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大司教様の加護
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エレナも私も落ち着いた。
「えりぇにゃ、あした、ほんやしゃんにいきましゅ」
エレナがいきなり言われてポカンとした。
「本屋に行くんですか?」
「やみまほうにょ、ほんをかいましゅ」
闇魔法を使えるようになったエレナにサチが本を買うと気がついたようで慌てるエレナだ。
「だ、駄目です! そんな高い本!」
「わたちがかいましゅ。ぷりぇじぇんとでしゅ」
「サチ様……ありがとうございます」
こういうところエレナは素直だよね。
カイザーは今、話さないと決めてるから。
そこでサチの頭にピンッ! とくるものがあった!
「だいしきょしゃま!」
倒れていたエレナの隣にちょこんと立っていたサチが、てててーっと短い足で走って……こけた。
痛くない。
サチはむくりと起き上がるとラズに捕獲、いや抱っこされた。
思いつきで走り出して翼を出して飛ぶのを忘れていたようだ。
ここで思い出してほしい。
サチの前世は中年女性だ。
大人の体つきだ。
当然だが走る時に股を開いては走らない。
一本線のように真っ直ぐに足を運んで走るだろう?
しかし、今のサチは幼児だ。
ステータスで『1歳児』となっているが、やっと歩き始めた幼児のような体つきをしている。
そう、思い出してほしい、幼児の走り方、歩き方を。
決して一本線のように、モデルウォークのように股を閉じて歩いたり走ったり出来ない。
それをサチが思い出さない限り、サチはまともに歩くことすら出来ないだろう。
……飛んだり、抱っこされたりしているので思い出すときは無さそうだが。
……そう、サチは自分の足で地を踏み締めた時に絶対にコケることが確定している。
ラズに抱っこされたサチは今、自分の思いつきに焦っている。
「りゃず! だいしきょしゃま、つりぇてくりゅにょでしゅ」
「それじゃあ、部屋に行きましょうね」
ラズがサチに落ち着いてと言わんばかりにぽんぽんとサチの背中を優しく叩いてサチの部屋に向かった。
ラズに大司教様の部屋に繋がるドアの前で降ろされた。
サチは飛んでドアノブを捻る。
ドアを開けると大司教様が待っていたように目の前に居た。
「だいしきょしゃま」
「サチ様、お待ちしていましたよ」
何故か待っていたように、ほんわかとサチを迎えた大司教様が微笑んで言った。
そこで見惚れていたサチは重要な用事を思い出して、ハッとして大司教様に話しかけた。
「だいしきょしゃま、こっちにきてくだしゃい! わたちのへやに」
「行ってもよろしいのですか?」
「はい」
サチは飛んでいたところを大司教様に抱っこされて、そのままサチの部屋に来ようとしてサチは気がついた。
「あっ、だいしきょしゃま、くちゅをにゅいでくだしゃい」
「え? 脱ぐのですか?」
「くちゅ」とサチが言ったサチ語を正しく聞き取った大司教様には、ちゃんと「靴」と聞こえたようだ。
奇跡だ。
「そうでしゅ」
大司教様は靴を脱いでくれた。
そのままサチの部屋に入って部屋の中を見回した。
「ベッドしかありませんね」
「そうでしゅ。へやのしょとにでましゅ」
「部屋の外ですね」
「私が先導いたします」
「ラズか。お願いするよ」
大司教様を連れて礼拝堂に行く。
いや、大司教様に抱っこされてサチは移動した。
大司教様にはどんな神様が来るだろう? とサチはドキドキだ。
大司教様はどんな神様と出会うだろうか?
エレナが驚いて大司教様を見ている。
あ、跪いた。
ラズの先導でおうちの礼拝堂まで来た。
初めてサチの『おうち』に入った大司教様が驚いたように見ている。
「なんて素晴らしい。神像も完璧です」
大司教様はプライベートな礼拝堂に感激したようだ。
サチは飛んで、盃を綺麗にする。
ラズに盃を運んでもらい、酒樽のところでスタンバイだ。
「だいしきょしゃま、こっちにきてくだしゃい」
大司教様が素直に近づいてきてくれて、ラズに盃を持つように誘導される。
「なんと素晴らしい器か……」
朱色にも光の加減で黒にも見える盃の中に、蛇口を捻って酒を8分目まで入れる。
何故か飛んでいるサチの仕事になっている。
「だいしきょしゃま。しゃかじゅきをもって、しゃいだんに、しょにゃえてくだしゃい」
大司教様でも長文のサチ語は難しかったようだ。
「しゃいだんにしょにゃえて……祭壇に供えるか。分かりました」
大司教様が祭壇に、盃に入った酒を供えた。
みんなで神像に祈る。
神様、次は誰ですか?
サチのプライベートの礼拝堂に雷が落ちたような衝撃と共に中央の神像が輝いた!
あれは! あの神像は!!
部屋全体を光のすじが走る!
眩しい! 目が開けられない!
祈っていた皆が驚いて動けないでいた。
『よくぞ供えた。礼を言おう。サチ・スメラギよ、健やかに過ごしておるの。酒を貰うぞ』
この声は! 創造神様!!
