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2章 帝国の呪い
2-33 彼らの休日事情
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「クロウは意外と甘いものが好きだよな」
ポシュが俺を見ながら感想を漏らした。
意外かなあ?
タダのお菓子はうみゃーうみゃー。
お茶ズズー。
セリムとルッツ副隊長も食べてみてー、うみゃいからー。
ポシュは宿舎の自分の部屋で一日だけ謹慎処分になった。
皇帝陛下に対する不適切発言とかなんとかようわからん落としどころにしたらしい。
というわけで、ポシュは一日休んだ後にやってきた。良い休日になったんじゃないか?
そして、なぜかポシュが持たされてきた箱入りお菓子。
毒も入ってないし、いただけるものはいただいておく。
箱も姿形も普通の饅頭だが、餡子も生地もしっとりうまいしお高い雰囲気をまとっている。
おそらく用意したのはナナキ氏だろう。さすがはナナキ氏チョイスだ。
皇帝陛下からって渡されたが、本当に皇帝からならサザさん姿で直接ホイっと渡してきそうだ。だが、あの人はそんな気遣いを絶対にしないっ、断言っ。
「、、、ところで、三人とも休憩室で何をしているんだ?」
俺はソファでだらーん、としながら読書。
各自、休憩室で自由に行動している。この休憩室をシエルド氏が居心地のいい空間と変えてくれてしまった。
セリムは武器の手入れやら鍛錬をしていることが多いが、俺の髪をいじったり、お肌のお手入れをしてくれたり、マッサージしてくれることもある。
そういやポシュが来たということはお昼の時間になってたかー。お弁当を準備しますかー。よっこらしょ。
「ポシュ、今日は休日だよ。今日の俺は一日読書三昧、、、おや?ポシュくんに誰か休日の説明した?」
テーブルの上には数冊の本が置かれている。
お茶を飲みながら本を読む、最高じゃないか。今日の休日はー、オヤツもやってきたー。
と言っている場合ではない。
セリムもルッツ副隊長も首を横に振っている。
ここにいないリーウセン、ナーズ隊長の二人は説明していないに決まっている。
ちなみにリーウセンは大教会内にはいる、当たり前のようにいる。ナーズ隊長は当番の日ではないので牢獄である。ナーズ隊長とルッツ副隊長は交互に来るので、基本的に隔週ごとに休日が公平に入るので喧嘩はしない。彼らにとって休日の方が良いのか、牢獄の方が良いのか言及したことないし、牢獄の方が良いと言われたところでどうにもならないので何も聞かない。
「大教会にやってきた時点で静かだから感じていると思うが、今日は作業員が来ていない。大教会は年中無休で信者に奉仕しているが、修繕工事は週に一日は完全なお休みとなっている。シエルド様がオーナーの薬部屋もまたしかり」
修繕工事も薬部屋もアッシェン大商会の予定表に従って動いている。
あそこはブラック企業ではないのだ。報酬も安定しているホワイトなのである。ま、帝国一の大商会がブラックだったらどこの商会でもブラックだ。帝国に未来がなくなる。
薬師見習や魔導士見習の皆は薬部屋には来ないが、休日ではなく雇われている工房にいるようだ。
平民はどこの国でも休日がないところが多い。
帝国軍はほぼ年中無休で働かせるブラック軍。
ゆえにポシュ自身が休日という概念を自ら質問してくることはなかった。
、、、薬部屋ができてから、すでに一、二回は休日があった気がするんだが?
おっかしいなー。
あ、もしかしてあまりにも片付かない休憩室のゴミ掃除をお願いしてたっけ?
