異性として…1人の男としては絶対に…。
ちょっと…辛いな…田宮…。
「!!」
えっ…何してるんだ?
編み物に飽きたのか、彼女は棚から天使の人形を五体を実験台の上に並べ始めた。
そして…一体づつにキスをして行った。
優しく愛おしそうにキスをする。
キス…の…練習か!?
「ははは。」
まったく…可愛い事ばっかりしやがって!
僕を振り回すだけ振り回して。
本当…可愛い…最高に可愛いよ。田宮。
また、明日人形を増やしてみようかな…。
僕はやっぱり何度振られても君が好きなんだ。
自分でも怖くなるくらいに。
バカみたいだけど…大好きだよ…。
久瀬が言った言葉を思い出した。
見返りなんてオマケなんだよって。
多分…僕も同じ気持ちなんだ。
逃げてるって思われるかもしれないけど…単に君が好き過ぎるくらいに、大好きなんだ。
だから…せめて諦めさせないでくれ。
このままでいいから…。
ずっと…君を好きで居たいんだ。
たとえ…君が、他の人の物になってしまっても。
マンションに帰った僕は、田宮に電話を掛けた。
「えっ…。お弁当ですか?」
「金井先生が食べたいって。
昨日のお詫びに作ってあげて欲しいんだ。」
僕は彼女の幸せの為に協力しよう。
彼女は僕を恋愛の先生と思ってるのだから。
僕が辛くても、君がちゃんと幸せになれば、君は死にたいなんて言わなくなる。
「でも…。」
「男ってのは好きな女の子からの手作り弁当が大好きなんだから。わかるか?」
「えっ…と。食べてくれなかったら。」
「大丈夫だよ。
この前のおにぎりもひとつ金井先生が食べたんだ。
美味しいって。」
僕が出来る、彼女を笑顔にする方法はこれしかないんだ…きっと。
「えっ…そうですか。てっきり…。」
「田宮…。ダメかな?」
「いえ。わかりました。
明日、作って持って行きます。
教えて頂きありがとうございます。」
田宮 真朝…僕は君の笑顔を見る為に僕は1人で泣いても構わないんだ。
「急だと思うけど…。」
「…おやすみなさい。」
「うん。おやすみ。」
僕はそっと電話を切って、携帯を胸に抱きしめた。
…ボクハキミニウソヲツク。
…ボクハジブンニウソヲツク。
…ボクハスベテニウソヲツク。
…ボクハソシテコワレテイク。
『世界を変えるには世界を壊さなきゃ。』
『どうやって?』
『だから、世界を壊す計画を今から立てるのさ。』
『秘密の計画だね。すごいね。』
『そうだろ。ワクワクするんだ。考えてるだけで…今が嫌でもそれを壊せると考えるとさ。』
『わかる!わかる!』
『2人だけの秘密のノートだよ。世界を壊す計画を考えよう。』
『2人だけの秘密だね~。』
昔、僕には親友がいた。
変わっている彼を、周りは冷たい目で見ていたけど…。
僕にはその、不思議な世界観がキラキラして見えてた。
まるで…他の世界に行こうとする彼の儚さに憧れた。
ああ、少し思い出した。
遠い…忘れていた記憶の欠片を…。
失った記憶の欠片を…。
大切な人の想い出を…。
逆に金井先生の方が意識してる分、恋愛対象になるのかもしれない。
僕は…よくいるいい人的な存在。
だからきっと、僕とは手を繋げたんだ。
金井先生に触れられるのは緊張するくせに…。
僕は安全ないい人…いい先生。
「はああ。」
また、彼女に振られた気分だった。
もう、何度も同じ気持ちにさせられた。
きっと、諦めた方が楽になるんだよな。
職員室へ向かう間、そんな事を考えて落ち込みながら歩いた。
職員室へ入ると清水先生と田宮が楽しそうに話していた。
僕の席に彼女は座って椅子をクルクル動かしていた。
「おっ。武本来ちゃったよ。」
清水先生が残念そうに言った。
「じゃあ。私、行きます。」
「でも、話し終わってないぞ。」
清水先生がチラチラとこちらを見ながら言った。
「すいませんね。お邪魔して!」
僕はちょっとキツめにイヤミを言った。
「田宮!ここ座れ!」
清水先生が自分の膝を指差した。
「こうですか?」
田宮も迷わず清水先生の上に乗ってしまった。
なんで、そうなるかなぁ!もう!