目よっ開けっ!
目に見えた創造神様は相変わらず大きかった。
だが、魂の時に出会ったほど大きくない。
体の大きさを変えられるのか?
一口で盃の酒を飲み干したようだ。
さすが、創造神様。
『供えたのは、神託を下した者よな。仲良くしているようでなによりだ。酒の褒美を授けよう。ふむ、人の大きさとなるとホイっ。これでよかろう。またな』
創造神様は拳ほどの光の玉を作り、大司教様の身体に吸い込まれるのを見届けてから、一方的に言って姿を消してしまった。
そう、創造神様が飛ばした光は大司教様の体の中に入り、大司教様がパタリと倒れた。
礼拝堂にほとばしっていた光がおさまる。
神の力? 多分、加護? を貰った大司教様はやっぱり倒れている。
でも、大丈夫だってエレナの時にわかっている。
サチはポテポテと大司教様の近くに行く。
仰向けに倒れてる。
あれ? 何かおかしいぞ?
サチは首を傾げて大司教様の顔を覗き込むと重大な事に気がついた!
大司教様! 若返ってる! 美男子だ!
大司教様を鑑定!
名前 アイザック・カムペトリー
年齢 25(50)
種族 人族
職業 大司教
能力 神聖魔法 神力
加護 創造神の加護
神力が使えるようになっているのは想像の範囲内で、創造神様の加護もついてる。
神の加護は想像の範囲内だが、創造神様が加護を授けるとは思わなかった!
あわわっ! 凄い事になったぞ! どうしよう!
サチは意味もなく大司教様の頭の横で足踏みをした。
焦っているのである。
「りゃず! えりぇにゃ! だいしきょしゃまを、べっどにはこんでくだしゃい!」
「「はい!」」
ラズとエレナが意識の無い大司教様の脇の下と足を持って運んでくれる。
サチは飛んでついて行く。
サチの部屋に入るとラズが迷った。
「だいしきょしゃまの、へやにょべっどでしゅ! わたちもいっしょににぇましゅ!」
「分かりました」
ラズにはサチ語が通じたようだ。
今日のサチは倒れた大司教様と一緒に寝るらしい。
エレナは大司教様の部屋に続いているドアに驚いている。
ラズと一緒に入って大司教様をベッドに寝かせてくれた。
サチは靴を脱いで、大司教様に寄り添った。
心配なのだ。
ラズとエレナが部屋から出て行く。
この部屋にはサチと大司教様だけだ。
大司教様ごめんなさい。
若返らせてしまって。
でも、大司教様だって必ず証明するからね!
「えりぇにゃ、あした、ほんやしゃんにいきましゅ」
エレナがいきなり言われてポカンとした。
「本屋に行くんですか?」
「やみまほうにょ、ほんをかいましゅ」
闇魔法を使えるようになったエレナにサチが本を買うと気がついたようで慌てるエレナだ。
「だ、駄目です! そんな高い本!」
「わたちがかいましゅ。ぷりぇじぇんとでしゅ」
「サチ様……ありがとうございます」
こういうところエレナは素直だよね。
カイザーは今、話さないと決めてるから。
そこでサチの頭にピンッ! とくるものがあった!
「だいしきょしゃま!」
倒れていたエレナの隣にちょこんと立っていたサチが、てててーっと短い足で走って……こけた。
痛くない。
サチはむくりと起き上がるとラズに捕獲、いや抱っこされた。
思いつきで走り出して翼を出して飛ぶのを忘れていたようだ。
ここで思い出してほしい。
サチの前世は中年女性だ。
大人の体つきだ。
当然だが走る時に股を開いては走らない。
一本線のように真っ直ぐに足を運んで走るだろう?
しかし、今のサチは幼児だ。
ステータスで『1歳児』となっているが、やっと歩き始めた幼児のような体つきをしている。
そう、思い出してほしい、幼児の走り方、歩き方を。
決して一本線のように、モデルウォークのように股を閉じて歩いたり走ったり出来ない。
それをサチが思い出さない限り、サチはまともに歩くことすら出来ないだろう。
……飛んだり、抱っこされたりしているので思い出すときは無さそうだが。
……そう、サチは自分の足で地を踏み締めた時に絶対にコケることが確定している。
ラズに抱っこされたサチは今、自分の思いつきに焦っている。
「りゃず! だいしきょしゃま、つりぇてくりゅにょでしゅ」
「それじゃあ、部屋に行きましょうね」
ラズがサチに落ち着いてと言わんばかりにぽんぽんとサチの背中を優しく叩いてサチの部屋に向かった。
ラズに大司教様の部屋に繋がるドアの前で降ろされた。
サチは飛んでドアノブを捻る。
ドアを開けると大司教様が待っていたように目の前に居た。
「だいしきょしゃま」
「サチ様、お待ちしていましたよ」
何故か待っていたように、ほんわかとサチを迎えた大司教様が微笑んで言った。
そこで見惚れていたサチは重要な用事を思い出して、ハッとして大司教様に話しかけた。
「だいしきょしゃま、こっちにきてくだしゃい! わたちのへやに」
「行ってもよろしいのですか?」
「はい」
サチは飛んでいたところを大司教様に抱っこされて、そのままサチの部屋に来ようとしてサチは気がついた。
「あっ、だいしきょしゃま、くちゅをにゅいでくだしゃい」
「え? 脱ぐのですか?」
「くちゅ」とサチが言ったサチ語を正しく聞き取った大司教様には、ちゃんと「靴」と聞こえたようだ。
奇跡だ。
「そうでしゅ」
大司教様は靴を脱いでくれた。
そのままサチの部屋に入って部屋の中を見回した。
「ベッドしかありませんね」
「そうでしゅ。へやのしょとにでましゅ」
「部屋の外ですね」
「私が先導いたします」
「ラズか。お願いするよ」
大司教様を連れて礼拝堂に行く。
いや、大司教様に抱っこされてサチは移動した。
大司教様にはどんな神様が来るだろう? とサチはドキドキだ。
大司教様はどんな神様と出会うだろうか?