帝都は暑過ぎて記憶が定かではないなー。
「、、、ええっと休日なのはわかったが、何でクロウたちは大教会に来ているんだ?」
ああ、そのご質問、ごもっとも。
普通の感覚を持っているんだね、ポシュ。
目の下のクマもなくなって健全な艶肌なお顔になって良かったね。構成しているのは黒ワンコだけど。
「俺たちが牢獄にいると、普通に労役やら訓練やらを課される。捕虜だから」
「ああ、そうだった。捕虜にも休日がなかったな。だから、大教会の休憩室で休日なのか」
捕虜にも。
不憫な。
皇帝は職場環境をもう少し見直せ。
呪いをどうこう言う前に。
帝国の呪いの件は皇帝ではなく周囲が振り回されているので、帝城は慌ただしい雰囲気に包まれている。
そう、周囲が。
話をできる者が限られているため、ごく一部なので、そのごく一部が駆けずり回っているのだが。
皇帝が牢獄まであの軍服姿で行った話が噂になっているため、より物々しい雰囲気になってしまっているのは致し方ない。
ナナキ氏は自分のことでもあるので仕方ないが、皇子たちも働かせればいいのに。皇太子以外の皇子たちが事情を知ったら解呪派にまわってしまうのだろうけど。
帝城にも休日という概念がまったくないのだろう。思い立ったが吉日の皇帝のせいで。
「そう、シエルド様の配慮だ。俺たちはたまに街を出歩いたりしているぞ。ゴートナー文官には内緒だけど」
「捕虜なのにっ。ああ、クロウだから許されているのか。密偵も大教会にいるようだし」
「だから、今日は休日だよー。ポシュも帰って大丈夫だよー。安心してー」
じっと俺を見るポシュ。
「、、、お弁当、ポシュの分はないよ」
本当ならリーウセンの分も牢獄の食堂で面倒みる必要ないのだけど、あの子、食事は何でもいい人間だからね。この教会の粗食にも耐えられるけど、神から栄養を与えられる聖職者じゃないから肉体が持たない。せめて昼は栄養のあるものを食べさせてあげなくちゃ。
、、、俺はアイツの親か?息子は一人で充分なのだが。
「俺は早めに昼食は食べてきましたから大丈夫ですっ。じゃなくて、俺もこの部屋にいていいですか」
「いる必要ある?ここ、居心地よくないでしょ?」
全員敵国の人間で、その中でたった一人いるのって苦痛じゃない?
それに、キミ、俺たちに襲いかかったの、もう忘れてない?脳は残っているはずなのに。都合が悪いと記憶から消去されるのは、皇帝に似ちゃったのかな?
それとも、帝都が暑いせい?
すべて暑さのせいにして解決しようとしてない?
「クロウが良ければポシュがいてもいいんじゃないか?英雄も帝城にいるのは居心地が悪いんだろ」
意外にも助け船を出したのはルッツ副隊長だった。
「ああ、居心地悪い選手権をするとどちらが勝つか試してみたいのか。ごくごく普通に街へ遊びに行ったりした方が良いと思うんだが、まあいいか」
「あ、ありがとう」
ポシュがお礼を言った。
「俺たちはこれからお昼にするから、自由にすごしていいよ」
お弁当をテーブルに並べ始める。
そういや、リーウセンは自分の分をまだ取りに来てないな。
ま、いいや、お腹が空いたら取りに来るだろ。お邪魔しちゃったらブーブー言われて面倒だし。
「ク、クロウ、これ、食後のオヤツに作ってみたんだが」
セリムがほんのり赤い顔をして、小さい包みを開ける。
「おおっ、今度はパンケーキ。小さいおイモが入っているっ」
パンケーキはどら焼きサイズの小さいものだ。庶民のお菓子で大きなパンケーキは普及していない。
セリムは前にもおイモの蒸しケーキを作ってくれた。
夢で我が妻から伝授されたのだそうな。まだまだ発展途上だが、久々に食べる蒸しケーキはおいしかった。
おイモが好きなんだよなー、妻は。季節になると手作りオヤツによく入っていた。真夏なので季節的には早いが、帝城には普通にあるんだろうな。ワケを話せばナナキ氏が融通してくれそうだ。
「あ、奥さんのおイモのパンケーキ。アレ、おいしいんだよな」
このセリフを言ったのは、セリムではない。
その声の主を即座に睨みつける。
「、、、っっっ、なっ、何でお前がそのことを知っているんだーーーっっっ」
俺が胸倉つかんでポシュに食ってかかったのは言うまでもないし、昼食後に尋問が始まったのは仕方ないことである。
ついでに、ポシュの黒ワンコ三匹がお部屋の隅っこで丸まってガタガタと震えていた。
ポシュが俺を見ながら感想を漏らした。
意外かなあ?