「こらー!ダメだろう!そう言うの!」
僕は慌てて彼女を引き寄せた。
「あははは~おもしれー!」
清水先生はゲラゲラ笑い出した。
「何か…ダメでした?」
彼女は全然理解していない様子だった。
「あのな…。お前は勉強出来るかもしれないが…変なところが子供すぎる!」
「先生から見ればどうせ子供ですよ!私。」
「うっ!」
彼女はペロっと舌を出して職員室を駆け出して言ってしまった。
「自分の上に乗っかって欲しいくせに!
エロいな武本は。」
清水先生が僕をからかった。
「清水先生こそ!彼女に何させるんですか!
あいつはそういう事まだ…。
純粋な生徒で遊ばないで下さい!」
「おうおう!ムキになっちゃって!」
本当…変なところ…純粋で…解ってなくて。
僕だって、どうしていいかわからなくなる。
可愛くて…守ってあげたくなって…抱きしめたくなって…。
僕は白衣を羽織って旧理科準備室へ向かった。
胸のモヤモヤが消えない。
旧理科準備室の中に入り、中扉の小窓を覗いた。
彼女は編み物をしてるようだ。青い毛糸…。
昨日のイルミネーションを思い出す。
僕は自分の手を見つめた。
僕が教えた手の繋ぎ方を田宮はどんな男と、どんな気持ちでするんだろう。
僕にとっては愛しい人との触れ合いなのに…。
彼女にとっては…単なる…恋愛指導。
想いが違い過ぎる。
彼女の純粋さが僕を苦しめる。
純粋に僕を先生としてしか見てくれない。
異性として…1人の男としては絶対に…。
ちょっと…辛いな…田宮…。
「!!」
えっ…何してるんだ?
編み物に飽きたのか、彼女は棚から天使の人形を五体を実験台の上に並べ始めた。
そして…一体づつにキスをして行った。
優しく愛おしそうにキスをする。
キス…の…練習か!?
「ははは。」
まったく…可愛い事ばっかりしやがって!
僕を振り回すだけ振り回して。
本当…可愛い…最高に可愛いよ。田宮。
また、明日人形を増やしてみようかな…。
僕はやっぱり何度振られても君が好きなんだ。
自分でも怖くなるくらいに。
バカみたいだけど…大好きだよ…。
久瀬が言った言葉を思い出した。
見返りなんてオマケなんだよって。
多分…僕も同じ気持ちなんだ。
逃げてるって思われるかもしれないけど…単に君が好き過ぎるくらいに、大好きなんだ。
だから…せめて諦めさせないでくれ。
このままでいいから…。
ずっと…君を好きで居たいんだ。
たとえ…君が、他の人の物になってしまっても。
マンションに帰った僕は、田宮に電話を掛けた。
「えっ…。お弁当ですか?」
「金井先生が食べたいって。
昨日のお詫びに作ってあげて欲しいんだ。」
僕は彼女の幸せの為に協力しよう。
彼女は僕を恋愛の先生と思ってるのだから。
僕が辛くても、君がちゃんと幸せになれば、君は死にたいなんて言わなくなる。
「でも…。」
「男ってのは好きな女の子からの手作り弁当が大好きなんだから。わかるか?」
「えっ…と。食べてくれなかったら。」
「大丈夫だよ。
この前のおにぎりもひとつ金井先生が食べたんだ。
美味しいって。」
僕が出来る、彼女を笑顔にする方法はこれしかないんだ…きっと。
「えっ…そうですか。てっきり…。」
「田宮…。ダメかな?」
「いえ。わかりました。
明日、作って持って行きます。
教えて頂きありがとうございます。」
田宮 真朝…僕は君の笑顔を見る為に僕は1人で泣いても構わないんだ。
「急だと思うけど…。」
「…おやすみなさい。」
「うん。おやすみ。」
僕はそっと電話を切って、携帯を胸に抱きしめた。
…ボクハキミニウソヲツク。
…ボクハジブンニウソヲツク。
…ボクハスベテニウソヲツク。
…ボクハソシテコワレテイク。
『世界を変えるには世界を壊さなきゃ。』
『どうやって?』
『だから、世界を壊す計画を今から立てるのさ。』
『秘密の計画だね。すごいね。』
『そうだろ。ワクワクするんだ。考えてるだけで…今が嫌でもそれを壊せると考えるとさ。』
『わかる!わかる!』
『2人だけの秘密のノートだよ。世界を壊す計画を考えよう。』
『2人だけの秘密だね~。』
昔、僕には親友がいた。
変わっている彼を、周りは冷たい目で見ていたけど…。
僕にはその、不思議な世界観がキラキラして見えてた。
まるで…他の世界に行こうとする彼の儚さに憧れた。
ああ、少し思い出した。
遠い…忘れていた記憶の欠片を…。
失った記憶の欠片を…。
大切な人の想い出を…。
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