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2学期
牧師の追求
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「武本~昼飯食いに行くぞ~~!」
昼休み、宣言通り清水先生は僕を昼飯に誘って来た。
下心見え見えのいやらしい顔を近づけた。
「いや~片付かない仕事が…。」
一応、抵抗を試みた。
「行くよな!」
ガッ。
ネクタイを引っ張られた。
「はい。喜んで行きます…。」
僕は覚悟を決めて清水先生と食堂へ行く為に職員室を出た。
食堂で出来る話なんかあるのか?と思いつつ、清水先生の後をついて行った。
「おごってやるから。肉食え!肉!」
「ありがとうございます。
じゃあ…生姜焼き定食で。」
清水先生は僕の体調も気にしてくれてるのか…いや餌か?話を聞き出す餌?
食堂の端のテーブルに横並びで、清水先生と僕はすわった。
「なんで横並びなんです?」
「バーカ。他の奴に聞かれたくない話は耳元でしろ。」
そうまでして聞きたいのか?
このおっさんは!…下衆牧師。
「で、何を聞きたいんですか?」
「何ってそりゃ。どこまで行ったか?」
「えーと、水族館とアウトレットモールとイルミネーションを見に…。」
「どこって、そっちじゃねーよ。バーカ。」
物凄い勢いでツッ込まれた。
「口が悪いっすよ。国語教師でしょう。」
「三角関係の方に決まってんだろ!
やっぱり、金井の方が積極的だろ。
お前負けてんじゃね~の?」
「下衆だなぁ。マジで!」
「で、どうだった?」
「どうって…別に…。」
「はぐらかすなよ。
まぁ朝のお前の機嫌から言って、いい事あったのは確かだなぁ。」
勘弁してくれ。
何処から話せばいいんだよ。大体。
「手ェぐらいは握ったろ?」
「グホッゲホッ!」
いきなりのストライクに生姜焼きを吹いた。
「あ~解りやすいな。お前。
じゃあ、キスのひとつも…。」
「してませんよ!ンなの。」
「なんだよ~~田宮相手にキスも出来ないのかお前。ガキだなぁ。」
カチン!
「はああ?キスなんてとっくに!……あ、あれ…。」
僕は、つい口を滑らせた。
「お前、今…なんて言った?
とっくに済んでますって事だよな!
いつだよ!いつ!
人の生徒に手を出したなおい!」
清水先生が耳元で怒りだした。
「聞いて来たの自分じゃないですか!
食いつき良すぎですってば!
勢いで…ていうか…ああ!もう!」
「俺に隠し事出来ると思ってんのか?」
清水先生は僕の耳をグイグイ引っ張った。
「うっ!…解りました。
順を追って説明します。」
僕は仕方なく、夏休みからこれまでの経緯を大まかに話した。
「意外だなぁ。三回もやヤッたのか?」
「ヤッたって言い方辞めて下さい。
なんか卑猥です。」
「で、それなのにこの距離。
変わってんな。お前。」
「責めてるんすか?責めてるんですよね。
どうせ僕はヘタレですよ!」
「そうだな。ヘタレだな!」
ハッキリ言われて少しだけヘコんだ。
だから清水先生には話したくなかったのに~!
「お前さ…。足かせが重過ぎるんじゃねぇか?」
「足かせ…?」
清水先生は意味ありげに笑うだけで教えてくれなかった。
今日は委員会もある。
なんか既にボロボロなんだけどな僕は。
「あっ!」
委員会といえば…田宮の隣の席じゃないか!
どうしよう。どんな顔したらいい。
授業中みたいに教科書で隠せない!
あ…でも、また手を繋げるかも…。
いやいや!ダメだよ!他に生徒いるし!
マジで困った。
隣に座ってくれるのは嬉しい…めっちゃ嬉しいけど…。
教師の顔!教師の顔だ!大丈夫かな…。
田宮は、こんな風に悩んだりしないんだろうな。
昨日の事だって、結局、僕は先生って念を押されただけで…。
恋愛の先生って…どういう立ち位置なんだよ!ったく。訳わかんねぇよ!