タダのお菓子はうみゃーうみゃー。
お茶ズズー。
セリムとルッツ副隊長も食べてみてー、うみゃいからー。
ポシュは宿舎の自分の部屋で一日だけ謹慎処分になった。
皇帝陛下に対する不適切発言とかなんとかようわからん落としどころにしたらしい。
というわけで、ポシュは一日休んだ後にやってきた。良い休日になったんじゃないか?
そして、なぜかポシュが持たされてきた箱入りお菓子。
毒も入ってないし、いただけるものはいただいておく。
箱も姿形も普通の饅頭だが、餡子も生地もしっとりうまいしお高い雰囲気をまとっている。
おそらく用意したのはナナキ氏だろう。さすがはナナキ氏チョイスだ。
皇帝陛下からって渡されたが、本当に皇帝からならサザさん姿で直接ホイっと渡してきそうだ。だが、あの人はそんな気遣いを絶対にしないっ、断言っ。
「、、、ところで、三人とも休憩室で何をしているんだ?」
俺はソファでだらーん、としながら読書。
各自、休憩室で自由に行動している。この休憩室をシエルド氏が居心地のいい空間と変えてくれてしまった。
セリムは武器の手入れやら鍛錬をしていることが多いが、俺の髪をいじったり、お肌のお手入れをしてくれたり、マッサージしてくれることもある。
そういやポシュが来たということはお昼の時間になってたかー。お弁当を準備しますかー。よっこらしょ。
「ポシュ、今日は休日だよ。今日の俺は一日読書三昧、、、おや?ポシュくんに誰か休日の説明した?」
テーブルの上には数冊の本が置かれている。
お茶を飲みながら本を読む、最高じゃないか。今日の休日はー、オヤツもやってきたー。
と言っている場合ではない。
セリムもルッツ副隊長も首を横に振っている。
ここにいないリーウセン、ナーズ隊長の二人は説明していないに決まっている。
ちなみにリーウセンは大教会内にはいる、当たり前のようにいる。ナーズ隊長は当番の日ではないので牢獄である。ナーズ隊長とルッツ副隊長は交互に来るので、基本的に隔週ごとに休日が公平に入るので喧嘩はしない。彼らにとって休日の方が良いのか、牢獄の方が良いのか言及したことないし、牢獄の方が良いと言われたところでどうにもならないので何も聞かない。
「大教会にやってきた時点で静かだから感じていると思うが、今日は作業員が来ていない。大教会は年中無休で信者に奉仕しているが、修繕工事は週に一日は完全なお休みとなっている。シエルド様がオーナーの薬部屋もまたしかり」
修繕工事も薬部屋もアッシェン大商会の予定表に従って動いている。
あそこはブラック企業ではないのだ。報酬も安定しているホワイトなのである。ま、帝国一の大商会がブラックだったらどこの商会でもブラックだ。帝国に未来がなくなる。
薬師見習や魔導士見習の皆は薬部屋には来ないが、休日ではなく雇われている工房にいるようだ。
平民はどこの国でも休日がないところが多い。
帝国軍はほぼ年中無休で働かせるブラック軍。
ゆえにポシュ自身が休日という概念を自ら質問してくることはなかった。
、、、薬部屋ができてから、すでに一、二回は休日があった気がするんだが?
おっかしいなー。
あ、もしかしてあまりにも片付かない休憩室のゴミ掃除をお願いしてたっけ?
