馬鹿すぎる王子に婚約破棄され、国外追放が決まりましたので、しっかり復讐させていただきます。

冬吹せいら

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第2話 わがまま令嬢 オリーブ

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「ようこそ我が屋敷へ! メイドさん!」
「えぇ……。よろしくお願いします」
「声が小さい! このクソメイド!」

 ク、クソメイド……。
 私は十六歳。オリーブ様は十二歳。
 まさか、四つも下の子供に、クソと呼ばれようとは。
 
 しかし、ここで声を荒げるのは得策ではありません。 
 反撃のタネは、いくつも抱えておいた方が良いでしょう。

「私、美味しい果物ジュースが飲みたいの! さっさと持ってきて!」
「果物と申しましても種類が……」
「うるさい! 私の好きなものを持ってこればいいのよ!」
「ですからその種類を知らないわけで……」
「うるさ~い!」

 ぺチンっ! と、頬を叩かれてしまいました。
 なんと、メイド生活が始まって、たった一分も経たないうちに、物理的な攻撃を受けることになろうとは……。
 ここまで短気な令嬢、世界中を必死で探し回っても、オリーブ様くらいだと思います。

「他のメイドに聞きなさい!」

 吐き捨てるように言って、オリーブ様……。
 ……いや、オリーブは去って行きました。

 このガキ……。絶対許しません。
 いかなる方法を使っても酷い目に遭わせてやります。
 私を怒らせたことを後悔するがいい……!

 ◇

 メイドからガキの好物を聞いて、果物ジュースを作りました。
 しっかりと下剤を混ぜてあります。
 
「お待たせしました。果物ジュースです」
「あぁ。もういらないわよそれ」

 は?
 このガキは、何を馬鹿げたことを……。

「そんなのどうでもいいから、早く肩を揉みなさい? 私ほら、お胸が大きいでしょう? 肩がどうしても凝るのよね~」

 十二歳のセリフとは思えませんが、確かに年齢の割に立派なものを抱えているようです。
 今すぐ握り潰してやろうかと思いましたが、なんとか耐えました。

「加減はどうですか?」
「あっは~……。ちょうどいいわ。あなたメイドじゃなくて、マッサージ師の方が向いてるかもしれないわよ?」
「ありがとうございます」
「おっほっほ! 良かったわね! 私みたいな優しい令嬢様に拾われて! そうでなければ今頃、森でオオカミの餌になって死んでいたかもしれないわよ?」
「ありがたき幸せです」

 この細い肩……。
 思いっきり叩けば、凹んでしまいそうです。
 
 オリーブにマッサージをしながらも、私は復讐の方法を思考していました。
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