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話を聞かない妹
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「お姉様? 一体どういうつもりなんですか?」
「だから……。あなたたちの相性が、最悪なのよ」
「意味がわからないわ。何の話?」
「私は……。魂の相性を見る魔法を、使うことができるの」
「魂の相性……?」
ヒーナの表情が歪んだ。
「本当よ。死んだお母様から教わった魔法なの」
「ふぅん……。で、それによると、私とギルガム様の相性が、最悪だって言うのね?」
「えぇ……。最悪の中でも、さらに最低な相性ね。例えば、最悪な相性の二人でも、災いが訪れるまでに、時間がかかる夫婦もいる。じわじわと、その影響を受ける夫婦もいる。だけど、あなたたちは……」
「聞きたくないです。そんな頭のおかしな話」
「ヒーナ。お願い。私の話を信じて?」
私なりに、真剣に頼んでみたけど……。
ヒーナの心には、響かなかったようで。
私に背を向けて、部屋に戻ってしまった。
……絶対、後悔することになるのに。
☆ ☆ ☆
「ヒーナ……。一体、何があったんだい?」
「……どうやら、お姉様は、おかしくなってしまったみたいですわ?」
「ミュシーが?」
「はい……」
「……僕のせいだね」
ギルガム様が、困ったような表情をしている。
「いえ……。お姉様が悪いのです」
そうだ。
ギルガム様は悪くない。
「お姉様は、確かに優秀で、美しいですが……。人の心がありません。冷酷です」
「確かに……」
「だからギルガム様は、嫌になって、私を好きになったのでしょう?」
「そうだね……。なんだろう。君と会話した回数は、多くないけど、それでも毎回、心が躍るように、暖かくなるというか……」
「まぁ……」
嬉しい言葉だ。
自分が、ちゃんと、一人の人間として認められている。
「ミュシーは、何でも完璧を求めるんだ。一緒にいると、肩が凝ってしまう。そして、彼女はそれに気が付いていないみたいでね……。無意識のうちに、周りの人を、緊張させているというのに」
「まさに、おっしゃる通りですわ」
お姉様の求めるレベルは、いつも高すぎた。
「僕たちは、ゆっくりと関係を育んでいこうね……」
「もちろんです……」
「……じゃあ、これから、僕の家に招待するよ」
「嬉しい……。ありがとうございます」
「うん……」
ギルガム様に手を引かれて、私は立ち上がった。
……おそらく私は、今夜、ギルガム様の家で過ごすことになるだろう。
気分は最高だ。
できることなら、この事実も、お姉様に直接、知らせてあげたいけれど。
これ以上傷つけてしまって、また変になってしまったら、かわいそうだから、やめておくことにする。
「行こう。ヒーナ」
「はい……」
私は、これから幸せになる。
聖女として……。妻として……。
ごめんなさいお姉様。神様に選ばれたのは、私だったみたい。
「だから……。あなたたちの相性が、最悪なのよ」
「意味がわからないわ。何の話?」
「私は……。魂の相性を見る魔法を、使うことができるの」
「魂の相性……?」
ヒーナの表情が歪んだ。
「本当よ。死んだお母様から教わった魔法なの」
「ふぅん……。で、それによると、私とギルガム様の相性が、最悪だって言うのね?」
「えぇ……。最悪の中でも、さらに最低な相性ね。例えば、最悪な相性の二人でも、災いが訪れるまでに、時間がかかる夫婦もいる。じわじわと、その影響を受ける夫婦もいる。だけど、あなたたちは……」
「聞きたくないです。そんな頭のおかしな話」
「ヒーナ。お願い。私の話を信じて?」
私なりに、真剣に頼んでみたけど……。
ヒーナの心には、響かなかったようで。
私に背を向けて、部屋に戻ってしまった。
……絶対、後悔することになるのに。
☆ ☆ ☆
「ヒーナ……。一体、何があったんだい?」
「……どうやら、お姉様は、おかしくなってしまったみたいですわ?」
「ミュシーが?」
「はい……」
「……僕のせいだね」
ギルガム様が、困ったような表情をしている。
「いえ……。お姉様が悪いのです」
そうだ。
ギルガム様は悪くない。
「お姉様は、確かに優秀で、美しいですが……。人の心がありません。冷酷です」
「確かに……」
「だからギルガム様は、嫌になって、私を好きになったのでしょう?」
「そうだね……。なんだろう。君と会話した回数は、多くないけど、それでも毎回、心が躍るように、暖かくなるというか……」
「まぁ……」
嬉しい言葉だ。
自分が、ちゃんと、一人の人間として認められている。
「ミュシーは、何でも完璧を求めるんだ。一緒にいると、肩が凝ってしまう。そして、彼女はそれに気が付いていないみたいでね……。無意識のうちに、周りの人を、緊張させているというのに」
「まさに、おっしゃる通りですわ」
お姉様の求めるレベルは、いつも高すぎた。
「僕たちは、ゆっくりと関係を育んでいこうね……」
「もちろんです……」
「……じゃあ、これから、僕の家に招待するよ」
「嬉しい……。ありがとうございます」
「うん……」
ギルガム様に手を引かれて、私は立ち上がった。
……おそらく私は、今夜、ギルガム様の家で過ごすことになるだろう。
気分は最高だ。
できることなら、この事実も、お姉様に直接、知らせてあげたいけれど。
これ以上傷つけてしまって、また変になってしまったら、かわいそうだから、やめておくことにする。
「行こう。ヒーナ」
「はい……」
私は、これから幸せになる。
聖女として……。妻として……。
ごめんなさいお姉様。神様に選ばれたのは、私だったみたい。
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