エレナが驚いて大司教様を見ている。
あ、跪いた。
ラズの先導でおうちの礼拝堂まで来た。
初めてサチの『おうち』に入った大司教様が驚いたように見ている。
「なんて素晴らしい。神像も完璧です」
大司教様はプライベートな礼拝堂に感激したようだ。
サチは飛んで、盃を綺麗にする。
ラズに盃を運んでもらい、酒樽のところでスタンバイだ。
「だいしきょしゃま、こっちにきてくだしゃい」
大司教様が素直に近づいてきてくれて、ラズに盃を持つように誘導される。
「なんと素晴らしい器か……」
朱色にも光の加減で黒にも見える盃の中に、蛇口を捻って酒を8分目まで入れる。
何故か飛んでいるサチの仕事になっている。
「だいしきょしゃま。しゃかじゅきをもって、しゃいだんに、しょにゃえてくだしゃい」
大司教様でも長文のサチ語は難しかったようだ。
「しゃいだんにしょにゃえて……祭壇に供えるか。分かりました」
大司教様が祭壇に、盃に入った酒を供えた。
みんなで神像に祈る。
神様、次は誰ですか?
サチのプライベートの礼拝堂に雷が落ちたような衝撃と共に中央の神像が輝いた!
あれは! あの神像は!!
部屋全体を光のすじが走る!
眩しい! 目が開けられない!
祈っていた皆が驚いて動けないでいた。
『よくぞ供えた。礼を言おう。サチ・スメラギよ、健やかに過ごしておるの。酒を貰うぞ』
この声は! 創造神様!!
目よっ開けっ!
目に見えた創造神様は相変わらず大きかった。
だが、魂の時に出会ったほど大きくない。
体の大きさを変えられるのか?
一口で盃の酒を飲み干したようだ。
さすが、創造神様。
『供えたのは、神託を下した者よな。仲良くしているようでなによりだ。酒の褒美を授けよう。ふむ、人の大きさとなるとホイっ。これでよかろう。またな』
創造神様は拳ほどの光の玉を作り、大司教様の身体に吸い込まれるのを見届けてから、一方的に言って姿を消してしまった。
そう、創造神様が飛ばした光は大司教様の体の中に入り、大司教様がパタリと倒れた。
礼拝堂にほとばしっていた光がおさまる。
神の力? 多分、加護? を貰った大司教様はやっぱり倒れている。
でも、大丈夫だってエレナの時にわかっている。
サチはポテポテと大司教様の近くに行く。
仰向けに倒れてる。
あれ? 何かおかしいぞ?
サチは首を傾げて大司教様の顔を覗き込むと重大な事に気がついた!
大司教様! 若返ってる! 美男子だ!
大司教様を鑑定!
名前 アイザック・カムペトリー
年齢 25(50)
種族 人族
職業 大司教
能力 神聖魔法 神力
加護 創造神の加護
神力が使えるようになっているのは想像の範囲内で、創造神様の加護もついてる。
神の加護は想像の範囲内だが、創造神様が加護を授けるとは思わなかった!
あわわっ! 凄い事になったぞ! どうしよう!
サチは意味もなく大司教様の頭の横で足踏みをした。
焦っているのである。
「りゃず! えりぇにゃ! だいしきょしゃまを、べっどにはこんでくだしゃい!」
「「はい!」」
ラズとエレナが意識の無い大司教様の脇の下と足を持って運んでくれる。
サチは飛んでついて行く。
サチの部屋に入るとラズが迷った。
「だいしきょしゃまの、へやにょべっどでしゅ! わたちもいっしょににぇましゅ!」
「分かりました」
ラズにはサチ語が通じたようだ。
今日のサチは倒れた大司教様と一緒に寝るらしい。
エレナは大司教様の部屋に続いているドアに驚いている。
ラズと一緒に入って大司教様をベッドに寝かせてくれた。
サチは靴を脱いで、大司教様に寄り添った。
心配なのだ。
ラズとエレナが部屋から出て行く。
この部屋にはサチと大司教様だけだ。
大司教様ごめんなさい。
若返らせてしまって。
でも、大司教様だって必ず証明するからね!
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