帝都は暑過ぎて記憶が定かではないなー。
「、、、ええっと休日なのはわかったが、何でクロウたちは大教会に来ているんだ?」
ああ、そのご質問、ごもっとも。
普通の感覚を持っているんだね、ポシュ。
目の下のクマもなくなって健全な艶肌なお顔になって良かったね。構成しているのは黒ワンコだけど。
「俺たちが牢獄にいると、普通に労役やら訓練やらを課される。捕虜だから」
「ああ、そうだった。捕虜にも休日がなかったな。だから、大教会の休憩室で休日なのか」
捕虜にも。
不憫な。
皇帝は職場環境をもう少し見直せ。
呪いをどうこう言う前に。
帝国の呪いの件は皇帝ではなく周囲が振り回されているので、帝城は慌ただしい雰囲気に包まれている。
そう、周囲が。
話をできる者が限られているため、ごく一部なので、そのごく一部が駆けずり回っているのだが。
皇帝が牢獄まであの軍服姿で行った話が噂になっているため、より物々しい雰囲気になってしまっているのは致し方ない。
ナナキ氏は自分のことでもあるので仕方ないが、皇子たちも働かせればいいのに。皇太子以外の皇子たちが事情を知ったら解呪派にまわってしまうのだろうけど。
帝城にも休日という概念がまったくないのだろう。思い立ったが吉日の皇帝のせいで。
「そう、シエルド様の配慮だ。俺たちはたまに街を出歩いたりしているぞ。ゴートナー文官には内緒だけど」
「捕虜なのにっ。ああ、クロウだから許されているのか。密偵も大教会にいるようだし」
「だから、今日は休日だよー。ポシュも帰って大丈夫だよー。安心してー」
じっと俺を見るポシュ。
「、、、お弁当、ポシュの分はないよ」
本当ならリーウセンの分も牢獄の食堂で面倒みる必要ないのだけど、あの子、食事は何でもいい人間だからね。この教会の粗食にも耐えられるけど、神から栄養を与えられる聖職者じゃないから肉体が持たない。せめて昼は栄養のあるものを食べさせてあげなくちゃ。
、、、俺はアイツの親か?息子は一人で充分なのだが。
「俺は早めに昼食は食べてきましたから大丈夫ですっ。じゃなくて、俺もこの部屋にいていいですか」
「いる必要ある?ここ、居心地よくないでしょ?」
全員敵国の人間で、その中でたった一人いるのって苦痛じゃない?
それに、キミ、俺たちに襲いかかったの、もう忘れてない?脳は残っているはずなのに。都合が悪いと記憶から消去されるのは、皇帝に似ちゃったのかな?
それとも、帝都が暑いせい?
すべて暑さのせいにして解決しようとしてない?
「クロウが良ければポシュがいてもいいんじゃないか?英雄も帝城にいるのは居心地が悪いんだろ」
意外にも助け船を出したのはルッツ副隊長だった。
「ああ、居心地悪い選手権をするとどちらが勝つか試してみたいのか。ごくごく普通に街へ遊びに行ったりした方が良いと思うんだが、まあいいか」
「あ、ありがとう」
ポシュがお礼を言った。
「俺たちはこれからお昼にするから、自由にすごしていいよ」
お弁当をテーブルに並べ始める。
そういや、リーウセンは自分の分をまだ取りに来てないな。
ま、いいや、お腹が空いたら取りに来るだろ。お邪魔しちゃったらブーブー言われて面倒だし。
「ク、クロウ、これ、食後のオヤツに作ってみたんだが」
セリムがほんのり赤い顔をして、小さい包みを開ける。
「おおっ、今度はパンケーキ。小さいおイモが入っているっ」
パンケーキはどら焼きサイズの小さいものだ。庶民のお菓子で大きなパンケーキは普及していない。
セリムは前にもおイモの蒸しケーキを作ってくれた。
夢で我が妻から伝授されたのだそうな。まだまだ発展途上だが、久々に食べる蒸しケーキはおいしかった。
おイモが好きなんだよなー、妻は。季節になると手作りオヤツによく入っていた。真夏なので季節的には早いが、帝城には普通にあるんだろうな。ワケを話せばナナキ氏が融通してくれそうだ。
「あ、奥さんのおイモのパンケーキ。アレ、おいしいんだよな」
このセリフを言ったのは、セリムではない。
その声の主を即座に睨みつける。
「、、、っっっ、なっ、何でお前がそのことを知っているんだーーーっっっ」
俺が胸倉つかんでポシュに食ってかかったのは言うまでもないし、昼食後に尋問が始まったのは仕方ないことである。
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