僕は田宮の事を考えるだけで、胸の中がモヤモヤでいっぱいになった。
僕はとにかく、田宮から視線を外し、腕と脚を組んでとにかく黙っていようと思った。
委員会ではいつものように、塚本がサクサクと指示をし、スムーズに仕事がはかどっていく。
田宮は隣でパソコン入力しつつまたメモを取っている。
「あっ!」
田宮の消しゴムが、僕の足元に転がって来た。
自然と拾おうとした…。
そして、同時に彼女も拾おうとしていた。
えっ…彼女の顔が…近いいい!
間違えばキスしてしまいそうな距離だった。
息を止めてしまった。
そして、彼女は消しゴムを拾った僕の手から消しゴムを受け取った。
「ありがとうございます。」
彼女はそう言うと、いつも通りに仕事をこなしていった。
僕の心臓はバクバクいっていた。
彼女は涼しい顔をして、何事もなかったようにパソコンを入力していく。
なんで平気なんだよ!ちくしょう!
僕だけが、焦っていた。
ああ。もう。
口元から手が離せなくなった。
「金井先生と武本先生って仲いいんですか?」
「カウンセリングルームによく入ってるの見ますよ。」
委員会を終えた直後、塚本と望月がノート片手に駆け寄ってきた。
「げっ!」
「やっぱり、武本先生って迫られるタイプだし~。」
「童顔とイケメン!最高のカップルですよ!」
金井先生と僕がカップル!?
「また!変な妄想やめろ!
迫られるタイプってなんだよ!」
ムキになって否定した。
「なるほど…それで久瀬君と仲良しなんですね。連絡も頻繁に取ってらっしゃるみたいだし。」
後ろで田宮が余計な事を言った。
「きゃ~~!やっぱり久瀬君とも?」
「やめろって言ってるだろ!
僕は女が好きなんだよ!
好きな女だって…いる…し。」
しまった!!
エキサイトして、つい言ってしまった!
しかも田宮の前で!
僕は耳まで赤くなってしまった。
「…だそうです。先輩。残念ですね。
今度は上手くいくといいですね。武本先生。」
彼女は僕に優しく、笑顔で言った。
えっ…その言い方っ。えっ…?
全く別の女性と勘違いしてる…?え?
「では、パソコンをしまってきますね。」
彼女はカバンとパソコンを抱えて職員室へと向かって行った。
嘘だろ~~!
何か…罠にはめられた気がした。
僕は、塚本と望月に挟まれながらうな垂れた。
昼休み、宣言通り清水先生は僕を昼飯に誘って来た。
下心見え見えのいやらしい顔を近づけた。
「いや~片付かない仕事が…。」
一応、抵抗を試みた。
「行くよな!」
ガッ。
ネクタイを引っ張られた。
「はい。喜んで行きます…。」
僕は覚悟を決めて清水先生と食堂へ行く為に職員室を出た。
食堂で出来る話なんかあるのか?と思いつつ、清水先生の後をついて行った。
「おごってやるから。肉食え!肉!」
「ありがとうございます。
じゃあ…生姜焼き定食で。」
清水先生は僕の体調も気にしてくれてるのか…いや餌か?話を聞き出す餌?
食堂の端のテーブルに横並びで、清水先生と僕はすわった。
「なんで横並びなんです?」
「バーカ。他の奴に聞かれたくない話は耳元でしろ。」
そうまでして聞きたいのか?
このおっさんは!…下衆牧師。
「で、何を聞きたいんですか?」
「何ってそりゃ。どこまで行ったか?」
「えーと、水族館とアウトレットモールとイルミネーションを見に…。」
「どこって、そっちじゃねーよ。バーカ。」
物凄い勢いでツッ込まれた。
「口が悪いっすよ。国語教師でしょう。」
「三角関係の方に決まってんだろ!
やっぱり、金井の方が積極的だろ。
お前負けてんじゃね~の?」
「下衆だなぁ。マジで!」
「で、どうだった?」
「どうって…別に…。」
「はぐらかすなよ。
まぁ朝のお前の機嫌から言って、いい事あったのは確かだなぁ。」
勘弁してくれ。
何処から話せばいいんだよ。大体。
「手ェぐらいは握ったろ?」
「グホッゲホッ!」
いきなりのストライクに生姜焼きを吹いた。
「あ~解りやすいな。お前。
じゃあ、キスのひとつも…。」
「してませんよ!ンなの。」
「なんだよ~~田宮相手にキスも出来ないのかお前。ガキだなぁ。」
カチン!
「はああ?キスなんてとっくに!……あ、あれ…。」
僕は、つい口を滑らせた。
「お前、今…なんて言った?
とっくに済んでますって事だよな!
いつだよ!いつ!
人の生徒に手を出したなおい!」
清水先生が耳元で怒りだした。
「聞いて来たの自分じゃないですか!
食いつき良すぎですってば!
勢いで…ていうか…ああ!もう!」
「俺に隠し事出来ると思ってんのか?」
清水先生は僕の耳をグイグイ引っ張った。
「うっ!…解りました。
順を追って説明します。」
僕は仕方なく、夏休みからこれまでの経緯を大まかに話した。
「意外だなぁ。三回もやヤッたのか?」
「ヤッたって言い方辞めて下さい。
なんか卑猥です。」
「で、それなのにこの距離。
変わってんな。お前。」
「責めてるんすか?責めてるんですよね。
どうせ僕はヘタレですよ!」
「そうだな。ヘタレだな!」
ハッキリ言われて少しだけヘコんだ。
だから清水先生には話したくなかったのに~!
「お前さ…。足かせが重過ぎるんじゃねぇか?」
「足かせ…?」
清水先生は意味ありげに笑うだけで教えてくれなかった。
今日は委員会もある。
なんか既にボロボロなんだけどな僕は。
「あっ!」
委員会といえば…田宮の隣の席じゃないか!
どうしよう。どんな顔したらいい。
授業中みたいに教科書で隠せない!
あ…でも、また手を繋げるかも…。
いやいや!ダメだよ!他に生徒いるし!
マジで困った。
隣に座ってくれるのは嬉しい…めっちゃ嬉しいけど…。
教師の顔!教師の顔だ!大丈夫かな…。
田宮は、こんな風に悩んだりしないんだろうな。
昨日の事だって、結局、僕は先生って念を押されただけで…。
恋愛の先生って…どういう立ち位置なんだよ!ったく。訳わかんねぇよ!
僕は田宮の事を考えるだけで、胸の中がモヤモヤでいっぱいになった。
僕はとにかく、田宮から視線を外し、腕と脚を組んでとにかく黙っていようと思った。
委員会ではいつものように、塚本がサクサクと指示をし、スムーズに仕事がはかどっていく。
田宮は隣でパソコン入力しつつまたメモを取っている。
「あっ!」
田宮の消しゴムが、僕の足元に転がって来た。
自然と拾おうとした…。
そして、同時に彼女も拾おうとしていた。
えっ…彼女の顔が…近いいい!
間違えばキスしてしまいそうな距離だった。
息を止めてしまった。
そして、彼女は消しゴムを拾った僕の手から消しゴムを受け取った。
「ありがとうございます。」
彼女はそう言うと、いつも通りに仕事をこなしていった。
僕の心臓はバクバクいっていた。
彼女は涼しい顔をして、何事もなかったようにパソコンを入力していく。
なんで平気なんだよ!ちくしょう!
僕だけが、焦っていた。
ああ。もう。
口元から手が離せなくなった。
「金井先生と武本先生って仲いいんですか?」
「カウンセリングルームによく入ってるの見ますよ。」
委員会を終えた直後、塚本と望月がノート片手に駆け寄ってきた。
「げっ!」
「やっぱり、武本先生って迫られるタイプだし~。」
「童顔とイケメン!最高のカップルですよ!」
金井先生と僕がカップル!?
「また!変な妄想やめろ!
迫られるタイプってなんだよ!」
ムキになって否定した。
「なるほど…それで久瀬君と仲良しなんですね。連絡も頻繁に取ってらっしゃるみたいだし。」
後ろで田宮が余計な事を言った。
「きゃ~~!やっぱり久瀬君とも?」
「やめろって言ってるだろ!
僕は女が好きなんだよ!
好きな女だって…いる…し。」
しまった!!
エキサイトして、つい言ってしまった!
しかも田宮の前で!
僕は耳まで赤くなってしまった。
「…だそうです。先輩。残念ですね。
今度は上手くいくといいですね。武本先生。」
彼女は僕に優しく、笑顔で言った。
えっ…その言い方っ。えっ…?
全く別の女性と勘違いしてる…?え?
「では、パソコンをしまってきますね。」
彼女はカバンとパソコンを抱えて職員室へと向かって行った。
嘘だろ~~!
何か…罠にはめられた気がした。
僕は、塚本と望月に挟まれながらうな垂れた。
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